
桜花賞トライアル「ユングフラウ賞(S2)」
南関東牝馬クラシック戦線の幕開けを告げる一戦!
1~3着馬には南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」への優先出走権が付与される。
桜花賞を占う意味でも重要なトライアルレースを過去のデータから探ってみよう。
※ユングフラウ賞は2009年に重賞へと格上げされたため、データ分析は2009年以降の9年分
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2017年 | ステップオブダンス | 大井 | ゴールドアリュール | 4人気 |
2016年 | モダンウーマン | 川崎 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2015年 | スターローズ | 船橋 | スマートボーイ | 2人気 |
2014年 | ノットオーソリティ | 船橋 | スウェプトオーヴァーボード | 1人気 |
2013年 | カイカヨソウ | 船橋 | ティンバーカントリー | 1人気 |
2012年 | アスカリーブル | 船橋 | ブラックタキシード | 2人気 |
2011年 | クラーベセクレタ | 船橋 | ワイルドラッシュ | 1人気 |
2010年 | バックアタック | 大井 | アグネスデジタル | 3人気 |
2009年 | モエレエターナル | 川崎 | ゴールドヘイロー | 1人気 |
ユングフラウ賞をステップにクラシックへ!
過去9年の優勝馬からは4頭(モダンウーマン、カイカヨソウ、アスカリーブル、クラーベセクレタ)のクラシックホースが誕生し、
その他の年の優勝馬もステップオブダンス以外、全てクラシックで連対を果たしている。
唯一、連対していないステップオブダンスだが、その後の実績は申し分なく、秋に「ロジータ記念(S1)」を制した他、
グランダム・ジャパン2017“3歳シーズン”で優勝し、NARグランプリ2017“3歳最優秀牝馬”を受賞している。
過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
NARグランプリ2017はこちら(KEIBA.GO.JP)
浦和リーディングに注目!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2017年 | 森 泰斗 | 真島 大輔 | 今野 忠成 |
2016年 | 山崎 誠士 | 中野 省吾 | 真島 大輔 |
2015年 | 山崎 誠士 | 佐藤 博紀 | 左海 誠二 |
2014年 | 石崎 駿 | 矢野 貴之 | 森 泰斗 |
2013年 | 今野 忠成 | 的場 文男 | 森 泰斗 |
2012年 | 戸崎 圭太 | 杉村 一樹 | 本橋 孝太 |
2011年 | 戸崎 圭太 | 今野 忠成 | 森 泰斗 |
2010年 | 坂井 英光 | 真島 大輔 | 山崎 誠士 |
2009年 | 今野 忠成 | 戸崎 圭太 | 桑島 孝春 |
※太字は過去9年で浦和リーディングを獲得している騎手
直近3年の浦和競馬リーディングジョッキーは、「2017年山崎誠士騎手」「2016年&2015年森泰斗騎手」。
昨年、「山崎誠士騎手」が初めて浦和リーディングに輝いたわけだが、「ユングフラウ賞」でも2勝を挙げる活躍を見せている。
一方の「森泰斗騎手」は、2016年までに3着3回と涙を呑んでいたが、昨年、ついにユングフラウ賞のタイトルを獲得した。
ちなみに、今年の浦和リーディングは、1月開催終了時点で「1位:森泰斗騎手」、「2位タイ:吉原寛人騎手、左海誠二騎手、繁田健一騎手」
2017年浦和リーディングはこちら
2018年浦和リーディングはこちら
船橋&川崎勢が好成績!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 0 | 1 | 12 | 0.0% | 0.0% |
船橋 | 5 | 1 | 2 | 23 | 16.1% | 19.4% |
大井 | 2 | 2 | 3 | 21 | 7.1% | 14.3% |
川崎 | 2 | 6 | 3 | 22 | 6.1% | 24.2% |
「船橋所属馬」が5勝(うち、4勝は川島正行厩舎)を挙げ、勝率16.1%は南関4場でトップ!
