~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2024年9月11日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,200m
アフター5スター賞(S3)

レース紹介

秋スプリント開幕!「アフター5スター賞(S3)」!
夏季のスプリント戦線はいよいよクライマックス!
と、同時に、秋に控えるビッグレースを占う重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・名手が活躍
・1番人気は4勝だが…
・トライアル優勝馬は好走率高し

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2023年 ギシギシ 大井 アルデバラン2 1人気
2022年 プライルード 大井 ラブリーデイ 2人気
2021年 ワールドリング 船橋 トゥザワールド 4人気
2020年 サブノジュニア 大井 サウスヴィグラス 1人気
2019年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2018年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2017年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 8人気
2016年 ルックスザットキル 大井 Wildcat Heir 2人気
2015年 ジョーメテオ 浦和 ネオユニヴァース 6人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 3人気

南関東の有力スプリンターが集結する6ハロン戦!
アフター5スター賞の後は、「東京盃(Jpn2)」 ⇒ 「JBCスプリント(Jpn1)」と、スプリント路線の“Road to JBC”が続いていく。

過去10年のアフター5スター賞優勝馬は7頭が「東京盃」に参戦。
なかなか連勝とはいかないものの、2017年&2018年覇者キタサンミカヅキが東京盃を連覇している。
※アフター5スター賞は2019年も勝利して3連覇(2019年の東京盃には出走せず)

アフター5スター賞を制してJRA勢に挑戦!
南関東の代表を決める一戦として今年も見逃せない。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

名馬の背中に名手あり

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2023年 笹川 翼 森 泰斗 御神本 訓史
2022年 本田 正重 真島 大輔 西 啓太
2021年 張田 昂 笹川 翼 矢野 貴之
2020年 矢野 貴之 御神本 訓史 今野 忠成
2019年 森 泰斗 赤岡 修次 矢野 貴之
2018年 森 泰斗 御神本 訓史 赤岡 修次
2017年 繁田 健一 的場 文男 御神本 訓史
2016年 早田 功駿 真島 大輔 坂井 英光
2015年 坂井 英光 本橋 孝太 森 泰斗
2014年 吉原 寛人 的場 文男 川島 正太郎

南関東を代表するリーディング上位の騎手が活躍。

過去10年で好成績を挙げている騎手は3名。
2018年、2019年とキタサンミカヅキで連覇した「森泰斗騎手」、名馬サブノジュニアとのコンビで1勝、3着2回の「矢野貴之騎手」。
さらには、アピア、キャンドルグラスで2着した「御神本訓史騎手」と、南関東を代表する“名コンビ”が活躍する傾向にある。

また、2023年は「笹川翼騎手」がギシギシとともに勝利を飾るなど、南関東リーディングを争う名手からは目が離せない。

大井&船橋所属馬が上位独占!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 0 0 20 9.1% 9.1%
船橋 4 4 2 21 12.9% 25.8%
大井 4 5 7 61 5.2% 11.7%
川崎 0 1 1 8 0.0% 10.0%

地元の「大井所属馬」が4勝、2着5回、3着7回。
これに肉薄するのが「船橋所属馬」の4勝、2着4回、3着2回で、「大井」と「船橋」を合わせると8勝、2着9回、3着9回にもなる。

また、特定の馬が連続して活躍するのもアフター5スター賞の特徴だ。
過去10年だと以下の馬たちが該当する。

▼キタサンミカヅキ(船橋):3勝
▼サブノジュニア(大井):1勝、3着2回(4着1回)
▼キャンドルグラス(船橋):2着2回、3着1回
▼アピア(大井):2着1回、3着1回(4着1回)
▼ゴーディー(大井):2着2回

1番人気は勝つか着外?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 0 1 5 40.0% 40.0%
2人気 2 3 1 4 20.0% 50.0%
3人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
4人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
5人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
6人気以下 2 3 3 82 2.2% 5.6%

