~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年8月26日(火) 
サラ系3歳以上 川崎1,600m
スパーキングサマーカップ(S2)

レース紹介

真夏のマイル重賞第2ラウンド「スパーキングサマーカップ(S2)」!
春シーズンから続くマイル重賞戦線は「スパーキングサマーカップ」でひと段落。
激戦のマイル重賞戦線を戦ってきた馬が強いのか?それともトライアル組か!?

▼データ分析のポイント
・元JRA所属馬が9勝、うち7勝はJRAオープン馬
・トライアル連対馬に注目
・マイル重賞好走馬も見逃せない

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 フォーヴィスム 川崎 ドゥラメンテ 3人気
2023年 スマイルウィ 船橋 エスポワールシチー 1人気
2022年 フィールドセンス 船橋 ストリートセンス 8人気
2021年 サルサディオーネ 大井 ゴールドアリュール 1人気
2020年 グレンツェント 大井 ネオユニヴァース 1人気
2019年 トキノパイレーツ 川崎 モンテロッソ 4人気
2018年 ウェイトアンドシー 浦和 オレハマッテルゼ 1人気
2017年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 1人気
2016年 ブルーチッパー 大井 ボーナスフィーバー 2人気
2015年 ブルーチッパー 大井 ボーナスフィーバー 2人気

“元”JRA所属馬が好成績を残している重賞。
過去10年の優勝馬の中で元JRA所属馬は9頭、うち7頭はJRAオープンにまで出世している。
2023年は南関東デビューのスマイルウィが一矢報いたが、元JRA所属のオープン馬には是非とも注目したいところだ。

ちなみに、近年の優勝馬は同年のダートグレード競走でも活躍。
2021年サルサディオーネ、2022年フィールドセンスは「日本テレビ盃(Jpn2)」、2024年フォーヴィスムは「兵庫ゴールドトロフィー(園田・Jpn3)」を制している。

また、唯一の地方生え抜き馬スマイルウィは翌年の「テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)」で待望のダートグレード競走を制覇。
同馬は2025年7月22日に地方競馬登録を抹消されたが(引退)、8つのタイトルを積み重ねた名マイラーの血脈は今後も受け継がれていくことだろう。

過去10年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
スマイルウィの戦績はこちら

吉原寛人騎手が連覇中!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 吉原 寛人 笹川 翼 安藤 洋一
2023年 吉原 寛人 安藤 洋一 今野 忠成
2022年 本橋 孝太 張田 昂 御神本 訓史
2021年 矢野 貴之 和田 譲治 森 泰斗
2020年 伊藤 裕人 笠野 雄大 町田 直希
2019年 町田 直希 的場 文男 川島 正太郎
2018年 今野 忠成 御神本 訓史 森 泰斗
2017年 的場 文男 岡部 誠 和田 譲治
2016年 森 泰斗 笹川 翼 山崎 誠士
2015年 真島 大輔 的場 文男 本田 正重

金沢所属の「吉原寛人騎手」が連覇中。
同騎手は川崎競馬場で期間限定騎乗することも多いが、川崎では2023年の本競走以降6つのタイトルを獲得している。

また、「安藤洋一騎手」はリンゾウチャネルとのコンビで2023年2着、2024年3着と好走。
2025年も同馬とともに本競走のトライアルを勝利しているので、もし出走してくるようであれば要注目となりそうだ。

その他では地元ジョッキーズに注目(太字)

過去10年で川崎所属騎手は3勝、3着3回の成績。
優勝したのは「伊藤裕人騎手」「町田直希騎手」「今野忠成騎手」の3名となる。
直近4年は勝利を手にできていないが、川崎コースを熟知する地元ジョッキーには是非とも注目したい。

※2020年は新型コロナウイルスの影響により開催取り止めとなり、後日、「限られた騎手」にて代替開催を実施

好調の大井所属馬!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 1 22 3.8% 11.5%
船橋 2 3 1 15 9.5% 23.8%
大井 5 4 8 17 14.7% 26.5%
川崎 2 1 0 31 5.9% 8.8%
南関以外 0 0 0 18 0.0% 0.0%

