~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2024年4月25日(木) 
サラ系3歳牝馬 大井1,800m
東京プリンセス賞(S1)

レース紹介

南関東牝馬クラシック第2戦「東京プリンセス賞(S1)」 !
南関東牝馬クラシックは牡馬のダート三冠とは異なり、春シーズンに三冠競走全てが行われる。
第1戦「桜花賞(S1)」から「東京プリンセス賞」の変更条件は以下の通りだ。

▽コース【浦和(左回り)⇒大井(右回り)】
▽距離【1,500m⇒1,800m】
▽開催時間【昼間⇒ナイター】

※第3戦「関東オークス(Jpn2)」は「川崎2,100m(左・ナイター)」

▼データ分析のポイント
・直近5年で4頭の二冠馬が誕生
・1番人気馬は3着内率80%!
・2歳女王の3着内率70%、桜花賞馬の3着内率88.9%

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2023年 サーフズアップ 船橋 ドレフォン 2人気
2022年 スピーディキック 浦和 タイセイレジェンド 1人気
2021年 ケラススヴィア 浦和 サウスヴィグラス 1人気
2020年 アクアリーブル 船橋 パイロ 3人気
2019年 トーセンガーネット 浦和 アグネスデジタル 1人気
2018年 グラヴィオーラ 船橋 サウスヴィグラス 2人気
2017年 アンジュジョリー 浦和 タートルボウル 5人気
2016年 リンダリンダ 大井 フレンチデピュティ 2人気
2015年 ティーズアライズ 大井 ワイルドラッシュ 7人気
2014年 スマートバベル 船橋 サウスヴィグラス 7人気

近年のトレンドは“二冠馬”!
2019年~2022年まで4年連続で「桜花賞」&「東京プリンセス賞」の二冠馬が誕生した。
長い歴史の中で上記クラシックの二冠馬は7頭しか出ていないが、そのうちの4頭が集中しているのだ。
※三冠馬は1頭のみ(チャームアスリープ)

2023年の桜花賞馬メイドイットマムは二冠の夢が叶わなかったが、東京プリンセス賞でも3着と力のあるところを見せた。
3歳牝馬にとって三冠ロードは険しい道のりだが、近年に限っては桜花賞馬が実力を発揮していると言えるだろう。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

御神本騎手が連勝中

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2023年 御神本 訓史 笹川 翼 本橋 孝太
2022年 御神本 訓史 和田 譲治 酒井 忍
2021年 森 泰斗 本田 正重 達城 龍次
2020年 矢野 貴之 水野 翔 笹川 翼
2019年 左海 誠二 森 泰斗 吉原 寛人
2018年 今野 忠成 御神本 訓史 山崎 誠士
2017年 笹川 翼 真島 大輔 森 泰斗
2016年 桑村 真明 本田 正重 山崎 誠士
2015年 矢野 貴之 山崎 誠士 真島 大輔
2014年 澤田 龍哉 石崎 駿 山田 信大

「御神本訓史騎手」が2勝、2着1回の成績。
現在、2022年スピーディキック、2023年サーフズアップと2連勝中である。

その他、「矢野貴之騎手」が2勝、「森泰斗騎手」が1勝、2着1回、3着1回とリーディング上位騎手の成績が良い。

1番人気馬の信頼度が高い

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 2 3 2 30.0% 50.0%
2人気 3 2 1 4 30.0% 50.0%
3人気 1 3 0 6 10.0% 40.0%
4人気 0 0 1 9 0.0% 0.0%
5人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
6人気以下 2 1 5 83 2.2% 3.3%

「1番人気馬」は3勝、2着2回、3着3回。
これに続くのが「2番人気馬」の3勝、2着2回、3着1回で、勝率・連対率は「1・2番人気馬」の同率1位だ。

その他、目立つところでは「6番人気以下」の2勝、2着1回、3着5回。
過去10年で「1・2番人気馬」がワンツーだった年は3回あるが、3着馬はいずれも「6番人気以下」だった。

配当は低くない

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2023年 490 2,020 8,080
2022年 140 1,570 11,290
2021年 150 400 8,870
2020年 490 28,680 457,230
2019年 140 190 4,350
2018年 750 280 10,890
2017年 1,310 4,940 82,550
2016年 490 3,370 11,490
2015年 2,630 11,480 71,620
2014年 2,560 4,970 163,230
平均 915 5,790 82,960

