~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年2月14日(水) 
サラ系3歳牝馬 浦和1,400m
ユングフラウ賞(S2)

レース紹介

桜花賞トライアル「ユングフラウ賞(S2)」
南関東牝馬クラシック戦線の幕開けを告げる一戦!
1~3着馬には南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」への優先出走権が付与される。
桜花賞を占う意味でも重要なトライアルレースを過去のデータから探ってみよう。

※ユングフラウ賞は2009年に重賞へと格上げされたため、データ分析は2009年以降の9年分

【過去9年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 ステップオブダンス 大井 ゴールドアリュール 4人気
2016年 モダンウーマン 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2015年 スターローズ 船橋 スマートボーイ 2人気
2014年 ノットオーソリティ 船橋 スウェプトオーヴァーボード 1人気
2013年 カイカヨソウ 船橋 ティンバーカントリー 1人気
2012年 アスカリーブル 船橋 ブラックタキシード 2人気
2011年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2010年 バックアタック 大井 アグネスデジタル 3人気
2009年 モエレエターナル 川崎 ゴールドヘイロー 1人気

ユングフラウ賞をステップにクラシックへ!
過去9年の優勝馬からは4頭(モダンウーマン、カイカヨソウ、アスカリーブル、クラーベセクレタ)のクラシックホースが誕生し、
その他の年の優勝馬もステップオブダンス以外、全てクラシックで連対を果たしている。
唯一、連対していないステップオブダンスだが、その後の実績は申し分なく、秋に「ロジータ記念(S1)」を制した他、
グランダム・ジャパン2017“3歳シーズン”で優勝し、NARグランプリ2017“3歳最優秀牝馬”を受賞している。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
NARグランプリ2017はこちら(KEIBA.GO.JP)

浦和リーディングに注目!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 森 泰斗 真島 大輔 今野 忠成
2016年 山崎 誠士 中野 省吾 真島 大輔
2015年 山崎 誠士 佐藤 博紀 左海 誠二
2014年 石崎 駿 矢野 貴之 森 泰斗
2013年 今野 忠成 的場 文男 森 泰斗
2012年 戸崎 圭太 杉村 一樹 本橋 孝太
2011年 戸崎 圭太 今野 忠成 森 泰斗
2010年 坂井 英光 真島 大輔 山崎 誠士
2009年 今野 忠成 戸崎 圭太 桑島 孝春

※太字は過去9年で浦和リーディングを獲得している騎手

直近3年の浦和競馬リーディングジョッキーは、「2017年山崎誠士騎手」「2016年&2015年森泰斗騎手」。
昨年、「山崎誠士騎手」が初めて浦和リーディングに輝いたわけだが、「ユングフラウ賞」でも2勝を挙げる活躍を見せている。

一方の「森泰斗騎手」は、2016年までに3着3回と涙を呑んでいたが、昨年、ついにユングフラウ賞のタイトルを獲得した。

ちなみに、今年の浦和リーディングは、1月開催終了時点で「1位:森泰斗騎手」、「2位タイ:吉原寛人騎手、左海誠二騎手、繁田健一騎手」

2017年浦和リーディングはこちら
2018年浦和リーディングはこちら

船橋&川崎勢が好成績!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 1 12 0.0% 0.0%
船橋 5 1 2 23 16.1% 19.4%
大井 2 2 3 21 7.1% 14.3%
川崎 2 6 3 22 6.1% 24.2%

「船橋所属馬」が5勝(うち、4勝は川島正行厩舎)を挙げ、勝率16.1%は南関4場でトップ!
一方、連対率が最も良いのは、2勝、2着6回(連対率24.2%)の「川崎所属馬」だ。
なお、「船橋所属馬」と「川崎所属馬」でワンツー決着した回数は、過去9年で5回(船橋4勝、2着1回)ある。

1番人気馬が5勝を挙げているが、あっさり負けるシーンも…

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1人気 5 0 0 4 55.6% 55.6% 55.6%
2人気 2 2 2 3 22.2% 44.4% 66.7%
3人気 1 2 2 4 11.1% 33.3% 55.6%
4人気 1 1 3 4 11.1% 22.2% 55.6%
5人気 0 0 1 8 0.0% 0.0% 11.1%
6人気以下 0 4 1 55 0.0% 6.7% 8.3%

過去9年の優勝馬は全て「4番人気以内」の馬。
中でも、「1番人気馬」は5勝と結果を出しているが、その他の1番人気4頭は全て4着以下に敗れている。

一方、「2~4番人気馬」は堅実に走っており、合計すると4勝、2着5回、3着7回。
3着内率は「2番人気:66.7%」、「3番人気:55.6%」、「4番人気:55.6%」となっており、1番人気の「55.6%」とそん色ない数字となっている。

