
レース名は芦毛の名馬!「フジノウェーブ記念(S3)」!
地方馬初のJBCスプリント覇者フジノウェーブ号を冠した競走。
自身、4連覇した「東京スプリング盃」が2014年より「フジノウェーブ記念」として行われている。
▼データ分析のポイント
・人気薄の馬に要注意
・「1枠」or「2枠」が7年連続で連対中
・距離延長のトライアル組より距離短縮組
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2024年 | ギャルダル | 船橋 | ホッコータルマエ | 1人気 |
2023年 | ギャルダル | 船橋 | ホッコータルマエ | 3人気 |
2022年 | ルーチェドーロ | 川崎 | マクフィ | 1人気 |
2021年 | キャプテンキング | 大井 | ファスリエフ | 6人気 |
2020年 | トロヴァオ | 大井 | カネヒキリ | 6人気 |
2019年 | キャプテンキング | 大井 | ファスリエフ | 1人気 | 2018年 | リッカルド | 船橋 | フサイチリシャール | 1人気 |
2017年 | ケイアイレオーネ | 大井 | Henny Hughes | 3人気 |
2016年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 |
2015年 | セイントメモリー | 大井 | アフリート | 5人気 |
自身の名前がレース名となっている「フジノウェーブ」が2010年の第1回から4連覇を達成!
同一重賞4連覇(南関東)の記録は南関東史上初の快挙(※)だった。
フジノウェーブは笠松競馬場でデビューし、3歳秋から大井所属として南関東で活躍。
大井では「JBCスプリント(Jpn1)」など、重賞9勝を挙げており、8歳~11歳の時に「フジノウェーブ記念(旧東京スプリング盃)」を制している。
※他に南関東重賞で4連覇を達成した馬は以下の2頭
▼ナイキマドリード:2012年~2015年「船橋記念(S3)」
▼オメガパフューム:2018年~2021年「東京大賞典(G1)」
なお、2024年はギャルダルが勝利して“連覇”を達成。
フジノウェーブ記念を連覇したのはフジノウェーブ以来となり、2025年も出走してくるようであれば3連覇を狙うことになる。
過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
フジノウェーブの生涯成績はこちら
名馬の主戦が好調
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2024年 | 矢野 貴之 | 和田 譲治 | 本田 正重 |
2023年 | 澤田 龍哉 | 森 泰斗 | 矢野 貴之 |
2022年 | 御神本 訓史 | 森 泰斗 | 西 啓太 |
2021年 | 和田 譲治 | 森 泰斗 | 御神本 訓史 |
2020年 | 藤田 凌 | 中島 龍也 | 本橋 孝太 |
2019年 | 坂井 英光 | 御神本 訓史 | 矢野 貴之 |
2018年 | 矢野 貴之 | 真島 大輔 | 繁田 健一 |
2017年 | 的場 文男 | 笹川 翼 | 山崎 誠士 |
2016年 | 吉原 寛人 | 中野 省吾 | 柏木 健宏 |
2015年 | 本橋 孝太 | 今野 忠成 | 左海 誠二 |
フジノウェーブ号の主戦を務めてきたのは「御神本訓史騎手」。
「JBCスプリント(Jpn1)」をはじめ、同馬とのコンビでは7つのタイトルを手にしている。
その「御神本訓史騎手」が直近6年で1勝、2着1回、3着1回の活躍。
2014年に「フジノウェーブ記念」と名称が改められて以来、2022年が初めてのフジノウェーブ記念制覇だった。
「御神本訓史騎手」は今年も「報知グランプリカップ(S3)」で重賞タイトルを早々に獲得。
2025年は勝率28%前後、連対率38%前後とハイアベレージを残しており(2/27時点)、3年ぶりのフジノウェーブ記念奪取となるか!?
大井所属馬が優勢も上位独占は少ない
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 1 | 2 | 17 | 0.0% | 5.0% |
船橋 | 3 | 3 | 1 | 19 | 11.5% | 23.1% |
大井 | 6 | 5 | 6 | 82 | 6.1% | 11.1% |
川崎 | 1 | 1 | 1 | 5 | 12.5% | 25.0% |
地元の「大井所属馬」が6勝、2着5回、3着6回。
優勝した6頭のうち、3頭はダートグレード競走覇者、残りの3頭(※)も南関クラシックホース&重賞4勝馬という豪華なラインナップだ。
※キャプテンキングが2勝しているので2頭扱い
ただし、「大井所属馬」が上位3着内を独占した回数は1回のみ。
勝率・連対率では少数精鋭の「川崎所属馬」、質量ともに申し分ない「船橋所属馬」も要チェック。
2024年は1着から順に「船橋」⇒「浦和」⇒「川崎」となり、過去10年で初めて「大井所属馬」が3着内に好走しなかった。
この“「大井所属馬」が3着内に好走しなかった”というケースは稀であり、基本的には地元馬中心に見て良さそうだ。
伏兵の台頭も!?