「大井所属馬」が5勝、2着4回、3着8回と抜群の成績。
過去10年全ての年で「大井所属馬」が3着内に好走しており、3着内率50.0%となれば軽視は禁物だ。

一方、地元の「川崎所属馬」は過去10年で2勝、2着1回。
やや劣勢の成績ではあったものの、2024年にフォーヴィスムが勝利して勝ち星数では「船橋所属馬」に肩を並べている。

また、「南関以外の所属馬」は2009年マルヨフェニックス(笠松)の優勝を最後に3着内の実績がない。
南関東で行われている古馬マイル重賞(※)では唯一の“地方交流”となっているが、近況は苦戦を強いられていると言えそう。
※ダートグレード競走、牝馬限定戦を除く

1番人気を軸に!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 2 0 3 50.0% 70.0%
2人気 2 0 3 5 20.0% 20.0%
3人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
4人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
5人気 0 2 2 6 0.0% 20.0%
6人気以下 1 3 2 77 1.2% 4.8%

過去10年で「1番人気馬」は5勝、2着2回。
2024年は該当馬が5着に敗れたものの、連対率70.0%は依然としてハイアベレージだ。

一方、「2・3番人気馬」は計3勝、2着2回、3着5回となっており、「1番人気馬」とのワンツー決着は3回。
1番人気馬に比べると「2・3番人気馬」の連対率は高くないが、3着内率は50.0%だけに軽視はできない。

大荒れは少ない傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 400 1,310 19,600
2023年 180 640 5,920
2022年 2,200 2,410 75,090
2021年 160 400 1,280
2020年 360 1,480 6,970
2019年 660 2,360 147,820
2018年 290 910 4,580
2017年 190 1,330 11,410
2016年 350 4,370 33,020
2015年 540 470 8,830
平均 533 1,568 31,452

「単勝」は堅い決着となることが多い。
前項の「人気別成績」の通り、1~3番人気馬の計8勝が大きく影響しているのだろう。

また、「馬複」「三連単」は低くもなく、高くもなくという配当。
上位人気馬の好走率は高いので、組み合わせをどうするか…が焦点となりそう。

枠番による有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 8 20.0% 20.0%
2枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
3枠 1 1 1 13 6.3% 12.5%
4枠 1 0 3 15 5.3% 5.3%
5枠 1 4 0 14 5.3% 26.3%
6枠 1 1 3 15 5.0% 10.0%
7枠 1 2 2 15 5.0% 15.0%
8枠 2 1 1 15 10.5% 15.8%

川崎1,600mのコースはフルゲート14頭。
フルゲートの場合は「3枠以降」が複数頭となる。

若干のバラつきこそあるが、勝利実績は全ての枠にあり、3着内率も横一線。
となれば、内~外まで有利不利はないと言って差し支えないだろう。

夏は牝馬?強い牝馬に注目!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 6 9 9 88 5.4% 13.4%
牝馬 3 0 0 10 23.1% 23.1%
セン馬 1 1 1 5 12.5% 25.0%

「牝馬」が3勝を挙げている。
出走数はのべ13頭と少ないものの、勝率23.1%はなかなか凄い数字ではないだろうか。

牝馬で勝利した馬は「ブルーチッパー(2勝)」「サルサディオーネ」の2頭。
ブルーチッパーはダートグレード競走で勝ち負け、サルサディオーネは前述もした「日本テレビ盃」などを制した名牝だ。

なお、上記の2頭(※)は約1か月半前に行われた「スパーキングレディーカップ(Jpn3)」で連対していたことを付け加えておこう。
※ブルーチッパーは2016年のみ該当

7歳以上馬の貫禄

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 1 0.0% 0.0%
4歳 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5歳 1 3 0 21 4.0% 16.0%
6歳 3 3 1 23 10.0% 20.0%
7歳以上 5 3 9 50 7.5% 11.9%

