~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年2月5日(水) 
サラ系4歳以上 川崎2,100m
報知オールスターカップ(S3)

レース紹介

川崎記念への道!「報知オールスターカップ(S3)」!
春のチャンピオンロードの根幹をなす長距離重賞。
4/9(水)「川崎記念(Jpn1)」に挑戦する地方代表馬を決める一戦と言っても良いだろう。

▼データ分析のポイント
・1番人気は勝率80%、3着内率100%
・7歳以上の人気薄が毎年のように好走
・4角を制する馬がレースを制す

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 ライトウォーリア 川崎 マジェスティックウォリアー 1人気
2023年 エルデュクラージュ 船橋 クロフネ 1人気
2022年 ノーヴァレンダ 川崎 ダイワメジャー 1人気
2021年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2020年 オールブラッシュ 大井 ウォーエンブレム 8人気
2019年 ヤマノファイト 船橋 エスポワールシチー 1人気
2018年 ディアドムス 大井 ジャングルポケット 1人気
2017年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 1人気
2016年 グルームアイランド 金沢 ヤマニンセラフィム 2人気
2015年 ドラゴンエアル 川崎 タイムパラドックス 1人気

過去10年の勝ち馬を振り返るとレベルの高さは歴然。
ダートグレード競走覇者5頭(うち、Jpn1馬4頭)、南関東クラシックホース2頭、さらには南関東以外からの遠征馬が名を連ねる。

【ダートグレード競走優勝馬】
・ケイアイレオーネ
ディアドムス
オールブラッシュ
ノーヴァレンダ
ライトウォーリア
太字がJpn1馬(本競走後も含む)

【南関東クラシックホース】
・ヤマノファイト
・タービランス

【南関東以外の遠征馬】
・グルームアイランド

ちなみに、2022年~2024年まで「生産:ノーザンファーム」「馬主:(有)キャロットファーム」が3連覇中だ。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

名手が並ぶ

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 吉原 寛人 森 泰斗 張田 昂
2023年 矢野 貴之 今野 忠成 落合 玄太
2022年 森 泰斗 左海 誠二 張田 昂
2021年 笹川 翼 吉原 寛人 本田 正重
2020年 今野 忠成 笹川 翼 山崎 誠士
2019年 本橋 孝太 森 泰斗 吉原 寛人
2018年 岡部 誠 真島 大輔 御神本 訓史
2017年 的場 文男 森 泰斗 真島 大輔
2016年 吉原 寛人 真島 大輔 笹川 翼
2015年 森 泰斗 中野 省吾 今野 忠成

2021年~2023年は南関東リーディング上位3名が勝ち星を分け合う結果に。
2024年は金沢所属ながら全国をまたにかけている「吉原寛人騎手」が、自身2度目の報知オールスターカップ制覇となった。

ちなみに、2024年の「吉原寛人騎手」は重賞28勝!
全国10か所の競馬場で重賞勝ちし、南関重賞7勝、ダートグレード競走2勝と大車輪の活躍を見せている。

2024年12月時点で22か月連続の重賞勝利を継続しているが果たして…

互角の争い

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 3 0 15 5.3% 21.1%
船橋 2 4 4 18 7.1% 21.4%
大井 3 1 3 18 12.0% 16.0%
川崎 3 2 2 25 9.4% 15.6%
南関以外 1 0 1 18 5.0% 5.0%

勝利数では地元の「川崎所属馬」と「大井所属馬」が3勝でトップタイ。
ただし、連対率、さらには3着内率は南関4場がほぼ横一線と見て良さそうだ。

また、「南関以外」からの遠征馬にも注目したいレース。
過去60年を紐解くと2004年ウツミジョーダン(岩手)、2014年オオエライジン(兵庫)、2016年グルームアイランド(金沢)が勝利している。

1番人気は3着内率100%!7歳以上の人気薄も要チェック

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 8 0 2 0 80.0% 80.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3人気 0 2 2 6 0.0% 20.0%
4人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
6人気以下 1 5 3 65 1.4% 8.1%