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 1 | 1 | 3 | 50.0% | 60.0% |
2人気 | 0 | 3 | 2 | 5 | 0.0% | 30.0% |
3人気 | 2 | 1 | 1 | 6 | 20.0% | 30.0% |
4人気 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% |
5人気 | 1 | 0 | 2 | 7 | 10.0% | 10.0% |
6人気以下 | 2 | 5 | 4 | 92 | 1.9% | 6.8% |
「1番人気馬」が5勝、2着1回、3着1回の安定感。
次いで「2番人気馬」「3番人気馬」が好走率では続くものの、「2~5番人気馬」の信頼度は決して高くはない。
一方、「6番人気以下」の2勝、2着5回、3着4回は目立つところ。
過去10年で「6番人気以下」が馬券に絡まなかった年は2回しかなく、データ上では「1番人気馬」から手広く流したいところ。
高配当を提供中!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2024年 | 180 | 330 | 4,920 |
2023年 | 510 | 3,330 | 51,240 |
2022年 | 230 | 420 | 16,060 |
2021年 | 1,690 | 2,350 | 32,580 |
2020年 | 1,680 | 28,430 | 1,729,830 |
2019年 | 360 | 1,030 | 8,450 |
2018年 | 230 | 2,970 | 14,070 |
2017年 | 850 | 9,530 | 117,620 |
2016年 | 120 | 690 | 6,970 |
2015年 | 1,490 | 8,160 | 86,420 |
平均 | 734 | 5,724 | 206,816 |
「馬複」は3桁配当が3回、その他は4桁、5桁配当。
さらに「三連単」は170万馬券を筆頭に万馬券となるケースが多くなっている。
超ビッグ配当となったのは2020年のみだが、基本的には堅い決着は少ないとみて良さそう。
1枠はやはり有利?
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 5 | 0 | 12 | 5.6% | 33.3% |
2枠 | 1 | 2 | 1 | 16 | 5.0% | 15.0% |
3枠 | 1 | 0 | 1 | 18 | 5.0% | 5.0% |
4枠 | 1 | 1 | 1 | 14 | 5.9% | 11.8% |
5枠 | 0 | 1 | 4 | 14 | 0.0% | 5.3% |
6枠 | 1 | 1 | 1 | 17 | 5.0% | 10.0% |
7枠 | 4 | 0 | 1 | 14 | 21.1% | 21.1% |
8枠 | 1 | 0 | 1 | 18 | 5.0% | 5.0% |
「大井1,400m」の古馬重賞は「フジノウェーブ記念」のみ(※)。
2コーナー奥のポケットからスタートするコースで、外側の馬はややコースロスがあると言われるが…
※2歳重賞では「ゴールドジュニア(S3)」が大井1,400mで実施
“勝利”という観点だと「7枠」が4勝と好相性だが、「5枠以外」は全て勝利実績あり。
一方、“2着”となると内側の成績が良く、「1~4枠」で2着8回、とりわけ「1枠」「2枠」は7年連続でどちらか一方が2着になっている。
以下のデータは2018年以降、7年間の成績だ。
2024年「4枠」⇒「2枠」⇒「7枠」
2023年「7枠」⇒「1枠」⇒「2枠」
2022年「1枠」⇒「2枠」⇒「8枠」
2021年「7枠」⇒「1枠」⇒「5枠」
2020年「2枠」⇒「1枠」⇒「5枠」
2019年「7枠」⇒「1枠」⇒「6枠」
2018年「7枠」⇒「1枠」⇒「5枠」
並べてみると明らかだが、「1枠」「2枠」「7枠」で連対している枠の9割以上を占めている。
なお、2024年1月1日~2024年12月31日に行われた「大井1,400m」のデータはこちらを参考にして頂きたい。
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 7 | 10 | 111 | 6.6% | 11.7% |
牝馬 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
セン馬 | 1 | 3 | 0 | 8 | 8.3% | 33.3% |
「牡馬」と「セン馬」が3着内を独占。
「牝馬」には厳しいレースとなっている。
年長馬が強い!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
4歳 | 1 | 0 | 1 | 14 | 6.3% | 6.3% |
5歳 | 2 | 1 | 2 | 12 | 11.8% | 17.6% |
6歳 | 2 | 0 | 1 | 21 | 8.3% | 8.3% |
7歳以上 | 5 | 9 | 6 | 76 | 5.2% | 14.6% |
「7歳以上」の馬が5勝、2着9回、3着6回と好成績。
出走頭数が飛び抜けて多いので致し方ないところだが、ベテラン勢強しの傾向となっている。
なお、連覇中のギャルダルは「5歳」「6歳」で勝利しており、今年出走するようであれば「7歳以上」に該当する。
実績馬の独壇場!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
58kg以上 | 6 | 2 | 5 | 27 | 15.0% | 20.0% |
57kg | 4 | 7 | 5 | 78 | 4.3% | 11.7% |
56kg | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
55kg以下 | 0 | 1 | 0 | 14 | 0.0% | 6.7% |
フジノウェーブ記念の斤量は以下の通り。
----------------------------
A1級56kg A2級以下54kg 牝馬2kg減
※2024.3.6から2025.3.7までのG1/Jpn1勝ち馬3kg G2/Jpn2/南関東S1勝ち馬2kg G3/Jpn3/南関東S2勝ち馬1kg加増
(2・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------
ちなみに、2024年の条件は以下の通りだったので、どのクラスの馬に有利になったかは一概に言えないところだろう。
----------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減
