3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(S2)」!
南関東の3歳スプリンターにとって大目標となる重賞。
生粋のスプリンター vs クラシックからの路線変更組に注目だ。
▼データ分析のポイント
・10番人気以下の激走が多い
・優駿スプリントTRの優勝馬に注目
・1着は逃げ/先行、2着は先行、3着は追い込み
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2023年 | フジコチャン | 大井 | エスポワールシチー | 3人気 |
2022年 | プライルード | 大井 | ラブリーデイ | 2人気 |
2021年 | ワールドリング | 船橋 | トゥザワールド | 5人気 |
2020年 | カプリフレイバー | 船橋 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2019年 | ナガタブラック | 川崎 | クロフネ | 6人気 |
2018年 | クルセイズスピリツ | 大井 | サウスヴィグラス | 11人気 |
2017年 | バンドオンザラン | 川崎 | スズカコーズウェイ | 8人気 |
2016年 | エイシンヒート | 大井 | Street Sense | 2人気 |
2015年 | ルックスザットキル | 大井 | Wildcat Heir | 1人気 |
2014年 | アピア | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
プライルード、ワールドリング、カプリフレイバー、ルックスザットキル、アピア…
歴代優勝馬からは南関東の短距離重賞を複数回勝利している“スピードスター”が誕生している。
スピードの指標の1つとなるのが「タイム」。
過去10年の平均勝ちタイムは「1:12.49」となっており、最速タイムは2023年にフジコチャンが走破した「1:11.7」だ。
このタイムは2011年にミヤサンキューティが叩き出したレースレコード「1:11.6」に迫る好タイムだった。
大井競馬場は2023年10月末の開催よりオーストラリア産の砂を採用。
“重い砂”と評されており、2024年6月までの開催で1分12秒台を計測したのは4回、最速タイムは「JBCスプリント(Jpn1)」の1:12.0となる。
近年の優駿スプリントは1分11秒台の高速決着が続いていたが、力のいる馬場となったことで底力も求められることだろう。
なお、3歳の1,200m戦に限定すると、最速タイムはカヌレフレイバーの1:13.2。
砂が入れ替わって以降、1分13秒台は3回計測されているが、その内の2回はカヌレフレイバーだ。
若手騎手が活躍!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2023年 | 森 泰斗 | 藤本 現暉 | 澤田 龍哉 |
2022年 | 本田 正重 | 岡村 健司 | 笹川 翼 |
2021年 | 張田 昂 | 今野 忠成 | 左海 誠二 |
2020年 | 繁田 健一 | 御神本 訓史 | 本橋 孝太 |
2019年 | 伊藤 裕人 | 森 泰斗 | 川島 正太郎 |
2018年 | 西 啓太 | 赤岡 修次 | 本田 正重 |
2017年 | 赤岡 修次 | 的場 文男 | 左海 誠二 |
2016年 | 矢野 貴之 | 上田 健人 | 笹川 翼 |
2015年 | 早田 功駿 | 赤嶺 亮 | 的場 文男 |
2014年 | 御神本 訓史 | 本橋 孝太 | 瀧川 寿希也 |
若手騎手の活躍に注目!
1990年生まれの「早田功駿元騎手」は、2015年の優駿スプリントが初の重賞タイトル!
