~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年9月7日(木) 
サラ系3歳以上 大井1,200m
アフター5スター賞(S3)

レース紹介

JBCスプリントを見据えた「アフター5スター賞(S3)」!
夏季のスプリント戦線はいよいよクライマックス!
と、同時に、秋以降のビッグレースを占う重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・1番人気は4勝だが…
・3歳スプリント王に注目
・トライアル優勝馬は好走率高し

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 プライルード 大井 ラブリーデイ 2人気
2021年 ワールドリング 船橋 トゥザワールド 4人気
2020年 サブノジュニア 大井 サウスヴィグラス 1人気
2019年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2018年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2017年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 8人気
2016年 ルックスザットキル 大井 Wildcat Heir 2人気
2015年 ジョーメテオ 浦和 ネオユニヴァース 6人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 3人気
2013年 ハードデイズナイト 川崎 サウスヴィグラス 1人気

南関東の有力スプリンターが集結する6ハロン戦!
アフター5スター賞後は、「東京盃(Jpn2)」 ⇒ 「JBCスプリント(Jpn1)」と、スプリント路線の“Road to JBC”が続いていく。

過去10年のアフター5スター賞優勝馬は7頭が「東京盃」に参戦。
なかなか連勝とはいかないものの、2017年&2018年覇者キタサンミカヅキが東京盃を連覇している。
※アフター5スター賞は2019年も勝利して3連覇(2019年の東京盃には未出走)

アフター5スター賞を制してJRA勢に挑戦!
南関東の代表を決める一戦として今年も見逃せない。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

名馬の背中に名手あり

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 本田 正重 真島 大輔 西 啓太
2021年 張田 昂 笹川 翼 矢野 貴之
2020年 矢野 貴之 御神本 訓史 今野 忠成
2019年 森 泰斗 赤岡 修次 矢野 貴之
2018年 森 泰斗 御神本 訓史 赤岡 修次
2017年 繁田 健一 的場 文男 御神本 訓史
2016年 早田 功駿 真島 大輔 坂井 英光
2015年 坂井 英光 本橋 孝太 森 泰斗
2014年 吉原 寛人 的場 文男 川島 正太郎
2013年 山崎 誠士 的場 文男 川島 正太郎

直近5年で好成績を挙げている騎手は3名。
2018年・2019年とキタサンミカヅキで連覇した「森泰斗騎手」、名馬サブノジュニアとのコンビで1勝、3着2回の「矢野貴之騎手」。
さらには、アピア、キャンドルグラスで2着2回の「御神本訓史騎手」など、南関東を代表する“名コンビ”が活躍する傾向にある。
※キャンドルグラスはさらに「赤岡修次騎手(高知)」で2着1回、3着1回

ちなみに、キタサンミカヅキは2023年がファーストクロップとなり、南関東では8/25時点で2頭の2歳馬がデビュー。
ともに勝利を手にする活躍を見せているが、リノデスティーノで新馬戦を勝利した「森泰斗騎手」は父馬の主戦でもあり喜びもひとしおだろう。

大井&船橋所属馬が上位独占!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 0 0 20 9.1% 9.1%
船橋 4 5 3 22 11.8% 26.5%
大井 3 4 6 62 4.0% 9.3%
川崎 1 1 1 7 10.0% 20.0%

地元の「大井所属馬」が3勝、2着4回、3着6回。
これを上回るのが「船橋所属馬」の4勝、2着5回、3着3回で、「大井」と「船橋」の各所属馬を合わせると7勝、2着9回、3着9回にもなる。

また、特定の馬が連続して活躍するのもアフター5スター賞の特徴だ。
過去10年だと以下の馬たちが該当する。

▼キタサンミカヅキ(船橋):3勝
▼サブノジュニア(大井):1勝、3着2回(4着1回)
▼キャンドルグラス(船橋):2着2回、3着1回
▼アピア(大井):2着1回、3着1回(4着1回)
▼ゴーディー(大井):2着2回

1番人気は勝つか着外?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 0 1 5 40.0% 40.0%
2人気 2 2 1 5 20.0% 40.0%
3人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
4人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
5人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
6人気以下 2 4 4 81 2.2% 6.6%

