~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2025年9月11日(木) 
サラ系2歳 川崎1,500m
若武者賞(S3)

レース紹介

川崎2歳重賞シリーズ「若武者賞(S3)」
2023年に準重賞から重賞に昇格。
同じく川崎コースで行われる「鎌倉記念(S2)」⇒「全日本2歳優駿(Jpn1)」に繋がる重要なレースだ。

なお、本分析は「2017年以前:特別競走」「2018年~2022年:準重賞競走」のデータを採用している。

▼データ分析のポイント
・素質溢れる若駒が参戦
・上位人気馬が順当に活躍
・前走を勝利した素質馬に期待

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2024年 ベアバッキューン 川崎 モズアスコット 1人気
2023年 グラッシーズマン 船橋 アジアエクスプレス 2人気
2022年 ヒーローコール 浦和 ホッコータルマエ 2人気
2021年 ノブレスノア 浦和 トーセンブライト 1人気
2020年 ピースフラッグ 川崎 アーネストリー 2人気
2019年 インペリシャブル 川崎 エスポワールシチー 1人気
2018年 カネトシテッキン 川崎 スマートボーイ 5人気
2017年 ゴールドパテック 川崎 ゴールドアリュール 3人気
2016年 ラペルドゥリデュ 船橋 カリズマティック 2人気
2015年 アンサンブルライフ 浦和 アジュディケーティング 1人気

2025年の南関東は2歳重賞が10レース実施される。
6年前は6レースだったので2歳重賞の充実は明らかだが、重賞昇格以前の若武者賞も目標レースの1つとなっていた。

上表の太字馬は若武者賞後に重賞を勝利した馬。
2022年のヒーローコールをはじめ、歴代優勝馬は若武者賞が飛躍のレースになっていたと言えるだろう。

また、重賞昇格以降も素質馬が参戦しており、とりわけ2024年の優勝馬ベアバッキューンの活躍は目覚ましいところ。

過去の成績はこちら

地元の山崎誠士騎手に注目

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2024年 町田 直希 山崎 誠士 矢野 貴之
2023年 和田 譲治 森 泰斗 山崎 誠士
2022年 左海 誠二 笹川 翼 森 泰斗
2021年 森 泰斗 和田 譲治 山崎 誠士
2020年 山崎 誠士 櫻井 光輔 岡村 健司
2019年 矢野 貴之 左海 誠二 御神本 訓史
2018年 増田 充宏 左海 誠二 今野 忠成
2017年 山崎 誠士 増田 充宏 和田 譲治
2016年 石崎 駿 矢野 貴之 今野 忠成
2015年 的場 文男 森 泰斗 楢崎 功祐

地元の「山崎誠士騎手」が2勝、2着1回、3着2回の活躍。
この5頭中、4頭はデビュー当初から騎乗していた馬なので、「山崎誠士騎手」の“お手馬”には是非とも注目したい。

なお、「山崎誠士騎手」は2025年6月18日に地方通算2,000勝を達成。
2019年の「東京ダービー(旧S1)」をはじめ、数々のタイトルを手にしてきたが、今後の活躍にも期待だろう。

また、2024年は同じく川崎所属の「町田直希騎手」が勝利し、約2年4か月ぶりにタイトルを獲得した。
それ以降、さらに4つのタイトルを積み重ね、今年4月には18年ぶり2度目の「東京プリンセス賞(S1)」制覇にも繋げている。
「町田直希騎手」は2025年8月21日に地方通算1,500勝を達成。益々の活躍に期待したい。

ちなみに、勝負服は「山崎誠士騎手」の「赤一色」に対して、「町田直希騎手」は「黄一色」だ。

地元馬 vs 遠征馬

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 3 1 12 15.8% 31.6%
船橋 2 2 2 14 10.0% 20.0%
大井 0 1 2 1 0.0% 25.0%
川崎 5 4 5 41 9.1% 16.4%

川崎コースの特別・準重賞だったということもあり、「川崎所属馬」が5勝、2着4回、3着5回と好成績。
うち、2勝、2着1回、3着2回は山崎誠士騎手によるものなので、前項「騎手の傾向」と合わせて注目だろう。

ただし、好走率は「浦和所属馬」が非常に高い。
特に注目は小久保智厩舎(浦和)で、「浦和所属馬」の3勝、2着3回、3着1回のうち、3勝、2着1回、3着1回を占めている。

