~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年12月23日(火) 
サラ系3歳以上 浦和1,400m
ゴールドカップ(S1)

レース紹介

スプリントを締める!「ゴールドカップ(S1)」!
2025年南関東スプリント路線の総決算!
今年も南関東を代表する短距離ホースが集結し、見ごたえのあるレースが展開されることだろう。

▼データ分析のポイント
・1番人気馬の3着内率は90%
・テレ玉杯オーバルスプリントの上位馬にチャンスあり
・浦和コースで勝利歴のある馬を狙え

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 アウストロ 浦和 ダノンレジェンド 5人気
2023年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 1人気
2022年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 3人気
2021年 ティーズダンク 浦和 スマートファルコン 2人気
2020年 ブルドッグボス 浦和 ダイワメジャー 1人気
2019年 ブルドッグボス 浦和 ダイワメジャー 2人気
2018年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 2人気
2017年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 3人気
2016年 トキノエクセレント 川崎 アッミラーレ 6人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気

2021年より「S1」に昇格。
従来から好メンバーが揃う重賞ではあったが、よりハイレベルなレースが展開されている。
なお、初代S1覇者は4つ目のタイトル奪取となったティーズダンク、2・3代目覇者は一時代を築いたスマイルウィだ。

また、年の瀬だけにビッグネームの「引退レース」となるケースも少なくない。
過去10年ではブルドッグボスとソルテが有終の美、スマイルウィは2024年のゴールドカップ4着をもって引退した。
この3頭の実績を振り返ると…

▼ソルテ
「さきたま杯(旧Jpn2)」をはじめ、南関重賞で10勝を挙げる活躍。
ゴールドカップは3戦2勝、2着1回。

▼ブルドッグボス
「JBCスプリント(Jpn1)」、「クラスターカップ(盛岡・Jpn3)」など、4つのタイトルを獲得。
ゴールドカップは2戦2勝。

▼スマイルウィ
「テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)」で待望の交流タイトルを獲得。
南関重賞は8勝、ゴールドカップは3戦2勝。

南関史に残る名馬が出走するゴールドカップ。
年の瀬の名物レースに是非ご注目頂きたい。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

ソルテの成績はこちら
ブルドッグボスの成績はこちら
スマイルウィの成績はこちら

名馬の背中に名手あり

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 秋元 耕成 吉原 寛人 本橋 孝太
2023年 矢野 貴之 御神本 訓史 本田 正重
2022年 矢野 貴之 山崎 誠士 和田 譲治
2021年 和田 譲治 真島 大輔 御神本 訓史
2020年 御神本 訓史 本田 正重 左海 誠二
2019年 御神本 訓史 左海 誠二 今野 忠成
2018年 坂井 英光 森 泰斗 御神本 訓史
2017年 吉原 寛人 的場 文男 繁田 健一
2016年 見澤 譲治 左海 誠二 張田 昂
2015年 吉原 寛人 真島 大輔 左海 誠二

「吉原寛人騎手」「御神本訓史騎手」「矢野貴之騎手」が2勝ずつ。
それぞれの相棒は「吉原騎手:ソルテ」「御神本騎手:ブルドッグボス」「矢野騎手:スマイルウィ」…名馬の背中に名手ありだ。

また、2024年は地元の「秋元耕成騎手」が勝利。
「秋元耕成騎手」は1999年に益田競馬場でデビュー、その後は紆余曲折あり、2003年に浦和競馬場に移籍。
益田所属時には4つのタイトルを獲得していたが、およそ23年ぶりのタイトルを南関東で手にしている。

さて、2025年の浦和競馬はゴールドカップ開催週が最後となる。
気になるリーディング争いは11月開催終了時点で「1位:笹川翼騎手」「2位:野畑凌騎手」、3位は地元浦和の「福原杏騎手」。

「笹川翼騎手」は12月5日時点で南関東リーディング(南関4場の合計)でも首位を走っているが、浦和リーディングを獲得すれば「初」となる。

2025年の浦和リーディング騎手はこちら

地元勢が活躍も!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 4 4 6 38 7.7% 15.4%
船橋 2 1 3 19 8.0% 12.0%
大井 3 4 0 20 11.1% 25.9%
川崎 1 1 1 8 9.1% 18.2%

地元の「浦和所属馬」が4勝、2着4回、3着6回。
2024年は「浦和所属馬」が上位3着内を独占するなど、地元勢の活躍が目立つ重賞である。
なお、「浦和所属馬」の好走実績のうち、2勝、2着4回、3着4回は「小久保智厩舎」によるものだ。

