~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年10月25日(水) 
サラ系2歳 船橋1,600m
平和賞(S3)

レース紹介

2歳重賞「平和賞(S3)」
“名馬の宝庫”船橋競馬の未来を担う2歳重賞!
地元馬か?それとも遠征馬か?地方交流として行われる一戦を過去のデータから分析してみよう。

▼データ分析のポイント
・ディープインパクト系が上昇中
・6番人気以下が4勝
・真ん中から外側の枠が好成績

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 プルタオルネ 北海道 リアルインパクト 5人気
2021年 ライアン 浦和 ディープインパクト 6人気
2020年 マカベウス 船橋 ゼンノロブロイ 1人気
2019年 ヴァケーション 川崎 エスポワールシチー 4人気
2018年 ヒカリオーソ 川崎 フリオーソ 6人気
2017年 リンノストーン 北海道 スマートロビン 5人気
2016年 スカイサーベル 船橋 ディープスカイ 7人気
2015年 アンサンブルライフ 浦和 アジュディケーティング 1人気
2014年 ストゥディウム 船橋 ルースリンド 8人気
2013年 ナイトバロン 船橋 Tiznow 2人気

非常にレベルの高い重賞!

歴代優勝馬からは、2013年の東京ダービー馬インサイドザパーク、2019年の同ヒカリオーソ。
さらに、2015年の「羽田盃(S1)」覇者ストゥディウム、2019年の「全日本2歳優駿(Jpn1)」覇者ヴァケーションなどを輩出している。

また、南関東ゆかりの血統馬も大活躍だ。

▽2014年優勝ストゥディウム:父ルースリンドは南関東の重賞を4勝
▽2018年優勝ヒカリオーソ:父フリオーソは南関東のJpn1競走を6勝
▽2020年優勝マカベウス:母ショウリダバンザイは南関東の重賞を2勝

その他、2021年はディープインパクト産駒初の南関重賞制覇となったライアン、
さらに、翌2022年はディープインパクト直仔のリアルインパクトを父に持つプルタオルネが重賞を制している。

芝のイメージも強いディープインパクトだが、活躍の場を南関東のダートにも広げてきているようだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

どの騎手にもチャンスあり

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 本橋 孝太 和田 譲治 臼井 健太郎
2021年 今野 忠成 御神本 訓史 石崎 駿
2020年 本田 正重 森 泰斗 今野 忠成
2019年 吉原 寛人 山崎 誠士 的場 文男
2018年 瀧川 寿希也 笹川 翼 井上 俊彦
2017年 真島 大輔 和田 譲治 御神本 訓史
2016年 矢野 貴之 中野 省吾 山口 達弥
2015年 左海 誠二 矢野 貴之 笹川 翼
2014年 石崎 駿 的場 文男 繁田 健一
2013年 本田 正重 張田 京 五十嵐 冬樹

過去10年で複数回優勝している騎手は2勝を挙げている「本田正重騎手」。
ただし、特定の騎手が活躍している傾向はなく、若手からベテランまでチャンスは十分だろう。

なお、「森泰斗騎手」と「本田正重騎手」は平和賞が南関東初タイトル。
それぞれエンジェルツイート、ナイトバロンで勝利している。

地の利は!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 2 2 10 12.5% 25.0%
船橋 4 6 3 39 7.7% 19.2%
大井 0 0 1 7 0.0% 0.0%
川崎 2 1 0 14 11.8% 17.6%
南関以外 2 1 4 18 8.0% 12.0%

地元の重賞ということもあり、「船橋所属馬」が4勝、2着6回、3着3回の成績。
ただし、直近5年は1勝、2着1回、3着2回と他場の勢いに押されている。
※2020年優勝のマカベウスを管理する「米谷康秀厩舎(船橋)」は初タイトル

他場勢は「浦和」「川崎」「南関以外」の各所属馬が2勝ずつ。
とりわけ注目は「南関以外」からの遠征馬だが、過去10年で2勝、2着1回、3着4回の成績を残している。

「南関以外」の3着内馬は全て「ホッカイドウ競馬所属馬」が該当。
2022年も1着プルタオルネ、2着グロリオサが同地区からの参戦だった。

南関生え抜きvsホッカイドウ競馬デビュー馬!

【デビューした地区別の成績】

デビュー地区 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
南関東 7 6 6 63 8.5% 15.9%
ホッカイドウ競馬 3 4 4 23 8.8% 20.6%
その他 0 0 0 2 0.0% 0.0%

続いて、「デビューした地区別」の成績。
勝利数は「南関東デビュー馬」が7勝と勝っているが、勝率・連対率では大きな差とはなっていない。

また、「南関東デビュー馬」が3着内を独占した回数は2回。
一方、「ホッカイドウ競馬デビュー馬」は3着内を独占したことはなく、3着内に2頭好走した回数は3回ある。

ちなみに、ホッカイドウ競馬から南関東移籍後に平和賞を勝利した馬は2013年のナイトバロンのみ。

人気薄は頭勝負!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 4 1 3 20.0% 60.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
4人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
5人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
6人気以下 4 1 6 57 5.9% 7.4%

