~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年12月21日(木) 
サラ系3歳以上 浦和1,400m
ゴールドカップ(S1)

レース紹介

スプリントを締める!「ゴールドカップ(S1)」!
2023年南関東スプリント戦線の総決算!
南関東を代表する短距離ホースが集結し、見ごたえのあるレースが展開されることだろう。

▼データ分析のポイント
・1番人気馬は3着内率90%
・テレ玉杯オーバルスプリントの上位馬にチャンスあり
・浦和コースで3着内実績のある馬を狙え

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 3人気
2021年 ティーズダンク 浦和 スマートファルコン 2人気
2020年 ブルドッグボス 浦和 ダイワメジャー 1人気
2019年 ブルドッグボス 浦和 ダイワメジャー 2人気
2018年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 2人気
2017年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 3人気
2016年 トキノエクセレント 川崎 アッミラーレ 6人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 1人気
2013年 ジョーメテオ 浦和 ネオユニヴァース 2人気

2021年より「S1」に昇格。
従来から好メンバーが揃う重賞ではあったが、よりハイレベルなレースが展開されることになる。
なお、初代S1覇者は4つ目のタイトル奪取となったティーズダンク、2代目覇者は現役最強マイラーのスマイルウィだ。

また、年の瀬だけにビッグネームの「引退レース」となるケースも少なくない。
近年では2019年&2020年を連覇したブルドッグボスと2015年&2017年優勝のソルテが該当する。

ブルドッグボスは2019年「JBCスプリント(Jpn1)」をはじめ、4つのタイトルを獲得した地方競馬史に残る1頭。
ソルテも同様に後世に語り継がれる名馬で、南関重賞は10勝、ゴールドカップでは3戦2勝、2着1回と一時代を築いている。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

ブルドッグボスの成績はこちら
ソルテの成績はこちら

御神本訓史騎手が好相性

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 矢野 貴之 山崎 誠士 和田 譲治
2021年 和田 譲治 真島 大輔 御神本 訓史
2020年 御神本 訓史 本田 正重 左海 誠二
2019年 御神本 訓史 左海 誠二 今野 忠成
2018年 坂井 英光 森 泰斗 御神本 訓史
2017年 吉原 寛人 的場 文男 繁田 健一
2016年 見澤 譲治 左海 誠二 張田 昂
2015年 吉原 寛人 真島 大輔 左海 誠二
2014年 左海 誠二 吉原 寛人 今野 忠成
2013年 坂井 英光 見澤 譲治 佐藤 博紀

直近5年で2勝、3着2回の成績を残している「御神本訓史騎手」。
2019年&2020年に連覇を達成したブルドッグボスとのコンビでは、同舞台の「JBCスプリント(Jpn1)」も勝利している。

さて、2023年の浦和競馬はゴールドカップ開催週が最後となる。
気になるリーディング争いは11月開催終了時点で「1位:森泰斗騎手」「2位:笹川翼騎手」、3位は地元浦和の「橋本直哉騎手」だ。

「橋本直哉騎手」は1999年デビューのベテランだが、自身初めてのトップ3入りを目指して今年最後の開催に臨むことになる。
8勝差の「2位:笹川翼騎手」を追いかけ、5勝差で迫っている「4位:和田譲治騎手」を振り切りたいところだろう。

2023年の浦和リーディング騎手はこちら

浦和 vs 大井

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 5 3 4 34 10.9% 17.4%
船橋 1 1 4 24 3.3% 6.7%
大井 3 5 1 16 12.0% 32.0%
川崎 1 1 1 13 6.3% 12.5%

地元の「浦和所属馬」が5勝、2着3回、3着4回。
うち、4勝、2着3回、3着3回は小久保智厩舎によるものだ。

ちなみに、残りの好走例は水野貴史厩舎(ティーズダンク)の1勝、3着1回となっている。

好走率では3勝、2着5回の「大井所属馬」も互角以上。
ソルテ、ケイアイレオーネ、キャプテンキング、グレンツェント、モジアナフレイバーとそうそうたる面々が好走している。