また、「6番人気以下」は2着が4回ある。
うち、3回は直近5年でのものだが、その時の優勝馬は全て単勝100円台の1番人気馬だった。

単勝式は堅い決着!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 1,150 2,250 170,820
2016年 140 1,480 4,900
2015年 340 1,190 21,120
2014年 160 17,360 105,340
2013年 120 490 3,550
2012年 390 1,930 12,490
2011年 130 180 640
2010年 650 4,520 100,900
2009年 140 330 2,070
平均 358 3,303 46,870

前項の「人気別成績」でも示したように、優勝馬は全て上位人気馬。
それゆえ、「単勝」は非常に堅い決着で、平均配当「358円」は、ここまで本コーナーで分析してきた重賞14レースの中で最も低い。

「馬複」、「三連単」は堅い決着から波乱の決着までバラつきがあるものの、近年はガチガチの決着とはなっていないようだ。
ちなみに、2014年の「馬複17,360円」の立役者は11番人気のシャークファング。
ユングフラウ賞で2着に激走すると、その勢いで桜花賞(浦和・5人気)も制している。

内枠勢は苦戦気味…!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 1 1 6 0.0% 12.5%
2枠 0 1 0 8 0.0% 11.1%
3枠 1 0 1 7 11.1% 11.1%
4枠 2 0 1 6 22.2% 22.2%
5枠 1 1 0 15 5.9% 11.8%
6枠 2 0 1 14 11.8% 11.8%
7枠 2 2 4 10 11.1% 22.2%
8枠 1 4 1 12 5.6% 27.8%

「1~4枠」は3勝、2着2回、3着3回、対して「5~8枠」は6勝、2着7回、3着6回。

パッと見では「外枠勢有利(※1)」に見えるが…
浦和はフルゲートが12頭(※2)で、5枠以降が2頭となるので、それほど差が出ているわけではないようだ。
それでも、「1枠」、「2枠」から優勝馬が出ていないのは気になるところ。

「1枠」、「2枠」に人気馬が入っていないのでは??と言う疑問もあるので、参考までに、枠番別の人気を以下の通りまとめてみた。

※1.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
※2.2014年は1頭除外で11頭立て、2011年は10頭立て

【枠番別の人気】

1枠 2枠 3枠 4枠 5枠 6枠 7枠 8枠
2017年 10 5 4 12 8 7 6 1 2 11 3 9
2016年 6 7 9 2 1 12 4 8 10 11 5 3
2015年 4 9 10 1 6 7 11 5 2 8 3 12
2014年 除外 5 2 1 4 6 10 7 3 9 11 8
2013年 8 5 7 11 6 12 9 2 4 1 3 10
2012年 7 4 1 5 12 10 9 6 11 3 8 2
2011年 7 4 5 1 6 - 9 - 2 3 8 10
2010年 11 12 6 2 10 1 3 5 4 8 7 9
2009年 7 5 3 9 8 6 1 10 11 2 4 12
平均 7.5 6.2 5.2 4.9 7.2 6.2 5.8 7.1

※表内数字は「人気」、5枠~8枠の「平均」は各枠番に収まった頭数での平均

上表の通り、「1枠」、「2枠」には「1~3番人気馬」が1頭も入っていない。
特に、「1枠」は平均「7.5番人気」となっており、枠番別では”最も人気薄”なのが分かる。
逆に”最も人気がある”のは、平均「4.9番人気」の「4枠」となり、「枠番別の成績」が良いのも頷けるところだ。

なお、「枠番別の成績」で連対率が最も高いのは「27.8%」の「8枠」。
「枠番別の人気」では3番目に悪い平均「7.1番人気」ではあるものの、軽視は禁物といったところだろうか。

桃花賞連対馬は苦戦中…

【桃花賞の着順別の成績】

桃花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桃花賞1着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
桃花賞2着 0 0 1 4 0.0% 0.0%
桃花賞3着 2 0 1 2 40.0% 40.0%
桃花賞4着以下 1 3 1 11 6.3% 25.0%

大井1,600mで行われる準重賞「桃花賞(とうかしょう)」。
1着馬に桜花賞、1、2着馬にユングフラウ賞の優先出走権がそれぞれ付与される。
※2018年の「桃花賞」は走路コンディション不良のため競走取止

過去9年で2頭の「桃花賞」優勝馬が参戦しているが、いずれも着外。
2着馬も苦戦気味で、5頭中、3着以内に好走したのは2012年のリカチャンスのみだ。

一方で、3着馬からは2017年ステップオブダンス、2012年アスカリーブルの2頭が優勝。
さらに4着以下からは2010年バックアタックが優勝している。

「大井1,600m」から「浦和1,400m」と大きく条件が変わるだけに、適性の有無なども気にかけた方が良いだろう。

※2011年は「2/1桃花賞」⇒「2/9ユングフラウ賞」が連闘となるため、参戦馬はゼロ

2歳女王決戦の上位馬は買い!?

