~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年10月18日(水) 
サラ系3歳以上 浦和2,000m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

浦和記念を占う「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
2021年から「浦和記念(Jpn2)」と同じ「2,000m」に距離を変更(旧1,900m)。
1着馬には同レースへの優先出走権が付与される重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・1~3番人気馬が9勝
・斤量2kg減の3歳馬はチャンス拡大
・4角先頭が必勝パターン

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 ライトウォーリア 川崎 マジェスティックウォリアー 6人気
2021年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2020年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2019年 ディアデルレイ 船橋 キングカメハメハ 2人気
2018年 トーセンデューク 浦和 ディープインパクト 2人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気
2013年 ガンマーバースト 船橋 スペシャルウィーク 2人気

浦和の大一番「浦和記念」を占う重要な一戦。
2020年、2021年と埼玉新聞栄冠賞を連覇したタービランスは、浦和記念でも4着・2着と活躍している。

過去にはボランタス、ブルーラッドなどが、同年の「埼玉新聞栄冠賞」&「浦和記念」を勝利。
1周1,200mと小回りな浦和コースだけに、地の利を味方にして強豪JRA勢を迎えたいところだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋ジョッキーズ vs 大井リーディング

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 矢野 貴之 山崎 誠士 本田 正重
2021年 笹川 翼 本田 正重 矢野 貴之
2020年 笹川 翼 矢野 貴之 左海 誠二
2019年 本田 正重 森 泰斗 石崎 駿
2018年 森 泰斗 本橋 孝太 高松 亮
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗
2013年 森 泰斗 石崎 駿 石崎 隆之

大井リーディングを争う「笹川翼騎手」と「矢野貴之騎手」。
「笹川翼騎手」は2020年・2021年と連覇、「矢野貴之騎手」は2020年からの3年間で1勝、2着1回、3着1回とさすがの成績だ。

ただし、全体的には「船橋ジョッキーズ(太字)」が過去10年で6勝、2着7回、3着5回と大活躍。
なかでも「森泰斗騎手」と「本田正重騎手」は好相性となっている。

地元の「浦和所属騎手」は苦戦気味で、好走例は2017年3着の「繁田健一現調教師」のみ。
優勝騎手に至っては過去32回の歴史の中で、2001年の「繁田健一元騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

ちなみに、2020年の「笹川翼騎手」「矢野貴之騎手」による大井所属騎手ワンツーは、2007年の「内田博幸騎手」と「的場文男騎手」以来だった。

「船橋」vs「浦和」

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 5 2 2 32 12.2% 17.1%
船橋 4 7 6 24 9.8% 26.8%
大井 0 1 1 14 0.0% 6.3%
川崎 1 0 1 9 9.1% 9.1%

ジョッキーが船橋なら馬も船橋!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着7回、3着6回の成績で、3着内率は41.5%にまでなる。

一方、勝利数では地元の「浦和所属馬」も負けてない。
過去10年では5勝を挙げており、うち3勝が南関東リーディングの「小久保智厩舎」、残りの2勝は「水野貴史厩舎」によるものだ。

なお、「小久保智厩舎」の厩舎初タイトルは2008年の埼玉新聞栄冠賞(クレイアートビュン)である。

1~3番人気馬が9勝だが!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 2 2 4 20.0% 40.0%
2人気 5 0 2 3 50.0% 50.0%
3人気 2 2 1 5 20.0% 40.0%
4人気 0 1 3 6 0.0% 10.0%
5人気 0 2 1 7 0.0% 20.0%
6人気以下 1 3 1 54 1.7% 6.8%

「1~3番人気馬」が過去10年で9勝を挙げている。
特に「2番人気馬」は5勝と好成績だが、連対率、3着内率は「1~3番人気馬」まで横一線だ。

しかしながら、過去10年で「1~3番人気馬」が上位3着内を独占した回数は…0回というデータもある。

ちなみに、2022年は「6番人気」のライトウォーリアが勝利。
「1~3番人気馬」以外の馬が勝利したのは、2010年ドリームトレジャー(6番人気)以来、実に12年ぶりの出来事だった。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 3,160 14,630 351,640
2021年 350 2,180 19,760
2020年 380 800 5,580
2019年 600 250 5,490
2018年 560 610 8,390
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
2013年 360 970 8,430
平均 775 3,142 48,833

