

スプリントを締める!「ゴールドカップ(S1)」!
2025年南関東スプリント路線の総決算!
今年も南関東を代表する短距離ホースが集結し、見ごたえのあるレースが展開されることだろう。
▼データ分析のポイント
・1番人気馬の3着内率は90%
・テレ玉杯オーバルスプリントの上位馬にチャンスあり
・浦和コースで勝利歴のある馬を狙え
| 年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | アウストロ | 浦和 | ダノンレジェンド | 5人気 |
| 2023年 | スマイルウィ | 船橋 | エスポワールシチー | 1人気 |
| 2022年 | スマイルウィ | 船橋 | エスポワールシチー | 3人気 |
| 2021年 | ティーズダンク | 浦和 | スマートファルコン | 2人気 |
| 2020年 | ブルドッグボス | 浦和 | ダイワメジャー | 1人気 |
| 2019年 | ブルドッグボス | 浦和 | ダイワメジャー | 2人気 |
| 2018年 | キャプテンキング | 大井 | ファスリエフ | 2人気 |
| 2017年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 3人気 |
| 2016年 | トキノエクセレント | 川崎 | アッミラーレ | 6人気 |
| 2015年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 |
2021年より「S1」に昇格。
従来から好メンバーが揃う重賞ではあったが、よりハイレベルなレースが展開されている。
なお、初代S1覇者は4つ目のタイトル奪取となったティーズダンク、2・3代目覇者は一時代を築いたスマイルウィだ。
また、年の瀬だけにビッグネームの「引退レース」となるケースも少なくない。
過去10年ではブルドッグボスとソルテが有終の美、スマイルウィは2024年のゴールドカップ4着をもって引退した。
この3頭の実績を振り返ると…
▼ソルテ
「さきたま杯(旧Jpn2)」をはじめ、南関重賞で10勝を挙げる活躍。
ゴールドカップは3戦2勝、2着1回。
▼ブルドッグボス
「JBCスプリント(Jpn1)」、「クラスターカップ(盛岡・Jpn3)」など、4つのタイトルを獲得。
ゴールドカップは2戦2勝。
▼スマイルウィ
「テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)」で待望の交流タイトルを獲得。
南関重賞は8勝、ゴールドカップは3戦2勝。
南関史に残る名馬が出走するゴールドカップ。
年の瀬の名物レースに是非ご注目頂きたい。
過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
ソルテの成績はこちら
ブルドッグボスの成績はこちら
スマイルウィの成績はこちら
名馬の背中に名手あり
| 年 | 1着 | 2着 | 3着 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 秋元 耕成 | 吉原 寛人 | 本橋 孝太 |
| 2023年 | 矢野 貴之 | 御神本 訓史 | 本田 正重 |
| 2022年 | 矢野 貴之 | 山崎 誠士 | 和田 譲治 |
| 2021年 | 和田 譲治 | 真島 大輔 | 御神本 訓史 |
| 2020年 | 御神本 訓史 | 本田 正重 | 左海 誠二 |
| 2019年 | 御神本 訓史 | 左海 誠二 | 今野 忠成 |
| 2018年 | 坂井 英光 | 森 泰斗 | 御神本 訓史 |
| 2017年 | 吉原 寛人 | 的場 文男 | 繁田 健一 |
| 2016年 | 見澤 譲治 | 左海 誠二 | 張田 昂 |
| 2015年 | 吉原 寛人 | 真島 大輔 | 左海 誠二 |
「吉原寛人騎手」「御神本訓史騎手」「矢野貴之騎手」が2勝ずつ。
それぞれの相棒は「吉原騎手:ソルテ」「御神本騎手:ブルドッグボス」「矢野騎手:スマイルウィ」…名馬の背中に名手ありだ。
また、2024年は地元の「秋元耕成騎手」が勝利。
「秋元耕成騎手」は1999年に益田競馬場でデビュー、その後は紆余曲折あり、2003年に浦和競馬場に移籍。
益田所属時には4つのタイトルを獲得していたが、およそ23年ぶりのタイトルを南関東で手にしている。
さて、2025年の浦和競馬はゴールドカップ開催週が最後となる。
気になるリーディング争いは11月開催終了時点で「1位:笹川翼騎手」「2位:野畑凌騎手」、3位は地元浦和の「福原杏騎手」。
「笹川翼騎手」は12月5日時点で南関東リーディング(南関4場の合計)でも首位を走っているが、浦和リーディングを獲得すれば「初」となる。
2025年の浦和リーディング騎手はこちら
地元勢が活躍も!?
