2023年1月3日(火)　
サラ系4歳以上　川崎2,100m報知オールスターカップ(S3)

年始は川崎！「報知オールスターカップ(S3)」！
お正月開催を彩る長距離重賞！
2023年南関東最初の重賞を制するのは！？過去10年のデータから探ってみよう。

▼データ分析のポイント
・1番人気は勝率70%、3着内率100%
・7歳以上の人気薄が毎年のように好走
・4角を制する馬がレースを制す

【過去10年の優勝馬】

過去10年の優勝馬には、ダートグレード競走覇者が4頭(うち、Jpn1馬3頭)、南関東クラシックホースが3頭。
さらには、南関東以外から遠征してきた有力馬などが名を連ねているように、例年、レベルの高いレースが展開されている。

【ダートグレード競走優勝馬】
・ケイアイレオーネ
・ディアドムス
・オールブラッシュ
・ノーヴァレンダ

【南関東クラシックホース】
・シーズザゴールド
・ヤマノファイト
・タービランス

【南関東以外の遠征馬】
・オオエライジン
・グルームアイランド

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

2023年最初の南関重賞を手にするのは？

【騎手の傾向(敬称略)】

「森泰斗騎手」が2勝、2着2回の活躍。
自身は船橋所属のジョッキーだが、勝利した2回はともに川崎所属馬の手綱を取ってのものだった。

なお、「森泰斗騎手」は2019年～2022年まで4年連続で川崎リーディングを獲得している。

2022年川崎リーディングはこちら

船橋の安定感

【所属競馬場別の成績】

「船橋所属馬」が2勝、2着5回、3着5回。
勝ち星数及び勝率は他場と横一線だが、連対率22.6%、3着内率38.7%は頭一つ抜けている状態だ。

また、「南関以外」からの遠征馬も2勝を挙げている。
優勝した2頭は2014年オオエライジン(兵庫)、2016年グルームアイランド(金沢)で、この2頭の共通点は“南関東での実績”。
オオエライジンは2011年「黒潮盃(S2)」の優勝歴があり、グルームアイランドは南関東で10戦9勝の実績があった。

1番人気は3着内率100%！7歳以上の人気薄も要チェック

【人気別成績】

「1番人気馬」が強い重賞。
過去10年で「1番人気馬」は7勝、3着3回の成績を残しており、勝率/連対率は70.0%、3着内率は驚異の100.0%になる。

そして、もう一つ特徴的なのが「6番人気以下」の1勝、2着6回、3着3回。
昨年は「1番人気馬」⇒「11番人気馬」⇒「8番人気馬」の順で決まった他、過去10年中、8回は「6番人気以下」が1頭以上馬券に絡んでいる。

ちなみに、「6番人気以下」で馬券に絡んだ10頭全てが7歳以上の古豪。
さらに細かく見ると、「7歳3頭」「8歳2頭」「9歳2頭」「10歳3頭」と高齢馬が活躍している。

年が明けて年齢は1つ重ねることになるが“人気薄の古豪”にはぜひとも注目したい。

南関重賞屈指の堅さ…！？

【配当傾向】

「単勝」の平均配当は「510円」。
2020年は単勝2,260円の高配当だったが、それを除く9年の平均は「316円」と堅めの配当が目立つ。

一方、「馬複」は6番人気以下の活躍が多いため、高配当となるケースが多い。
さらに、「三連単」は7回が万馬券となっているが、1番人気馬が全て馬券に絡んでいることもあり“大荒れ”の配当は少なくなっている。

枠順による差は少ない！

【枠番別の成績】

全ての「枠」に連対実績がある。
枠番別で勝率に大きな差はないものの、連対率では「2枠」「3枠」の連対率30.0%超が目立つところ。

川崎コースは1周1,200mの小回りコース。
本競走が行われる「2,100m」は向こう正面からスタートして1周半、コーナーは6回通過する必要がある。
外々追走だと距離ロスも多くなるが、データ上では枠順による「有利/不利」は出ていないようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