好走率で見ると、南関4場はほぼほぼ互角の成績。
ここまで挙げてきた名馬3頭は「ソルテ:大井所属」「ブルドッグボス:浦和所属」「スマイルウィ:船橋所属」となる。

また、「川崎所属馬」の勝利は2016年のトキノエクセレントを最後に出ていない。

1番人気馬の3着内率は90.0%!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 4 2 1 30.0% 70.0%
2人気 3 2 1 4 30.0% 50.0%
3人気 2 2 2 4 20.0% 40.0%
4人気 0 0 1 9 0.0% 0.0%
5人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
6人気以下 1 0 2 62 1.5% 1.5%

過去10年で「1番人気馬」が3勝、2着4回、3着2回。
2024年こそスマイルウィが4着に敗れてしまったが、勝率30.0%、連対率70.0%、3着内率90.0%は他を圧倒している。

また、「2・3番人気馬」も好走率は高く、「3番人気以内」の馬だけで8勝、2着8回、3着5回だ。

石より堅い!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 1,260 2,230 30,110
2023年 130 880 3,620
2022年 420 880 3,890
2021年 270 350 6,300
2020年 200 420 1,280
2019年 300 190 3,460
2018年 330 1,040 4,710
2017年 480 680 4,360
2016年 2,160 1,520 45,830
2015年 150 770 4,300
平均 570 896 10,786

レース格は「2015年~2016年:S3」、「2017年~2020年:S2」、2021年からは「S1重賞」として実施されている。
S3当時は高配当となる年もあったが、S2に昇格して以降の三連単は平均7,216円とかなり低めの配当だ。

また、S1昇格に伴い、負担重量は「別定戦 ⇒ 定量戦」に変更。
実績馬が実力を発揮しやすい条件となり、今まで以上に波乱となる要素は少なくなったのかもしれない。

と、2024年の分析でも記載したが、その年の「三連単」は30,110円となり、S2昇格以降では初の万馬券。
1番人気馬の成績次第ということにはなってしまうが、基本的には堅い重賞と見て良いだろう。

浦和競馬は内枠有利!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 7 11.1% 11.1%
2枠 2 2 1 5 20.0% 40.0%
3枠 0 2 0 8 0.0% 20.0%
4枠 1 1 3 5 10.0% 20.0%
5枠 3 1 1 13 16.7% 22.2%
6枠 1 0 2 15 5.6% 5.6%
7枠 2 2 1 15 10.0% 20.0%
8枠 0 2 1 17 0.0% 10.0%

浦和競馬は1周1,200mの小回りコース。
となれば内枠勢の成績が気になるところだが…「1~4枠」の4勝、2着5回に対して、「5~8枠」は6勝、2着5回。

互角の成績には見えるが、とりわけ「2枠」~「5枠」のセンター枠の連対率が高く、最内と大外はやや低い傾向にある。
(フルゲート12頭なので、フルゲートの際は「5枠」以降が2頭)
※2025年のゴールドカップをはじめ、一部の浦和1,400m戦はフルゲート13頭

ここで「浦和1,400m」の成績を見てみよう(2024年7月1日~2025年6月30日の成績)。

勝率、連対率及び3着内率ナンバー1は「4枠」、逆に勝率ワースト1は「1枠」、連対率及び3着内率ワースト1は「7枠」となっている。
やはりセンター枠の成績が良く、内と外はややマイナスという傾向にあるようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 9 9 77 9.5% 18.1%
牝馬 0 1 0 1 0.0% 50.0%
セン馬 0 0 1 7 0.0% 0.0%

南関東の冬期は牝馬重賞が盛んな時期でもあり、「牝馬」の出走頭数は2頭と少ない。
それでも、2022年はまさに牡馬勝りのサルサディオーネが2着に好走している。

ベテラン or 4・5歳馬

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 6 0.0% 0.0%
4歳 3 1 1 16 14.3% 19.0%
5歳 2 1 2 14 10.5% 15.8%
6歳 1 3 2 12 5.6% 22.2%
7歳以上 4 5 5 37 7.8% 17.6%

「7歳以上馬」が4勝、2着5回、3着5回でトップの成績。
南関東重賞は総じて経験値の高い馬が活躍する傾向にあるが、ゴールドカップもその例に漏れない。

ただし、ベテラン勢に対抗している「4歳馬」の3勝、2着1回、3着1回と「5歳馬」の2勝、2着1回、3着2回も目立つ。
直近5年の優勝馬は「8歳」⇒「4歳」⇒「5歳」⇒「6歳」⇒「4歳」となっており、比較的年齢の若い馬が盛り返している状況だ。

歴戦の古馬 vs 充実期を迎えた「4・5歳馬」という図式。
さて今年は!?