過去10年で「1番人気馬」は4勝、3着1回、4着以下5回。
2021年は「1番人気」に支持されたサブノジュニアが3着になったが、その他の年は「1着 or 4着以下」という極端な結果だ。

その他、「2~5番人気馬」は人気に比例したような連対率で、「6番人気以下」の馬たちも好走馬を送り出している。
近年は2022年こそ波乱の決着だったが、「1~5番人気馬」が結果を残す傾向にあり、2023年は「1番人気」⇒「2番人気」⇒「3番人気」の順だった。

配当は堅め

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2023年 290 490 3,320
2022年 370 4,640 266,740
2021年 690 1,420 11,010
2020年 230 390 2,770
2019年 180 1,270 7,110
2018年 180 400 3,490
2017年 3,350 8,600 150,370
2016年 460 1,610 49,680
2015年 1,880 132,050 4,477,000
2014年 550 1,970 20,390
平均 818 15,284 499,188

前項「人気別成績」の通り、近年は人気馬同士での決着。
それゆえ配当も低く、直近5年の平均は「単勝352円」「馬複1,642円」「三連単58,190円」だ。
2022年が高配当で平均を押し上げているが、2022年を除く4年間の平均は「単勝348円」「馬複893円」「三連単6,053円」となる。

真ん中の枠が良い

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 10 8.3% 8.3%
2枠 0 2 1 12 0.0% 13.3%
3枠 1 1 0 14 6.3% 12.5%
4枠 3 1 3 11 16.7% 22.2%
5枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%
6枠 2 1 1 16 10.0% 15.0%
7枠 2 2 1 15 10.0% 20.0%
8枠 0 2 2 16 0.0% 10.0%

真ん中寄りの「枠番」が勝利する傾向にある。
2020年こそ鬼門となっていた「1枠」が勝利したものの、それ以外の9年間は「3枠」~「7枠」が勝利を手にしている。

ちなみに、後の「JBCスプリント」覇者サブノジュニアはアフター5スター賞に4回挑戦。
うち、3回は「1枠」、1回は「8枠」と極端な枠から出走しているが、結果は1勝、3着2回、4着1回だった。

こちらのデータは、直近3か月の「大井1,200m」の人気・枠番別成績だ。

「1枠」の連対率8位、3着内率7位というデータはやはり気になるところ。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 8 6 81 9.5% 17.1%
牝馬 0 0 2 20 0.0% 0.0%
セン馬 0 2 2 9 0.0% 15.4%

「牝馬」は2013年のハードデイズナイトを最後に優勝馬が出ていない。
やや劣勢は否めないが、2020年3着のブロンディーヴァは斤量51kg、2016年3着のマリカは同53kgと軽斤量の「牝馬」には注目か。

3歳は通用?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 2 0 1 8 18.2% 18.2%
4歳 1 1 1 14 5.9% 11.8%
5歳 1 2 2 20 4.0% 12.0%
6歳 2 3 3 23 6.5% 16.1%
7歳以上 4 4 3 45 7.1% 14.3%

各世代から優勝馬が出ているが、注目は「3歳馬」が通用するか否か。

「3歳馬」にとっては“初の古馬戦”となるケースも多く、経験の浅さを若さとスピードでカバーしたいところ。
加えて、重要となってくるのが「斤量」による恩恵。
今年のアフター5スター賞の斤量はクラス別の別定で、以下のように規定されている。

----------------------------------
A1級56kg A2級以下54kg 3歳馬及び牝馬はそれぞれ2kg減
2022.9.5~2024.9.6までのG1/Jpn1勝ち馬3kg、G2/Jpn2及び南関東S1重賞勝ち馬2kg、G3/Jpn3及び南関東S2重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------------

過去10年で「3歳馬」は11頭が参戦して2勝、3着1回。
2021年ワールドリング(斤量55kg)、2022年プライルード(斤量53kg)と「3歳馬」が連覇した歴史がある。
また、前項の「牡馬牝馬別の成績」でも紹介した2020年3着のブロンディーヴァは斤量51kgだった。

3歳世代屈指の快速馬が参戦!