「1番人気馬」が強い重賞。
過去10年で「1番人気馬」は8勝、3着2回の成績を残しており、勝率・連対率は80.0%、3着内率は驚異の100.0%になる。

そして、もう一つ特徴的なのが「6番人気以下」の1勝、2着5回、3着3回。
2024年も「7番人気馬」が3着だったほか、過去10年中7回で「6番人気以下」が1頭以上馬券に絡んでいる。

ちなみに、「6番人気以下」で馬券に絡んだ9頭のうち、8頭が7歳以上の古豪。
さらに細かく見ると、「7歳2頭」「8歳2頭」「9歳2頭」「10歳2頭」と高齢馬が活躍している。
※残りの1頭も「6歳馬」

年が明けて年齢は1つ重ねることになるが“人気薄の古豪”にはぜひとも注目したい。

南関重賞屈指の堅さ…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 210 730 14,000
2023年 310 540 3,560
2022年 180 4,430 67,500
2021年 230 760 5,550
2020年 2,260 8,480 123,210
2019年 250 370 6,820
2018年 170 1,520 11,140
2017年 220 720 3,970
2016年 480 9,000 48,380
2015年 310 4,010 49,820
平均 462 3,056 33,395

「単勝」の平均配当は「462円」。
2020年は単勝2,260円の高配当だったが、それを除く9年の平均は「262円」と堅めの配当が目立つ。

一方、「馬複」は6番人気以下の活躍が多いため、高配当となるケースが多い。
さらに、「三連単」は6回が万馬券となっているが、1番人気馬が全て馬券に絡んでいることもあり“大荒れ”の配当は少なくなっている。

枠順による差は少ない!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 1 3 5 10.0% 20.0%
2枠 0 2 0 8 0.0% 20.0%
3枠 2 4 0 9 13.3% 40.0%
4枠 0 1 2 12 0.0% 6.7%
5枠 1 1 2 14 5.6% 11.1%
6枠 3 0 0 15 16.7% 16.7%
7枠 1 1 2 14 5.6% 11.1%
8枠 2 0 1 17 10.0% 10.0%

全ての「枠」で連対実績がある。
勝利数では「5枠~8枠」の外枠が多くなっているものの、連対率では「3枠」の40.0%、3着内率では「1枠」の50.0%が目立つ。

川崎コースは1周1,200mの小回りコース。
本競走が行われる「2,100m」は向こう正面からスタートして1周半、コーナーは6回通過する必要がある。

どの枠からでも勝ち切れている一方、好走数では内枠有利の傾向と言えるかもしれない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 7 83 8.4% 15.9%
牝馬 0 0 0 4 0.0% 0.0%
セン馬 1 2 3 7 7.7% 23.1%

牝馬重賞が前後の開催で実施されているため、「牝馬」の出走は少ない傾向にある。

長距離戦は経験が大切!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 2 1 1 15 10.5% 15.8%
5歳 1 1 1 12 6.7% 13.3%
6歳 2 1 2 12 11.8% 17.6%
7歳以上 5 7 6 55 6.8% 16.4%

各世代が結果を出しているが、やはり「7歳以上」の馬に注目が集まる。

「7歳以上」は過去10年で5勝、2着7回、3着6回。
過去10年の3着内30頭のうち、過半数を占める「18頭」が3着内に好走しているのである。

2023年までは年明けに行われていた重賞。
いわゆる、「明け○歳」となるわけだが、開催時期が1か月後ろになっても傾向は変わらないところだろう。

ちなみに、2023年は「明け9歳」のエルデュクラージュ、2024年は「明け7歳」のライトウォーリアが勝利している。

斤量を背負う実績馬!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
57kg以上 6 6 5 26 14.0% 27.9%
55kg~56kg 3 4 5 59 4.2% 9.9%
54kg以下 1 0 0 9 10.0% 10.0%

本競走の斤量は4歳54kg、5歳以上55kg、牝馬は2kg減。
加えて、2025年1月31日までの総収得賞金額が4歳4,000万円、5歳4,500万円、6歳以上5,000万円ごとに1kg加増(※)される。
※上限は牡馬(セン馬)58kg、牝馬56kg

斤量別では「57kg以上」が好成績。
実績を残している馬たちが順当に実力を発揮できており、データ上では「+α」の加増は気にならない。

一方、斤量「54kg以下」は4歳馬もしくは牝馬となるが、この組はあまり成績が芳しくない。
データ的には、年齢を重ねて、賞金も稼いでいる馬に分があると言えるだろう。

トライアル優勝馬は?

