伝統の船橋重賞!「報知グランプリカップ(S3)」!
今年で60回目を迎える1,800m戦。
1964年(昭和39年)の第1回~第34回までは“オールカマー”、第35回以降は“サラ系”で行われている。
▼データ分析のポイント
・オールカマーだ!
・「8枠」が好成績
・「船橋1,800m」が得意な馬を探せ
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2023年 | ギガキング | 船橋 | キングヘイロー | 1人気 |
2022年 | ギガキング | 船橋 | キングヘイロー | 3人気 |
2021年 | ゴールドホイヤー | 川崎 | トランセンド | 6人気 |
2020年 | サルサディオーネ | 大井 | ゴールドアリュール | 5人気 |
2019年 | タービランス | 浦和 | パイロ | 1人気 | 2018年 | リッカルド | 船橋 | フサイチリシャール | 3人気 |
2017年 | エンパイアペガサス | 浦和 | エンパイアメーカー | 2人気 |
2016年 | タイムズアロー | 船橋 | タイムパラドックス | 4人気 |
2015年 | バトードール | 船橋 | クロフネ | 4人気 |
2014年 | オメガインベガス | 船橋 | スペシャルウィーク | 1人気 |
報知グランプリカップは第34回まで「オールカマー」として実施されていた。
その歴史の中で、アングロアラブ(アア)の優勝は5回(4頭)を数える。
現在は「サラ系」、実質的には「サラブレッド」で争われているが、“オールカマー”の名残があるような優勝馬たちが名を連ねる。
まずは元JRA所属馬。
表中の太字が該当馬となり、リッカルド、サルサディオーネ(後に)はダートグレード競走の覇者である。
南関東移籍で再ブレイクした馬、移籍を機に素質が開花した馬など、新天地で活躍する馬は少なくないようだ。
地方生え抜きでは、南関東のクラシックを制したゴールドホイヤーとタービランス。
さらに、岩手ダービー馬エンパイアペガサス、連覇中のギガキングなど、馬齢・性別を問わず、様々な経歴を持つ馬が活躍している。
和田譲治騎手が連覇中!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2023年 | 和田 譲治 | 森 泰斗 | 本田 正重 |
2022年 | 和田 譲治 | 張田 昂 | 山崎 誠士 |
2021年 | 山崎 誠士 | 酒井 忍 | 森 泰斗 |
2020年 | 岩田 康誠 | 森 泰斗 | 吉原 寛人 |
2019年 | 森 泰斗 | 本田 正重 | 矢野 貴之 |
2018年 | 矢野 貴之 | 真島 大輔 | 御神本 訓史 |
2017年 | 村上 忍 | 和田 譲治 | 矢野 貴之 |
2016年 | 真島 大輔 | 笹川 翼 | 的場 文男 |
2015年 | 今野 忠成 | 御神本 訓史 | 左海 誠二 |
2014年 | 戸崎 圭太 | 吉原 寛人 | 的場 文男 |
大井所属の「和田譲治騎手」がギガキングとともに連覇中。
2023年は南関東のみならず、全国各地の重賞で計7勝を挙げ、自身の地方通算勝利数は1月12日終了時点で1,490勝に達している。
また、地元船橋所属の「森泰斗騎手」も相性が良く、直近5年で1勝、2着2回、3着1回。
2023年は南関東リーディング2位だったが、年が明けて2024年は「ニューイヤーカップ(S3)」勝ちなど好調モードだ。
地元の船橋勢が強い
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 2 | 2 | 0 | 13 | 11.8% | 23.5% |
船橋 | 6 | 5 | 5 | 52 | 8.8% | 16.2% |
大井 | 1 | 3 | 3 | 18 | 4.0% | 16.0% |
川崎 | 1 | 0 | 2 | 8 | 9.1% | 9.1% |
地元の「船橋所属馬」が6勝、2着5回、3着5回。
出走頭数が他の3競馬場の合計より多くなっているものの、現在、2年連続で「船橋所属馬」がワンツーを決めている。
大混戦の様相!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 3 | 2 | 0 | 5 | 30.0% | 50.0% |
2人気 | 1 | 4 | 2 | 3 | 10.0% | 50.0% |
3人気 | 2 | 2 | 2 | 4 | 20.0% | 40.0% |
4人気 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% |
5人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% |
6人気以下 | 1 | 1 | 3 | 66 | 1.4% | 2.8% |
上位人気馬が好走する傾向。
「1~5番人気馬」で9勝、2着9回、3着7回とほぼほぼ独占状態だ。
一方、「6番人気以下」の馬たちは1勝、2着1回、3着3回で好走率は低く、基本的には人気馬同士の決着が多い。
人気サイドでも配当は!?
