~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年12月10日(水) 
サラ系3歳以上 船橋1,000m
船橋記念(S3)

レース紹介

一瞬の煌めき!「船橋記念(S3)」!
船橋1,000mを舞台に行われるスプリント戦。
同舞台の「習志野きらっとスプリント(S2)」と並び、船橋競馬では最も短い距離で争われる重賞だ。

※南関東での最短距離重賞は「川崎スパーキングスプリント(川崎900m・S3)」
※2023年は開催時期変更に伴い「1月」と「11月」の2回実施されている。

▼データ分析のポイント
・3番人気以内が全10勝
・カムイユカラスプリント連対馬に注目
・先行馬を狙いたい

【過去10回の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 エンテレケイア 浦和 アジアエクスプレス 1人気
2023年11月 キモンルビー 船橋 コパノリチャード 1人気
2023年1月 ティアラフォーカス 大井 パイロ 3人気
2022年 キモンルビー 船橋 コパノリチャード 3人気
2021年 キャンドルグラス 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2020年 キャンドルグラス 船橋 サウスヴィグラス 2人気
2019年 アピア 大井 ファスリエフ 1人気
2018年 アピア 大井 ファスリエフ 1人気
2017年 フラットライナーズ 船橋 シニスターミニスター 1人気
2016年 イセノラヴィソン 船橋 ファスリエフ 3人気

スピードスターが秋冬シーズンの目標としている5ハロン戦。
過去10年でアピア、キャンドルグラスが連覇を達成、キモンルビーは隔年で2勝(3年連続で連対)を挙げている。

また、データ分析の対象期間外とはなったものの、船橋記念はナイキマドリードの歴史でもある。
ナイキマドリードは2012年~2015年に船橋記念4連覇を達成!
同一重賞4連覇(南関東)の記録はフジノウェーブ以来となり、南関東では史上2頭目の快挙だった(※)。

上記の通り、船橋記念は複数年にわたって好走するケースが多い重賞だ。

※2010年~2013年の「東京スプリング盃(S3)」を4連覇、同レースは現在「フジノウェーブ記念(S3)」として実施中
※史上3頭目は2018年~2021年にオメガパフュームが達成した「東京大賞典(G1)」4連覇

過去10回の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋記念=御神本騎手!驚異の7連対!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 吉原 寛人 R.クアトロ 森 泰斗
2023年11月 御神本 訓史 本田 正重 和田 譲治
2023年1月 和田 譲治 御神本 訓史 本田 正重
2022年 御神本 訓史 真島 大輔 森 泰斗
2021年 御神本 訓史 笹川 翼 本田 正重
2020年 御神本 訓史 左海 誠二 笹川 翼
2019年 御神本 訓史 山林堂 信彦 山崎 誠士
2018年 御神本 訓史 中野 省吾 山崎 誠士
2017年 左海 誠二 森 泰斗 山崎 誠士
2016年 笹川 翼 森 泰斗 赤岡 修次

続いてはジョッキーの“連覇”に注目。

「御神本訓史騎手」が2018年~2023年11月の7回で6勝、2着1回と凄まじい相性。
前項「過去10回の優勝馬」で記載した「アピア2連覇」「キャンドルグラス2連覇」「キモンルビー2勝、2着1回」は全て「御神本訓史騎手」だ。

また、直近3年では「和田譲治騎手」が1勝、3着1回、「本田正重騎手」が2着1回、3着1回と相性が良い。

地元・川島厩舎 vs 浦和・小久保厩舎!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 1 14 5.6% 16.7%
船橋 6 3 5 30 13.6% 20.5%
大井 3 4 1 24 9.4% 21.9%
川崎 0 1 3 21 0.0% 4.0%

