かしわ記念トライアル「京成盃グランドマイラーズ(S2)」
1,2着馬に「かしわ記念(Jpn1)」の優先出走権が付与されるトライアル。
2025年からは南関東最高グレード「S1重賞」に昇格する大注目のレースだ。
▼データ分析のポイント
・人気サイドでの決着多し
・円熟味を増したリピーターが活躍
・川崎マイラーズ組に注目
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2023年 | ゴールドホイヤー | 川崎 | トランセンド | 3人気 |
2022年 | スマイルウィ | 船橋 | エスポワールシチー | 4人気 |
2021年 | カジノフォンテン | 船橋 | カジノドライヴ | 1人気 |
2020年 | カジノフォンテン | 船橋 | カジノドライヴ | 1人気 |
2019年 | ベンテンコゾウ | 船橋 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2018年 | キングガンズラング | 船橋 | ストリートセンス | 2人気 |
2017年 | リアライズリンクス | 浦和 | ダイタクリーヴァ | 3人気 |
2016年 | レガルスイ | 船橋 | エイシンサンディ | 3人気 |
2015年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 |
2014年 | トーセンアドミラル | 船橋 | キングカメハメハ | 1人気 |
歴代優勝馬にはダートグレード競走優勝歴のある「ソルテ」「カジノフォンテン」が名を連ねる。
2013年以前にも「マグニフィカ」「ナイキアディライト」「エスプリシーズ」「ネームヴァリュー」「サプライズパワー」などの名馬が並ぶ。
今年で27回目を迎えるが、船橋の四半世紀の歴史が詰まったレースと言えるだろう。
張田昂騎手が飛躍したレース
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2023年 | 山崎 誠士 | 矢野 貴之 | 和田 譲治 |
2022年 | 矢野 貴之 | 張田 昂 | 和田 譲治 |
2021年 | 張田 昂 | 笹川 翼 | 内田 利雄 |
2020年 | 張田 昂 | 山崎 誠士 | 森 泰斗 |
2019年 | 御神本 訓史 | 真島 大輔 | 左海 誠二 |
2018年 | 石崎 駿 | 左海 誠二 | 真島 大輔 |
2017年 | 的場 文男 | 和田 譲治 | 柏木 健宏 |
2016年 | 石崎 駿 | 酒井 忍 | 山崎 誠士 |
2015年 | 吉原 寛人 | 本田 正重 | 森 泰斗 |
2014年 | 川島 正太郎 | 和田 譲治 | 本橋 孝太 |
カジノフォンテンとのコンビで2020年~2022年まで、3年連続で連対(2勝)した「張田昂(アキラ)騎手」。
人馬ともに初タイトルを獲得したのが2020年の京成盃グランドマイラーズだ。
「張田昂騎手」は2024年2月21日現在で重賞13勝の活躍。
初タイトル奪取から僅か4年弱で13個ものタイトルを積み上げたことになる。
直近2年では「矢野貴之騎手」が1勝、2着1回、「和田譲治騎手」が3着2回。
特に「矢野貴之騎手」は現役最強マイラーの呼び声も高いスマイルウィとのコンビで2年連続連対中だ。
近年は人気馬が活躍
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 2 | 0 | 3 | 50.0% | 70.0% | 70.0% |
2人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% | 40.0% |
3人気 | 3 | 1 | 4 | 2 | 30.0% | 40.0% | 80.0% |
4人気 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
5人気 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6人気以下 | 0 | 4 | 2 | 63 | 0.0% | 5.8% | 8.7% |
「1番人気馬」が5勝、2着2回と好成績。
さらに、「2~4番人気馬」も好走するケースが多く、「1~4番人気馬」だけで10勝、2着6回、3着8回を占めている。
3着内率は1番人気から順に「70.0%」「40.0%」「80.0%」「50.0%」だ。
「6番人気以下」は2着4回、3着2回とまずまずの成績を残しているが、直近5年に限ると3着1回のみ。
データ傾向的には「人気馬強し」と言えるだろう。
低めの配当で推移
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2023年 | 730 | 300 | 2,470 |
2022年 | 820 | 1,410 | 15,000 |
2021年 | 140 | 220 | 6,090 |
2020年 | 340 | 1,560 | 12,700 |
2019年 | 320 | 1,020 | 7,860 |
2018年 | 310 | 5,850 | 42,450 |
2017年 | 660 | 4,090 | 58,530 |
2016年 | 580 | 9,670 | 202,480 |
2015年 | 260 | 1,920 | 14,360 |
2014年 | 360 | 570 | 3,880 |
平均 | 452 | 2,661 | 36,582 |
「馬複」は4桁配当が7回あり、平均は2,661円、「三連単」は万馬券が6回あり、平均は36,582円。
2016年の高配当が平均を押し上げているが、全体的には低めの配当で推移している。
それでは、直近5年に限定してみよう。
「馬複」の平均は902円、「三連単」の平均は8,824円。
過去10年の平均と比較しても大幅に配当金は下がっているので、近年の流れとしては「人気馬に逆らうな」だろう。
1着は船橋、2着は大井 or 浦和の組み合わせ
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 1 | 2 | 3 | 16 | 4.5% | 13.6% |
船橋 | 7 | 3 | 2 | 47 | 11.9% | 16.9% |
大井 | 1 | 5 | 5 | 19 | 3.3% | 20.0% |
川崎 | 1 | 0 | 0 | 7 | 12.5% | 12.5% |
頭は「船橋」、連下は「大井」&「浦和」
地元の「船橋所属馬」が7勝、2着3回、3着2回と好成績。
「過去10年の優勝馬」でも触れたが、船橋競馬史に残る名馬たちが勝利してきた歴史がある。
一方、2着は「大井所属馬」と「浦和所属馬」で合計7回、3着も同所属馬たちで合計8回。
「川崎所属馬」は大苦戦という成績だが、2023年はゴールドホイヤーが一矢報いた形だ。
外枠が良い傾向?