【優駿スプリントの着順別の成績】

優駿スプリント着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
優駿スプリント1着 2 0 0 4 33.3% 33.3%
優駿スプリント2着 0 0 1 4 0.0% 0.0%
優駿スプリント3着 0 0 0 0 - -
優駿スプリント4着以下 0 0 0 0 - -

3歳スプリント王決定戦の「優駿スプリント(S2)」。

過去10回の「優駿スプリント」出走組からは、優勝馬6頭、2着馬5頭が参戦。
前項の「年齢別の成績」でご紹介した3歳馬は11頭なので、その全てが「優駿スプリント」で連対していたことになる。

世代で一二を争うような快速馬が参戦してくるだけに、ぜひとも注目したいレースだろう。

2024年優駿スプリントの結果

適性の違い?

【習志野きらっとスプリント(習志野きらっとS)の着順別の成績】

習志野きらっとS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
習志野きらっとS1着 0 1 0 4 0.0% 20.0%
習志野きらっとS2着 1 1 0 3 20.0% 40.0%
習志野きらっとS3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
習志野きらっとS4着以下 1 2 0 15 5.6% 16.7%

全国の快速馬が集結する「習志野きらっとスプリント(S2)」。
「船橋1,000m」で争われるスプリント戦で、2023年まではスーパースプリントシリーズのファイナルとして実施されていた。

過去10回の「習志野きらっとスプリント」出走組からは、アフター5スター賞優勝馬を2頭、2着馬を4頭輩出。
ただし、「習志野きらっとスプリント」と「アフター5スター賞」を勝利した馬はいない。

「船橋1,000m」と「大井1,200m」とでは求められる能力、適性の差が出るのかもしれない。

2024年習志野きらっとスプリントの結果

トライアル優勝馬に注目!

【アフター5スター賞トライアル(トライアル)の着順別の成績】

トライアル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
トライアル1着 0 2 4 4 0.0% 20.0%
トライアル2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
トライアル3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
トライアル4着以下 0 0 1 10 0.0% 0.0%

「大井1,200m」で行われているトライアル競走。
2017年までは同条件の「シーサイドカップ(準重賞)」として実施されていた。

過去10年の優勝馬は10頭全てが参戦して2着2回、3着4回。
アフター5スター賞優勝馬こそ出ていないが、A2以下の条件馬によるトライアルなので好相性と言ってもいいだろう。

その他の着順からは目立った成績を残せていないので、データ上では「トライアル優勝馬」に注目だ。

2024年アフター5スター賞トライアル競走の結果

4着以下に敗れた馬の参戦が多い

【サンタアニタトロフィー&マイルグランプリ(S&M)の着順別の成績】

S&M着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
S&M1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
S&M2着 0 0 0 0 - -
S&M3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
S&M4着以下 1 1 1 20 4.3% 8.7%

7月下旬~8月上旬に大井で行われているマイル重賞。
開催時期の変更もあり、2020年~2022年は「マイルグランプリ(S2)」、2019年以前及び2023年は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータを採用している。
※2024年は7月末に「サンタアニタトロフィー」を実施

ただし、上位勢の出走は少なく、好走馬も2017年2着のゴーディーのみ。
逆に「サンタアニタトロフィー(マイルグランプリ)」で4着以下に敗れた馬たちが多く参戦しているのが特徴だろう。

「サンタアニタトロフィー(同)」で4着以下に敗れた馬からは、のべ23頭が参戦し、1勝、2着1回、3着1回。
3着内に好走した3頭(※)の共通点を見出すのは難しいところだが、距離短縮などの条件替わりには注目したい。

※2014年サトノタイガー(1着)、ゴーディー(2着)、2019年サブノジュニア(3着)
 ()内はアフター5スター賞の成績

2024年サンタアニタトロフィーの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は3日連続重賞のラスト!9月12日(木)に大井競馬場で行われる「東京記念(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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