さらに、「船橋所属馬」「大井所属馬」も素質馬を送り込んでおり、好走率は高いものがある。
図式的には地元馬 vs 遠征馬となるだろう。

1番人気の好走率が高い

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 3 1 2 40.0% 70.0%
2人気 4 0 2 4 40.0% 40.0%
3人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
4人気 0 3 3 4 0.0% 30.0%
5人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
6人気以下 0 2 1 45 0.0% 4.2%

「1番人気馬」の信頼度が高い。
過去10年で4勝、2着3回、3着1回で3着内率は80.0%にもなる。

また、「2番人気馬」も4勝を挙げているほか、5番人気以内の馬だけで3着内を27回も取っている。
過去10年の平均出走頭数は9.8頭と少ないこともあるが、馬券的には上位人気馬から組み立てて良さそうだ。

10年に一度の高配当!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2024年 110 5,620 40,910
2023年 300 780 2,540
2022年 270 360 4,770
2021年 200 1,240 6,990
2020年 350 390 4,610
2019年 240 850 8,390
2018年 2,480 740 24,630
2017年 650 11,370 94,990
2016年 510 1,800 27,700
2015年 250 810 4,420
平均 536 2,396 21,995

上位人気馬が活躍しているため、配当金も落ち着いている。
過去の傾向的に見ると、高配当となるのは「10年に一度程度」と言ってもいいだろう。

有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 1 1 7 10.0% 20.0%
2枠 1 3 1 5 10.0% 40.0%
3枠 0 1 2 7 0.0% 10.0%
4枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
5枠 2 2 0 7 18.2% 36.4%
6枠 1 0 1 11 7.7% 7.7%
7枠 3 1 3 9 18.8% 25.0%
8枠 1 1 2 14 5.6% 11.1%

「5枠」と「7枠」の成績が目立つところ。
過去10年で「5枠」と「7枠」の馬が全て4着以下に敗れたケースは2回しかない。

「1枠~4枠」を内枠、「5枠~8枠」を外枠とした場合、勝利数は外枠に分があるものの、連対数、3着内数はほぼ互角。
2歳馬なのでスムーズに走れるに越したことは無いが、枠番傾向的には大きな差は出ていないのが現状だ。

牡馬が優勢

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 8 41 13.4% 26.9%
牝馬 1 1 2 27 3.2% 6.5%
セン馬 0 0 0 0 - -

負担重量は重賞に昇格した2023年は「牡馬55kg」「牝馬54kg」、2024年以降は「牡/牝馬54kg」となる。
準重賞、特別当時は「牝馬」の活躍もあったが、近年は出走数が少なく好走例もない。

ちなみに、「牝馬」で勝利したのは2017年ゴールドパテック(特別競走)。
牡馬に交じってメンバー中唯一、斤量55kg(他は54kg)を背負っての勝利だった。

レース経験?それとも素質?

【レース経験数別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
2戦以内 5 3 6 23 13.5% 21.6%
3戦以上 5 7 4 45 8.2% 19.7%

こちらは「レース経験数」を「2戦以内」と「3戦以上」に分けたデータとなる。

結果的には「2戦以内」と「3戦以上」は互角の成績。
経験豊富な馬はレース経験を活かし、素質あふれる馬はそのまま好走しているというイメージだろうか。

ちなみに、デビュー戦しか経験のない馬(1戦のみ)は全出走馬98頭中、6頭のみで1勝、3着2回。
重賞に昇格した2023年は1戦1勝グラッシーズマンが勝利している。

前走を勝利している素質馬は?

【前走勝利or敗戦別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
前走勝利 7 5 5 25 16.7% 28.6%
前走2着以下 3 5 5 43 5.4% 14.3%

前走が「勝利だったか」or「2着以下だったか」に分けたデータ。

こちらは「前走勝利」の馬が7勝、2着5回、3着5回と好成績。
逆に「前走の敗戦」を糧に好走した馬は3勝、2着5回、3着5回という結果になった。

すなわち、勝利を手にするのは「前走勝利馬」、2・3着は「勝利していたか否かは問わない」ということになる。
重賞に昇格した2023年以降の2年間は「前走勝利」の馬が勢いそのままに初タイトルを獲得した。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は9月17日(水)に大井競馬場で行われる「東京記念(S2)」です!

南関データ分析とは

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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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