| 所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 浦和 | 4 | 4 | 6 | 38 | 7.7% | 15.4% |
| 船橋 | 2 | 1 | 3 | 19 | 8.0% | 12.0% |
| 大井 | 3 | 4 | 0 | 20 | 11.1% | 25.9% |
| 川崎 | 1 | 1 | 1 | 8 | 9.1% | 18.2% |
地元の「浦和所属馬」が4勝、2着4回、3着6回。
2024年は「浦和所属馬」が上位3着内を独占するなど、地元勢の活躍が目立つ重賞である。
なお、「浦和所属馬」の好走実績のうち、2勝、2着4回、3着4回は「小久保智厩舎」によるものだ。
好走率で見ると、南関4場はほぼほぼ互角の成績。
ここまで挙げてきた名馬3頭は「ソルテ:大井所属」「ブルドッグボス:浦和所属」「スマイルウィ:船橋所属」となる。
また、「川崎所属馬」の勝利は2016年のトキノエクセレントを最後に出ていない。
1番人気馬の3着内率は90.0%!
| 人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1人気 | 3 | 4 | 2 | 1 | 30.0% | 70.0% |
| 2人気 | 3 | 2 | 1 | 4 | 30.0% | 50.0% |
| 3人気 | 2 | 2 | 2 | 4 | 20.0% | 40.0% |
| 4人気 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0.0% | 0.0% |
| 5人気 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% |
| 6人気以下 | 1 | 0 | 2 | 62 | 1.5% | 1.5% |
過去10年で「1番人気馬」が3勝、2着4回、3着2回。
2024年こそスマイルウィが4着に敗れてしまったが、勝率30.0%、連対率70.0%、3着内率90.0%は他を圧倒している。
また、「2・3番人気馬」も好走率は高く、「3番人気以内」の馬だけで8勝、2着8回、3着5回だ。
石より堅い!?
| 年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 1,260 | 2,230 | 30,110 |
| 2023年 | 130 | 880 | 3,620 |
| 2022年 | 420 | 880 | 3,890 |
| 2021年 | 270 | 350 | 6,300 |
| 2020年 | 200 | 420 | 1,280 |
| 2019年 | 300 | 190 | 3,460 |
| 2018年 | 330 | 1,040 | 4,710 |
| 2017年 | 480 | 680 | 4,360 |
| 2016年 | 2,160 | 1,520 | 45,830 |
| 2015年 | 150 | 770 | 4,300 |
| 平均 | 570 | 896 | 10,786 |
レース格は「2015年~2016年:S3」、「2017年~2020年:S2」、2021年からは「S1重賞」として実施されている。
S3当時は高配当となる年もあったが、S2に昇格して以降の三連単は平均7,216円とかなり低めの配当だ。
また、S1昇格に伴い、負担重量は「別定戦 ⇒ 定量戦」に変更。
実績馬が実力を発揮しやすい条件となり、今まで以上に波乱となる要素は少なくなったのかもしれない。
と、2024年の分析でも記載したが、その年の「三連単」は30,110円となり、S2昇格以降では初の万馬券。
1番人気馬の成績次第ということにはなってしまうが、基本的には堅い重賞と見て良いだろう。
浦和競馬は内枠有利!?
| 枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 1 | 0 | 1 | 7 | 11.1% | 11.1% |
| 2枠 | 2 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% |
| 3枠 | 0 | 2 | 0 | 8 | 0.0% | 20.0% |
| 4枠 | 1 | 1 | 3 | 5 | 10.0% | 20.0% |
| 5枠 | 3 | 1 | 1 | 13 | 16.7% | 22.2% |
| 6枠 | 1 | 0 | 2 | 15 | 5.6% | 5.6% |
| 7枠 | 2 | 2 | 1 | 15 | 10.0% | 20.0% |
| 8枠 | 0 | 2 | 1 | 17 | 0.0% | 10.0% |
浦和競馬は1周1,200mの小回りコース。
となれば内枠勢の成績が気になるところだが…「1~4枠」の4勝、2着5回に対して、「5~8枠」は6勝、2着5回。
互角の成績には見えるが、とりわけ「2枠」~「5枠」のセンター枠の連対率が高く、最内と大外はやや低い傾向にある。
(フルゲート12頭なので、フルゲートの際は「5枠」以降が2頭)
※2025年のゴールドカップをはじめ、一部の浦和1,400m戦はフルゲート13頭
ここで「浦和1,400m」の成績を見てみよう(2024年7月1日~2025年6月30日の成績)。
勝率、連対率及び3着内率ナンバー1は「4枠」、逆に勝率ワースト1は「1枠」、連対率及び3着内率ワースト1は「7枠」となっている。
やはりセンター枠の成績が良く、内と外はややマイナスという傾向にあるようだ。
| 性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 牡馬 | 10 | 9 | 9 | 77 | 9.5% | 18.1% |
| 牝馬 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% |
| セン馬 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0.0% | 0.0% |
南関東の冬期は牝馬重賞が盛んな時期でもあり、「牝馬」の出走頭数は2頭と少ない。
それでも、2022年はまさに牡馬勝りのサルサディオーネが2着に好走している。
ベテラン or 4・5歳馬
| 年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 3歳 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0.0% | 0.0% |
| 4歳 | 3 | 1 | 1 | 16 | 14.3% | 19.0% |
| 5歳 | 2 | 1 | 2 | 14 | 10.5% | 15.8% |
| 6歳 | 1 | 3 | 2 | 12 | 5.6% | 22.2% |
| 7歳以上 | 4 | 5 | 5 | 37 | 7.8% | 17.6% |
「7歳以上馬」が4勝、2着5回、3着5回でトップの成績。
南関東重賞は総じて経験値の高い馬が活躍する傾向にあるが、ゴールドカップもその例に漏れない。
ただし、ベテラン勢に対抗している「4歳馬」の3勝、2着1回、3着1回と「5歳馬」の2勝、2着1回、3着2回も目立つ。
直近5年の優勝馬は「8歳」⇒「4歳」⇒「5歳」⇒「6歳」⇒「4歳」となっており、比較的年齢の若い馬が盛り返している状況だ。
歴戦の古馬 vs 充実期を迎えた「4・5歳馬」という図式。
さて今年は!?
