~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年2月8日(水) 
サラ系4歳以上 船橋1,800m
報知グランプリカップ(S3)

レース紹介

伝統の船橋重賞!「報知グランプリカップ(S3)」!
今年で59回目を迎える1,800m戦。
1964年(昭和39年)の第1回~第34回までは“オールカマー”、第35回以降は“サラ系”で行われている。

▼データ分析のポイント
・オールカマーだ!
・人気馬が好走も配当は高め
・外枠の方が好成績

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 ギガキング 船橋 キングヘイロー 3人気
2021年 ゴールドホイヤー 川崎 トランセンド 6人気
2020年 サルサディオーネ 大井 ゴールドアリュール 5人気
2019年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 3人気
2017年 エンパイアペガサス 浦和 エンパイアメーカー 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 4人気
2015年 バトードール 船橋 クロフネ 4人気
2014年 オメガインベガス 船橋 スペシャルウィーク 1人気
2013年 スターシップ 船橋 クロフネ 7人気

報知グランプリカップは第34回まで「オールカマー」として実施されていた。
その歴史の中で、アングロアラブ(アア)の優勝は5回(4頭)を数える。

現在は「サラ系」、実質的には「サラブレッド」で争われているが、“オールカマー”の名残があるような優勝馬たちが名を連ねる。

まずは元JRA所属馬。
表中の太字が該当馬となり、リッカルド、サルサディオーネ(後に)はダートグレード競走の覇者である。
南関東移籍で再ブレイクした馬、移籍を機に素質が開花した馬など、新天地で活躍する馬は少なくないようだ。

地方生え抜きでは、南関東のクラシックを制したゴールドホイヤーとタービランス。
さらに、岩手ダービー馬エンパイアペガサスなど、馬齢・性別を問わず、様々な経歴を持つ馬が活躍している。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

矢野貴之騎手の2022年は重賞11勝

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 和田 譲治 張田 昂 山崎 誠士
2021年 山崎 誠士 酒井 忍 森 泰斗
2020年 岩田 康誠 森 泰斗 吉原 寛人
2019年 森 泰斗 本田 正重 矢野 貴之
2018年 矢野 貴之 真島 大輔 御神本 訓史
2017年 村上 忍 和田 譲治 矢野 貴之
2016年 真島 大輔 笹川 翼 的場 文男
2015年 今野 忠成 御神本 訓史 左海 誠二
2014年 戸崎 圭太 吉原 寛人 的場 文男
2013年 石崎 駿 戸崎 圭太 川島 正太郎

直近5年では「森泰斗騎手」が1勝、2着1回、3着1回の活躍。
次いで、1勝、3着1回の「矢野貴之騎手」と「山崎誠士騎手」が続く。

さて、2022年に地方競馬で活躍した人馬、地方競馬の発展に功績のあった人馬等を顕彰する「NARグランプリ2022(※)」。
騎手部門の「最優秀賞金収得騎手賞」は「矢野貴之騎手」が初受賞している。
※JRAで言う「JRA賞」

2022年の「矢野貴之騎手」といえば南関東リーディング2位、重賞タイトルは南関東・金沢・盛岡で計11勝と大車輪の活躍だった。

船橋所属馬の巻き返し

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 2 0 15 10.5% 21.1%
船橋 6 5 6 53 8.6% 15.7%
大井 1 3 3 19 3.8% 15.4%
川崎 1 0 1 7 11.1% 11.1%

地元の「船橋所属馬」が6勝、2着5回、3着6回。
2017年~2021年までは1勝、2着2回、3着3回とやや劣勢に立たされていたが、2022年は同所属馬によるワンツーで面目躍如だ。

大混戦の様相!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
2人気 1 3 2 4 10.0% 40.0%
3人気 2 2 2 4 20.0% 40.0%
4人気 2 0 2 6 20.0% 20.0%
5人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
6人気以下 2 1 3 68 2.7% 4.1%

勝率は「1~5番人気馬」、連対率は「1~3番人気馬」がほぼほぼ横一線。
「6番人気以下」も上位人気馬と同等の連対数になっているが、好走率の高い上位人気馬が中心のレースとなっている。

人気サイドでも配当は!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 420 720 8,880
2021年 2,200 11,180 115,280
2020年 830 1,330 13,220
2019年 310 11,230 210,590
2018年 430 760 19,390
2017年 580 1,840 20,040
2016年 1,060 1,810 20,850
2015年 860 1,370 106,120
2014年 270 600 4,880
2013年 1,470 1,770 24,510
平均 843 3,261 54,376

過去10年の上位3着内は5番人気以内の馬で8勝、2着9回、3着7回。
人気馬が活躍する傾向にあるが、1番人気が勝ち切れていないため、組み合わせ次第では高配当が期待できそうだ。

