
桜花賞トライアル「ユングフラウ賞(S2)」
南関東牝馬クラシック戦線の幕開けを告げる一戦!
1~3着馬には南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」への優先出走権が付与される。
▼データ分析のポイント
・高配当となる傾向
・東京2歳優駿牝馬の勝ち馬が好成績
・浦和初コースの馬が過去10年で7勝
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2022年 | スティールルージュ | 船橋 | マジェスティックウォリアー | 6人気 |
2021年 | ウワサノシブコ | 浦和 | アイルハヴアナザー | 8人気 |
2020年 | レイチェルウーズ | 船橋 | ヘニーヒューズ | 1人気 |
2019年 | ポッドギル | 大井 | フリオーソ | 7人気 |
2018年 | エターナルモール | 大井 | エスポワールシチー | 4人気 |
2017年 | ステップオブダンス | 大井 | ゴールドアリュール | 4人気 |
2016年 | モダンウーマン | 川崎 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2015年 | スターローズ | 船橋 | スマートボーイ | 2人気 |
2014年 | ノットオーソリティ | 船橋 | スウェプトオーヴァーボード | 1人気 |
2013年 | カイカヨソウ | 船橋 | ティンバーカントリー | 1人気 |
ユングフラウ賞をステップにクラシックへ!
過去10年の優勝馬からは「カイカヨソウ」「モダンウーマン」の2頭が南関東牝馬クラシック(※)を制覇!
その他、ノットオーソリティ、スターローズは同クラシックで連対を果たしている。
また、敗れた馬の中にもキラリと光る原石が多数。
2018年~2021年のユングフラウ賞2着馬は全て「東京プリンセス賞(S1)」を制しており、うち3頭は牝馬クラシック二冠に輝いている。
※南関東牝馬クラシック
・桜花賞(浦和1,500m)
・東京プリンセス(大井1,800m)
・関東オークス(川崎2,100m)
今年こそは地元騎手!?
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2022年 | 張田 昂 | 本橋 孝太 本田 正重(同着) |
- |
2021年 | 和田 譲治 | 森 泰斗 | 吉原 寛人 |
2020年 | 本田 正重 | 山本 聡哉 | 笹川 翼 |
2019年 | 矢野 貴之 | 笹川 翼 | 森 泰斗 |
2018年 | 吉原 寛人 | 今野 忠成 | 森 泰斗 |
2017年 | 森 泰斗 | 真島 大輔 | 今野 忠成 |
2016年 | 山崎 誠士 | 中野 省吾 | 真島 大輔 |
2015年 | 山崎 誠士 | 佐藤 博紀 | 左海 誠二 |
2014年 | 石崎 駿 | 矢野 貴之 | 森 泰斗 |
2013年 | 今野 忠成 | 的場 文男 | 森 泰斗 |
浦和リーディング獲得歴のある騎手(太字)が好走する傾向。
近年は森泰斗騎手の独壇場ではあるが、ユングフラウ賞でも過去10年で1勝、2着1回、3着4回と大活躍だ。
なお、1月開催終了時点での浦和リーディングは「1位:橋本直哉騎手9勝」「2位:笹川翼騎手6勝」「3位:福原杏騎手&森泰斗騎手4勝」。
地元浦和の橋本直哉騎手と福原杏騎手が活躍している印象だ。
※橋本直哉騎手は2022年浦和リーディング7位タイ、福原杏騎手は4位
2022年浦和リーディングはこちら
2023年浦和リーディングはこちら
過去10年で浦和リーディングを獲得している騎手は以下の通り。
年 | 浦和リーディング1位 |
---|---|
2022年 | 森 泰斗 |
2021年 | 森 泰斗 |
2020年 | 森 泰斗 |
2019年 | 森 泰斗 |
2018年 | 森 泰斗 |
2017年 | 山崎 誠士 |
2016年 | 森 泰斗 |
2015年 | 森 泰斗 |