過去10年で「1番人気馬」は4勝、3着1回、4着以下5回。
2021年は「1番人気」に支持されたサブノジュニアが3着になったが、その他の年は「1着 or 4着以下」という極端な結果だ。

その他、「2~5番人気馬」は人気に比例したような連対率で、「6番人気以下」の馬たちも好走馬を送り出している。
近年は「1~5番人気馬」が結果を残す傾向にあったが、2022年は1着から順に「2番人気」⇒「7番人気」⇒「10番人気」と波乱の決着だった。

久しぶりの大荒れ

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 370 4,640 266,740
2021年 690 1,420 11,010
2020年 230 390 2,770
2019年 180 1,270 7,110
2018年 180 400 3,490
2017年 3,350 8,600 150,370
2016年 460 1,610 49,680
2015年 1,880 132,050 4,477,000
2014年 550 1,970 20,390
2013年 290 1,700 15,910
平均 818 15,405 500,447

前項「人気別の成績」の通り、近年は人気馬同士での決着。
それゆえ配当も低く、2018年~2021年の4年平均は「単勝320円」「馬複870円」「三連単6,095円」だ。

ただし、2022年は三連単266,740円の高額配当。
2017年以前も高配当となるケースも少なくなかったので、傾向的には「高配当」に傾くのかもしれない。

人気馬次第ではあるものの、1番人気馬を軸にするか否かが運命の分かれ道となる…!?

真ん中の枠が良い

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 10 8.3% 8.3%
2枠 0 2 1 12 0.0% 13.3%
3枠 1 1 0 15 5.9% 11.8%
4枠 3 2 3 10 16.7% 27.8%
5枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%
6枠 3 0 1 16 15.0% 15.0%
7枠 1 2 1 16 5.0% 15.0%
8枠 0 2 2 16 0.0% 10.0%

真ん中寄りの「枠番」が勝利する傾向にある。
2020年こそ鬼門となっていた「1枠」が勝利したものの、それ以外の9年間は「3枠」~「7枠」が勝利を手にしている。

ちなみに、後の「JBCスプリント」覇者サブノジュニアはアフター5スター賞に4回挑戦。
うち、3回は「1枠」、1回は「8枠」と極端な枠から出走しているが、結果は1勝、3着2回、4着1回だった。

こちらのデータは、2022年4月1日~2023年3月31日に行われた「大井1,200m」の枠番別成績だ。

「1枠」「8枠」ともに、マイナスとなるデータではないが、果たして今年のアフター5スター賞は!?

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 7 82 8.5% 16.0%
牝馬 1 0 2 20 4.3% 4.3%
セン馬 0 2 1 9 0.0% 16.7%

「牝馬」の1勝は3歳馬ハードデイズナイト(2013年)。
3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(旧S3)」から重賞連勝を決めている。

また、2020年は優駿スプリント2着の3歳牝馬ブロンディーヴァが3着に好走したように、斤量が軽く、勢いのある牝馬には注目となるだろう。

3歳は通用?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 3 0 1 7 27.3% 27.3%
4歳 1 1 1 13 6.3% 12.5%
5歳 0 2 2 20 0.0% 8.3%
6歳 2 3 2 24 6.5% 16.1%
7歳以上 4 4 4 47 6.8% 13.6%

各世代から優勝馬が出ているが、注目は「3歳馬」が通用するか否か。

「3歳馬」にとっては“初の古馬戦”となるケースも多く、経験の浅さを若さとスピードでカバーしたいところ。
加えて、重要となってくるのが「斤量」による恩恵。
今年のアフター5スター賞の斤量はクラス別の別定で、以下のように規定されている。

----------------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 3歳馬及び牝馬はそれぞれ2kg減
2022.9.5~2023.9.1までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬2kg、南関東重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------------

過去10年で「3歳馬」は11頭が参戦して3勝、3着1回。
2021年ワールドリング(斤量55kg)、2022年プライルード(斤量53kg)と「3歳馬」は2連覇中だ。

また、前項の「牡馬牝馬別の成績」でも紹介したハードデイズナイトは斤量50kg(※)での戴冠、2020年3着のブロンディーヴァは斤量51kだった。
※当時は3歳限定重賞を勝利していても+1kg

3歳世代屈指の快速馬が参戦!

