~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2024年10月16日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,600m
マイルグランプリ(S2)

レース紹介

秋の南関東マイル王決定戦「マイルグランプリ(S2)」
南関東史に残る名馬が歴代優勝馬に名を連ねる。
春夏シーズンから続いてきたマイル重賞戦線の大団円、秋の南関東マイル王決定戦だ。

▼データ分析のポイント
・名字が「ま行」の騎手が好相性
・内枠の好走率が高い
・ステップレースの優勝馬に注目

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2023年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 1人気
2022年 ゴールドホイヤー 川崎 トランセンド 5人気
2021年 ティーズダンク 浦和 スマートファルコン 8人気
2020年 ミューチャリー 船橋 パイロ 2人気
2019年 ワークアンドラブ 大井 シニスターミニスター 5人気
2018年 クリスタルシルバー 大井 サムライハート 4人気
2017年 セイスコーピオン 川崎 デュランダル 5人気
2016年 セイスコーピオン 川崎 デュランダル 1人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 セイントメモリー 大井 アフリート 3人気

2021年「JBCクラシック(Jpn1・金沢)」覇者ミューチャリーをはじめ、
南関重賞で大活躍のソルテ、セイントメモリー、ティーズダンク、スマイルウィなどのビッグネームが勝利を手にしている。

過去を遡ってもフジノウェーブ、アジュディミツオー、アブクマポーロ、コンサートボーイ…
南関東はもとより、地方競馬を代表する名馬たちが歴代優勝馬に名を連ねているのだ。

なお、大井の誘導馬として活躍していたセイントメモリー号は2024年7月5日に蹄葉炎のため永眠している。
現役時代には本競走や「オーバルスプリント(Jpn3)」をはじめ、重賞を6勝した名馬をぜひ皆様の記憶に。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

マイルグランプリの「ま」

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2023年 矢野 貴之 本橋 孝太 御神本 訓史
2022年 山崎 誠士 張田 昂 森 泰斗
2021年 矢野 貴之 本田 正重 真島 大輔
2020年 御神本 訓史 本田 正重 本橋 孝太
2019年 笹川 翼 森 泰斗 御神本 訓史
2018年 岡部 誠 森 泰斗 本田 正重
2017年 赤岡 修次 真島 大輔 的場 文男
2016年 森 泰斗 柏木 健宏 矢野 貴之
2015年 吉原 寛人 笹川 翼 張田 昂
2014年 本橋 孝太 御神本 訓史 的場 文男

“マ”イルグランプリなので、名字が「ま行」の騎手に注目!
過去10回の優勝騎手のうち、名字が「ま行」は「本橋孝太騎手」「森泰斗騎手」「御神本訓史騎手」の3名。

上記の3名は2・3着に好走するケースも多く、1~3着を合計すると11回にもなる。

近年は地元の大井勢が苦戦

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 1 14 5.6% 16.7%
船橋 2 3 1 18 8.3% 20.8%
大井 4 5 7 70 4.7% 10.5%
川崎 3 0 1 7 27.3% 27.3%

地元の「大井所属馬」が4勝、2着5回、3着7回。
好成績を挙げているものの、2019年に1~3着を独占して以降の4年間は0勝、2着2回、3着3回と苦戦気味だ。

ちなみに、直近4年の優勝馬は2020年から「船橋」⇒「浦和」⇒「川崎」⇒「船橋」と続いている。

大混戦!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 1 3 3 30.0% 40.0%
2人気 1 2 3 4 10.0% 30.0%
3人気 1 3 0 6 10.0% 40.0%
4人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5人気 3 2 1 4 30.0% 50.0%
6人気以下 1 1 3 84 1.1% 2.2%

全ての人気馬に連対実績がある。
信頼度では3着内率70.0%の「1番人気馬」が僅かに高いものの、データ上では大混戦といっても良さそうだ。

上位人気馬2頭+人気薄?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2023年 150 340 1,420
2022年 860 2,880 59,220
2021年 2,740 8,880 56,000
2020年 470 2,000 52,070
2019年 1,420 4,780 30,440
2018年 1,610 1,740 358,210
2017年 1,520 3,260 26,630
2016年 200 2,250 28,680
2015年 140 790 18,510
2014年 910 750 9,030
平均 1,002 2,767 64,021

前項「人気別成績」が混戦模様だったように、配当金は高配当が期待できる。
ただし、1~5番人気馬が上位に入ることが多く、超ビッグ配当はそれほど多くない。

ちなみに、1~5番人気馬が上位3着内を独占した回数は過去10年で5回。
残りの5回は「6番人気以下が1頭だけ3着内」に入っているので、上位人気馬2頭+人気薄の組み合わせに妙味がありそうだ。