【スパーキングオールスターチャレンジ(チャレンジ)】

チャレンジ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
チャレンジ1着 1 1 0 3 20.0% 40.0%
チャレンジ2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
チャレンジ3着 0 0 0 0 - -
チャレンジ4着以下 0 0 0 3 0.0% 0.0%

報知オールスターカップのトライアル競走。
2019年度から行われている準重賞競走で、1~3着馬には報知オールスターカップへの優先出走権が付与される。
※2020年実施分までのレース名称は「マジェスティックチャレンジ」

過去5年のトライアル優勝馬の成績は1勝、2着1回、4着2回、9着1回。
下級条件(A2以下)によって争われるトライアルでもあり、実績馬が揃う本番ではレースレベルの違いに対応できるかがポイントだ。
ちなみに、唯一勝利したノーヴァレンダは、2歳当時に同コースの「全日本2歳優駿(Jpn1)」を勝利していた。

【南関東のクラス(格付)】
上級クラスから「A1~A2」⇒「B1~B3」⇒「C1~C3」の8編成(数字の小さい方が格上)

クラスの詳細はこちら

2025年スパーキングオールスターチャレンジの結果

上位馬に注目

【埼玉新聞栄冠賞の着順別の成績】

埼玉新聞栄冠賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
埼玉新聞栄冠賞1着 1 0 1 1 33.3% 33.3%
埼玉新聞栄冠賞2着 2 2 0 3 28.6% 57.1%
埼玉新聞栄冠賞3着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
埼玉新聞栄冠賞4着以下 0 1 0 11 0.0% 8.3%

浦和2,000m(※)で行われている重賞。
浦和コースは1周1,200mで、2,000mのスタート位置は向こう正面となる。
※2020年までは1,900mで実施

「埼玉新聞栄冠賞(S3)」組は上位馬に注目したい。
同レースの「1~3着馬」はのべ12頭が出走して4勝、2着2回、3着2回の成績を残しており、3着内率66.7%は際立っている。

「浦和2,000m」と「川崎2,100m」は似通ったコース形態なので、両レースの親和性は高いと言えそうだ。

2024年埼玉新聞栄冠賞の結果

レベルの高い重賞!

【勝島王冠の着順別の成績】

勝島王冠着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝島王冠1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
勝島王冠2着 2 0 0 1 66.7% 66.7%
勝島王冠3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
勝島王冠4着以下 0 3 2 13 0.0% 16.7%

11月下旬~12月上旬に大井1,800mで行われている「勝島王冠(S2)」。

過去10年で「勝島王冠」連対馬は5頭が参戦して3勝、3着1回。
勝島王冠には南関東の有力馬が多数出走することもあり、レベルの高い一戦と言えるだろう。

そういう意味では、「勝島王冠」で4着以下に敗れた馬もチャンスあり。
該当馬は過去10年で2着3回、3着2回の成績を残しており、3着内率27.8%も悪くない数字だ。

2024年勝島王冠の結果

4角先頭!でも逃げ馬は…

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 6 1 0
2~5番手 4 5 10
6~10番手 0 4 0
11番手以降 0 0 0

川崎2,100mは1周半するコースだが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

過去10年の優勝馬のうち、「4コーナー」での位置取りが「1番手」の馬は6勝。
さらに、「2~5番手」の馬が4勝を挙げているように、「4コーナー」で前目の位置に付けることが優勝への必須条件となっている。

ただし、スタートから先頭をキープしていた馬、いわゆる“逃げ馬”の優勝はノーヴァレンダとライトウォーリアの2回のみ。
2着、3着に逃げ粘ったケースも0回という逃げ馬受難のレースだ。

また、「4コーナー」での位置取りが6番手以降の馬も優勝がない。
逃げ切りは少なく、後方一気も難しい…トリッキーなコースでもあり、展開に合わせた自在性が求められるのだろう。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はダート三冠路線!2月19日(水)に大井競馬場で行われる「雲取賞(Jpn3)」を特別公開します!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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