※2023.3.6から2024.2.23までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬は2kg、南関重賞勝ち馬は1kg加増
(3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------
データ上では斤量「58kg以上」の馬、すなわち“A1級の重賞ウイナー”が6勝、2着2回、3着5回と好成績。
2025年で斤量「58kg以上」に該当する馬は「G(Jpn)2以上 & S1馬」となるわけだが、従来は圧倒的な存在感で格上挑戦馬などを制してきた。
あまり相性は良くない
船橋記念着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
船橋記念1着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
船橋記念2着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
船橋記念3着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
船橋記念4着以下 | 1 | 0 | 1 | 5 | 14.3% | 14.3% |
船橋1,000mで行われる「船橋記念(S3)」。
2023年度より実施時期が前倒しとなり、1月から前年の11月に変更となっている。
「船橋記念」出走組はのべ18頭が参戦して1勝、3着1回。
なかなか「船橋記念」上位馬は好走できないが、2022年は船橋記念4着のルーチェドーロが勝利し、同10着のクルセイズスピリツが3着に好走した。
なお、2015年以降の10年間で「船橋記念1~5着馬」はのべ14頭出走し、好走したのはルーチェドーロ1頭のみだ。
2024年船橋記念の結果
こちらも苦戦中…
ウインターS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ウインターS1着 | 0 | 1 | 1 | 6 | 0.0% | 12.5% |
ウインターS2着 | 0 | 0 | 3 | 5 | 0.0% | 0.0% |
ウインターS3着 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 33.3% |
ウインターS4着以下 | 0 | 2 | 0 | 35 | 0.0% | 5.4% |
大井1,200mで行われる「ウインタースプリント(準重賞)」。
本競走はフジノウェーブ記念のトライアルレースとなっており、1・2着馬に優先出走権が付与されている。
「ウインタースプリント」出走組でフジノウェーブ記念を制した馬は0頭。
上位馬は多数出走しているものの2・3着が精いっぱいとなっており、前項の「船橋記念」と同様、苦戦を強いられている。
2025年ウインタースプリントの結果
敗れた馬にもチャンスあり!
ゴールドカップ着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゴールドカップ1着 | 2 | 0 | 1 | 0 | 66.7% | 66.7% |
ゴールドカップ2着 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドカップ3着 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 25.0% |
ゴールドカップ4着以下 | 2 | 1 | 0 | 16 | 10.5% | 15.8% |
※2016年までは「浦和1,500m」で実施
前年12月に浦和1,400mで行われている重賞。
過去10年で「ゴールドカップ」優勝馬は3頭出走して2勝、3着1回。
また、4着以下からも2頭の勝ち馬を輩出しているように相性は抜群だ。
浦和コースは1周1,200mの左回り、大井コースは1周1,600m(外)の右回り。
コース形態こそ異なるものの、2017年以降は同じ「1,400m」で争われるだけに要注目となるだろう。
2024年ゴールドカップの結果
距離短縮組が好結果!
前走距離 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
1,400m未満 | 1 | 3 | 5 |
1,400m | 2 | 3 | 0 |
1,401m以上 | 7 | 4 | 5 |
こちらのデータは、フジノウェーブ記念で3着内に好走した馬の「前走距離」を示している。
データを見ると明らかなように、前走が「1,401m以上」、いわゆる“距離短縮”の馬が好成績を残している。
逆に「船橋記念」「ウインタースプリント」が該当する「1,400m未満」の“距離延長組”はルーチェドーロの1勝のみで2着・3着が多い。
ここでも名前が出てくるルーチェドーロは特異なケースと言っても良さそうだ。
データ的には、スピード戦で好走してきた馬より、スタミナがあるタイプの方が好結果を残していると言えるだろう。
芦毛伝説!
毛色別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
栗毛 | 2 | 6 | 5 | 39 | 3.8% | 15.4% |
栃栗毛 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
鹿毛 | 4 | 2 | 3 | 43 | 7.7% | 11.5% |
黒鹿毛 | 2 | 2 | 0 | 28 | 6.3% | 12.5% |
青鹿毛 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0.0% | 0.0% |
青毛 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
芦毛 | 2 | 0 | 1 | 5 | 25.0% | 25.0% |
白毛 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
芦毛の名馬フジノウェーブにちなみ、「毛色別」の成績を抽出。
「芦毛」の馬は過去10年で2勝を挙げているものの、2020年以降は「芦毛」の出走が1頭もいない。
ちなみに、「大井所属」「芦毛」「4歳以上」という条件に合致する馬は2月21日時点で65頭。
うちオープン馬は5歳牝馬のフェブランシェと、8歳馬グランデマーレの2頭となっている。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東牝馬クラシック!3月20日(木祝)に浦和競馬場で行われる「桜花賞(S1)」です!
※3月19日(水)「ネクストスター東日本(S3)」は持ち回り重賞のため割愛
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!