上位人気馬が順当に結果を出している重賞。
2022年こそ高配当となったが、全体的には落ち着いた配当となっている。

なお、2022年の「三連単」は30万円超の高配当だが、同賭式が10万円オーバーとなったのも2010年(約14万円)以来だ。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 1 2 5 11.1% 22.2%
2枠 0 1 1 8 0.0% 10.0%
3枠 2 0 1 7 20.0% 20.0%
4枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5枠 1 1 2 8 8.3% 16.7%
6枠 0 2 2 15 0.0% 10.5%
7枠 3 1 1 14 15.8% 21.1%
8枠 2 3 1 14 10.0% 25.0%

向こう正面中ほどの手前からスタートする「浦和1,900m」。
これが2021年からはスタート地点を100m後方にした「2,000m」で争われている。
コース形態としては大きく変わらないが、フルゲートの頭数が「11頭」から「12頭」と1頭分増えた形だ。

「1,900m」で行われていた2013年~2020年の成績を見ると「2枠」以外は全て連対実績がある。
小回りコースの中距離戦となると「内枠有利」のイメージはあるが、データ的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

なお、「2,000m」となった2021年は1着から順に「7枠」⇒「8枠」⇒「6枠」、2022年は「3枠」⇒「2枠」⇒「1枠」。
外枠3頭、内枠3頭と両極端ではあるが、2年間での結果なので“参考”ということになりそう。

▼浦和2,000mの枠番傾向
2022年10月1日~2023年9月30日の成績

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 8 70 9.4% 18.8%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 1 2 7 0.0% 10.0%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 1 1 5 12.5% 25.0%
4歳 0 0 0 13 0.0% 0.0%
5歳 1 2 0 7 10.0% 30.0%
6歳 2 1 3 10 12.5% 18.8%
7歳以上 6 6 6 44 9.7% 19.4%

2022年までは年齢による減量はなかったが、今年から負担重量の条件に「3歳馬2kg減」というアローワンスが追加された。
これにより、3歳馬にとってはチャンスが広がったと言えるだろう。

ということで、「3歳馬」の成績に注目してみよう。
出走頭数はのべ8頭と少ないが、古馬と同斤量の中で1勝、2着1回、3着1回の成績を残している。
※うち、1勝、3着1回は3歳重賞「戸塚記念(S1)」連対からの転戦(ともに小久保智厩舎)

今年から「3歳馬」は出走しやすい条件となったことで、出走頭数の増加や出走馬のレベルアップなどがあるかもしれない。

斤量58kgの馬が大勢を占める!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 9 10 10 60 10.1% 21.3%
56.0kg 0 0 0 18 0.0% 0.0%
54.0kg以下 1 0 0 1 50.0% 50.0%

埼玉新聞栄冠賞は「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、2022年までの本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。

過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、9勝、2着10回、3着10回。
近年は格上挑戦馬の出走が少なくなっているものの、A2級以下の馬たちには厳しい結果となっているようだ。

さて、前項「年齢別の成績」でも示したが、今年から「3歳馬2kg減」という条件が追加された。
2022年までは斤量58kgを背負った3歳馬が1勝、2着1回、3着1回だったので、斤量56kgの成績は変化していきそう。

コース替わりで一変

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 2 0 1 0.0% 66.7%
東京記念3着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
東京記念4着以下 0 4 2 15 0.0% 19.0%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

「東京記念」出走組はのべ29頭が参戦して1勝、2着6回、3着2回。
特に、「東京記念」で4着以下に敗れた馬が2着4回、3着2回なので、コース替わりで巻き返す馬が多いようだ。

2023年東京記念の結果

4角先頭の馬が7勝!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 7 0 2
2~5番手 3 8 6
6~11番手 0 2 2

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
これは2、3着も同様の傾向となっているが、過去10回中、8回で2着になっている「2~5番手」には要注目だろう。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。

ただし、直近2年は4コーナー「6~11番手」の馬が2着で高配当を演出。
該当馬は2021年ハイランドピーク(6番人気)、2022年マンガン(5番人気)だが、ともに末脚には定評がある馬たちだ。
展開を嫌われて人気を落としている差し馬には是非とも注目したい。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月25日(水)に船橋競馬場で行われる2歳重賞「平和賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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