ちなみに、「馬複」が万馬券だった2019年は1着から順に「1番人気」⇒「9番人気」、2021年は「6番人気」⇒「5番人気」だった。

「1枠」「2枠」は優勝馬なし…!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 2 1 6 0.0% 22.2%
2枠 0 0 1 8 0.0% 0.0%
3枠 2 2 0 12 12.5% 25.0%
4枠 1 1 2 12 6.3% 12.5%
5枠 1 0 2 15 5.6% 5.6%
6枠 3 0 3 12 16.7% 16.7%
7枠 1 2 0 16 5.3% 15.8%
8枠 2 3 1 13 10.5% 26.3%

「3枠」以降が好成績。
特に「6枠」と「8枠」の成績が良く、「8枠」の連対率26.3%、「6枠」の3着内率33.3%は全体トップタイの成績。
過去10年の平均出走頭数は12.4頭なので頭数が少なかったというわけでもない。

※船橋コースはフルゲート14頭(過去10年で6回)
※最低頭数は2022年の8頭立て(結果「5枠」⇒「7枠」⇒「1枠」の順)

一方、「1枠」と「2枠」は優勝歴がなく、3着内に好走した例も合計4回しかない。
連対率こそ「1枠」は全体3位の22.2%だが、過去のデータ傾向としてはやや苦戦気味と言えるだろう。

牝馬の2勝はJRAジョッキーを背に逃走V

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 7 10 10 87 6.1% 14.9%
牝馬 2 0 0 5 28.6% 28.6%
セン馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%

「牡馬」が7勝、2着10回、3着10回。

対する「牝馬」は2014年オメガインベガス(戸崎圭太騎手)、2020年サルサディオーネ(岩田康誠騎手)が優勝している。
この2頭はともに逃げ切りVで、元地方所属のJRAジョッキーという共通点があった。

若手の勢い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 4 0 2 9 26.7% 26.7%
5歳 0 2 3 9 0.0% 14.3%
6歳 2 2 2 17 8.7% 17.4%
7歳以上 4 6 3 59 5.6% 13.9%

ベテラン勢健在の中、「4歳馬」が4勝、3着2回と結果を出している。
出走頭数はのべ15頭と少ないものの、勝率26.7%、3着内率40.0%は立派な数字だ。

トライアル組は苦戦中…?

【チバテレ盃の着順別の成績】

チバテレ盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
チバテレ盃1着 0 1 1 6 0.0% 12.5%
チバテレ盃2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
チバテレ盃3着 1 0 0 4 20.0% 20.0%
チバテレ盃4着以下 0 0 0 18 0.0% 0.0%

「チバテレ盃(準重賞)」は報知グランプリカップのトライアル競走。
2012年までは「A2以下」、データ分析の対象となる2013年以降は「オープンクラス(※)」で行われている。

過去10年の「チバテレ盃」優勝馬は8頭が参戦して2着1回、3着1回。
昨年は「チバテレ盃」優勝馬キタノオクトパスが本番でも2着に好走したが、総じてみると「チバテレ盃」組は苦戦と言えそう。

なお、2021年は「チバテレ盃」2着のリンゾウチャネルが本番でも2着だったので、「チバテレ盃」連対馬は2年連続で2着になっている。

※2015年から準重賞に昇格

2023年チバテレ盃の結果

上位馬は活躍!?

【報知オールスターカップ(報知ASC)の着順別の成績】

報知ASC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知ASC1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
報知ASC2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
報知ASC3着 1 1 0 1 33.3% 66.7%
報知ASC4着以下 1 1 4 10 6.3% 12.5%

お正月の川崎2,100mで行われる「報知オールスターカップ(S3)」。

過去10年の「報知オールスターカップ」優勝馬は1頭のみの参戦で2着1回。
優勝馬は「川崎記念(Jpn1)」に挑戦するケースも少なくないので、該当馬の参戦は2013年のシーズザゴールドまで遡ることになる。

逆に出走頭数が多いのは「報知オールスターカップ」2着馬。
過去10年でのべ6頭が参戦して1勝、2着1回の成績だ。

2023年報知オールスターカップの結果

勝島王冠組は実績馬重視?

【勝島王冠の着順別の成績】

勝島王冠着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝島王冠1着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
勝島王冠2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
勝島王冠3着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
勝島王冠4着以下 2 2 2 15 9.5% 19.0%

前年の11月後半~12月前半に大井1,800mで行われる「勝島王冠(S2)」。

距離1,800mは報知グランプリカップと共通しているものの、勝島王冠上位組の出走は少ない。
過去10年で「勝島王冠」1着~3着馬はのべ4頭が参戦して2着2回、4着以下2回。
両極端の成績ではあるが、連対率50.0%なので好走率は高いと言えよう。

また、「勝島王冠」4着以下からは21頭が参戦して2勝、2着2回、3着2回。
連対率19.0%、3着内率28.6%と巻き返してくるケースは少なくないようだ。

2022年勝島王冠の結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月15日(水)に浦和競馬場で行われる桜花賞TR「ユングフラウ賞(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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