1番人気馬の3着内率は90.0%!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 4 2 1 30.0% 70.0%
2人気 4 1 1 4 40.0% 50.0%
3人気 2 3 1 4 20.0% 50.0%
4人気 0 0 1 9 0.0% 0.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 1 1 3 62 1.5% 3.0%

過去10年で「1番人気馬」が3勝、2着4回、3着2回!
好走率で見ると凄さがさらに際立ち、勝率30.0%、連対率70.0%、3着内率に至っては90.0%と驚異的な数字を残している。

また、「2・3番人気馬」も好走率は高く、3番人気以内の馬だけで9勝、2着8回。
現在、6年連続で3番人気以内の馬たちによるワンツー決着となり、うち3回は3着内を独占している。

石より堅い!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 420 880 3,890
2021年 270 350 6,300
2020年 200 420 1,280
2019年 300 190 3,460
2018年 330 1,040 4,710
2017年 480 680 4,360
2016年 2,160 1,520 45,830
2015年 150 770 4,300
2014年 160 570 8,210
2013年 320 2,560 23,360
平均 479 898 10,570

レース格は「2013年~2016年:S3」、「2017年~2020年:S2」、2021年からは「S1重賞」として実施されている。
S3当時は高配当となる年もあったが、S2に昇格して以降の三連単は平均4,000円とかなり低めの配当だ。

また、S1昇格に伴い、負担重量は「別定戦 ⇒ 定量戦」に変更。
実績馬が実力を発揮しやすい条件となり、今まで以上に波乱となる要素は少なくなったのかもしれない。

浦和競馬は内枠有利!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 7 11.1% 11.1%
2枠 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3枠 0 2 0 8 0.0% 20.0%
4枠 1 1 3 5 10.0% 20.0%
5枠 4 2 1 12 21.1% 31.6%
6枠 1 0 1 17 5.3% 5.3%
7枠 2 1 2 15 10.0% 15.0%
8枠 0 2 1 17 0.0% 10.0%

浦和競馬は1周1,200mの小回りコース。
となれば内枠勢の成績が気になるところだが…「1~4枠」の3勝、2着5回に対して、「5~8枠」は7勝、2着5回。
勝ち切るのはセンターから外枠となっているものの、連対率、3着内率となると内/外で極端な差は出ていない。
(フルゲート12頭なので、フルゲートの際は「5枠」以降が2頭)

ここで「浦和1,400m」の成績を見てみよう(2022年10月1日~2023年9月30日の成績)。
意外なことに「8枠」は勝率、連対率、3着内率が全て全体1位、とりわけ連対率、3着内率は頭一つ抜けている。
一方の「1枠」、こちらは極端に好走率が低く、“内枠の浦和”という考えはデータ上は危険かもしれない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 9 9 80 9.3% 17.6%
牝馬 0 1 0 2 0.0% 33.3%
セン馬 0 0 1 5 0.0% 0.0%

南関東の冬期は牝馬重賞が盛んな時期でもあり、「牝馬」の出走頭数は3頭と少ない。
それでも、2022年はまさに牡馬勝りのサルサディオーネが2着に好走している。

ベテラン or 4・5歳馬

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 6 0.0% 0.0%
4歳 3 2 1 18 12.5% 20.8%
5歳 2 0 2 14 11.1% 11.1%
6歳 0 2 1 15 0.0% 11.1%
7歳以上 5 6 6 34 9.8% 21.6%

「7歳以上馬」が5勝、2着6回、3着6回でトップの成績。
南関東重賞は総じて経験値の高い馬が活躍する傾向にあるが、ゴールドカップもその例に漏れない。
直近5年でも「7歳以上馬」が3着内を2回独占しているのだ。

ベテラン勢に対抗しているのは「4歳馬」の3勝、2着2回、3着1回と「5歳馬」の2勝、3着2回。
歴戦の古馬 vs 充実期を迎えた「4・5歳馬」という図式となっている。

ゴールドカップTRまがたま賞!