【優駿スプリントの着順別の成績】

優駿スプリント着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
優駿スプリント1着 3 0 0 4 42.9% 42.9%
優駿スプリント2着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
優駿スプリント3着 0 0 0 0 - -
優駿スプリント4着以下 0 0 0 0 - -

3歳スプリント王決定戦の「優駿スプリント(S2)」。

過去10回の「優駿スプリント」出走組からは、優勝馬7頭、2着馬4頭が参戦。
前項の「年齢別の成績」でご紹介した3歳馬は11頭なので、その全てが「優駿スプリント」で連対していたことになる。

世代で一二を争うような快速馬が参戦してくるだけに、ぜひとも注目したいレースだろう。

2023年優駿スプリントの結果

適性の違い?

【習志野きらっとスプリント(習志野きらっとS)の着順別の成績】

習志野きらっとS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
習志野きらっとS1着 0 1 0 4 0.0% 20.0%
習志野きらっとS2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
習志野きらっとS3着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
習志野きらっとS4着以下 1 2 0 15 5.6% 16.7%

全国の地方競馬を舞台に行われる「スーパースプリントシリーズ」のファイナル決戦「習志野きらっとスプリント(S1)」。
「船橋1,000m」で争われるスプリント戦で、スピード自慢が全国から参戦している。

過去10回の「習志野きらっとスプリント」出走組からは、アフター5スター賞優勝馬を1頭、2着馬を5頭輩出。
地方No.1スプリンターの座を獲得した快速馬としては案外な成績だが、
これは「船橋1,000m」と「大井1,200m」の適性差と言えるのかもしれない。

2023年習志野きらっとスプリントの結果

トライアル優勝馬に注目!

【アフター5スター賞トライアル(トライアル)の着順別の成績】

トライアル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
トライアル1着 0 2 3 4 0.0% 22.2%
トライアル2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
トライアル3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
トライアル4着以下 0 0 1 11 0.0% 0.0%

「大井1,200m」で行われているトライアル競走。
2017年までは同条件の「シーサイドカップ(準重賞)」として実施されていた。

過去10年の優勝馬は9頭が参戦して2着2回、3着3回。
アフター5スター賞優勝馬こそ出ていないが、条件馬によるトライアルなので好相性と言ってもいいだろう。

その他の着順からは目立った成績を残せていないので、データ上では「トライアル優勝馬」に注目だ。

2023年アフター5スター賞トライアル競走の結果

4着以下に敗れた馬の参戦が多い

【サンタアニタトロフィー&マイルグランプリ(S&M)の着順別の成績】

S&M着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
S&M1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
S&M2着 0 0 0 0 - -
S&M3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
S&M4着以下 1 1 2 21 4.0% 8.0%

7月下旬~8月上旬に大井で行われているマイル重賞。
開催時期の変更もあり、2020年~2022年は「マイルグランプリ(S2)」、2019年以前は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータを採用している。
※2023年は従来通り、8月上旬に「サンタアニタトロフィー」を実施

ただし、上位勢の出走は少なく、好走馬も2017年2着のゴーディーのみ。
逆に「サンタアニタトロフィー(マイルグランプリ)」で4着以下に敗れた馬たちが多く参戦しているのが特徴だろう。

「サンタアニタトロフィー(同)」で4着以下に敗れた馬からは、のべ25頭が参戦し、1勝、2着1回、3着2回。
3着内に好走した4頭(※)の共通点を見出すのは難しいところだが、距離短縮などの条件替わりには注目したい。

※2013年サイオン(3着)、2014年サトノタイガー(1着)、ゴーディー(2着)、2019年サブノジュニア(3着)
 ()内はアフター5スター賞の成績

2023年サンタアニタトロフィーの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2歳新設重賞!9月13日(水)に川崎競馬場で行われる「若武者賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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