一方、連対率が最も良いのは、2勝、2着6回(連対率24.2%)の「川崎所属馬」だ。
なお、「船橋所属馬」と「川崎所属馬」でワンツー決着した回数は、過去9年で5回(船橋4勝、2着1回)ある。
1番人気馬が5勝を挙げているが、あっさり負けるシーンも…
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 0 | 0 | 4 | 55.6% | 55.6% | 55.6% |
2人気 | 2 | 2 | 2 | 3 | 22.2% | 44.4% | 66.7% |
3人気 | 1 | 2 | 2 | 4 | 11.1% | 33.3% | 55.6% |
4人気 | 1 | 1 | 3 | 4 | 11.1% | 22.2% | 55.6% |
5人気 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0.0% | 0.0% | 11.1% |
6人気以下 | 0 | 4 | 1 | 55 | 0.0% | 6.7% | 8.3% |
過去9年の優勝馬は全て「4番人気以内」の馬。
中でも、「1番人気馬」は5勝と結果を出しているが、その他の1番人気4頭は全て4着以下に敗れている。
一方、「2~4番人気馬」は堅実に走っており、合計すると4勝、2着5回、3着7回。
3着内率は「2番人気:66.7%」、「3番人気:55.6%」、「4番人気:55.6%」となっており、1番人気の「55.6%」とそん色ない数字となっている。
また、「6番人気以下」は2着が4回ある。
うち、3回は直近5年でのものだが、その時の優勝馬は全て単勝100円台の1番人気馬だった。
単勝式は堅い決着!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2017年 | 1,150 | 2,250 | 170,820 |
2016年 | 140 | 1,480 | 4,900 |
2015年 | 340 | 1,190 | 21,120 |
2014年 | 160 | 17,360 | 105,340 |
2013年 | 120 | 490 | 3,550 |
2012年 | 390 | 1,930 | 12,490 |
2011年 | 130 | 180 | 640 |
2010年 | 650 | 4,520 | 100,900 |
2009年 | 140 | 330 | 2,070 |
平均 | 358 | 3,303 | 46,870 |
前項の「人気別成績」でも示したように、優勝馬は全て上位人気馬。
それゆえ、「単勝」は非常に堅い決着で、平均配当「358円」は、ここまで本コーナーで分析してきた重賞14レースの中で最も低い。
「馬複」、「三連単」は堅い決着から波乱の決着までバラつきがあるものの、近年はガチガチの決着とはなっていないようだ。
ちなみに、2014年の「馬複17,360円」の立役者は11番人気のシャークファング。
ユングフラウ賞で2着に激走すると、その勢いで桜花賞(浦和・5人気)も制している。
内枠勢は苦戦気味…!?
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0 | 1 | 1 | 6 | 0.0% | 12.5% |
2枠 | 0 | 1 | 0 | 8 | 0.0% | 11.1% |
3枠 | 1 | 0 | 1 | 7 | 11.1% | 11.1% |
4枠 | 2 | 0 | 1 | 6 | 22.2% | 22.2% |
5枠 | 1 | 1 | 0 | 15 | 5.9% | 11.8% |
6枠 | 2 | 0 | 1 | 14 | 11.8% | 11.8% |
7枠 | 2 | 2 | 4 | 10 | 11.1% | 22.2% |
8枠 | 1 | 4 | 1 | 12 | 5.6% | 27.8% |
「1~4枠」は3勝、2着2回、3着3回、対して「5~8枠」は6勝、2着7回、3着6回。
パッと見では「外枠勢有利(※1)」に見えるが…
浦和はフルゲートが12頭(※2)で、5枠以降が2頭となるので、それほど差が出ているわけではないようだ。