内枠に注目!!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 0 4 10 6.7% 6.7% 33.3%
2枠 1 4 1 9 6.7% 33.3% 40.0%
3枠 1 1 2 12 6.3% 12.5% 25.0%
4枠 3 1 1 12 17.6% 23.5% 29.4%
5枠 0 3 0 16 0.0% 15.8% 15.8%
6枠 3 0 0 16 15.8% 15.8% 15.8%
7枠 0 1 1 17 0.0% 5.3% 10.5%
8枠 1 0 1 17 5.3% 5.3% 10.5%

「4枠」と「6枠」の3勝が目立つところ。
ただし、3着内率は内枠から外枠にかけて低くなる傾向にあり、過去10年で「1枠」と「2枠」が揃って3着内を外したことは1度しかない。

大井のマイル戦は直線の短い「内回りコース」が使用される。
優勝馬こそ枠番による差は少ないが、好走率となると「内枠勢」がやや優勢となっているのかもしれない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 10 9 96 8.0% 16.0%
牝馬 0 0 0 4 0.0% 0.0%
セン馬 0 0 1 9 0.0% 0.0%

「牡馬」「セン馬」が合計10勝、2着10回、3着10回とパーフェクト。
「牝馬」は出走頭数自体が少なく、好走例は2012年2着のラインジュエルまで遡らなければならない。

若馬の勢い

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 0 0 3 25.0% 25.0%
4歳 3 2 1 11 17.6% 29.4%
5歳 2 3 2 18 8.0% 20.0%
6歳 2 2 3 20 7.4% 14.8%
7歳以上 2 3 4 57 3.0% 7.6%

「4歳馬」の成績がすこぶる良い。
2018年~2021年まで4年連続で「4歳馬」が連対(3勝)しており、勝率は2位、連対率はNo.1の成績だ。

なお、2022年と2023年は「5歳馬」が1勝、2着2回、「6歳馬」が1勝、3着1回、「7歳馬」が3着1回。
南関東重賞は「7歳以上」の古馬が活躍する傾向にあるが、マイルグランプリに限ると年齢の若い馬が好成績を残している。

マイルグランプリに直結するトライアル!

【マイルグランプリトライアル(TR)の着順別の成績】

マイルグランプリTR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
マイルグランプリTR1着 2 2 1 4 22.2% 44.4%
マイルグランプリTR2着 0 0 1 6 0.0% 0.0%
マイルグランプリTR3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
マイルグランプリTR4着以下 0 0 0 22 0.0% 0.0%

大井1,600mを舞台に行われるトライアルレース。
※2017年までのデータは、同条件の「ムーンライトカップ」、2023年はトライアルの「武蔵野オープン」を採用

「トライアル」の優勝馬と“本番”となるマイルグランプリは相性抜群!
2021年こそトライアル優勝馬の出走は無かったが、その他の9年は全て出走して2勝、2着2回、3着1回(3着内率55.6%)だ。

一方、トライアル2着馬、3着馬はのべ11頭が参戦して、3着内が1回のみ。
重賞で勝ち負けするにはトライアルを勝ち切る実力が欲しいところだろう。

2024年マイルグランプリトライアルの結果

勝ち馬に注目

【スパーキングサマーカップ(SサマーC)の着順別の成績】

SサマーC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
SサマーC1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
SサマーC2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
SサマーC3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
SサマーC4着以下 0 0 0 8 0.0% 0.0%

2020年~2022年のマイルグランプリは夏季に実施。
したがって、同じく夏場に行われる「スパーキングサマーカップ」のデータは、この3年間を除く7回分のデータとなる。

「スパーキングサマーカップ」の優勝馬は2頭が参戦して1勝、3着1回。
転戦してくる馬は多くないものの、2023年はスマイルウィが「テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)」2着を挟んで勝利している。

一方、「スパーキングサマーカップ」で敗れた馬はマイルグランプリで2着が1回あるのみ。
データ上では「スパーキングサマーカップ」組は“優勝馬に注目”で良さそうだ。

2024年スパーキングサマーカップの結果

同条件で行われる真夏のマイル重賞

【サンタアニタトロフィー(サンタアニタT)の着順別の成績】

サンタアニタT着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
サンタアニタT1着 2 1 1 1 40.0% 60.0%
サンタアニタT2着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
サンタアニタT3着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
サンタアニタT4着以下 1 1 1 25 3.6% 7.1%

真夏に行われる大井マイル重賞。
2020年~2022年の期間中のみ、「夏のマイルグランプリ」と「秋のサンタアニタトロフィー」の関係だったので、
データはこの3年間を除いた7回分のデータとなる。

マイルグランプリと同じ「大井1,600m」という条件だけに関連性が非常に高いレース。
過去7回の優勝馬はのべ5頭が参戦して、2勝、2着1回、3着1回という成績を残しており、3着内率は80.0%にもなる。

サンタアニタトロフィーで敗れた馬は1勝、2着3回、3着1回。
好走している馬はいるものの、スパーキングサマーカップと同様、こちらもサンタアニタトロフィー優勝馬を狙いたいところだ。

2024年サンタアニタトロフィーの結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月23日(水)に浦和競馬場で行われる「埼玉新聞栄冠賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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