ゴールドカップTRまがたま賞!

【まがたま賞の着順別の成績】

まがたま賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
まがたま賞1着 1 2 0 5 12.5% 37.5%
まがたま賞2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
まがたま賞3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
まがたま賞4着以下 0 0 0 8 0.0% 0.0%

ゴールドカップと同じ浦和1,400mで争われるトライアル競走。

過去10回の優勝馬のうち、2019年及び2020年を除く8頭がゴールドカップに参戦。
好走馬は2016年2着レアヴェントゥーレ、2023年2着ブラックパンサー、そして2024年に勝利したアウストロだ。

「まがたま賞」は「A2以下」で争われるトライアル。
いわゆる“上がり馬”となるわけだが、まがたま賞優勝馬の連対率は37.5%となり、直近2年でかなり上昇に転じたと言って良い。

2022年以前はあまり推せるデータではなかったが、やはり同コースで行われるトライアルは親和性があるということだろう。

※2015年及び2016年は「まがたま賞」「ゴールドカップ」ともに「浦和1,500m」
※2017年以降は「1,400m」

2025年まがたま賞の結果

JRA勢相手に好走していればチャンスは十分!

【テレ玉杯オーバルスプリント(オーバルS)の着順別の成績】

オーバルS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
オーバルS1着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
オーバルS2着 2 0 0 0 100.0% 100.0%
オーバルS3着 0 0 2 1 0.0% 0.0%
オーバルS4着以下 2 0 2 9 15.4% 15.4%

浦和1,400mで行われているダートグレード競走。

過去10年で「オーバルスプリント出走組」は4勝、2着1回、3着4回。
優勝した4頭中、2頭は「オーバルスプリント」で連対、残りの2頭は同レースで5着と6着に好走していた。

JRA勢が相手の「オーバルスプリント」で上位争いをしてきた馬は要チェックだ。

2025年テレ玉杯オーバルスプリントの結果

マイルGP上位馬は好走する傾向

【大井マイル重賞の着順別の成績】

大井マイル重賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
大井マイル重賞1着 3 0 0 1 75.0% 75.0%
大井マイル重賞2着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
大井マイル重賞3着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
大井マイル重賞4着以下 2 1 1 10 14.3% 21.4%

大井で行われるマイル重賞。
開催時期の変更があり、2015年~19年及び23年以降は「マイルグランプリ(S2)」、
2020年~22年は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータとする。

上位3着内の馬からはのべ9頭がゴールドカップに出走して3勝、2着2回。
連対した5頭全てがダートグレード競走ウイナーという実力派揃いだ。
※2022年&23年を連覇中のスマイルウィが2勝分

一方、「マイルグランプリ」or「サンタアニタトロフィー」の4着以下から巻き返すケースも少なくない。
該当馬はのべ14頭で2勝、2着1回、3着1回となっており、勝率14.3%、連対率21.4%、3着内率は28.6%となる。

2025年マイルグランプリの結果

浦和実績には要注目!!

【浦和コースの経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 9 7 7 66 10.1% 18.0%
経験なし 1 3 3 19 3.8% 15.4%

浦和コースの「経験あり/なし」別の成績はご覧の通り。
「経験あり」の9勝、2着7回、3着7回に対して、「経験なし」は1勝、2着3回、3着3回となる。

では、浦和コースの“成績別”ではどうだろう。
「経験あり」の馬から、さらに浦和コースで「勝利実績あり/なし」を条件に抽出した数字は以下の通り。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝利実績あり 9 5 6 33 17.0% 26.4%
勝利実績なし 0 2 1 33 0.0% 5.6%

「勝利実績あり」が9勝、2着5回、3着6回。
すなわち、浦和コースの経験がある「ゴールドカップ」優勝馬は、全て同コースでの勝利実績があったことになる。

小回りコースの浦和は経験の有無に加えて“得手不得手”も重要なファクターの1つとなりそうだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は、12月30日(火)に大井競馬場で行われる「東京シンデレラマイル(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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