それでも、「1枠」、「2枠」から優勝馬が出ていないのは気になるところ。
「1枠」、「2枠」に人気馬が入っていないのでは??と言う疑問もあるので、参考までに、枠番別の人気を以下の通りまとめてみた。
※1.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
※2.2014年は1頭除外で11頭立て、2011年は10頭立て
年 | 1枠 | 2枠 | 3枠 | 4枠 | 5枠 | 6枠 | 7枠 | 8枠 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | 10 | 5 | 4 | 12 | 8 | 7 | 6 | 1 | 2 | 11 | 3 | 9 |
2016年 | 6 | 7 | 9 | 2 | 1 | 12 | 4 | 8 | 10 | 11 | 5 | 3 |
2015年 | 4 | 9 | 10 | 1 | 6 | 7 | 11 | 5 | 2 | 8 | 3 | 12 |
2014年 | 除外 | 5 | 2 | 1 | 4 | 6 | 10 | 7 | 3 | 9 | 11 | 8 |
2013年 | 8 | 5 | 7 | 11 | 6 | 12 | 9 | 2 | 4 | 1 | 3 | 10 |
2012年 | 7 | 4 | 1 | 5 | 12 | 10 | 9 | 6 | 11 | 3 | 8 | 2 |
2011年 | 7 | 4 | 5 | 1 | 6 | - | 9 | - | 2 | 3 | 8 | 10 |
2010年 | 11 | 12 | 6 | 2 | 10 | 1 | 3 | 5 | 4 | 8 | 7 | 9 |
2009年 | 7 | 5 | 3 | 9 | 8 | 6 | 1 | 10 | 11 | 2 | 4 | 12 |
平均 | 7.5 | 6.2 | 5.2 | 4.9 | 7.2 | 6.2 | 5.8 | 7.1 |
※表内数字は「人気」、5枠~8枠の「平均」は各枠番に収まった頭数での平均
上表の通り、「1枠」、「2枠」には「1~3番人気馬」が1頭も入っていない。
特に、「1枠」は平均「7.5番人気」となっており、枠番別では”最も人気薄”なのが分かる。
逆に”最も人気がある”のは、平均「4.9番人気」の「4枠」となり、「枠番別の成績」が良いのも頷けるところだ。
なお、「枠番別の成績」で連対率が最も高いのは「27.8%」の「8枠」。
「枠番別の人気」では3番目に悪い平均「7.1番人気」ではあるものの、軽視は禁物といったところだろうか。
桃花賞連対馬は苦戦中…
桃花賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
桃花賞1着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
桃花賞2着 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0.0% | 0.0% |
桃花賞3着 | 2 | 0 | 1 | 2 | 40.0% | 40.0% |
桃花賞4着以下 | 1 | 3 | 1 | 11 | 6.3% | 25.0% |
大井1,600mで行われる準重賞「桃花賞(とうかしょう)」。
1着馬に桜花賞、1、2着馬にユングフラウ賞の優先出走権がそれぞれ付与される。
※2018年の「桃花賞」は走路コンディション不良のため競走取止
過去9年で2頭の「桃花賞」優勝馬が参戦しているが、いずれも着外。
2着馬も苦戦気味で、5頭中、3着以内に好走したのは2012年のリカチャンスのみだ。
一方で、3着馬からは2017年ステップオブダンス、2012年アスカリーブルの2頭が優勝。
さらに4着以下からは2010年バックアタックが優勝している。
「大井1,600m」から「浦和1,400m」と大きく条件が変わるだけに、適性の有無なども気にかけた方が良いだろう。
※2011年は「2/1桃花賞」⇒「2/9ユングフラウ賞」が連闘となるため、参戦馬はゼロ
2歳女王決戦の上位馬は買い!?