ゴールドカップTRまがたま賞!
| まがたま賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| まがたま賞1着 | 1 | 2 | 0 | 5 | 12.5% | 37.5% |
| まがたま賞2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
| まがたま賞3着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
| まがたま賞4着以下 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドカップと同じ浦和1,400mで争われるトライアル競走。
過去10回の優勝馬のうち、2019年及び2020年を除く8頭がゴールドカップに参戦。
好走馬は2016年2着レアヴェントゥーレ、2023年2着ブラックパンサー、そして2024年に勝利したアウストロだ。
「まがたま賞」は「A2以下」で争われるトライアル。
いわゆる“上がり馬”となるわけだが、まがたま賞優勝馬の連対率は37.5%となり、直近2年でかなり上昇に転じたと言って良い。
2022年以前はあまり推せるデータではなかったが、やはり同コースで行われるトライアルは親和性があるということだろう。
※2015年及び2016年は「まがたま賞」「ゴールドカップ」ともに「浦和1,500m」
※2017年以降は「1,400m」
2025年まがたま賞の結果
JRA勢相手に好走していればチャンスは十分!
| オーバルS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オーバルS1着 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 50.0% |
| オーバルS2着 | 2 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
| オーバルS3着 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0.0% | 0.0% |
| オーバルS4着以下 | 2 | 0 | 2 | 9 | 15.4% | 15.4% |
浦和1,400mで行われているダートグレード競走。
過去10年で「オーバルスプリント出走組」は4勝、2着1回、3着4回。
優勝した4頭中、2頭は「オーバルスプリント」で連対、残りの2頭は同レースで5着と6着に好走していた。
JRA勢が相手の「オーバルスプリント」で上位争いをしてきた馬は要チェックだ。
2025年テレ玉杯オーバルスプリントの結果
マイルGP上位馬は好走する傾向
| 大井マイル重賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 大井マイル重賞1着 | 3 | 0 | 0 | 1 | 75.0% | 75.0% |
| 大井マイル重賞2着 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0.0% | 100.0% |
| 大井マイル重賞3着 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0.0% | 25.0% |
| 大井マイル重賞4着以下 | 2 | 1 | 1 | 10 | 14.3% | 21.4% |
大井で行われるマイル重賞。
開催時期の変更があり、2015年~19年及び23年以降は「マイルグランプリ(S2)」、
2020年~22年は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータとする。
上位3着内の馬からはのべ9頭がゴールドカップに出走して3勝、2着2回。
連対した5頭全てがダートグレード競走ウイナーという実力派揃いだ。
※2022年&23年を連覇中のスマイルウィが2勝分
一方、「マイルグランプリ」or「サンタアニタトロフィー」の4着以下から巻き返すケースも少なくない。
該当馬はのべ14頭で2勝、2着1回、3着1回となっており、勝率14.3%、連対率21.4%、3着内率は28.6%となる。
2025年マイルグランプリの結果
浦和実績には要注目!!
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 経験あり | 9 | 7 | 7 | 66 | 10.1% | 18.0% |
| 経験なし | 1 | 3 | 3 | 19 | 3.8% | 15.4% |
浦和コースの「経験あり/なし」別の成績はご覧の通り。
「経験あり」の9勝、2着7回、3着7回に対して、「経験なし」は1勝、2着3回、3着3回となる。
では、浦和コースの“成績別”ではどうだろう。
「経験あり」の馬から、さらに浦和コースで「勝利実績あり/なし」を条件に抽出した数字は以下の通り。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 勝利実績あり | 9 | 5 | 6 | 33 | 17.0% | 26.4% |
| 勝利実績なし | 0 | 2 | 1 | 33 | 0.0% | 5.6% |
「勝利実績あり」が9勝、2着5回、3着6回。
すなわち、浦和コースの経験がある「ゴールドカップ」優勝馬は、全て同コースでの勝利実績があったことになる。
小回りコースの浦和は経験の有無に加えて“得手不得手”も重要なファクターの1つとなりそうだ。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は、12月30日(火)に大井競馬場で行われる「東京シンデレラマイル(S3)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!