傾向的には経験豊富な馬が結果を残している。
出走頭数自体も年齢を重ねるほど多くなっており、「7歳以上馬」の計67頭は年齢別では最多。
直近5年の優勝馬は「6歳馬:2勝」「7歳馬:2勝」「8歳馬:1勝」だ。

レースレベルが向上

【スパーキングサマーチャレンジ(SSチャレンジ)の着順別の成績】

SSチャレンジ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
SSチャレンジ1着 1 1 0 6 12.5% 25.0%
SSチャレンジ2着 0 0 2 3 0.0% 0.0%
SSチャレンジ3着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
SSチャレンジ4着以下 0 0 0 4 0.0% 0.0%

スパーキングサマーカップと同じ「川崎1,600m」で行われるトライアルレース。
2022年までは「A2以下」の格付馬によるレースだったが、2023年よりオープン競走として実施されている。

「スパーキングサマーチャレンジ」出走組からは、のべ18頭が出走して2勝、2着1回、3着2回。
2022年まではあまり振るわなかったが、オープン競走となった2023年以降はトライアル連対馬4頭だけで1勝、2着1回、3着2回だ。

レースレベル向上とともに、傾向・関連性も大きく変わってくることだろう。

2025年スパーキングサマーチャレンジの結果

上位馬の好走率は高い!

【マイルグランプリ&サンタアニタトロフィー(M&S)の着順別の成績】

M&S着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
M&S1着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
M&S2着 1 2 1 1 20.0% 60.0%
M&S3着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
M&S4着以下 0 3 4 14 0.0% 14.3%

7月中旬~8月上旬に大井で行われているマイル重賞。
2020年~2022年のみ「マイルグランプリ(S2)」、その他は「サンタアニタトロフィー(S3)」のデータを採用している。
※両レースは開催時期が入れ替わっており、2023年以降は夏場に「サンタアニタトロフィー」を実施

同じマイル重賞ということで親和性が高いレース。
勝ち馬の参戦は少ない傾向にあるものの、全体としては1勝、2着7回、3着5回と見逃せない。

特に「サンタアニタトロフィー(マイルグランプリ)」2着馬の成績が良く、該当馬は5頭が参戦して3着内率は80%。
また、「サンタアニタトロフィー(同)」で4着以下に敗れた馬からも2着3回、3着4回の好走馬を輩出している。

「サンタアニタトロフィー(同)」の上位馬はもちろんだが、コース替わりで一変する馬も探したいところだ。

2025年サンタアニタトロフィーの結果

同条件の重賞

【川崎マイラーズの着順別の成績】

川崎マイラーズ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
川崎マイラーズ1着 2 0 0 2 50.0% 50.0%
川崎マイラーズ2着 0 2 1 2 0.0% 40.0%
川崎マイラーズ3着 1 1 1 0 33.3% 66.7%
川崎マイラーズ4着以下 2 3 0 10 13.3% 33.3%

川崎のマイル重賞「川崎マイラーズ(S3)」。
スパーキングサマーカップと同舞台で行われるだけに、関連性が非常に気になるレースだ。

過去10年の「川崎マイラーズ」1~3着馬は12頭が出走して3勝、2着3回、3着2回。
さらに、「川崎マイラーズ」4着以下からも2勝、2着3回の成績で、「川崎マイラーズ」全体では5勝、2着6回、3着2回にもなる。

ただし、2024年の「川崎マイラーズ」からは開催時期が「5月開催」⇒「お正月開催」に移行。
季節的に真逆となるので今後は傾向も変わってくるかもしれない。

ちなみに、2024年は「川崎マイラーズ」3・4着馬が「スパーキングサマーカップ」でワンツーとなった(1・2着馬は参戦なし)。

2025年川崎マイラーズの結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
南関東競馬は2日連続重賞!次回は8月27日(水)に船橋競馬場で行われる「フリオーソレジェンドカップ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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