~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年2月21日(水) 
サラ系4歳以上 大井2,600m
金盃(S2)

レース紹介

日本で一番長いダート重賞「金盃(S2)」
南関東のみならず、国内で行われるダート重賞では最も長い距離(2,600m)で争われる。
向こう正面からスタートし約1周半の攻防。
馬と騎手との折り合い、騎手同士の駆け引き、まさに人馬一体となる争いは見応え充分だ!

なお、金盃は2015年から距離が2,600m(旧2,000m)に変更されているため、今回の分析の一部は2015年以降の「過去3年」とする。

※サンプル数が少ないので、ご参考までにどうぞ
※第1回~第18回は2,400m、第19回~第58回は2,000m、第59回(2015年)以降は2,600m

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 ユーロビート 大井 スズカマンボ 2人気
2016年 ジャルディーノ 大井 ワイルドラッシュ 3人気
2015年 アウトジェネラル 大井 アドマイヤドン 8人気
2014年 フォーティファイド 大井 フォーティナイナー 4人気
2013年 トーセンルーチェ 船橋 マリエンバード 2人気
2012年 トーセンルーチェ 船橋 マリエンバード 4人気
2011年 スーパーパワー 大井 スキャターザゴールド 1人気
2010年 マズルブラスト 船橋 ホワイトマズル 2人気
2009年 バグパイプウィンド 大井 テイエムオペラオー 1人気
2008年 ルースリンド 船橋 エルコンドルパサー 1人気

過去10年の優勝馬のうち、2,000m以上の南関重賞を“複数”制している馬は5頭(太字)
南関東では長距離重賞が限られていることもあり、ステイヤーにとっては大目標となるレースの1つとなっている。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

長距離戦は騎手の腕の見せ所!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 吉原 寛人 山本 聡哉 森 泰斗
2016年 真島 大輔 吉原 寛人 本橋 孝太
2015年 御神本 訓史 森 泰斗 石崎 駿
2014年 戸崎 圭太 吉原 寛人 御神本 訓史
2013年 張田 京 御神本 訓史 石崎 駿
2012年 張田 京 米倉 知 森 泰斗
2011年 真島 大輔 今野 忠成 佐藤 博紀
2010年 戸崎 圭太 石崎 隆之 的場 文男
2009年 的場 文男 内田 博幸 戸崎 圭太
2008年 内田 博幸 戸崎 圭太 坂井 英光

長距離戦は騎手で買え!?
過去10年の1着~3着には、年間100勝以上をマークするジョッキーがずらりと並んでいる。
「太字」は前年に100勝以上(※)の勝ち星を挙げた騎手で、さらに「赤字」は前年の南関東リーディング上位3名だ。
※JRA含む

距離が2,600mとなった2015年以降は「吉原寛人騎手」と「森泰斗騎手」が2回ずつ馬券に絡んでいる。
また、優勝騎手の「御神本訓史騎手」、「真島大輔騎手」は前年の南関東リーディングでともに2位だった。

2017年南関東リーディングはこちら

地元勢強し!

【所属競馬場別の成績(過去3年)】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 0 5 0.0% 0.0%
船橋 0 0 1 5 0.0% 0.0%
大井 3 2 2 27 8.8% 14.7%
川崎 0 1 0 0 0.0% 100.0%

過去3年の成績は、地元の「大井所属馬」が3戦全勝!
金盃の前後には「報知グランプリカップ(S3・船橋1,800m)」、「川崎記念(Jpn1・川崎2,100m)」が組まれていることもあり、
「浦和・船橋・川崎」の各所属馬の出走は少なくなっているようだ。

ちなみに、連対率100%の「川崎所属馬」は、2015年2着のドラゴンエアル。
「船橋所属馬」の3着は2017年のクラージュドールで、鞍上は両馬ともに「森泰斗騎手」だった。

上位人気の成績は拮抗!?

【人気別成績(過去3年)】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 0 1 0 2 0.0% 33.3%
2人気 1 0 1 1 33.3% 33.3%
3人気 1 0 0 2 33.3% 33.3%
4人気 0 1 1 1 0.0% 33.3%
5人気 0 0 0 3 0.0% 0.0%
6人気以下 1 1 1 28 3.2% 6.5%

過去3年とサンプル数は少ないが、「1~4番人気」は揃って連対率33.3%。
「6番人気以下同士」での決着は1度もないため、「1~4番人気」のうち、1頭は必ず連対していることになる。
ただし、人気上位馬同士での決着は少なく、「3番人気」、「4番人気」でのワンツー決着が1度あるのみだ。

そして、「1番人気馬」が苦戦している。
過去3年で2着が1回のみと、信頼度はやや低くなっているようだ。

荒れる傾向!

【配当傾向(過去3年)】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 400 14,050 118,070
2016年 450 1,610 11,730
2015年 4,070 4,620 553,090
平均 1,640 6,760 227,630

「人気別成績」で示したように、上位人気馬同士での決着が少ない。
それは配当面にも影響しており、各賭式で配当が高くなっている。

唯一、1番人気馬が連対したのは2015年の2着。
その時は「単勝4,070円」のアウトジェネラルが優勝し、3着には12番人気フォーティファイドが入っている。
ちなみに、後述もするが、フォーティファイドは”金盃リピーター”で、2013年の金盃で2着、2014年の金盃では優勝している。

1枠&2枠が抜群の成績!

