~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年7月16日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,600m
サンタアニタトロフィー(S3)

レース紹介

真夏のマイル重賞第1弾「サンタアニタトロフィー(S3)」!
TCK(大井)とアメリカのサンタアニタパーク競馬場との友好交流提携を記念した重賞。
南関東重賞では珍しい"ハンデキャップ競走"として実施される一戦だ。

なお、2023年より「秋」⇒「夏」に開催時期を変更して実施されている。
※2020年~2022年は秋、2019年以前は夏開催

▼データ分析のポイント
・ハンデを課された実績馬が貫録見せる
・トライアル組は厳しい
・重賞をステップにした馬が好成績

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 デュードヴァン 大井 Declaration of War 3人気
2023年 シュアゲイト 大井 キズナ 2人気
2022年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 1人気
2021年 トロヴァオ 大井 カネヒキリ 5人気
2020年 ワークアンドラブ 大井 シニスターミニスター 3人気
2019年 ノンコノユメ 大井 トワイニング 1人気
2018年 ヒガシウィルウィン 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2017年 ゴーディー 大井 プレシャスカフェ 4人気
2016年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気

激戦必至のハンデ重賞。
2023年には斤量51.5kgのシュアゲイトが勝利、さらにはサラ系ゴーディー(※)の勝利などオールスター感もある一戦だ。

※母イケノエメラルドが“アングロアラブ”で、「ゴーディー」のアラブ血量は14.86%(父はプレシャスカフェ)
※アングロアラブ:アラブとサラブレッドの交雑種(アラブ血量25.0%以上)

軽斤量馬が活躍する一方、ダートグレード競走覇者の活躍も見逃せない。
G1級のタイトルホルダーではヒガシウィルウィン、ノンコノユメの2頭。
さらに、ソルテ、スマイルウィも南関東のダートグレード競走を勝利している。

また、過去10年の優勝馬ではトロヴァオが大井の誘導馬として活躍中。
トロヴァオの可愛らしい姿はSPAT4プレミアムポイントの公式X・Instagramでもご紹介しているので是非ご覧頂きたい。

公式X:@SPAT4_PP
公式Instagram:spat4.pp

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

笹川騎手が好相性

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 御神本 訓史 笹川 翼 吉原 寛人
2023年 達城 龍次 石崎 駿 R.クアトロ
2022年 矢野 貴之 笹川 翼 真島 大輔
2021年 笹川 翼 山崎 誠士 真島 大輔
2020年 笹川 翼 森 泰斗 矢野 貴之
2019年 真島 大輔 的場 文男 笹川 翼
2018年 森 泰斗 笹川 翼 瀧川 寿希也
2017年 的場 文男 柏木 健宏 左海 誠二
2016年 的場 文男 笹川 翼 中野 省吾
2015年 吉原 寛人 的場 文男 中野 省吾


2025年の南関東リーディングでトップを走る「笹川翼騎手」(7月4日時点)。
サンタアニタトロフィーとは相性が良く、過去10年で2勝、2着4回、3着1回の成績を残している。

「笹川翼騎手」は2023年に初の南関東リーディングを獲得。
連覇を狙った2024年は同リーディングで3位だったが、2025年6月30日には地方通算2,300勝を達成するなど、
今年もハイペースで勝ち星を積み重ねている。

また、2023年は“馬場読みの魔術師”の愛称を持つ「達城龍次騎手」が勝利。
この勝利が1996年のデビューから30年弱で掴んだ、嬉しい嬉しい初タイトルだった。

地元勢強し!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 2 20 4.2% 8.3%
船橋 2 2 1 17 9.1% 18.2%
大井 7 6 7 75 7.4% 13.7%
川崎 0 1 0 5 0.0% 16.7%

地元の「大井所属馬」が7勝、2着6回、3着7回と好成績。
なかでも「荒山勝徳厩舎」が抜群の成績を残しており、2019年~2021年には3連覇を達成している。
(2019年以降で3勝、2着1回、3着3回)

また、2022年は「張田京調教師(船橋)」、2023年・24年は「坂井英光調教師(大井)」が勝利。
この2名はジョッキー時代にもサンタアニタトロフィーを勝利していたので“得意な重賞”と言えるかもしれない。

なお、データ分析の対象期間外だが、2011年のみ「国際招待競走」として実施され、アメリカからレッドアラートデイが参戦している。
ちなみに、レッドアラートデイの半兄コーラスマスターは2006年の「ニューイヤーカップ(旧G3)」覇者だ。

人気馬と人気薄の組み合わせ

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 2 1 3 40.0% 60.0%
2人気 1 3 1 5 10.0% 40.0%
3人気 2 0 3 5 20.0% 20.0%
4人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
5人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
6人気以下 0 4 3 90 0.0% 4.1%

「1番人気馬」が4勝、2着2回、3着1回で連対率60.0%、3着内率70.0%と信頼度は高い。
次いで「2番人気馬」の連対率40.0%が続き、「1・2番人気馬」によるワンツー決着は過去10年で3回ある。

そして、見逃せないのが「6番人気以下」の馬たち。
過去10年で勝利実績こそないものの、2着4回、3着3回と好走するケースは少なくない。
また、特徴的なのは「6番人気以下」が同時に2頭以上好走しないということだろう。