地元の「船橋所属馬」が6勝、2着3回、3着5回と好成績。
特に注目は“川島一家”の活躍だ。

データ分析期間外も含むが…2010年以降、川島一家の成績は以下となる。

▽2012年:川島正行厩舎&川島正太郎騎手【1着】
▽2013年:川島正行厩舎【1~3着】&川島正太郎騎手【1着】
▽2014年:川島正行厩舎&川島正太郎騎手【1着】
▽2015年:川島正一厩舎【1、2着】&川島正太郎騎手【1着】
▽2020年:川島正一厩舎【1着】
▽2021年:川島正一厩舎【1着】
▽2022年:川島正一厩舎【1着】
▽2023年1月:川島正一厩舎【2着】
▽2023年11月:川島正一厩舎【1着】

2024年は「川島正一厩舎」の出走馬はいなかったが、今年出走してくるようであれば是非とも注目したい。

なお、2024年は「浦和所属」の小久保智厩舎が勝利。
過去10年の「浦和所属馬」1勝、2着2回、3着1回は全て小久保智厩舎によるものだ。

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【故・川島正行調教師】
川島正一調教師、川島正太郎騎手の父。
アジュディミツオーやフリオーソを管理していた名伯楽だ。

船橋記念は通算7勝、騎手時代にも1勝している

頭は人気馬!3番人気以内が全10勝!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 6 2 1 1 60.0% 80.0%
2人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
3人気 3 2 1 4 30.0% 50.0%
4人気 0 1 4 5 0.0% 10.0%
5人気 0 2 0 8 0.0% 20.0%
6人気以下 0 2 3 64 0.0% 2.9%

「1~3番人気馬」だけで全10勝。
トップは「1番人気馬」の6勝、次いで「3番人気馬」の3勝、「2番人気馬」が1勝と続く。

「4番人気以下」は優勝実績がなく、2、3着に食い込むのがやっとという成績だ。

スピード勝負に紛れなし!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 140 800 5,700
2023年11月 180 540 4,620
2023年1月 420 820 6,160
2022年 520 1,340 7,070
2021年 280 630 3,230
2020年 340 280 8,680
2019年 130 850 11,150
2018年 210 4,980 49,470
2017年 170 1,240 11,510
2016年 450 1,790 13,240
平均 284 1,327 12,083

南関重賞きっての低配当だ。

前項「人気別成績」の通り、3番人気以内の馬が10勝しているので「単勝」は非常に堅い配当。
過去10回で最も高い配当は2022年の「520円(3番人気)」、最も低い配当は2019年の「130円」である。

「馬複」は3桁配当が6回、「三連単」は6年連続で4桁配当。
近年は低配当に拍車がかかっており、いずれの賭け式も落ち着いた配当となっている。

センター枠に注目

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 1 0 9 0.0% 10.0%
2枠 2 0 1 7 20.0% 20.0%
3枠 1 0 2 9 8.3% 8.3%
4枠 2 1 1 11 13.3% 20.0%
5枠 4 3 1 8 25.0% 43.8%
6枠 0 1 2 13 0.0% 6.3%
7枠 0 2 0 18 0.0% 10.0%
8枠 1 2 3 14 5.0% 15.0%

黄色の「5枠」が2017年~2022年にかけて6年連続連対(4勝、2着2回)。
結果的に御神本訓史騎手が黄色の帽子を被ることが多いのだが、2024年も「5枠」のスワーヴシャルルが2着に好走している。

次に好走率が高いのは「2枠」と「4枠」。
勝率、連対率のトップ3である「5枠」「2枠」「4枠」のセンター枠には注目したい。

また、「8枠」の1勝、2着2回、3着3回も見逃せないところ。
3着内率は「5枠」の50.0%に次ぐ30.0%、この数字は全体2位タイの好走率だ。

スピード勝負なら牝馬も通用!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 5 9 6 53 6.8% 19.2%
牝馬 3 1 4 24 9.4% 12.5%
セン馬 2 0 0 12 14.3% 14.3%