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2023年 | 160 | 230 | 2,040 |
2022年 | 420 | 720 | 8,880 |
2021年 | 2,200 | 11,180 | 115,280 |
2020年 | 830 | 1,330 | 13,220 |
2019年 | 310 | 11,230 | 210,590 |
2018年 | 430 | 760 | 19,390 |
2017年 | 580 | 1,840 | 20,040 |
2016年 | 1,060 | 1,810 | 20,850 |
2015年 | 860 | 1,370 | 106,120 |
2014年 | 270 | 600 | 4,880 |
平均 | 712 | 3,107 | 52,129 |
前項の通り、5番人気以内の馬が9勝、2着9回、3着7回を占める。
人気馬が活躍する傾向にあるが、1番人気が敗れるケースも少なくないため、組み合わせ次第では高配当が期待できそうだ。
ちなみに、「馬複」が万馬券だった2019年は1着から順に「1番人気」⇒「9番人気」、2021年は「6番人気」⇒「5番人気」だった。
「8枠」の成績が良い
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0 | 2 | 1 | 6 | 0.0% | 22.2% |
2枠 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0.0% | 0.0% |
3枠 | 2 | 2 | 0 | 11 | 13.3% | 26.7% |
4枠 | 1 | 2 | 1 | 11 | 6.7% | 20.0% |
5枠 | 1 | 0 | 2 | 14 | 5.9% | 5.9% |
6枠 | 3 | 0 | 3 | 12 | 16.7% | 16.7% |
7枠 | 0 | 2 | 0 | 17 | 0.0% | 10.5% |
8枠 | 3 | 2 | 2 | 12 | 15.8% | 26.3% |
「3枠」以降が好成績。
特に「8枠」の成績が良く、連対率26.3%は全体2位、3着内率36.8%は全体トップの成績。
2023年も「1着:8枠」⇒「2着:4枠」⇒「3着:8枠」とピンク帽が躍動した。
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 3 | 4 | 2 | 27 | 8.3% | 19.4% |
2枠 | 1 | 4 | 1 | 29 | 2.9% | 14.3% |
3枠 | 6 | 4 | 5 | 24 | 15.4% | 25.6% |
4枠 | 4 | 3 | 3 | 32 | 9.5% | 16.7% |
5枠 | 5 | 3 | 8 | 34 | 10.0% | 16.0% |
6枠 | 2 | 8 | 7 | 40 | 3.5% | 17.5% |
7枠 | 8 | 6 | 6 | 42 | 12.9% | 22.6% |
8枠 | 7 | 4 | 4 | 50 | 10.8% | 16.9% |
「船橋1,800m」という舞台設定は前日の「ブルーバードカップ(3歳・Jpn3)」と同じ。
同レースのデータ分析でも記載した「1,600m~1,800mの枠番別の成績」を参考までにご紹介しておこう。
牝馬の2勝はJRAジョッキーを背に逃走V
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 7 | 9 | 10 | 83 | 6.4% | 14.7% |
牝馬 | 2 | 0 | 0 | 5 | 28.6% | 28.6% |
セン馬 | 1 | 1 | 0 | 3 | 20.0% | 40.0% |
「牡馬」が7勝、2着9回、3着10回。
対する「牝馬」は2014年オメガインベガス(戸崎圭太騎手)、2020年サルサディオーネ(岩田康誠騎手)が優勝している。
この2頭はともに逃げ切りVで、元地方所属のJRAジョッキーという共通点があった。
若手の勢い!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
4歳 | 4 | 0 | 2 | 9 | 26.7% | 26.7% |
5歳 | 1 | 2 | 3 | 10 | 6.3% | 18.8% |
6歳 | 2 | 1 | 2 | 17 | 9.1% | 13.6% |
7歳以上 | 3 | 7 | 3 | 55 | 4.4% | 14.7% |
明け「4歳馬」が4勝、3着2回と結果を出している。
出走頭数はのべ15頭と少ないものの、勝率及び連対率26.7%は立派な数字だろう。
勝島王冠組は実績馬重視?
勝島王冠着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
勝島王冠1着 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% |
勝島王冠2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
勝島王冠3着 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0.0% | 100.0% |
勝島王冠4着以下 | 3 | 1 | 2 | 16 | 13.6% | 18.2% |
前年の11月後半~12月前半に大井1,800mで行われる「勝島王冠(S2)」。
距離1,800mは報知グランプリカップと共通しているものの、勝島王冠上位組の出走は少ない。
過去10年で「勝島王冠」1着~3着馬はのべ5頭が参戦して2着2回、4着以下3回となっている。
また、「勝島王冠」4着以下からは22頭が参戦して3勝、2着1回、3着2回。
2023年は「勝島王冠」4着のギガキングが得意条件の船橋コースに変わって結果を残している。
2023年勝島王冠の結果
コース経験は重要?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
経験あり | 4 | 5 | 4 | 42 | 7.3% | 16.4% |
経験なし | 6 | 5 | 6 | 49 | 9.1% | 16.7% |
「船橋1,800m」の経験有無別の成績。
「経験あり」の4勝、2着5回、3着4回に対して、「経験なし」は6勝、2着5回、3着6回と大きな差は出ていない。
続いては、「経験あり」の中から「3着内実績があったか否か」の成績だ。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
3着内経験あり | 4 | 4 | 2 | 27 | 10.8% | 21.6% |
3着内経験なし | 0 | 1 | 2 | 15 | 0.0% | 5.6% |
こちらは明確にデータの傾向が見られる。
前項の「船橋1,800m」の経験があった好走馬のうち、実に7割以上が「3着内」の経験もあったのだ。
ちなみに、連覇中のギガキングは「船橋1,800m」を得意条件としており、1月12日時点で7戦6勝(重賞3勝)と抜群の相性を誇る。
「船橋1,800m」を得意としている馬たちには是非とも注目したい。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は1月24日(水)に大井競馬場で行われる「金盃(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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