
2歳重賞「ゴールドジュニア(S3)」
今年から2歳重賞がより一層充実した南関東競馬。
とりわけ、2024年にダート三冠が行われる大井コースでの重賞は要注目だろう。
余談だが、準重賞当時のレース名「ゴールドジュニアー」の末尾「-」は重賞昇格とともに無くなっている。
▼データ分析のポイント
・素質馬が多数参戦
・1,2番人気が好成績
・デビュー勝ちの素質馬が上位独占
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2022年 | リベイクフルシティ | 大井 | マジェスティックウォリアー | 3人気 |
2021年 | ママママカロニ | 大井 | ホッコータルマエ | 2人気 |
2020年 | アランバローズ | 船橋 | ヘニーヒューズ | 2人気 |
2019年 | ストーミーデイ | 大井 | サウスヴィグラス | 2人気 |
2018年 | シビックヴァーゴ | 大井 | バゴ | 2人気 |
2017年 | クリスタルシルバー | 大井 | サムライハート | 6人気 |
2016年 | セイントバトラー | 大井 | サマーバード | 5人気 |
2015年 | ラクテ | 大井 | ワイルドラッシュ | 2人気 |
2014年 | ブルーマイスキー | 川崎 | フサイチコンコルド | 4人気 |
2013年 | モデールノ | 船橋 | ゼンノロブロイ | 1人気 |
準重賞時(※)の「ゴールドジュニア」優勝馬で、後に重賞を勝った馬はクリスタルシルバーのみ。
従来はなかなか重賞ウイナーを輩出できなかったが、重賞昇格とともにレースレベルは飛躍的に向上。
2020年の優勝馬アランバローズは、翌年の東京ダービー馬だ。
※2013年~2019年(本分析期間)
ただし、レースレベル自体は準重賞時から高く、「ゴールドジュニア」で敗れた馬の中には原石が多数存在。
2014年2着ジャジャウマナラシ、2017年5着クレイジーアクセル、2019年3着ヴァケーションは後にダートグレード競走を勝利している。
笹川翼騎手と矢野貴之騎手が近況成績良し!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2022年 | 和田 譲治 | 左海 誠二 | 山崎 誠士 |
2021年 | 矢野 貴之 | 笹川 翼 | 張田 昂 |
2020年 | 左海 誠二 | 森 泰斗 | 笹川 翼 |
2019年 | 笹川 翼 | 矢野 貴之 | 真島 大輔 |
2018年 | 笹川 翼 | 矢野 貴之 | 張田 昂 |
2017年 | 坂井 英光 | 真島 大輔 | 加藤 和博 |
2016年 | 森 泰斗 | 石崎 駿 | 柏木 健宏 |
2015年 | 上田 健人 | 的場 文男 | 繁田 健一 |
2014年 | 山崎 誠士 | 左海 誠二 | 矢野 貴之 |
2013年 | 石崎 駿 | 真島 大輔 | 御神本 訓史 |
今年の南関東リーディング首位(9/8時点)を走る「笹川翼騎手」が直近5年で2勝、2着1回、3着1回の活躍。
重賞に昇格した2020年以降は勝ち星がないものの、有力馬に騎乗するケースが多いので今年も要注目となりそう。
また、「矢野貴之騎手」も直近5年で1勝、2着2回と大井所属のトップジョッキー2名が好調だ。
地元勢強し
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 2 | 3 | 8 | 0.0% | 15.4% |
船橋 | 2 | 2 | 0 | 14 | 11.1% | 22.2% |
大井 | 7 | 6 | 5 | 57 | 9.3% | 17.3% |
川崎 | 1 | 0 | 2 | 10 | 7.7% | 7.7% |
地元の「大井所属馬」が7勝、2着6回、3着5回。
この時期の2歳戦なので地元勢の出走数は多くなる傾向にあるが、地の利を生かしている結果とも言えそうだ。
なお、重賞昇格以降の3年間では以下の通り。
▼浦和所属馬:0勝、2着1回、3着2回
▼大井所属馬:2勝、2着1回、3着1回
▼船橋所属馬:1勝、2着1回、3着0回
▼川崎所属馬:0勝、2着0回、3着0回
「大井所属馬」が優勢ではあるものの、独占状態とはなっていない。
上位人気馬が順当に
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 1 | 5 | 0 | 4 | 10.0% | 60.0% |
2人気 | 5 | 0 | 1 | 4 | 50.0% | 50.0% |
3人気 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% |
4人気 | 1 | 1 | 3 | 5 | 10.0% | 20.0% |
5人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% |
