~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年3月16日(木) 
サラ系4歳以上 船橋1,600m
京成盃グランドマイラーズ(S2)

レース紹介

かしわ記念トライアル「京成盃グランドマイラーズ(S2)」
春のマイル戦線を占う一戦!
1,2着馬には「かしわ記念(Jpn1)」の優先出走権が付与される。

▼データ分析のポイント
・船橋を代表する名馬が活躍
・船橋所属馬が好成績
・外枠が好走する傾向

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 4人気
2021年 カジノフォンテン 船橋 カジノドライヴ 1人気
2020年 カジノフォンテン 船橋 カジノドライヴ 1人気
2019年 ベンテンコゾウ 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2018年 キングガンズラング 船橋 ストリートセンス 2人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 3人気
2016年 レガルスイ 船橋 エイシンサンディ 3人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 トーセンアドミラル 船橋 キングカメハメハ 1人気
2013年 セイントメモリー 大井 アフリート 8人気

歴代優勝馬にはダートグレード競走優勝歴のある「セイントメモリー」「ソルテ」「カジノフォンテン」が名を連ねる。
2012年以前も「マグニフィカ」「ナイキアディライト」「エスプリシーズ」「ネームヴァリュー」「サプライズパワー」などの名馬が並ぶ。

今年で26回目を迎えるが、船橋の四半世紀の歴史が詰まったレースと言えるだろう。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

張田昂騎手が飛躍したレース

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 矢野 貴之 張田 昂 和田 譲治
2021年 張田 昂 笹川 翼 内田 利雄
2020年 張田 昂 山崎 誠士 森 泰斗
2019年 御神本 訓史 真島 大輔 左海 誠二
2018年 石崎 駿 左海 誠二 真島 大輔
2017年 的場 文男 和田 譲治 柏木 健宏
2016年 石崎 駿 酒井 忍 山崎 誠士
2015年 吉原 寛人 本田 正重 森 泰斗
2014年 川島 正太郎 和田 譲治 本橋 孝太
2013年 本橋 孝太 森 泰斗 吉原 寛人

カジノフォンテンとのコンビで3年連続連対中(2勝)の「張田昂(アキラ)騎手」。
人馬ともに初タイトルを獲得したのが2020年の京成盃グランドマイラーズだ。

「張田昂騎手」は2023年3月1日現在で重賞11勝の活躍。
初タイトル奪取から僅か3年弱で11個ものタイトルを積み上げたことになる。

近年は人気馬が活躍

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1人気 5 1 0 4 50.0% 60.0% 60.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
3人気 2 1 4 3 20.0% 30.0% 70.0%
4人気 1 2 2 5 10.0% 30.0% 50.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
6人気以下 1 4 3 67 1.3% 6.7% 10.7%

「1番人気馬」が5勝、2着1回と好成績。
さらに、「2~4番人気馬」も好走率は高く、3着内率は1番人気から順に「60.0%」「40.0%」「70.0%」「50.0%」となっている。

一方、見逃せないのが「6番人気以下」の馬たち。
過去10年で1勝、2着4回、3着3回の成績を残しているので、人気馬と人気薄の組み合わせに妙味がありそうだ。
ただし、直近5年に限ると「6番人気以下」は2着1回、3着1回と苦戦気味。

落ち着き傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 820 1,410 15,000
2021年 140 220 6,090
2020年 340 1,560 12,700
2019年 320 1,020 7,860
2018年 310 5,850 42,450
2017年 660 4,090 58,530
2016年 580 9,670 202,480
2015年 260 1,920 14,360
2014年 360 570 3,880
2013年 3,070 5,000 490,340
平均 686 3,131 85,369

「馬複」は4桁配当が8回あり、平均は3,131円、「三連単」は万馬券が7回あり、平均は85,369円。
傾向的にはやや高めと言えそうだが、近年は落ち着いた配当となる傾向にある。

直近5年に限定してみよう。
「馬複」の平均は2,012円、「三連単」の平均は16,820円。
過去10年の平均と比較しても大幅に配当金は下がっているので、近年の流れとしては「人気馬に逆らうな」だろう。

1着船橋、2着大井 or 浦和の組み合わせ

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 2 16 4.8% 14.3%
船橋 7 3 3 52 10.8% 15.4%
大井 2 5 5 20 6.3% 21.9%
川崎 0 0 0 7 0.0% 0.0%

地元の「船橋所属馬」が7勝、2着3回、3着3回と好成績。
「過去10年の優勝馬」でも触れたが、船橋競馬史に残る名馬たちが勝利してきた歴史がある。

一方、2着は「大井所属馬」と「浦和所属馬」が合計7回。
2022年は「船橋所属馬」が上位3着内を独占したが、2016年~2021年の6年間は「大井」「浦和」のどちらかが2着に好走している。

外枠の成績が良い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
2枠 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
3枠 0 0 2 14 0.0% 0.0% 12.5%
4枠 2 1 0 14 11.8% 17.6% 17.6%
5枠 1 1 0 16 5.6% 11.1% 11.1%
6枠 4 1 2 11 22.2% 27.8% 38.9%
7枠 2 1 1 14 11.1% 16.7% 22.2%
8枠 0 3 3 12 0.0% 16.7% 33.3%