牡馬牝馬混合の重賞は数多くあるが、船橋記念は「牝馬」が活躍している重賞の1つ。

「牝馬」は過去10年で3勝、2着1回、3着4回。
3着内に好走しなかった年は3回しかない。

スピード能力は衰えない!?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 1 0 0.0% 0.0%
4歳 1 2 2 13 5.6% 16.7%
5歳 2 2 3 15 9.1% 18.2%
6歳 4 2 2 20 14.3% 21.4%
7歳以上 3 4 2 41 6.0% 14.0%

ここまでの分析から連覇や複数年にわたっての好走が多いという傾向。
アピア(7・8歳)、キャンドルグラス(6歳・7歳)、キモンルビー(5歳・6歳)と年を重ねても衰えはなかった。

過去10年で最も成績が良いのは「6歳馬」で4勝、2着2回、3着2回。
次いで「7歳以上」が3勝、2着4回、3着2回となっており、総じて「年長馬」が上位に好走する傾向にある。

なお、2023年11月開催から「3歳馬」も出走可能となり、2024年には3歳スプリント界の有力馬ギガースが3着に好走。
スピード勝負なら比較的年齢の若い馬も負けていないのかもしれない。

オープン馬強し!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
57(57.5)kg 5 6 2 29 11.9% 26.2%
55(55.5)kg 2 2 5 25 5.9% 11.8%
53(53.5)kg以下 3 2 3 35 7.0% 11.6%

船橋記念の斤量は“クラス別定”
斤量は【A1級57kg・A2級55kg・B1級以下53kg・牝馬2kg減】となり、
獲得賞金額などによる斤量の加増は無いので、実績馬にとっては力を出し易い条件だ。

そんな条件でもあり「57kg」を背負うA1級の牡馬(セン馬)が5勝、2着6回、3着2回で最も成績が良い。
次いで「53kg以下」「55kg」と続くが、やはり「53kg以下」の馬が出走表に並ぶとどうしても注目してしまう。

「53kg以下」の馬はのべ43頭が出走して3勝、2着2回、3着3回。
2022年キモンルビー(53.5kg)、2023年1月ティアラフォーカス(53kg)が勝利するなど、
過去10回中、7回で「53kg以下」が3着内に好走している。

また、「53kg以下」に該当する「51(51.5)kg」は13頭が出走して1勝、2着3着0回。
近年は好走例がないものの、斤量「51kg」はB1級以下の“牝馬”となるので侮れないところ。

★【豆知識】0.5kgの秘密(2023年以降は適用なし)
通年ナイターを実施している船橋は、寒さの厳しい冬期期間中も「ハートビートナイター」として実施される。
このため、ジョッキーが着用するアンダーシャツ分(寒さ対策)の重量「0.5kg」が斤量に上乗せされるのである。
例えば、船橋記念に出走するA1級の馬は斤量57.0kgが通常なのだが、斤量57.5kgでの出走となるのだ。

狙いはココ!

【カムイユカラスプリント(カムイユカラS)の着順別の成績】

カムイユカラS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
カムイユカラS1着 4 2 0 2 50.0% 75.0%
カムイユカラS2着 1 1 1 5 12.5% 25.0%
カムイユカラS3着 0 1 1 2 0.0% 25.0%
カムイユカラS4着以下 0 0 1 25 0.0% 0.0%

船橋記念トライアルとして実施されている「カムイユカラスプリント」。
2018年・2019年アピア、2020年キャンドルグラス、そして2022年のキモンルビーは本競走をステップ(1着)に船橋記念を勝利している。

また、2021年の「カムイユカラスプリント」1着馬アドバイザー、
2023年1月の同2着馬キモンルビー、2023年11月の同1着馬プライルードは船橋記念でも2着に好走。

「カムイユカラスプリント」の連対馬はどちらかが必ず出走しているが、実に8回で船橋記念の連対馬を送り出している。

なお、2024年は「カムイユカラスプリント」の上位8頭がこぞって参戦。
結果的には2着馬を輩出したのみだが、船橋記念と同条件となれば“最重要トライアル”と言っても良いだろう。

2025年カムイユカラスプリントの結果

初秋の重賞を飛躍に!?