【枠番別の成績(過去3年)】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 2 2 1 0.0% 40.0%
2枠 2 0 0 3 40.0% 40.0%
3枠 0 0 0 6 0.0% 0.0%
4枠 0 0 0 6 0.0% 0.0%
5枠 0 1 0 5 0.0% 16.7%
6枠 1 0 1 4 16.7% 16.7%
7枠 0 0 0 6 0.0% 0.0%
8枠 0 0 0 6 0.0% 0.0%

過去3年で「1枠」は2着2回、3着2回。
「1枠」は優勝こそないものの、3着内率は80%と好走率が高い。
※2017年の14頭立て(3枠から複数頭)以外は、全てフルゲート16頭立て(1枠から複数頭)

さらに、「2枠」は2勝を挙げており、枠連「1-2」は過去3年で2回もある。
ちなみに、南関東には「枠単」という賭式もあり、上記の枠連「1-2」は両方とも枠単「2⇒1」だった。

コーナーを6回通過する長距離戦だけに、最短距離を走れる枠はプラスに作用するのかもしれない。

【牡馬牝馬別の成績(過去3年)】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 2 2 3 33 5.0% 10.0%
牝馬 0 0 0 1 0.0% 0.0%
セン馬 1 1 0 3 20.0% 40.0%

「牡馬」が2勝、2着2回、3着3回、「セン馬」が1勝、2着1回の成績を挙げている。
「牝馬」は2017年にタイムビヨンド(6着)が参戦したのみだ。

古豪が活躍!

【年齢別の成績(過去3年)】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 0 2 0 4 0.0% 33.3%
5歳 1 0 0 8 11.1% 11.1%
6歳 0 0 0 7 0.0% 0.0%
7歳以上 2 1 3 18 8.3% 12.5%

「7歳以上」の古豪が2勝、2着1回、3着3回と活躍。
一方、出走頭数は少ないものの、連対率33.3%の「4歳馬」も見逃せない。

活躍が顕著な「7歳以上」だが、年齢別にさらに細かく見てみよう。

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
7歳 1 1 2 6 10.0% 20.0%
8歳 1 0 0 3 25.0% 25.0%
9歳 0 0 0 7 0.0% 0.0%
10歳 0 0 1 1 0.0% 0.0%
11歳 0 0 0 1 0.0% 0.0%

2016年に「7歳馬」が1~3着を独占しているように、「7歳馬」の活躍が目立っている。
2015年こそ掲示板には入っていないが、2017年の3着~5着も「7歳馬」だ。
なお、2016年2着の7歳馬はユーロビートだが、翌年、8歳馬として金盃を制している。

金盃が得意な馬を探せ!

【金盃の1~3着馬】

1着 2着 3着
2017年 ユーロビート ウマノジョー クラージュドール
2016年 ジャルディーノ ユーロビート プレティオラス
2015年 アウトジェネラル ドラゴンエアル フォーティファイド
2014年 フォーティファイド ツクバチャーム アウトジェネラル
2013年 トーセンルーチェ フォーティファイド スターシップ
2012年 トーセンルーチェ タートルベイ スマートインパルス
2011年 スーパーパワー シーズザゴールド フリートアドミラル
2010年 マズルブラスト セレン クレイアートビュン
2009年 バグパイプウィンド ルースリンド マンオブパーサー
2008年 ルースリンド ナイキアースワーク レッドドラゴン

「太字」は金盃で複数回、3着以内に好走した馬となる。
2015年から距離が2,600mに替わっているものの、リピーターが活躍する傾向には変わりないようだ。

大井2,400mで争われる「東京記念(S1※1)」の分析でも”リピーターの活躍”を記載しているが、
南関東においては限られた条件(※2)ということもあり、長距離戦を目標に息の長い活躍をする馬が多いのかもしれない。

※1.2018年から「S1競走」に格上げ(旧S2競走)
※2.南関東で行われる2,400m以上の重賞は「金盃」、「東京記念(大井2,400m)」、「ダイオライト記念(船橋2,400m・Jpn2)」

【ガーネット賞の着順別の成績(過去3年)】

ガーネット賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ガーネット賞1着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
ガーネット賞2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
ガーネット賞3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
ガーネット賞4着以下 0 0 0 6 0.0% 0.0%

金盃トライアルとして大井2,000mで行われていた「ガーネット賞」。
2018年からは「金盃トライアル競走(大井2,400m)」が新設されたが、降雪の影響により競走取止となっている。
※2018年のガーネット賞は非トライアル(競走取止)

なお、ガーネット賞優勝馬では、2016年のジャルディーノが金盃を制している。

報知ASC連対馬は3着内率100%!

【報知オールスターカップ(報知ASC)の着順別の成績(過去3年)】

報知ASC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知ASC1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
報知ASC2着 0 0 1 0 0.0% 0.0%
報知ASC3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
報知ASC4着以下 1 0 0 3 25.0% 25.0%

お正月の川崎開催で行われる2,100mの重賞。
金盃の前後は中長距離重賞が各場で行われていることもあり、「報知オールスターカップ(S3)」からの転戦馬は少ない。

それでも、2017年2着のクラージュドールは金盃で3着、2015年の優勝馬ドラゴンエアルは金盃でも2着に好走。
重賞で勝ち負けしてきた馬には当然ながら注目となりそうだ。

2018年報知オールスターカップの結果

【東京記念の着順別の成績(過去3年)】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
東京記念2着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
東京記念3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
東京記念4着以下 0 0 1 6 0.0% 0.0%

前年の9月~10月に行われる2,400mの「東京記念」。
前述したように、南関東では貴重な長距離重賞ということで、金盃と同様に多くのステイヤーが参戦している。

過去3年の「東京記念」優勝馬からは2頭が金盃に出走し、1勝、3着1回と3着内率は100%。
「東京記念」2着馬も2頭が出走し、2着が1回ある。

ちなみに、2016年金盃の2~4着馬は、着順こそ違うものの、前年の東京記念1~3着馬だった。

2017年東京記念の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東牝馬クラシック第1戦!3月21日(水祝)に行われる「桜花賞(S1)」です!

南関データ分析とは

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