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2 | 2 | 0 | 6 | 20.0% | 40.0% | 40.0% |
2枠 | 0 | 1 | 2 | 7 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
3枠 | 0 | 0 | 2 | 13 | 0.0% | 0.0% | 13.3% |
4枠 | 2 | 1 | 0 | 13 | 12.5% | 18.8% | 18.8% |
5枠 | 1 | 1 | 0 | 15 | 5.9% | 11.8% | 11.8% |
6枠 | 4 | 1 | 2 | 10 | 23.5% | 29.4% | 41.2% |
7枠 | 1 | 2 | 1 | 13 | 5.9% | 17.6% | 23.5% |
8枠 | 0 | 2 | 3 | 12 | 0.0% | 11.8% | 29.4% |
枠番による有利不利が少ないと言われる船橋コース。
京成盃グランドマイラーズは「2枠」「3枠」の成績が芳しくない一方、「1枠」と「外枠」は良いので内外の差は少なそう。
参考までに、こちらは「2022年10月1日~2023年9月30日」の「船橋1,600m」の枠番別成績。
京成盃グランドマイラーズと同様、「3枠」の成績が良くなく、「連対率」「3着内率」は外枠の方が良いと言う傾向となっている。
さらに、こちらは直近3か月の「船橋1,600m」の枠番別の成績だ。(要ログイン)
船橋コースは2022年末よりオーストラリア産の白砂に変わっているが、直近の馬場傾向には是非とも注目したいところ。
牝馬には要注意!
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 10 | 8 | 8 | 76 | 9.8% | 17.6% |
牝馬 | 0 | 2 | 1 | 4 | 0.0% | 28.6% |
セン馬 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0.0% | 0.0% |
「牡馬」が全10勝。
一方、「牝馬」は出走数が7頭と少ないものの、2着2回、3着1回と好走率は高い。
若手の勢い!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
4歳 | 2 | 2 | 1 | 13 | 11.1% | 22.2% |
5歳 | 5 | 0 | 2 | 7 | 35.7% | 35.7% |
6歳 | 1 | 4 | 2 | 14 | 4.8% | 23.8% |
7歳以上 | 2 | 4 | 5 | 55 | 3.0% | 9.1% |
※2021年より出走条件が「3歳以上」から「4歳以上」に変更
「5歳馬」が5勝を挙げる活躍。
南関東の重賞は年齢を重ねた馬が活躍する傾向にあるが、京成盃グランドマイラーズでは若い馬にもチャンスがある。
直近5年では「5歳馬」が3勝、「4歳馬」「6歳馬」がそれぞれ1勝だ。
また、その他の特徴として“リピーター”の活躍がある。
以下が複数回、3着内に好走した馬となるが、こちらは年齢を重ねた馬がリピーターとなるケースも多い。
馬名 | 京成盃グランドマイラーズ好走歴 |
---|---|
スマイルウィ | 2022年1着(5歳) ⇒ 2023年2着(6歳) |
カジノフォンテン | 2020年1着(4歳) ⇒ 2021年1着(5歳) ⇒ 2022年2着(6歳) |
リアライズリンクス | 2017年1着(7歳) ⇒ 2018年2着(8歳) |
グランディオーソ | 2015年3着(6歳) ⇒ 2016年3着(7歳) |
ソルテ | 2014年2着(4歳) ⇒ 2015年1着(5歳) |
トーセンアドミラル | 2014年1着(7歳) ⇒ 2015年2着(8歳) |
セイントメモリー | 2013年1着(6歳) ⇒ 2014年3着(7歳) |
ソルテ、カジノフォンテン、スマイルウィはまさに充実期といった活躍。
その他の馬たちは「6歳以降」に連続で連対しているので、「前年好走の6歳以上馬」はマークしておきたい。
実績馬が力を出しやすい条件だったが…!?
