~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年5月25日(水) 
サラ系4歳以上 大井2,000m
大井記念(S1)

レース紹介

伝統の中距離重賞「大井記念(S1)」
南関東の有力馬が一堂に会す伝統の一戦。
1,2着馬に優先出走権が付与される“帝王賞トライアル”としての役割も担っている重賞だ。

なお、大井記念は2014年から距離が2,000m(※)に変更されたため、一部の分析は2014年以降のデータとする。
※第1~17回は2,400m、第18~22回は2,600m、第23~39回は2,500m、第40~58回は2,600m、第59回以降(2014年)は2,000m

▼データ分析のポイント
・南関東を代表する名馬が活躍
・ブリリアントカップ組が好成績
・金盃組は苦戦する傾向

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 ミューチャリー 船橋 パイロ 2人気
2020年 ストライクイーグル 大井 キンシャサノキセキ 1人気
2019年 モジアナフレイバー 大井 バトルプラン 4人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 1人気
2017年 ウマノジョー 大井 ウイングアロー 6人気
2016年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 1人気
2015年 プレティオラス 大井 フィガロ 4人気
2014年 サミットストーン 船橋 ロージズインメイ 1人気
2013年 フォーティファイド 大井 フォーティナイナー 1人気
2012年 トーセンルーチェ 船橋 マリエンバード 1人気

南関東を代表する中長距離馬が優勝している。
距離変更となった2014年以降、代表的な馬を挙げてみると…

▼サミットストーン:NARグランプリ2014・年度代表馬
▼プレティオラス:2012年東京ダービー馬
▼ケイアイレオーネ:重賞6勝(ダートグレード競走2勝)
▼リッカルド:重賞5勝(ダートグレード競走1勝)
▼ミューチャリー:2021年「JBCクラシック(金沢・Jpn1)」制覇、NARグランプリ2021・年度代表馬
※2022.5.13現在での現役馬を含む

南関東史に残る名馬が歴代優勝馬に名を連ねているのがお分かり頂けるだろう。
2018年からは南関東最高グレードの「S1重賞」に昇格したこともあり、今まで以上にハイレベルな重賞となっている。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

御神本訓史騎手が連覇中

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 御神本 訓史 本橋 孝太 笹川 翼
2020年 御神本 訓史 山崎 誠士 本田 正重
2019年 繁田 健一 左海 誠二 森 泰斗
2018年 矢野 貴之 笹川 翼 森 泰斗
2017年 山本 聡哉 繁田 健一 的場 文男
2016年 的場 文男 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 本橋 孝太 吉原 寛人 石崎 駿
2014年 石崎 駿 坂井 英光 川島 正太郎
2013年 御神本 訓史 達城 龍次 今野 忠成
2012年 張田 京 町田 直希 和田 譲治

「御神本訓史騎手」が連覇中!
過去10年でも3勝を挙げているように、“大井”と名の付く唯一の重賞で流石の存在感を放っている。

ちなみに、2022年の「御神本訓史騎手」は例年以上に大活躍。
5月12日(木)「羽田盃(S1)」終了時点で重賞は8勝!
大井で行われた「S重賞(※)」に限ると7戦6勝、3着1回と非の打ちどころのない活躍だ。

※南関東のグレード
南関東で行われる重賞の表記は「S1~S3」「Jpn1~Jpn3」「G1」の3種類
▽[S]:南関東所属馬 or 地方所属馬のみが出走可能
▽[Jpn]:JRA所属馬も出走可能なダートグレード競走
▽[G1]:地方競馬唯一の国際G1「東京大賞典」が該当

1番人気が強い!

【人気別成績(過去8年)】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 0 3 1 50.0% 50.0%
2人気 1 1 1 5 12.5% 25.0%
3人気 0 2 1 5 0.0% 25.0%
4人気 2 0 1 5 25.0% 25.0%
5人気 0 2 0 6 0.0% 25.0%
6人気以下 1 3 2 72 1.3% 5.1%

過去8年で「1番人気馬」は4勝、3着3回。
実力を評価された馬が順当に結果を残している形で、勝率50.0%、3着内率87.5%の数値からも堅軸と言えそうだ。

1番人気から手広く

【配当傾向(過去8年)】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 250 770 2,710
2020年 270 570 8,900
2019年 850 1,710 14,000
2018年 170 5,910 30,900
2017年 1,830 14,020 198,100
2016年 250 2,260 15,310
2015年 1,170 7,410 414,980
2014年 120 2,090 38,740
平均 614 4,343 90,455

過去8年で1番人気馬が馬券に絡まなかったのは2015年の1回。
その年は各賭式で軒並み高配当を提供しているが、その他の年も堅く収まっているかといえばそうでもない。

1番人気の優勝は2014年・2016年・2018年・2020年の隔年周期で4回。
この4回の「馬複」平均配当は2,708円、「三連単」は23,463円と堅い配当とは言い難い。

また、1番人気が3着の年は2017年・2019年・2021年。
こちらの平均は「馬複」が5,500円、「三連単」が71,603円となっている。

直近2年は低めの配当ではあるが、データ的には堅軸の「1番人気」から手広く流しても良さそうだ。

大井と船橋!

