
川崎2歳重賞シリーズ「若武者賞(S3)」
2023年に準重賞から重賞に昇格。
同じく川崎コースで行われる「鎌倉記念(S2)」⇒「全日本2歳優駿(Jpn1)」に繋がる重要なレースだ。
なお、本分析は「2017年以前:特別競走」「2018年~2022年:準重賞競走」のデータを採用している。
▼データ分析のポイント
・素質溢れる若駒が参戦
・上位人気馬が順当に活躍
・前走を勝利した素質馬に期待
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2024年 | ベアバッキューン | 川崎 | モズアスコット | 1人気 |
2023年 | グラッシーズマン | 船橋 | アジアエクスプレス | 2人気 |
2022年 | ヒーローコール | 浦和 | ホッコータルマエ | 2人気 |
2021年 | ノブレスノア | 浦和 | トーセンブライト | 1人気 |
2020年 | ピースフラッグ | 川崎 | アーネストリー | 2人気 |
2019年 | インペリシャブル | 川崎 | エスポワールシチー | 1人気 |
2018年 | カネトシテッキン | 川崎 | スマートボーイ | 5人気 |
2017年 | ゴールドパテック | 川崎 | ゴールドアリュール | 3人気 |
2016年 | ラペルドゥリデュ | 船橋 | カリズマティック | 2人気 |
2015年 | アンサンブルライフ | 浦和 | アジュディケーティング | 1人気 |
2025年の南関東は2歳重賞が10レース実施される。
6年前は6レースだったので2歳重賞の充実は明らかだが、重賞昇格以前の若武者賞も目標レースの1つとなっていた。
上表の太字馬は若武者賞後に重賞を勝利した馬。
2022年のヒーローコールをはじめ、歴代優勝馬は若武者賞が飛躍のレースになっていたと言えるだろう。
また、重賞昇格以降も素質馬が参戦しており、とりわけ2024年の優勝馬ベアバッキューンの活躍は目覚ましいところ。
過去の成績はこちら
地元の山崎誠士騎手に注目
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2024年 | 町田 直希 | 山崎 誠士 | 矢野 貴之 |
2023年 | 和田 譲治 | 森 泰斗 | 山崎 誠士 |
2022年 | 左海 誠二 | 笹川 翼 | 森 泰斗 |
2021年 | 森 泰斗 | 和田 譲治 | 山崎 誠士 |
2020年 | 山崎 誠士 | 櫻井 光輔 | 岡村 健司 |
2019年 | 矢野 貴之 | 左海 誠二 | 御神本 訓史 |
2018年 | 増田 充宏 | 左海 誠二 | 今野 忠成 |
2017年 | 山崎 誠士 | 増田 充宏 | 和田 譲治 |
2016年 | 石崎 駿 | 矢野 貴之 | 今野 忠成 |
2015年 | 的場 文男 | 森 泰斗 | 楢崎 功祐 |
地元の「山崎誠士騎手」が2勝、2着1回、3着2回の活躍。
この5頭中、4頭はデビュー当初から騎乗していた馬なので、「山崎誠士騎手」の“お手馬”には是非とも注目したい。
なお、「山崎誠士騎手」は2025年6月18日に地方通算2,000勝を達成。
2019年の「東京ダービー(旧S1)」をはじめ、数々のタイトルを手にしてきたが、今後の活躍にも期待だろう。
また、2024年は同じく川崎所属の「町田直希騎手」が勝利し、約2年4か月ぶりにタイトルを獲得した。
それ以降、さらに4つのタイトルを積み重ね、今年4月には18年ぶり2度目の「東京プリンセス賞(S1)」制覇にも繋げている。
「町田直希騎手」は2025年8月21日に地方通算1,500勝を達成。益々の活躍に期待したい。
ちなみに、勝負服は「山崎誠士騎手」の「赤一色」に対して、「町田直希騎手」は「黄一色」だ。
地元馬 vs 遠征馬
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 3 | 3 | 1 | 12 | 15.8% | 31.6% |
船橋 | 2 | 2 | 2 | 14 | 10.0% | 20.0% |
大井 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0.0% | 25.0% |
川崎 | 5 | 4 | 5 | 41 | 9.1% | 16.4% |
川崎コースの特別・準重賞だったということもあり、「川崎所属馬」が5勝、2着4回、3着5回と好成績。
うち、2勝、2着1回、3着2回は山崎誠士騎手によるものなので、前項「騎手の傾向」と合わせて注目だろう。
ただし、好走率は「浦和所属馬」が非常に高い。
特に注目は小久保智厩舎(浦和)で、「浦和所属馬」の3勝、2着3回、3着1回のうち、3勝、2着1回、3着1回を占めている。
さらに、「船橋所属馬」「大井所属馬」も素質馬を送り込んでおり、好走率は高いものがある。
図式的には地元馬 vs 遠征馬となるだろう。
1番人気の好走率が高い
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 4 | 3 | 1 | 2 | 40.0% | 70.0% |
2人気 | 4 | 0 | 2 | 4 | 40.0% | 40.0% |
3人気 | 1 | 1 | 1 | 7 | 10.0% | 20.0% |
4人気 | 0 | 3 | 3 | 4 | 0.0% | 30.0% |
5人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% |
6人気以下 | 0 | 2 | 1 | 45 | 0.0% | 4.2% |
「1番人気馬」の信頼度が高い。
過去10年で4勝、2着3回、3着1回で3着内率は80.0%にもなる。
また、「2番人気馬」も4勝を挙げているほか、5番人気以内の馬だけで3着内を27回も取っている。
過去10年の平均出走頭数は9.8頭と少ないこともあるが、馬券的には上位人気馬から組み立てて良さそうだ。
10年に一度の高配当!?