主戦を務めたルックスザットキルとのコンビでは、合計3つのタイトルを獲得している。
1994年生まれの「西啓太騎手」も、2018年の優駿スプリントが初タイトル。
手綱を取ったクルセイズスピリツとのコンビでは、2020年8月に当時の「大井1,000m」のレコードタイム(58.8)をマークしている。
さらに、1990年生まれの「伊藤裕人騎手」。
デビュー11年目となった2019年の優駿スプリントをナガタブラックで制し、嬉しい初タイトルを獲得。
また、1987年生まれではあるものの、2013年にデビューした「張田昂騎手」は2021年にワールドリングで優勝している。
昨年は1981年生まれの「森泰斗騎手」が勝利したが、2着は1997年生まれの「藤本現暉騎手」、3着は1991年生まれの「澤田龍哉騎手」だった。
ちなみに、「早田功駿元騎手」「西啓太騎手」「張田昂騎手」は“父も騎手”という共通点がある。
「早田功駿元騎手」の父は大井の「早田秀治元騎手」、「西啓太騎手」の父は岩手で活躍していた「西康志元騎手」、
「張田昂騎手」の父は「張田京調教師」だ。
堅実な大井、近年の勝ち星は船橋、大井、川崎で互角
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 0 | 3 | 17 | 0.0% | 0.0% |
船橋 | 2 | 1 | 4 | 26 | 6.1% | 9.1% |
大井 | 6 | 7 | 2 | 62 | 7.8% | 16.9% |
川崎 | 2 | 2 | 1 | 23 | 7.1% | 14.3% |
地元の「大井所属馬」は6勝、2着7回、3着2回。
過去10年で連対を外したのは1回という堅実ぶり。
ただし、直近7年の勝ち馬は「大井」が3勝、「船橋」「川崎」が2勝ずつと勝ち星を分け合っている。
二桁人気馬の激走
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 3 | 3 | 0 | 4 | 30.0% | 60.0% |
2人気 | 2 | 2 | 0 | 6 | 20.0% | 40.0% |
3人気 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
4人気 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0.0% | 0.0% |
5人気 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
6人気以下 | 3 | 5 | 7 | 93 | 2.8% | 7.4% |
信頼度No.1は「1番人気馬」の3勝、2着3回だが…
注目は「6番人気以下」の3勝、2着5回、3着7回だろう。
さらに注目したいのは二桁人気の馬で、1勝、2着3回、3着3回は「10番人気以下」の馬によるものだ。
ちなみに、二桁人気で激走した7頭のうち、6頭が前走からの「距離短縮」だった。
高配当の傾向
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2023年 | 930 | 9,280 | 149,610 |
2022年 | 560 | 13,480 | 138,150 |
2021年 | 820 | 2,100 | 55,480 |
2020年 | 170 | 4,110 | 105,230 |
2019年 | 1,590 | 3,110 | 299,330 |
2018年 | 4,780 | 31,940 | 1,389,700 |
2017年 | 2,890 | 1,050 | 76,140 |
2016年 | 450 | 1,060 | 71,690 |
2015年 | 270 | 690 | 16,580 |
2014年 | 110 | 5,820 | 41,700 |
平均 | 1,257 | 7,264 | 234,361 |
「単勝」の平均配当は「1,257円」。
2017年~2019年は高配当だったものの、全体的には低めの配当が多い。
一方、「馬複」は4桁配当が7回、万馬券が2回。
同様に「三連単」も高めの配当が期待できそうで、過去10年の三連単最低配当は16,580円となっている(次点は41,700円)。
真ん中の枠が安定!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 0 | 0 | 19 | 5.0% | 5.0% |
2枠 | 1 | 1 | 0 | 18 | 5.0% | 10.0% |
3枠 | 2 | 2 | 0 | 14 | 11.1% | 22.2% |
4枠 | 2 | 3 | 2 | 13 | 10.0% | 25.0% |
5枠 | 0 | 2 | 2 | 16 | 0.0% | 10.0% |
6枠 | 2 | 2 | 3 | 13 | 10.0% | 20.0% |
7枠 | 1 | 0 | 1 | 18 | 5.0% | 5.0% |
8枠 | 1 | 0 | 2 | 17 | 5.0% | 5.0% |
枠番別の成績は「内枠有利」の傾向。
連対馬20頭中、18頭が「6枠以内」となっており、とりわけ「3枠」「4枠」「6枠」の中間枠が良さそう。
ただし、直近2年は「7枠」「8枠」がともに1勝、3着1回。
全13回の優駿スプリント史の中で、「7枠」「8枠」が連対したのはこの1回ずつしかないが果たして…
なお、砂が入れ替わってからの傾向も気になるところ。
こちらのデータは直近3か月の大井1,200mの人気・枠順別の成績だが、内~外まで極端な差は出ていないようだ。
牝馬だって速い!