人気薄の激走が目立つ競走。
過去10年の人気別勝利数では、なんと「6番人気以下」の馬が最多の4勝を挙げている。

上位人気では「1番人気馬」の信頼度が高く、過去10年で2勝、2着4回、3着1回。
勝率20.0%はやや低く感じるが、連対率60.0%、3着内率70.0%の安定感は魅力だろう。

ちなみに、「1番人気馬」が2着だった時の1着馬4頭は、それぞれ「2・5・6・5」番人気だった。

1番人気馬が軸だが、着順次第で高配当に!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 990 1,390 34,560
2021年 1,260 2,490 82,040
2020年 270 530 4,150
2019年 520 1,140 63,280
2018年 860 1,380 163,910
2017年 1,080 910 11,700
2016年 4,980 14,350 162,660
2015年 230 1,610 6,640
2014年 1,640 8,680 598,440
2013年 530 590 23,730
平均 1,236 3,307 115,111

「単勝」の平均配当は1,236円。
経験の浅い2歳馬、ホッカイドウ競馬からの遠征馬など、不確定要素が多いだけに一筋縄ではいかない。
ただし、ビックリ配当は2016年の「4,980円」のみで“人気割れの一戦”となっているようだ。

また、「馬複」「三連単」も堅い決着は少ない。
過去10年で1番人気馬が7回も3着内に好走していることを考えると、ボックス、マルチ馬券で“妙味あり”といったところか。

真ん中から外!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 7 22.2% 22.2%
2枠 0 0 1 9 0.0% 0.0%
3枠 1 0 1 11 7.7% 7.7%
4枠 2 2 0 10 14.3% 28.6%
5枠 1 2 1 11 6.7% 20.0%
6枠 3 0 1 14 16.7% 16.7%
7枠 1 2 3 13 5.3% 15.8%
8枠 0 4 3 13 0.0% 20.0%

真ん中から外側の枠番が好相性。
「4枠」~「8枠」を合計すると7勝、2着10回、3着8回となり、好走率も総じて高いという結果に。

2022年も1着から順に「6枠」⇒「8枠」⇒「8枠」での決着。
まだまだ経験の少ない2歳馬だけに、内々で揉まれるよりは、外からスムーズに競馬を進めたいところだ。

牝馬の好走率が高い!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 8 78 8.7% 17.3%
牝馬 1 1 2 10 7.1% 14.3%
セン馬 0 0 0 0 - -

出走頭数が少ない「牝馬」だが“好走率”は総じて高い。

過去10年で「牝馬」はのべ14頭が出走し、4頭が3着内に好走。
勝率7.1%、連対率14.3%、3着内率28.6%は、いずれも「牡馬」と遜色ない。

なお、3着内に好走した「牝馬4頭」の平均人気は4.5番人気。
1番人気に支持されていた馬は2018年のトーセンガーネットのみなので、人気薄でも軽視は禁物となりそうだ。

【2歳重賞】

南関東の2歳重賞は牝馬限定戦を含めて9レース。
2023年に新設されたのは「ルーキーズサマーカップ(浦和・S3)」と「若武者賞(川崎・S3)」だ。

全9レースのうち、平和賞より前に実施される重賞と平和賞トライアルをご紹介しよう。

【ルーキーズサマーカップ】

南関東最初の2歳重賞は浦和1,400mで争われる「ルーキーズサマーカップ」。
2023年は8月末に実施されたため、平和賞までおよそ2か月の期間がある。

2023年ルーキーズサマーカップの結果

【若武者賞】

2022年までは準重賞として行われてきた川崎1,500m戦が「S3重賞」に昇格。
「鎌倉記念(S2)」⇒「全日本2歳優駿(Jpn1)」へと繋がるローテーションが確立した形だ。

もちろん、2023年は中5週となる平和賞への参戦も期待できるだろう。

2023年若武者賞の結果

【ゴールドジュニア】

2020年に重賞へと昇格した「ゴールドジュニア(S3)」。
準重賞当時から「大井1,400m」で行われていたが、2021年より「大井1,200m」に条件が変更されている。

重賞昇格元年の2020年は4頭のゴールドジュニア出走馬が平和賞に参戦。
うち、ゴールドジュニア2着のマカベウスが見事に戴冠している。
※2021年及び2022年はゴールドジュニア組の出走はなし

2023年ゴールドジュニア記念の結果

【平和賞トライアル】

平和賞と同じ「船橋1,600m」で行われているトライアルレース。

2023年トーシンブリザード・メモリアル(平和賞TR)の結果

【鎌倉記念】

川崎1,500mで争われる「鎌倉記念」。
2022年までは鎌倉記念から平和賞に転戦してくる馬が一定数いたが、 両レースはレース間隔が短い年も多く、上位馬の参戦は少ない傾向にある。
以下は過去10年の鎌倉記念出走組の平和賞での成績だ。

鎌倉記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念1着 0 0 0 0 - -
鎌倉記念2着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
鎌倉記念3着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
鎌倉記念4着以下 1 1 2 16 5.0% 10.0%

2023年鎌倉記念の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月31日(火)に大井競馬場で行われる「ハイセイコー記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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