「5番人気以内」の馬が上位3頭を独占したことは3回しかないので、人気馬2頭+人気薄の組み合わせは是非とも狙ってみたい。

人気薄を絡めて高配当!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 430 1,160 7,160
2023年 360 6,980 63,980
2022年 300 1,490 12,570
2021年 900 12,400 276,310
2020年 660 740 7,570
2019年 190 510 11,540
2018年 220 450 18,730
2017年 670 3,820 42,650
2016年 1,120 980 23,860
2015年 150 450 18,970
平均 500 2,898 48,334

激戦必至のハンデキャップ。
1、2番人気の好走率は高いものの、「馬複」「三連単」は高配当となる傾向にある。

過去10年で1、2番人気が揃って4着以下となった年は2017年と2021年の2回のみ。
前項の「人気別の成績」でもあるように、人気馬と人気薄の組み合わせで高配当を狙っても良さそうだ。

内回りは内枠有利?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 0 0 12 7.7% 7.7% 7.7%
2枠 2 2 0 12 12.5% 25.0% 25.0%
3枠 3 2 1 13 15.8% 26.3% 31.6%
4枠 1 2 1 16 5.0% 15.0% 20.0%
5枠 0 2 2 16 0.0% 10.0% 20.0%
6枠 2 0 3 15 10.0% 10.0% 25.0%
7枠 0 2 0 18 0.0% 10.0% 10.0%
8枠 1 0 3 15 5.3% 5.3% 21.1%

サンタアニタトロフィーは大井の内回りコースを使用するマイル戦。
したがって、内枠勢が有利のイメージとなるが果たしてどうだろう?

枠順別の勝率は「2枠」と「3枠」が高い。
同様に「2枠」と「3枠」は連対率も高いので、やはり内寄りの枠が有利な傾向と言えそう。

3着内率となると満遍なくといった結果で、内から外まで大きな差はなく20%前後で推移している。
ただし、「1枠」は2017年の1着を最後に好走実績がないので傾向的にはやや苦戦気味と言って良いだろう。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 9 109 6.6% 13.9%
牝馬 0 0 1 3 0.0% 0.0%
セン馬 1 0 0 5 16.7% 16.7%

「牝馬」で唯一、3着に好走したのは2018年のニシノラピート。
その他は全て「牡馬(セン馬)」が上位を占めている。

5歳馬が好成績!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 1 0.0% 0.0%
4歳 1 3 0 13 5.9% 23.5%
5歳 3 4 2 17 11.5% 26.9%
6歳 2 1 3 29 5.7% 8.6%
7歳以上 4 2 5 57 5.9% 8.8%

成長曲線の差はあるものの、競走馬として充実期を迎える「5歳馬」が3勝、2着4回、3着2回と好成績。
2024年もJRAから移籍初戦を迎えたイグザルトが2着に好走し、その後の大ブレイクに繋げている。

また、「4歳馬」も連対率が高くなっており、2017年~2022年の6年間は「4歳馬」もしくは「5歳馬」が連対していた。

重ハンデを克服する実力馬!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
56.5kg以下 1 4 4 54 1.6% 7.9%
57.0kg 4 3 6 55 5.9% 10.3%
57.5kg以上 5 3 0 8 31.3% 50.0%

南関東所属馬限定の重賞では唯一の“ハンデキャップ競走(※)”となる。

過去10回で斤量「57.5kg以上」のハンデを課せられた馬はのべ16頭。
「重ハンデ=実力馬」ではあるが、この16頭で5勝、2着3回(連対率50.0%)ならば「一定以上の成績を残している」と言えるかもしれない。
2024年も唯一の該当馬で斤量58.0kgのデュードヴァンが貫禄を見せた形だ。

その中で、2023年は斤量51.5kgの上がり馬シュアゲイトが9連勝でタイトルを射止めた。
ハンデ戦ながら軽量馬の活躍は少なく、斤量51.5kg以下での勝利は1987年テツノヒリユウ(51.0kg)以来の快挙だった。

※南関東重賞におけるハンデキャップ競走は他に船橋の「クイーン賞(Jpn3)」がある

トライアル組は?

【サンタアニタトロフィートライアル(TR)】

TR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
TR1着 0 0 1 6 0.0% 0.0%
TR2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
TR3着 0 0 0 0 - -
TR4着以下 0 1 0 1 0.0% 50.0%

2018年より実施されている「サンタアニタトロフィートライアル競走」。
「A2以下」の格付馬で争われており、1着馬にはサンタアニタトロフィーへの優先出走権が付与される。

2018年以降、過去7年のトライアル優勝馬は全て参戦して3着1回、4着以下6回。
実質、格上挑戦という形になるが、データ的には重賞の壁に跳ね返されていると言えそうだ。

2025年サンタアニタトロフィートライアルの結果

重賞からの転戦馬vs上がり馬

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 8 4 4 47 12.7% 19.0%
重賞以外 2 6 6 70 2.4% 9.5%

※南関東地区以外の重賞を含む

こちらは、サンタアニタトロフィーの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績。

「重賞転戦組」が8勝、2着4回、3着4回とさすがの貫禄。
一方、前走が「重賞以外」のレースで、サンタアニタトロフィーを制した2回はゴーディーとシュアゲイトが該当する。

また、前走が「重賞以外」の2着馬6頭のうち3頭、3着馬6頭のうち3頭は“前走で勝利”している馬たちだった。
傾向的には「前走:重賞組」が勝利し、「前走:非重賞を勝った馬」が相手候補。

今回の「南関データ分析」はここまで!
大井競馬は2日連続重賞!次回は7月17日(木)に大井競馬場で行われる「優駿スプリント(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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