枠番による有利不利が少ない船橋コース(※)だが、京成盃グランドマイラーズに限ると外枠有利の傾向が出ている。

連対率と3着内率は「1枠」がトップの成績ではあるものの、「6枠」「7枠」「8枠」の好走率にはぜひとも注目したい。
直近3年の成績を見てみると以下の通りだ。

・2022年「6枠」⇒「5枠」⇒「7枠」
・2021年「4枠」⇒「7枠」⇒「6枠」
・2020年「4枠」⇒「8枠」⇒「8枠」

2017年以降、6年連続で「6枠」~「8枠」のうち、2頭が3着内に好走している点は見逃せない(上位3着内独占はない)。

※【参考】2021年10月1日~2022年9月30日の船橋1,600mの枠番別成績はこちら

牝馬には要注意!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 8 7 84 9.2% 16.5%
牝馬 0 2 2 4 0.0% 25.0%
セン馬 0 0 1 7 0.0% 0.0%

「牡馬」が全10勝。
一方、「牝馬」は出走数が8頭と少ないものの、2着2回、3着2回と好走率は高い。

若手の勢い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 - -
4歳 2 2 2 13 10.5% 21.1%
5歳 5 0 2 8 33.3% 33.3%
6歳 1 4 1 16 4.5% 22.7%
7歳以上 2 4 5 58 2.9% 8.7%

※2021年から出走条件が「3歳以上」から「4歳以上」に変更

「4歳馬」と「5歳馬」が好成績。
南関東の重賞は年齢を重ねた馬が活躍する傾向にあるが、京成盃グランドマイラーズでは若い馬にもチャンスがある。

直近5年でも「4歳馬」が2勝、「5歳馬」が3勝を挙げてるように、その活躍は非常に顕著だ。

また、その他の特徴として“リピーター”の活躍がある。
以下が複数回、3着内に好走した馬となるが、こちらは年齢を重ねた馬がリピーターとなるケースが多い。

馬名 京成盃グランドマイラーズ好走歴
カジノフォンテン 2020年1着(4歳) ⇒ 2021年1着(5歳) ⇒ 2022年2着(6歳)
リアライズリンクス 2017年1着(7歳) ⇒ 2018年2着(8歳)
グランディオーソ 2015年3着(6歳) ⇒ 2016年3着(7歳)
ソルテ 2014年2着(4歳) ⇒ 2015年1着(5歳)
トーセンアドミラル 2014年1着(7歳) ⇒ 2015年2着(8歳)
セイントメモリー 2013年1着(6歳) ⇒ 2014年3着(7歳)
ディアーウィッシュ 2010年1着(6歳) ⇒ 2011年1着(7歳) ⇒ 2012年3着(8歳)

ソルテとカジノフォンテンの活躍は実績的に言わずもがな。
その他の馬たちは「6歳以降」に連対しているので、「前年好走の6歳以上馬」はマークしておきたい。

実績馬が力を出しやすい条件だったが…!?

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
55kg以下 1 2 2 12 5.9% 17.6%
56kg以上 9 8 8 83 8.3% 15.7%

「56kg以上」の斤量を背負った馬が、9勝、2着8回、3着8回とほぼほぼ3着内を占めている。
一方、「55kg以下」の馬は、出走数が17頭と少ない中で、1勝、2着2回、3着2回の成績だ。

京成盃グランドマイラーズは、格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級56kg」「A2級54kg」「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」減量される。

と、ここまでは2020年以前と出走条件は同じだが、+αの加増条件が2021年から変更となった。

【★2020年以前】
番組賞金額(※)ごとに「1kg」加増。

□3歳:6,000万円
□4歳:9,000万円
□5歳:12,000万円
□6歳以上:15,000万円

※番組賞金(算定方法)の詳細はこちら

【★2021年以降】
直近1年(2023年は2022.3.20以降)の重賞実績ごとに加増。

□ダートグレード競走/JRA重賞勝ち馬は「2kg」
□南関東重賞勝ち馬は「1kg」(2021年&2022年は南関東S1/S2重賞の勝ち馬)
 (3歳限定競走の成績を除く)

2020年以前は加増条件を満たしていた馬があまり多くはない。
これは本競走の1着賞金「2,100万円(2020年は1,200万円)」からも“相当な実績が必要”ということがお分かり頂けるだろう。

一方、2021年以降は直近1年の重賞成績によって加増される。
3歳限定競走の成績は除かれるので、4歳馬にとっては比較的有利ではあるが、5歳以上の実績馬はやや出走条件が厳しくなったと言えそうだ。

上位勢は苦戦気味

【報知グランプリカップ(報知GPC)の着順別の成績】

報知GPC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知GPC1着 0 1 1 3 0.0% 20.0%
報知GPC2着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
報知GPC3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
報知GPC4着以下 0 1 2 15 0.0% 5.6%

同年2月に船橋1,800mで行われる「報知グランプリカップ(S3)」。
船橋1,600mと条件的には近いため、上位馬の参戦も少なくない。

しかしながら、上位馬は苦戦気味。
「報知グランプリカップ」1~3着馬はのべ12頭参戦しているが、2着が2回、3着が1回あるのみとなっている。

2023年報知グランプリカップの結果

重賞からの転戦組が強い!

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 7 6 8 61 8.5% 15.9%
重賞以外 3 4 2 34 7.0% 16.3%

※南関東地区以外の重賞を含む

京成盃グランドマイラーズの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績。

「前走が重賞」の馬は7勝、2着6回、3着8回。
対して、「前走が重賞以外」の馬は3勝、2着4回、3着2回となっており、上位馬の多くは「重賞」をステップに参戦してきている。
(「前走が重賞以外」の優勝馬3頭は、A2条件のレースを勝ち上がっての参戦)

ただし、開催時期が春シーズン中盤から“シーズン初戦”に移行したので傾向は変わってくるかもしれない。

※春シーズンとなった2021年以降の成績:「前走が重賞」1勝、2着2回、3着1回

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東牝馬クラシックの開幕戦♪3月22日(水)に浦和競馬場で行われる「桜花賞(1,500m・S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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