2014年 | 左海 誠二 |
2013年 | 左海 誠二 |
船橋勢が好調!地元の浦和所属馬も好走率高い
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 1 | 3 | 1 | 15 | 5.0% | 20.0% |
船橋 | 5 | 2 | 1 | 25 | 15.2% | 21.2% |
大井 | 3 | 1 | 3 | 27 | 8.8% | 11.8% |
川崎 | 1 | 5 | 4 | 22 | 3.1% | 18.8% |
「船橋所属馬」が5勝を挙げる活躍。
勝率15.2%も頭一つ抜けており、直近3年では2020年レイチェルウーズと2022年スティールルージュが勝利している。
少数精鋭で好走率の高い地元「浦和所属馬」は1勝、2着3回、3着1回。
ユングフラウ賞は2009年から重賞に昇格したが、2021年に優勝したウワサノシブコが「浦和所属馬」としては初の戴冠だった。
6番人気以下にご注意
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 4 | 1 | 1 | 4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
2人気 | 1 | 2 | 3 | 4 | 10.0% | 30.0% | 60.0% |
3人気 | 0 | 4 | 0 | 6 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
4人気 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
5人気 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
6人気以下 | 3 | 4 | 3 | 59 | 4.3% | 10.1% | 14.5% |
「1番人気馬」が勝率40.0%、連対率50.0%で最も信頼度が高い。
ただし、若き3歳牝馬のレースでもあり、4着以下に敗れてしまうケースも少なくないようだ。
注目は「6番人気以下」の3勝、2着4回、3着3回。
特に近年は「6番人気以下」が活躍する傾向にあり、直近5年だけで3勝、2着1回、3着2回の成績を残している。
人気馬と人気薄の組み合わせ
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2022年(2着同着) | 1,460 | 1,640 2,170 |
22,390 26,660 |
2021年 | 2,900 | 1,030 | 32,680 |
2020年 | 150 | 1,740 | 103,520 |
2019年 | 4,750 | 5,580 | 317,610 |
2018年 | 860 | 2,070 | 13,720 |
2017年 | 1,150 | 2,250 | 170,820 |
2016年 | 140 | 1,480 | 4,900 |
2015年 | 340 | 1,190 | 21,120 |
2014年 | 160 | 17,360 | 105,340 |
2013年 | 120 | 490 | 3,550 |
平均 | 1,203 | 3,364 | 74,755 |
※2022年は2着同着のため、「馬複」「三連単」は11で割った数値を採用
「単勝」の配当は1倍台が4回。
圧倒的な支持を集めた牝馬が結果を出しているものの、単勝平均「1,203円」が示すように高配当となることもしばしば。
また、「馬複」は2013年のみ3桁配当で、2014年以降は4桁配当以上。
上位3番人気以内の馬によるワンツーは1回しかないという波乱の重賞なのである(2015年)。
ただし、上位3番人気以内の馬が1頭も連に絡まなかったことは1度もないという特殊なケースでもあるのだ。
「三連単」も平均74,755円と高配当。
10万円オーバーの高額配当も4回あるので、配当金からは“3歳牝馬のレースは難解だ”というデータ傾向になる。
内枠勢は苦戦気味…!?