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2024年 | 110 | 5,620 | 40,910 |
2023年 | 300 | 780 | 2,540 |
2022年 | 270 | 360 | 4,770 |
2021年 | 200 | 1,240 | 6,990 |
2020年 | 350 | 390 | 4,610 |
2019年 | 240 | 850 | 8,390 |
2018年 | 2,480 | 740 | 24,630 |
2017年 | 650 | 11,370 | 94,990 |
2016年 | 510 | 1,800 | 27,700 |
2015年 | 250 | 810 | 4,420 |
平均 | 536 | 2,396 | 21,995 |
上位人気馬が活躍しているため、配当金も落ち着いている。
過去の傾向的に見ると、高配当となるのは「10年に一度程度」と言ってもいいだろう。
有利不利は少ない
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 1 | 1 | 7 | 10.0% | 20.0% |
2枠 | 1 | 3 | 1 | 5 | 10.0% | 40.0% |
3枠 | 0 | 1 | 2 | 7 | 0.0% | 10.0% |
4枠 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% |
5枠 | 2 | 2 | 0 | 7 | 18.2% | 36.4% |
6枠 | 1 | 0 | 1 | 11 | 7.7% | 7.7% |
7枠 | 3 | 1 | 3 | 9 | 18.8% | 25.0% |
8枠 | 1 | 1 | 2 | 14 | 5.6% | 11.1% |
「5枠」と「7枠」の成績が目立つところ。
過去10年で「5枠」と「7枠」の馬が全て4着以下に敗れたケースは2回しかない。
「1枠~4枠」を内枠、「5枠~8枠」を外枠とした場合、勝利数は外枠に分があるものの、連対数、3着内数はほぼ互角。
2歳馬なのでスムーズに走れるに越したことは無いが、枠番傾向的には大きな差は出ていないのが現状だ。
牡馬が優勢
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 9 | 8 | 41 | 13.4% | 26.9% |
牝馬 | 1 | 1 | 2 | 27 | 3.2% | 6.5% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
負担重量は重賞に昇格した2023年は「牡馬55kg」「牝馬54kg」、2024年以降は「牡/牝馬54kg」となる。
準重賞、特別当時は「牝馬」の活躍もあったが、近年は出走数が少なく好走例もない。
ちなみに、「牝馬」で勝利したのは2017年ゴールドパテック(特別競走)。
牡馬に交じってメンバー中唯一、斤量55kg(他は54kg)を背負っての勝利だった。
レース経験?それとも素質?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
2戦以内 | 5 | 3 | 6 | 23 | 13.5% | 21.6% |
3戦以上 | 5 | 7 | 4 | 45 | 8.2% | 19.7% |
こちらは「レース経験数」を「2戦以内」と「3戦以上」に分けたデータとなる。
結果的には「2戦以内」と「3戦以上」は互角の成績。
経験豊富な馬はレース経験を活かし、素質あふれる馬はそのまま好走しているというイメージだろうか。
ちなみに、デビュー戦しか経験のない馬(1戦のみ)は全出走馬98頭中、6頭のみで1勝、3着2回。
重賞に昇格した2023年は1戦1勝グラッシーズマンが勝利している。
前走を勝利している素質馬は?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
前走勝利 | 7 | 5 | 5 | 25 | 16.7% | 28.6% |
前走2着以下 | 3 | 5 | 5 | 43 | 5.4% | 14.3% |
前走が「勝利だったか」or「2着以下だったか」に分けたデータ。
こちらは「前走勝利」の馬が7勝、2着5回、3着5回と好成績。
逆に「前走の敗戦」を糧に好走した馬は3勝、2着5回、3着5回という結果になった。
すなわち、勝利を手にするのは「前走勝利馬」、2・3着は「勝利していたか否かは問わない」ということになる。
重賞に昇格した2023年以降の2年間は「前走勝利」の馬が勢いそのままに初タイトルを獲得した。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は9月17日(水)に大井競馬場で行われる「東京記念(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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