【所属競馬場別の成績(過去8年)】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 4 2 8 0.0% 28.6%
船橋 3 1 3 28 8.6% 11.4%
大井 5 3 3 54 7.7% 12.3%
川崎 0 0 0 4 0.0% 0.0%

地元の「大井所属馬」と「船橋所属馬」の一騎打ち。
「大井所属馬」は5勝、2着3回、3着3回、「船橋所属馬」は3勝、2着1回、3着3回だ。

ただし、近年は「浦和所属馬」の活躍も目立っており、直近5年だけで2着3回、3着2回の成績を残している。

枠番の有利不利はない!

【枠番別の成績(過去8年)】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 2 10 7.7% 7.7%
2枠 0 1 1 12 0.0% 7.1%
3枠 2 0 1 11 14.3% 14.3%
4枠 2 1 0 12 13.3% 20.0%
5枠 1 1 1 12 6.7% 13.3%
6枠 0 0 0 16 0.0% 0.0%
7枠 0 3 1 11 0.0% 20.0%
8枠 2 2 2 10 12.5% 25.0%

内枠~外枠まで万遍なく馬券に絡んでいる。
唯一、「6枠」のみ3着内の実績がないものの、「枠番」による偏りは少ないと言えるだろう。

【牡馬牝馬別の成績(過去8年)】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 7 7 7 77 7.1% 14.3%
牝馬 0 0 0 5 0.0% 0.0%
セン馬 1 1 1 12 6.7% 13.3%

過去8年で「牡馬」が7勝、2着7回、3着7回。
「セン馬」が1勝、2着1回、3着1回なので、実質的には“牡馬”がパーフェクトだ。

経験豊富な馬が活躍

【年齢別の成績(過去8年)】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 2 0 2 9 15.4% 15.4%
5歳 1 1 0 14 6.3% 12.5%
6歳 3 5 1 16 12.0% 32.0%
7歳以上 2 2 5 55 3.1% 6.3%

「6歳馬」が2014年~2016年のワンツーを含めて3勝、2着5回、3着1回と抜群の成績。
これに続くのが「7歳以上」の2勝、2着2回、3着5回となるが、うち2勝、2着2回、3着3回は「7歳馬」が占めている。

伸び盛りの「4歳馬」も成績は良いが、経験豊富な「6歳馬」「7歳馬」には注目だろう。

最重要トライアル!

【ブリリアントカップ(BC)の着順別の成績(過去8年)】

BC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
BC1着 4 1 0 2 57.1% 71.4%
BC2着 0 0 1 5 0.0% 0.0%
BC3着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
BC4着以下 1 3 1 27 3.1% 12.5%

※2017年までは準重賞

大井記念トライアル「ブリリアントカップ(S3)」。
2018年までは「2,000m」で争われていたが、2019年からは「1,800m」で行われている。

過去8回で6頭の大井記念覇者を輩出している「ブリリアントカップ」出走組。
うち、2014年、2016年、2018年、2020年(隔年周期!)は「ブリリアントカップ」と「大井記念」を連勝している。

春シーズンにおける古馬の中距離重賞は「ブリリアントカップ」しかないため、必然的にレベルの高いレースとなっているのだろう。

2022年ブリリアントカップの結果

金盃覇者の成績は奮わず…

【金盃の着順別の成績(過去8年)】

金盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
金盃1着 0 0 0 6 0.0% 0.0%
金盃2着 1 0 1 4 16.7% 16.7%
金盃3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
金盃4着以下 2 1 0 25 7.1% 10.7%

同年2月に大井2,600mで行われる「金盃(S2)」(※)。
過去8年の優勝馬のうち、6頭が大井記念に出走しているが、3着以内に好走している馬が1頭もいないのは気になるところだ。

「金盃出走組」に広げてみると、のべ42頭が大井記念に出走して3勝、2着1回、3着1回。
データ傾向からすると、大井2,600mと2,000mでは、求められる能力が違うということだろう。

※2014年の金盃は2,000mで実施

2022年金盃の結果

報知グランプリカップ(GPC)の上位馬は!?

【報知GPCの着順別の成績(過去8年)】

報知GPC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知GPC1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
報知GPC2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
報知GPC3着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
報知GPC4着以下 0 1 0 12 0.0% 7.7%

「報知グランプリカップ(S3)」は同年2月に船橋1,800mで行われる重賞。
過去8年の「報知グランプリカップ」出走組からは優勝馬2頭、2着馬6頭、3着馬3頭が大井記念に出走している。

上記の該当馬で大井記念を勝っているのは、2014年サミットストーン(2着※)、2016年ケイアイレオーネ(3着※)、2018年リッカルド(1着※)。
この3頭の共通点は「報知グランプリカップ好走」⇒「ブリリアントカップ優勝」⇒「大井記念優勝」だ。
※()内は同年の「報知グランプリカップ」での成績

2022年報知グランプリカップの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東クラシック第2戦!6月8日(水)に大井競馬場で行われる「東京ダービー(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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