6人気以下 | 1 | 1 | 4 | 63 | 1.4% | 2.9% |
過去5年で「2番人気馬」が5勝の活躍。
一方、「1番人気馬」は2013年に1勝を挙げたのみだが、2着5回、連対率60.0%と安定感はNo.1だ。
これを3着内率にまで広げると「1番人気馬」~「4番人気馬」までが横一線。
過去10年で3着内に好走した30頭中、「1番人気馬」~「4番人気馬」はのべ22頭を占めている。
大荒れは少ない
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2022年 | 460 | 430 | 10,110 |
2021年 | 230 | 260 | 2,910 |
2020年 | 380 | 760 | 8,470 |
2019年 | 500 | 1,440 | 16,760 |
2018年 | 380 | 370 | 10,150 |
2017年 | 2,680 | 2,120 | 41,190 |
2016年 | 690 | 5,380 | 42,950 |
2015年 | 400 | 1,620 | 193,130 |
2014年 | 860 | 2,340 | 38,860 |
2013年 | 170 | 2,100 | 10,690 |
平均 | 675 | 1,682 | 37,522 |
重賞に昇格してからは落ち着いた配当が続いている。
直近3年の平均配当は「単勝357円」「馬複483円」「三連単7,163円」だ。
準重賞当時の2019年以前は高配当となるケースも多かったが、重賞昇格とともに配当傾向も変わってきてる。
2021年から距離変更!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% |
2枠 | 2 | 2 | 1 | 6 | 18.2% | 36.4% |
3枠 | 2 | 1 | 0 | 8 | 18.2% | 27.3% |
4枠 | 3 | 0 | 2 | 10 | 20.0% | 20.0% |
5枠 | 0 | 3 | 2 | 13 | 0.0% | 16.7% |
6枠 | 1 | 1 | 0 | 15 | 5.9% | 11.8% |
7枠 | 1 | 1 | 3 | 14 | 5.3% | 10.5% |
8枠 | 1 | 1 | 1 | 15 | 5.6% | 11.1% |
2021年から施行条件が「1,400m⇒1,200m」に変更。
大井1,400mは2コーナーポケットから、1,200mは向こう正面入り口からそれぞれスタートが切られる。
コース形態的には1,200mの方が力を出しやすい条件と言えるだろう。
以下のデータは期間中に行われた大井「1,200m」と「1,400m」の枠番傾向。
▼大井1,200m
2022年4月1日~2023年3月31日の傾向
▼大井1,400m
2022年4月1日~2023年3月31日の傾向
従来の「1,400m」に関しては内枠有利の傾向はあるものの、「1,200m」は内/外で大きな差は出ていないようだ。
牝馬には厳しい条件
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 9 | 7 | 61 | 10.5% | 20.9% |
牝馬 | 0 | 1 | 3 | 27 | 0.0% | 3.2% |
セン馬 | 1 | 0 | 0 | 1 | 50.0% | 50.0% |
斤量は「牡馬」「牝馬」ともに54kg。
前週に行われる「若武者賞(S3)」は「牡馬55kg」「牝馬54kg」だったので、ゴールドジュニアの条件は「牝馬」に少し厳しい。
という条件の中で、「牡馬」と「セン馬」を合計すると10勝、2着9回、3着7回。
データ上では「牡馬」有利の傾向と言えるだろう。
デビュー戦の敗戦を糧に!
新馬戦成績 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
新馬戦1着 | 4 | 9 | 8 | 51 | 5.6% | 18.1% |
新馬戦2着以下 | 6 | 1 | 2 | 38 | 12.8% | 14.9% |
こちらのデータは、新馬戦に「勝利した馬」と「敗れた馬」に区分した「ゴールドジュニア」での成績。
勝ち星数では新馬戦に「敗れた馬」がやや優勢で計6勝を挙げている。
新馬戦での敗戦を糧にして「ゴールドジュニア」を勝利していると言えそうだ。
ただし、2020年以降の3年間は新馬戦に「勝利した馬」が上位3着内を独占。
重賞昇格とともにレース傾向はガラッと変わってきている印象だ。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月11日(水)に川崎競馬場で行われる「鎌倉記念(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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