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 3 0 1 1 60.0% 60.0%
東京2歳優駿牝馬2着 0 1 1 2 0.0% 25.0%
東京2歳優駿牝馬3着 0 3 0 2 0.0% 60.0%
東京2歳優駿牝馬4着以下 2 3 4 25 5.9% 14.7%

大井1,600mを舞台に行われる大晦日2歳女王決戦。

「東京2歳優駿牝馬」の優勝馬は過去9年で5頭が参戦し、3勝、3着1回。
優勝したのは「モダンウーマン」、「カイカヨソウ」、「クラーベセクレタ」の3頭だが、この3頭に共通するのは
「ホッカイドウ競馬重賞馬」、「東京2歳優駿牝馬優勝」、そして、地方馬限定レースではここまで「連対を外していない」ということだ。

「東京2歳優駿牝馬」の2、3着馬からは優勝馬こそ出ていないものの、計9頭が出走し、2着4回、3着1回。
3着内率は55.6%と安定した成績を収めている。

そして、注目は「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬たち。
該当馬はのべ34頭が出走し、2勝、2着3回、3着4回と好成績を収めているが、「4着以下」をもう少し細分化してみよう。

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬4着 0 2 1 1 0.0% 50.0%
東京2歳優駿牝馬5着 1 0 1 3 20.0% 20.0%
東京2歳優駿牝馬6着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
東京2歳優駿牝馬7着 1 1 0 0 50.0% 100.0%
東京2歳優駿牝馬8着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
東京2歳優駿牝馬9着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
東京2歳優駿牝馬10着以下 0 0 0 13 0.0% 0.0%

上記の通り、4~9着の”中間着”を取っている馬しか来ていないのが分かる。
「東京2歳優駿牝馬」を制した圧倒的な中心馬が不在の場合は、頭で狙ってみるのも面白いかもしれない。

ちなみに、「東京2歳優駿牝馬」を制した馬は「NARグランプリ2歳最優秀牝馬」を受賞するケースも多いが、
過去、ユングフラウ賞には2頭の“2歳最優秀牝馬”が参戦し、優勝馬はまだ出ていない。

2017年東京2歳優駿牝馬の結果

浦和経験がなくても大丈夫!?

【浦和コースの経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 2 0 2 26 6.7% 6.7%
経験なし 7 9 7 52 9.3% 21.3%

3歳牝馬ということで、”経験”は重要なファクター。
特に1周1,200mと小回りな浦和コースは経験の差が明暗を分けるはず…

と、データを抽出してみたところ、浦和コースの「経験なし」の成績が良い。
「経験あり」は2勝、3着2回に対して、「経験なし」は7勝、2着9回、3着7回。
経験が少ない馬たちが集まっているレースということもあり、経験の差がマイナスとはなっていないようだ。

では、「経験あり」の馬をさらに「3着内経験あり/なし」の条件で抽出してみよう。

【浦和コース3着内有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3着内経験あり 2 0 1 19 9.1% 9.1%
3着内経験なし 0 0 1 7 0.0% 0.0%

「浦和経験あり」の優勝馬2頭は、いずれも過去に浦和コースで「3着内経験あり」の馬だった。
さらにいうと、この2頭は浦和コース1戦1勝。
2015年の優勝馬スターローズは、出走メンバー中、唯一の浦和経験馬。
2009年モエレエターナルは重賞「ニューイヤーカップ(S3)」の優勝馬だった。

東京2歳優駿牝馬からの直行組が好成績!

【年明け初戦か否か別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
初戦 4 4 4 23 11.4% 22.9%
2戦目以降 5 5 5 55 7.1% 14.3%

ユングフラウ賞が「年明け初戦」or「年明け2戦目以降」かで抽出したデータ。
勝率、連対率は「年明け初戦」が優位ではあるものの、約1か月半前の「東京2歳優駿牝馬」直行組が大半である。
ちなみに、「東京2歳優駿牝馬」から直行した馬で4勝、2着3回、3着3回を占めている。


ユングフラウ賞は南関牝馬クラシック第1戦桜花賞の最重要トライアル。
過去9年のうち、2015年以外は全て、ユングフラウ賞出走組から桜花賞連対馬が出ている。
今年の出走馬の中にも、未来の桜花賞馬がいるかもしれない!


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は翌週、2月21日(水)に大井競馬場で行われる「金盃(S2)」です!

それでは、ハッピーバレンタイン♪

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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