東京2歳優駿牝馬着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京2歳優駿牝馬1着 | 3 | 0 | 1 | 1 | 60.0% | 60.0% |
東京2歳優駿牝馬2着 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 25.0% |
東京2歳優駿牝馬3着 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0.0% | 60.0% |
東京2歳優駿牝馬4着以下 | 2 | 3 | 4 | 25 | 5.9% | 14.7% |
大井1,600mを舞台に行われる大晦日2歳女王決戦。
「東京2歳優駿牝馬」の優勝馬は過去9年で5頭が参戦し、3勝、3着1回。
優勝したのは「モダンウーマン」、「カイカヨソウ」、「クラーベセクレタ」の3頭だが、この3頭に共通するのは
「ホッカイドウ競馬重賞馬」、「東京2歳優駿牝馬優勝」、そして、地方馬限定レースではここまで「連対を外していない」ということだ。
「東京2歳優駿牝馬」の2、3着馬からは優勝馬こそ出ていないものの、計9頭が出走し、2着4回、3着1回。
3着内率は55.6%と安定した成績を収めている。
そして、注目は「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬たち。
該当馬はのべ34頭が出走し、2勝、2着3回、3着4回と好成績を収めているが、「4着以下」をもう少し細分化してみよう。
東京2歳優駿牝馬着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京2歳優駿牝馬4着 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0.0% | 50.0% |
東京2歳優駿牝馬5着 | 1 | 0 | 1 | 3 | 20.0% | 20.0% |
東京2歳優駿牝馬6着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬7着 | 1 | 1 | 0 | 0 | 50.0% | 100.0% |
東京2歳優駿牝馬8着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬9着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% |
東京2歳優駿牝馬10着以下 | 0 | 0 | 0 | 13 | 0.0% | 0.0% |
上記の通り、4~9着の”中間着”を取っている馬しか来ていないのが分かる。
「東京2歳優駿牝馬」を制した圧倒的な中心馬が不在の場合は、頭で狙ってみるのも面白いかもしれない。
ちなみに、「東京2歳優駿牝馬」を制した馬は「NARグランプリ2歳最優秀牝馬」を受賞するケースも多いが、
過去、ユングフラウ賞には2頭の“2歳最優秀牝馬”が参戦し、優勝馬はまだ出ていない。
2017年東京2歳優駿牝馬の結果
浦和経験がなくても大丈夫!?
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
経験あり | 2 | 0 | 2 | 26 | 6.7% | 6.7% |
経験なし | 7 | 9 | 7 | 52 | 9.3% | 21.3% |
3歳牝馬ということで、”経験”は重要なファクター。
特に1周1,200mと小回りな浦和コースは経験の差が明暗を分けるはず…
と、データを抽出してみたところ、浦和コースの「経験なし」の成績が良い。
「経験あり」は2勝、3着2回に対して、「経験なし」は7勝、2着9回、3着7回。
経験が少ない馬たちが集まっているレースということもあり、経験の差がマイナスとはなっていないようだ。
では、「経験あり」の馬をさらに「3着内経験あり/なし」の条件で抽出してみよう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
3着内経験あり | 2 | 0 | 1 | 19 | 9.1% | 9.1% |
3着内経験なし | 0 | 0 | 1 | 7 | 0.0% | 0.0% |
「浦和経験あり」の優勝馬2頭は、いずれも過去に浦和コースで「3着内経験あり」の馬だった。
さらにいうと、この2頭は浦和コース1戦1勝。
2015年の優勝馬スターローズは、出走メンバー中、唯一の浦和経験馬。
2009年モエレエターナルは重賞「ニューイヤーカップ(S3)」の優勝馬だった。
東京2歳優駿牝馬からの直行組が好成績!
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
初戦 | 4 | 4 | 4 | 23 | 11.4% | 22.9% |
2戦目以降 | 5 | 5 | 5 | 55 | 7.1% | 14.3% |
ユングフラウ賞が「年明け初戦」or「年明け2戦目以降」かで抽出したデータ。
勝率、連対率は「年明け初戦」が優位ではあるものの、約1か月半前の「東京2歳優駿牝馬」直行組が大半である。
ちなみに、「東京2歳優駿牝馬」から直行した馬で4勝、2着3回、3着3回を占めている。
ユングフラウ賞は南関牝馬クラシック第1戦桜花賞の最重要トライアル。
過去9年のうち、2015年以外は全て、ユングフラウ賞出走組から桜花賞連対馬が出ている。
今年の出走馬の中にも、未来の桜花賞馬がいるかもしれない!
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は翌週、2月21日(水)に大井競馬場で行われる「金盃(S2)」です!
それでは、ハッピーバレンタイン♪
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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