牝馬重賞が前後の開催で実施されているため、「牝馬」の出走は少ない傾向にある。

長距離戦は経験が大切！

【年齢別の成績】

各世代が結果を出しているが、やはり「7歳以上」の馬に注目が集まる。

「7歳以上」は過去10年で3勝、2着7回、3着8回。
過去10年の3着内30頭のうち、過半数を占める「18頭」が3着内に好走しているのである。

報知オールスターカップは年明けに行われる重賞。
いわゆる、「明け○歳」となるわけだが、それを加味しても経験馬の活躍が顕著と言えるだろう。

ちなみに、2021年は「明け11歳」のサウンドトゥルーが3着に好走したほか、直近5年で3頭の「10歳以上馬」が3着内に好走。

斤量を背負う実績馬！

【斤量別の成績】

本競走の斤量は4歳54kg、5歳以上55kg、牝馬は2kg減。
加えて、2022年12月30日までの総収得賞金額が4歳4,000万円、5歳4,500万円、6歳以上5,000万円ごとに1kg加増(※)される。
※上限は牡馬(セン馬)58kg、牝馬56kg

斤量別では「55kg～56kg」と「57kg以上」が互角の成績。
実績を残している馬たちが順当に実力を発揮できており、データ上では「＋α」の加増は気にならない。

一方、斤量「54kg以下」は4歳馬もしくは牝馬となるが、この組はあまり成績が芳しくない。
データ的には、年齢を重ねて、賞金も稼いでいる馬に分があると言えるだろう。

トライアル優勝馬は？

【スパーキングオールスターチャレンジ(チャレンジ)】

報知オールスターカップのトライアル競走。
2019年度から行われている準重賞競走で、1着馬には報知オールスターカップへの優先出走権が付与される。
※2020年実施分までのレース名称は「マジェスティックチャレンジ」

過去3年のトライアル優勝馬の成績は1勝、4着1回、9着1回。
下級条件クラス(A2B1)によって争われるトライアルでもあり、実績馬が揃う本番では一長一短の成績と言えそうだ。

ちなみに、優勝した1回は2022年のノーヴァレンダ。
2018年の「全日本2歳優駿(Jpn1)」を勝利した実績馬ではあったが、南関東のクラス編成上、下級条件からの下剋上という形になった。

【南関東のクラス】
上級クラスから「A1～A2」⇒「B1～B3」⇒「C1～C3」の8編成(数字の小さい方が格上)

クラスの詳細はこちら

2022年スパーキングオールスターチャレンジの結果

2着馬が激アツ！

【埼玉新聞栄冠賞の着順別の成績】

浦和2,000m(※)で行われている重賞。
浦和コースは1周1,200mで、2,000mのスタート位置は向こう正面となる。
川崎2,100mとは距離こそ異なるものの、似ている条件と言えるかもしれない。
※2020年までは1,900mで実施

「埼玉新聞栄冠賞(S3)」出走組で大注目となるのが「2着馬」。
過去10年で該当馬はのべ8頭が参戦し、2勝、2着2回、3着2回と抜群の成績を残している。
(残りの2回は5着と7着)

2022年埼玉新聞栄冠賞の結果

レベルの高い重賞！

【勝島王冠の着順別の成績】

11月下旬～12月初旬に大井1,800mで行われている「勝島王冠(S2)」。

過去10年で「勝島王冠」連対馬は5頭が参戦し、2勝、3着2回。
勝島王冠には南関東の有力馬が多数出走することもあり、レベルの高い一戦と言えるだろう。

そういう意味では、「勝島王冠」で4着以下に敗れた馬もチャンスあり。
該当馬は過去10年で1勝、2着2回、3着3回の成績を残しており、3着内率30.0%も悪くない数字だ。

2022年勝島王冠の結果

4角先頭！でも逃げ馬は…

【1～3着馬の4コーナー通過順】

川崎2,100mは1周半するコースだが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

過去10年の優勝馬のうち、「4コーナー」での位置取りが「1番手」の馬は5勝。
さらに、「2～5番手」の馬が5勝を挙げているように、「4コーナー」で前目の位置に付けることが優勝への必須条件となっている。

ただし、スタートから先頭をキープしていた馬、いわゆる“逃げ馬”の優勝はノーヴァレンダの1回のみ。
2着、3着に逃げ粘ったケースも0回という逃げ馬受難のレースだ。

また、「4コーナー」での位置取りが6番手以降の馬も優勝がない。
逃げ切りはなく、後方一気も難しい…トリッキーなコースでもあり、展開に合わせた自在性が求められるのだろう。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回は1月11日(水)に浦和競馬場で行われる「ニューイヤーカップ(S3)」です！

南関データ分析とは

＞重賞一覧