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0 | 2 | 2 | 5 | 0.0% | 22.2% |
2枠 | 0 | 1 | 0 | 9 | 0.0% | 10.0% |
3枠 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% |
4枠 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% |
5枠 | 4 | 3 | 0 | 13 | 20.0% | 35.0% |
6枠 | 0 | 1 | 2 | 17 | 0.0% | 5.0% |
7枠 | 2 | 1 | 2 | 15 | 10.0% | 15.0% |
8枠 | 0 | 3 | 1 | 16 | 0.0% | 15.0% |
一見すると真ん中の枠が有利に見えるが…
浦和1,400mのフルゲートは12頭、5枠以降に2頭が収まるので、連対率ではそれほど大きな差は出ていない(※)。
それでも、「1枠」「2枠」から優勝馬が出ていないのは気になるところ。
「1枠」「2枠」に人気馬が入っていないのでは?という疑問もあるので、参考までに、枠番別の人気を以下の通りまとめてみた。
※2014年のみ1頭除外で11頭立て(その他の年はフルゲート)
年 | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 | 7枠 | 8枠 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2022年 | 4 | 12 | 11 | 8 | 6 | 3 | 2 | 7 | 9 | 1 | 10 | 5 |
2021年 | 2 | 1 | 10 | 5 | 4 | 8 | 11 | 7 | 3 | 6 | 12 | 9 |
2020年 | 7 | 8 | 1 | 6 | 2 | 12 | 3 | 5 | 4 | 11 | 10 | 9 |
2019年 | 3 | 5 | 4 | 1 | 12 | 7 | 8 | 11 | 2 | 6 | 9 | 10 |
2018年 | 9 | 6 | 7 | 4 | 3 | 10 | 1 | 8 | 11 | 12 | 2 | 5 |
2017年 | 10 | 5 | 4 | 12 | 8 | 7 | 6 | 1 | 2 | 11 | 3 | 9 |
2016年 | 6 | 7 | 9 | 2 | 1 | 12 | 4 | 8 | 10 | 11 | 5 | 3 |
2015年 | 4 | 9 | 10 | 1 | 6 | 7 | 11 | 5 | 2 | 8 | 3 | 12 |
2014年 | 除外 | 5 | 2 | 1 | 4 | 6 | 10 | 7 | 3 | 9 | 11 | 8 |
2013年 | 8 | 5 | 7 | 11 | 6 | 12 | 9 | 2 | 4 | 1 | 3 | 10 |
平均 | 5.9 | 6.3 | 6.5 | 5.1 | 6.8 | 6.3 | 6.3 | 7.4 |
※表内数字は「人気」、5枠~8枠の「平均」は各枠番に収まった頭数での平均
枠番を人気順に並べると、「1枠」の平均「5.9番人気」は2番目。
「2枠」は平均「6.3番人気」で3番目タイとなり、比較的人気サイドの馬が収まっている。
昨年は「1枠」の馬が4番人気5着、「2枠」の馬が12番人気4着。
内枠の利はありそうではあるが、データ上では「勝ち切れない」という結果と合致している。
桃花賞の連対馬は苦戦中…
桃花賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
桃花賞1着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
桃花賞2着 | 0 | 0 | 0 | 7 | 0.0% | 0.0% |
桃花賞3着 | 1 | 1 | 0 | 1 | 33.3% | 66.7% |
桃花賞4着以下 | 0 | 2 | 0 | 10 | 0.0% | 16.7% |
大井1,600mで行われる準重賞「桃花賞(とうかしょう)」。
1着馬に桜花賞、1・2着馬にユングフラウ賞の優先出走権がそれぞれ付与される。
過去10年で4頭の「桃花賞」優勝馬が参戦しているが、いずれも4着以下。
さらに、2着馬も苦戦しており、7頭全てが4着以下に敗れている。
一方、3着馬からは2017年ステップオブダンスが優勝。
また、2020年のユングフラウ賞2着馬アクアリーブルは、母(※)と同じ桃花賞3着をステップに好走している。
※2012年アスカリーブル(アクアリーブルの母)は、桃花賞3着からユングフラウ賞を制覇
「大井1,600m」から「浦和1,400m」と大きく条件が変わるだけに、適性の有無なども気にかけた方が良いだろう。
※2018年の「桃花賞」は走路コンディション不良のため競走取止
2023年桃花賞の結果
2歳女王決戦の上位馬は買い!?
