2023年6月13日(火)　
サラ系4歳以上　川崎900m川崎スパーキングスプリント(S3)

南関東では最も距離の短い重賞「川崎スパーキングスプリント(S3)」！
今年で3回目を迎える究極のスピード決戦！
地方競馬スーパースプリントシリーズの南関東地区トライアルとして実施されている。

▼データ分析のポイント
・1番人気に支持された船橋所属馬が強い
・斤量の軽い牝馬に注目
・コース経験は関係なさそう

【過去の優勝馬】

※2013年は1着同着

2020年まではオープン特別として実施されていた一戦。
オープンクラス(A1)による900m戦は年数回という貴重な条件だけに、歴代優勝馬には多彩な面々が並んでいる。

歴代優勝馬の中で、南関東の重賞を勝利している馬はフラットライナーズ、ポッドギル、カプリフレイバー、コパノフィーリングの4頭。
また、後述もするが、牝馬が6頭優勝しているのも特徴的だろう。

牝馬の中では2014年のユーリカに注目。
この時に叩き出した「51.5秒」というタイムは、現在も破られていない「川崎900m」のレコードだ。

ちなみに、2023年に行われた川崎900mの最高タイムは、A2以下(準オープン)で計測されたロードエースの53.1秒。
本競走のトライアル「スパーキングスプリントチャレンジ」は、逃げたプリモパイソンが53.6秒で走破している。

過去の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

川崎900mが得意な騎手は！？

【騎手の傾向(敬称略)】

「川崎900m」という条件に焦点を当ててみよう。

2022年の川崎900mリーディングは「山崎誠士騎手」。
騎乗回数は66回で、24勝(勝率36.4%)、2着8回(連対率48.5%)、3着8回(3着内率60.6%)というハイアベレージを叩き出している。

次点は「矢野貴之騎手」の14勝だが、勝率30.4%、連対率43.5%、3着内率54.3%も素晴らしい成績だ。
そして、第3位は2022年デビューの「野畑凌騎手」で12勝。

さて、2023年は5月開催終了時点で…「1位：山崎誠士騎手」「2位：野畑凌騎手」「3位：矢野貴之騎手」。
注目はやはり「野畑凌騎手」だろう。

「野畑凌騎手」は2022年4月デビューの若手ジョッキー。
新人ジョッキーなので減量の恩恵はあったものの、2022年の川崎900mでの騎乗数は全ジョッキーで最多となる91回だ。

デビューからの通算勝利数は5月31日時点で87勝。
2022年10月には通算31勝目を挙げて減量が「▲3kg　⇒　△2kg」、2023年1月には51勝目を挙げて「△2kg　⇒　☆1kg」となった。
2023年の南関東総合リーディングでも7位(5月31日時点)につけている「野畑凌騎手」に是非ご注目を。

参考までに、以下は減量騎手の条件となる。

【減量騎手の条件】

2022年川崎900mリーディングはこちら
2023年川崎900mリーディングはこちら

船橋所属馬が圧倒

【所属競馬場別の成績】

「船橋所属馬」が8勝、2着2回、3着3回と抜群の成績。
特に1番人気に支持された際の成績が良く、該当馬は8頭で6勝、4着1回、5着1回となっている。

重賞初年度の2021年も1番人気に支持されたカプリフレイバーがキッチリと勝利を手にした。

究極のスピード勝負には紛れなし

【人気別成績】

スピードの絶対値を競うような条件。
ということが関係しているのかは分からないが、「1番人気」に支持された馬は勝率70.0%と圧倒している。
「1番人気馬」は2着、3着こそ0回ではあるものの、掲示板を外したことは1度も無いということは付け加えておこう。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

※2013年は1着同着のため、2通りの配当金額の合算を2013年の配当として平均配当を算出

「単勝」の平均は350円。
1番人気馬が結果を残すレースだけに堅い決着が多い。

「馬複」「三連単」も同様の傾向。
1番人気馬が3着内に好走しなかった年は2018年、2020年、2022年の3回だ。

内～真ん中が好成績

【枠番別の成績】

向こう正面入り口からスタートして、3、4コーナーから直線へ。
コーナーがきついと言われる川崎コースだが、先行争いと最後の勝負は直線を目一杯使って行われる。

全体的にはやや「内枠」が有利な傾向。
特に「2枠」の連対率40.0%、「3枠」の同50.0%は際立っており、過去10年で「2枠」「3枠」がどちらも連対しなかった回数は僅かに2回。

牡牝互角

【牡馬牝馬別の成績】

「牡馬」の5勝に対して、「牝馬」は6勝。
スピード勝負では牡牝互角の数字となっており、2022年は「牝馬」のコパノフィーリングが勝利を手にしている。

4歳～6歳が活躍！リピーターも！

【年齢別の成績】

「4～6歳馬」の成績が良い。
南関東では7歳以上の経験馬が活躍する重賞も少なくないが、“スピード勝負”では若い馬たちに分がありだ。

なお、2020年までは「3歳馬」の出走が可能だったが、重賞昇格とともに出走条件が「4歳以上」となっている。

ちなみに、2016年＆2017年を連覇したフラットライナーズは「4歳～6歳」時に連対、2018年＆2019年を連覇したラディヴィナは「5歳～6歳」。
ポッドギルは「4歳」の2020年に優勝し、翌2021年に3着、コアレスピューマは「7歳」の2011年に勝利して「11歳」時に3着している。

オープンクラスでは貴重な条件なので、本競走を目標としたリピーターの活躍も目立つようだ。

斤量の軽い牝馬！

【斤量別の成績】

本競走の出走条件は以下の通り(重賞昇格後)。
▼A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減

2020年までは3歳馬が出走可能だったため「3歳馬2kg減」、加えて重賞ではなかったため減量騎手も適用されていた。
過去最低斤量は「48.0kg」、2020年は3歳ダンディーヴォーグが「☆中越琉世騎手(-1kg)」を起用して「50.0kg」だった。

という前提条件を踏まえて…
斤量「51kg以下」は4勝を挙げ、勝率20.0%はトップの成績。
いずれも牝馬が該当し、減量騎手は起用していないため、「格上挑戦の牝馬」が結果を残していることになる。

最重量で勝利した馬は2017年のフラットライナーズで「斤量58.0kg」。
当時は「重賞勝ち馬は加増」という条件があったため58.0kgを背負っているが、軽量馬相手に貫録を示した形だ。

なお、重賞昇格後の出走条件下における最軽量は「B1級以下の牝馬：51kg」となる。

コース経験は関係ない？

【川崎900mの経験有無別の成績】

川崎900mを経験しているか否かの成績。
「経験あり」が5勝、2着6回、3着6回に対し、「経験なし」は6勝、2着3回、3着4回となる。
勝率、連対率も互角となっており、数値上ではコース経験による結果の差は出ていないようだ。

ということで、生粋のスプリンターたちによる究極のスピード勝負が存分に楽しめるだろう。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回は6月27日(火)に大井競馬場で行われる3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(S2)」です！

南関データ分析とは

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