【まがたま賞の着順別の成績】

まがたま賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
まがたま賞1着 1 1 0 5 14.3% 28.6%
まがたま賞2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
まがたま賞3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
まがたま賞4着以下 0 0 0 8 0.0% 0.0%

2014年から実施されているゴールドカップTR「まがたま賞」。

過去9回の優勝馬のうち、2019年及び2020年を除く7頭がゴールドカップに参戦している。
結果は1勝、2着1回となっているが、ゴールドカップがS2に昇格した2017年以降は連対馬を送り出せていない。

「まがたま賞」は「A2以下」のクラスで争われるトライアルなので、上がり馬の勢いは買いたいところではあるが…

2023年まがたま賞の結果

JRA勢相手に好走していればチャンスは十分!

【テレ玉杯オーバルスプリント(オーバルS)の着順別の成績】

オーバルS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
オーバルS1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
オーバルS2着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
オーバルS3着 1 0 2 1 25.0% 25.0%
オーバルS4着以下 2 1 2 11 12.5% 18.8%

浦和1,400mで行われているダートグレード競走。

過去10年で「オーバルスプリント出走組」は4勝、2着2回、3着4回。
優勝した4頭中、3頭は「オーバルスプリント」で5着以内に好走、残りの1頭は同6着のブルドッグボスだ。

JRA勢が相手の「オーバルスプリント」で上位争いをしてきた馬は要チェックと言えるだろう。

2023年テレ玉杯オーバルスプリントの結果

4着以下から巻き返す!

【大井マイル重賞の着順別の成績】

大井マイル重賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
大井マイル重賞着 2 0 0 1 66.7% 66.7%
大井マイル重賞2着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
大井マイル重賞3着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
大井マイル重賞4着以下 3 2 2 11 16.7% 27.8%

大井1,600mで行われるマイル重賞。
開催時期の変更があり、2013年~2019年は「マイルグランプリ(S2)」、2020年以降は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータとする。

上位3着内の馬からはのべ8頭がゴールドカップに出走して2勝、2着2回。
連対した4頭中3頭はダートグレード競走ウイナー、残りの1頭は2023年現在の現役最強マイラー・スマイルウィだ。

一方、「マイルグランプリ」or「サンタアニタトロフィー」の4着以下から巻き返すケースも少なくない。
該当馬はのべ18頭となるが、2021年の優勝馬ティーズダンクを含めて3勝、2着2回、3着2回、3着内率38.9%は上々の成績と言えるだろう。

なお、2023年より「マイルグランプリ」が再び該当レースとなる。

2023年マイルグランプリの結果

浦和実績には要注目!!

【浦和コースの経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 9 7 7 64 10.3% 18.4%
経験なし 1 3 3 23 3.3% 13.3%

浦和コースの「経験あり/なし」別の成績はご覧の通り。
「経験あり」の9勝、2着7回、3着7回に対して、「経験なし」は1勝、2着3回、3着3回となる。

では、浦和コースの“成績別”ではどうだろう。
「経験あり」の馬から、さらに浦和コースで「3着内の経験があり/なし」を条件に抽出した数字は以下の通り。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3着内経験あり 9 6 6 45 13.6% 22.7%
3着内経験なし 0 1 1 19 0.0% 4.8%

「3着内経験あり」は9勝、2着6回、3着6回。
すなわち、過去10年の「ゴールドカップ」優勝馬のうち、9頭は浦和コースで3着内の実績があったことになる。

小回りコースの浦和は経験の有無に加えて“得手不得手”も重要なファクターの1つとなりそうだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は、12月30日(土)に大井競馬場で行われる「東京シンデレラマイル(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!

南関東4競馬場公式ウェブサイト nankankeiba.com

>重賞一覧