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
55kg以下 | 1 | 2 | 1 | 15 | 5.3% | 15.8% |
56kg以上 | 9 | 8 | 9 | 74 | 9.0% | 17.0% |
「56kg以上」の斤量を背負った馬が、9勝、2着8回、3着9回とほぼほぼ3着内を占めている。
一方、「55kg以下」の馬は、出走数が19頭と少ない中で、1勝、2着2回、3着1回の成績だ。
京成盃グランドマイラーズは、格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級56kg」「A2級54kg」「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」減量される。
と、ここまでは2020年以前と出走条件は同じだが、+αの加増条件が2021年から変更となった。
【★2020年以前】
番組賞金額ごとに「1kg」加増。
□3歳:6,000万円
□4歳:9,000万円
□5歳:12,000万円
□6歳以上:15,000万円
【★2021年以降】
直近1年(2024年は2023.3.6以降)の重賞実績ごとに加増。
□ダートグレード競走/JRA重賞勝ち馬は「2kg」
□南関東重賞勝ち馬は「1kg」(2021年&2022年は南関東S1/S2重賞の勝ち馬)
(3歳限定競走の成績を除く)
2020年以前は加増条件を満たしていた馬があまり多くはない。
これは本競走の1着賞金「2,100万円(2020年は1,200万円)」からも“相当な実績が必要”ということがお分かり頂けるだろう。
一方、2021年以降は直近1年の重賞成績によって加増される。
3歳限定競走の成績は除かれるので、4歳馬にとっては比較的有利ではあるが、5歳以上の実績馬はやや出走条件が厳しくなったと言えそうだ。
重要なステップレース
川崎M着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
川崎M1着 | 2 | 0 | 1 | 2 | 40.0% | 40.0% |
川崎M2着 | 1 | 1 | 1 | 2 | 20.0% | 40.0% |
川崎M3着 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0.0% | 20.0% |
川崎M4着以下 | 2 | 1 | 0 | 14 | 11.8% | 17.6% |
2024年より春開催からお正月開催に移行。
年によって京成盃グランドマイラーズとは開催時期が前後するが、2024年は京成盃グランドマイラーズの約2か月前に実施される。
データとしては京成盃グランドマイラーズの前に実施していた2014年~2020年の7年間を採用。
同じマイル重賞ということで親和性は高く、川崎マイラーズを走っていた馬は、7年間で5勝、2着3回、3着2回の成績を残している。
上位馬の参戦も多くなるので、当然ながら注目度の高いレースと言えるだろう。
2024年川崎マイラーズの結果
上位勢は苦戦気味
報知GPC着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
報知GPC1着 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 25.0% |
報知GPC2着 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 33.3% |
報知GPC3着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
報知GPC4着以下 | 1 | 1 | 2 | 13 | 5.9% | 11.8% |
同年2月(2024年は1月)に船橋1,800mで行われる「報知グランプリカップ(S3)」。
船橋1,600mと条件的には近いため、上位馬の参戦も少なくない。
しかしながら、上位馬は苦戦気味。
「報知グランプリカップ」1~3着馬はのべ10頭参戦しているが、勝ち星は無く、2着2回、3着1回となっている。
2024年報知グランプリカップの結果
ゴールドC着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゴールドC1着 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% |
ゴールドC2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドC3着 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドC4着以下 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
前年12月に「浦和1,400m」で争われる短距離総決算。
こちらは京成盃グランドマイラーズが3月(4月)開催に移行して以降、3年間のデータとなる。
「ゴールドカップ」の1~3着馬はのべ5頭、4着馬が1頭参戦して2着1回、3着1回。
転戦してきた6頭中、4頭が2番人気以内となかなかの実績馬たちだが、意外なほどに京成盃グランドマイラーズとは相性が良くない。
人気を集める馬たちが参戦してくるので注目となるが、データ的にはやや苦戦気味と言えるだろう。
2023年ゴールドカップの結果
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はダート三冠路線!3月20日(水祝)に大井競馬場で行われる「京浜盃(Jpn2)」を特別公開します!
※3月14日(木)「ネクストスター東日本(S3)」は持ち回り重賞のため割愛
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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