【アフター5スター賞の着順別の成績】

アフター5スター賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
アフター5スター賞1着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
アフター5スター賞2着 3 0 0 1 75.0% 75.0%
アフター5スター賞3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
アフター5スター賞4着以下 0 4 3 11 0.0% 22.2%

初秋に大井1,200mで行われている「アフター5スター賞(S3)」。

「アフター5スター賞」組からは5頭の勝ち馬を送り出しているが、アピアとキャンドルグラスはココに該当する。
必勝ローテとしては「アフター5スター賞好走」⇒「カムイユカラスプリント優勝」⇒「船橋記念」だろう。

なお、2024年はエンテレケイアが「アフター5スター賞優勝」⇒「東京盃4着」⇒「船橋記念優勝」。
船橋記念で2着だったスワーヴシャルルが「アフター5スター賞8着」⇒「カムイユカラスプリント3着」のローテーションだった。

2025年アフター5スター賞の結果

同舞台の重賞“連覇”も!

【習志野きらっとスプリント(習志野きらっとS)の着順別の成績】

習志野きらっとS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
習志野きらっとS1着 4 1 1 3 44.4% 55.6%
習志野きらっとS2着 1 2 0 2 20.0% 60.0%
習志野きらっとS3着 0 0 1 0 0.0% 0.0%
習志野きらっとS4着以下 0 2 0 17 0.0% 10.5%

船橋記念と同舞台で行われている「習志野きらっとスプリント(S2)」。
地方競馬「スーパースプリントシリーズ(※)」のファイナルを飾っていたレースで、全国各地からスピード自慢が集結している。
※スーパースプリントシリーズは2023年をもって幕を閉じた

過去10年で9頭の「習志野きらっとスプリント」の優勝馬が参戦して4勝、2着1回、3着1回。
勝率44.4%、連対率55.6%、さらに3着内率66.7%とハイアベレージを残している。

なお、直近2回の該当馬はともに「習志野きらっとスプリント」&「船橋記念」を勝利している。

2025年習志野きらっとスプリントの結果

【1~3着馬の4コーナー通過順】

船橋記念

1着 2着 3着
1番手 4
(40.0%)
1
(10.0%)
1
(10.0%)
2~5番手 5
(50.0%)
8
(80.0%)
4
(40.0%)
6~10番手 1
(10.0%)
1
(10.0%)
4
(40.0%)
11番手以降 0
(0.0%)
0
(0.0%)
1
(10.0%)

習志野きらっとスプリント

1着 2着 3着
1番手 7
(70.0%)
1
(10.0%)
1
(10.0%)
2~5番手 3
(30.0%)
6
(60.0%)
3
(30.0%)
6~10番手 0
(0.0%)
2
(20.0%)
6
(60.0%)
11番手以降 0
(0.0%)
1
(10.0%)
0
(0.0%)

船橋1,000mは向こう正面からスタートし、3・4コーナーを周って308mの直線へ。

上段のデータは「船橋記念」、下段は「習志野きらっとスプリント」の4コーナーでの位置取り。
()内のパーセンテージは各着順に占める、位置取りの割合を示している。

船橋記念の「位置取り」に関しては、「4コーナー先頭」の馬が4勝、2着1回、3着1回。
対する「習志野きらっとスプリント」は「4コーナー先頭」7勝、2着1回、3着1回で似たような傾向となっている。

また、「2~5番手」「6~10番手」「11番手以降」も同様の傾向。
少し前までは「4角先頭馬は受難」のレースだったが、回を重ねて傾向も落ち着き、基本的には先行勢から狙いたいところ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は12月23日(火)に浦和競馬場で行われる「ゴールドカップ(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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