1・2番人気馬が活躍しているものの、配当的には高めといえそう。
2023年も上位人気3頭が1~3着を独占したものの、2番人気 ⇒ 3番人気 ⇒ 1番人気の順でゴールして「馬複」「三連単」は高配当だ。

浦和所属馬が高勝率

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 4 0 0 9 30.8% 30.8%
船橋 4 5 3 32 9.1% 20.5%
大井 2 4 3 40 4.1% 12.2%
川崎 0 1 4 30 0.0% 2.9%

「浦和所属馬」が勝率30.8%で4勝の活躍。
うち3勝は「小久保智厩舎」、1勝は「藤原智行厩舎」が挙げている。

次いで、2023年の1着&3着馬を送り出した「船橋所属馬」が4勝、2着5回、3着3回で続く。
一方、「川崎所属馬」は2007年アグネスターフを最後に勝ち星から遠ざかっている現状だ。

内枠が苦戦気味

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 12 7.1% 7.1%
2枠 0 2 3 11 0.0% 12.5%
3枠 0 0 1 15 0.0% 0.0%
4枠 2 3 1 11 11.8% 29.4%
5枠 0 0 2 17 0.0% 0.0%
6枠 3 1 2 13 15.8% 21.1%
7枠 2 3 0 15 10.0% 25.0%
8枠 2 1 0 17 10.0% 15.0%

近年は「6枠」~「8枠」の外枠が好成績。

直近5年は「6枠:2勝、2着1回」「7枠:2勝、2着2回」「8枠:1勝、2着1回」。
「6枠」~「8枠」を合計すると5勝、2着4回となり、残りの2着1回は「2枠」によるものだ。

桜花賞で敗れた馬でもチャンスあり!

【桜花賞の着順別の成績】

桜花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桜花賞1着 4 1 3 1 44.4% 55.6%
桜花賞2着 2 0 0 5 28.6% 28.6%
桜花賞3着 1 1 1 7 10.0% 20.0%
桜花賞4着以下 2 3 4 30 5.1% 12.8%

南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞」。

過去10年で「桜花賞馬」は9頭が参戦して4勝、2着1回、3着3回。
ここまでの項目でも取り上げてきたが、「桜花賞」&「東京プリンセス賞」を勝った“二冠馬”は4頭ということになる。

それでは、「桜花賞」で敗れた馬たちはどうだろう。

「桜花賞」2着馬はのべ7頭が参戦して2勝、同様に3着馬は10頭全てが参戦して1勝、2着1回、3着1回。
2023年の東京プリンセス賞馬サーフズアップにも該当するが、勝利した3頭はいずれも桜花賞馬を逆転している。

さらに、「桜花賞」で4着以下に敗れた馬も巻き返しが期待できる。
該当馬はのべ39頭が出走して2勝、2着3回、3着4回の成績だ。

小回りコースの「浦和1,500m」で行われる「桜花賞」。
そして、「大井1,800m」の外回りコースで行われる「東京プリンセス賞」。
確かに桜花賞馬の好走率は高いが、データ上では条件替わりで逆転するケースの方が多い。

2024年桜花賞の結果

2歳女王決戦の連対馬に注目

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 3 1 3 3 30.0% 40.0%
東京2歳優駿牝馬2着 2 2 0 4 25.0% 50.0%
東京2歳優駿牝馬3着 2 1 1 4 25.0% 37.5%
東京2歳優駿牝馬4着以下 0 3 1 25 0.0% 10.3%

「大井1,600m」で行われる2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

東京プリンセス賞には、過去10年の2歳女王が全て出走して3勝、2着1回、3着3回。
さらに、東京2歳優駿牝馬2着馬は2勝、2着2回、同3着馬は2勝、2着1回、3着1回となり、
同レース1~3着馬からは7頭のプリンセスが誕生している。

この7頭の成績を抜き出してみると…

東京2歳優駿牝馬着順   桜花賞着順  
2023年サーフズアップ 3着 2着
2022年スピーディキック 1着 1着
2021年ケラススヴィア 1着 1着
2018年グラヴィオーラ 1着 3着
2017年アンジュジョリー 3着 6着
2016年リンダリンダ 2着 2着
2015年ティーズアライズ 2着 8着

上表で明らかなように、桜花賞で振るわなかった馬でも、東京プリンセス賞で巻き返すパターンがある。
「東京2歳優駿牝馬」の上位馬が出走してきたら、要チェックとなるだろう。

2023年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月2日(木)に船橋競馬場で行われる「東京湾カップ(S2)」です!

南関データ分析とは

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