東京2歳優駿牝馬着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京2歳優駿牝馬1着 | 3 | 2 | 1 | 1 | 42.9% | 71.4% |
東京2歳優駿牝馬2着 | 0 | 1 | 2 | 5 | 0.0% | 12.5% |
東京2歳優駿牝馬3着 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0.0% | 25.0% |
東京2歳優駿牝馬4着以下 | 3 | 1 | 2 | 30 | 8.3% | 11.1% |
大井1,600mを舞台に行われる大晦日2歳女王決戦。
「東京2歳優駿牝馬(S1)」の優勝馬は過去10年で7頭が参戦し、3勝、2着2回、3着1回。
優勝した3頭に共通するのは地方馬限定レースでは「連対を外していない」ということだ。
「東京2歳優駿牝馬」の2、3着馬はのべ12頭が出走して2着2回、3着2回。
こちらは2歳女王と比べると分が悪いものの、一定の成績は残していると言えそう。
前項の桃花賞と舞台設定は同じだが、やはり「東京2歳優駿牝馬」の上位馬は力が違うということだろう。
そして、注目は「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬たち。
該当馬はのべ36頭が出走し、3勝、2着1回、3着2回と好成績を収めているが、「4着以下」をもう少し細分化してみよう。
東京2歳優駿牝馬着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京2歳優駿牝馬4着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬5着 | 1 | 0 | 0 | 3 | 25.0% | 25.0% |
東京2歳優駿牝馬6着 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬7着 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% |
東京2歳優駿牝馬8着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬9着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬10着以下 | 2 | 0 | 1 | 13 | 12.5% | 12.5% |
上記の通り、二桁着順から巻き返した馬が多い。
昨年も東京2歳優駿牝馬で16着だったスティールルージュがユングフラウ賞を勝利している。
2022年東京2歳優駿牝馬の結果
浦和経験がなくても大丈夫!?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
経験あり | 3 | 3 | 3 | 20 | 10.3% | 20.7% |
経験なし | 7 | 8 | 6 | 69 | 7.8% | 16.7% |
3歳牝馬ということで“経験”は重要なファクター。
特に1周1,200mと小回りな浦和コースは経験の差が明暗を分けるはず…
と、データを抽出してみたのだが、浦和コース「経験なし」の成績が良い。
「経験あり」の3勝、2着3回、3着3回に対して、「経験なし」は7勝、2着8回、3着6回にもなる。
では、「経験あり」の馬を、さらに「3着内経験あり/なし」の条件で抽出してみよう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
3着内経験あり | 3 | 3 | 1 | 15 | 13.6% | 27.3% |
3着内経験なし | 0 | 0 | 2 | 5 | 0.0% | 0.0% |
「浦和経験あり」の優勝馬3頭は、いずれも浦和コースで「3着内経験あり」の馬。
うち、2頭は浦和コースで1月に行われる「若水特別(3歳・1,500m)」を勝利し、もう1頭は同レースで2着の実績があった。
東京2歳優駿牝馬からの直行組が好成績!
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
初戦 | 6 | 4 | 4 | 31 | 13.3% | 22.2% |
2戦目以降 | 4 | 7 | 5 | 58 | 5.4% | 14.9% |
ユングフラウ賞が「年明け初戦」or「年明け2戦目以降」で抽出したデータ。
勝率、連対率は「年明け初戦」が優位ではあるものの、約1か月半前の「東京2歳優駿牝馬」直行組が大半である。
ちなみに、「東京2歳優駿牝馬」から直行した馬で5勝、2着3回、3着3回を占めている。
ユングフラウ賞は南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞」の最重要トライアル。
過去10年のうち、2015年・2018年・2022年以外(※)は全て、ユングフラウ賞出走組から桜花賞連対馬が出ている。
今年の出走馬の中にも“未来の桜花賞馬”がいるかもしれない!
※2015年と2018年の桜花賞3着馬は、ユングフラウ賞に出走していた
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月22日(水)に大井競馬場で行われる「金盃(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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