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 5 | 9 | 88 | 8.1% | 12.6% |
牝馬 | 1 | 5 | 1 | 39 | 2.2% | 13.0% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
「牡馬」が9勝、2着5回に対して、「牝馬」は1勝、2着5回。
3歳スプリント路線は牡馬/牝馬ともに「優駿スプリント」が大目標のレース。
“スピードスター”には性別など関係ない!ということだろう。
トライアル優勝馬に注目
優駿STR着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
優駿STR1着 | 2 | 4 | 0 | 3 | 22.2% | 66.7% |
優駿STR2着 | 0 | 0 | 3 | 7 | 0.0% | 0.0% |
優駿STR3着 | 0 | 1 | 1 | 6 | 0.0% | 12.5% |
優駿STR4着以下 | 2 | 0 | 0 | 40 | 4.8% | 4.8% |
「優駿スプリント」と「同コース」「同距離」で行われる最重要トライアル。
過去10年のトライアル優勝馬のうち、9頭が優駿スプリントに参戦して2勝、2着4回。
上表を見ても明らかなように、トライアル敗戦から巻き返すケースはほとんど無いのが現状だ。
2024年優駿スプリントトライアルの結果
重賞昇格でレベルアップ?
若潮スプリント着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
若潮スプリント1着 | 1 | 0 | 1 | 2 | 25.0% | 25.0% |
若潮スプリント2着 | 1 | 0 | 1 | 3 | 20.0% | 20.0% |
若潮スプリント3着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
若潮スプリント4着以下 | 0 | 2 | 1 | 11 | 0.0% | 14.3% |
「若潮スプリント」は2019年から実施されている優駿スプリントのトライアル競走。
2021年からは重賞に昇格した注目の一戦だ。
「若潮スプリント」出走組はのべ27頭が参戦して2勝、2着2回、3着3回。
抜群の成績というわけではないが、2019年の第1回から5年連続で3着内馬を送り出している。
なお、「若潮スプリント」4着以下の馬は2着2回、3着1回だが、3頭全てが「若潮スプリント」の4着馬だった。
まだまだデータは少ないものの、重賞上位馬には是非とも注目したいところだろう。
2024年若潮スプリントの結果
コース経験は重要なファクター!?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
経験あり | 6 | 8 | 5 | 91 | 5.5% | 12.7% |
経験なし | 4 | 2 | 5 | 37 | 8.3% | 12.5% |
優駿スプリントの舞台である「大井1,200m」の経験があるか否か。
「経験あり」が6勝、2着8回、3着5回と優勢。
出走頭数の関係上、連対率には大きな差はないものの“経験が生きている”ということが言えそうだ。
さらに、細かく見てみよう。
「大井1,200m」を3勝以上している馬の成績は以下の通り。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
3勝以上馬 | 2 | 2 | 0 | 14 | 11.1% | 22.2% |
「大井1,200m」を3勝以上している馬は2勝、2着2回。
連対率は22.2%となっており、前述の大井1,200mの「経験あり(連対率12.7%)」よりも高くなっている。
大井1,200mが得意な馬は要チェックとなりそうだ。
優勝は逃げ先行、2着は先行、3着は追い込み
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 3 | 0 | 2 |
2~5番手 | 6 | 7 | 1 |
6~10番手 | 1 | 3 | 3 |
11番手以降 | 0 | 0 | 4 |
「1~3着馬」の「4コーナーでの位置取り」はご覧の通り。
着順別に綺麗な傾向が出ている。
「1着馬」の位置取りは「1番手」の3回と「2~5番手」の6回。
「2着馬」は「2~5番手」の7回と「6~10番手」の3回、「3着馬」は「6~10番手」の3回と「11番手以降」の4回が目立つところ。
位置取り順といえばそうだが、先行勢一辺倒かと言われるとそうではない。
差し馬の台頭も期待して良さそうだ。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は7月18日(木)に船橋競馬場で行われる「習志野きらっとスプリント(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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