
「門別競馬観戦&牧場めぐりの旅」にたくさんのご応募をいただきまして、誠にありがとうございました。
先週、門別競馬場に行ってきまして、多少の仕込み?をしてきました。
当選発表を楽しみにお待ちいただければと思います。
しかしまあ、最近の北海道は特になのだけれど、外国人観光客がとても多い。
新千歳空港はそれを見越して国際線ターミナルを新設したのだが、それは大正解という状況になっている。
今後もバンコクやクアラルンプールなどへの便が就航予定となっているし、現在でもたとえば台湾行きの飛行機は、
台北と高雄を合わせて1日に4便も飛んでいる。
以前は雪が降らない地域の人に冬の北海道が大人気だったのだが、今では夏の北海道も大人気。
そういえば今年の冬には、インドネシアのジャカルタを拠点に活動しているJKT48の総選挙で上位に入ったメンバーが、
ニセコで日本観光のプロモーション映像を撮影していた。
もちろん対象はインドネシアの富裕層。
日本の主な産業に「観光」が入ってくる日は近いだろうし、もうすでにその時期が到来しているのかもしれない。
(新千歳空港から香港行きの飛行機に乗ると思われるおじさんの荷物)
実際、今年の夏は札幌の宿がなかなか取れない状態が続いている。
私の人生の師の一人である落語家の快楽亭ブラック師匠からは、8月1日に札幌で泊まりたいのだけれど、
宿が取れないからなんとかならんか、という電話が来た。
それを受けていろいろ探したのだが、本当に予約できるホテルがなくてビックリですよ。
予約できてもスイートルームで4万円とか。
結局、ホテルは地元のかたに取ってもらえたそうだが、普通のビジネスホテルなのに1泊素泊まりで1万2千円だった模様。
夏の北海道がかなりの大盛況になっていることは間違いない。
という事情も含みつつ、SPAT4プレミアムポイントプレゼンツの北海道ツアーはシルバーウイークの最終日が出発日ということに。
でも平日が入っている分、門別競馬場で施設見学ができるようなので、それはそれでプラス材料と捉えていただければと思います。
ちなみに先週の門別競馬場には、中国人か台湾人とおぼしき人がいましたよ。
マークカードの塗りかたを案内所で尋ねていて、お姉さんがかなり苦戦しておりました。
帯広で行われている「ばんえい競馬」にも外国からの来客が増えているそう。
私が突撃した8月14日も、スタンドでワーキャーと騒いでいる中華系の団体客がいたらしい。
マカオの競馬や競犬がそうであるように、大陸系の皆さまは単勝がお好き。
ばんえい競馬は単勝に向いている面があるので、今後とも馬券を“爆買い”していただけるようにお願いしたい。
その当日のメインレースは、古馬による夏の頂上決戦、ばんえいグランプリ。
大半の馬が810㎏を負担する、力のこもる一戦だ。
ちなみに、ばんえい競馬の馬場で使われているのは、砂ではなくて小さい石。
なので、地方競馬のダートとは傾向がちょっと違っている。
基本的には雨が降ればタイムが出やすくなるのだが、
『馬場が少しだけ湿ると、カラカラに乾いているときよりもパワーが必要になる』らしいのだ。
小さい石なので雨が降るとそれそのものが重くなってしまい、ソリを引きずるための力がその分だけ余計に必要になるそうだ。
それが影響したのか、3番人気のオレノココロが3着でゴールに入ろうかというところで、両膝が地面について動けなくなる状況に。
曳いているソリの後端がゴールラインを越えなければゴールが認められないのだが、そこまで10cmか20cmか、
そのくらいギリギリのところで力尽きてしまったのだ。
(オレノココロが力を出し切ってゴールラインまで到達)
まさに観ている者にも力が入る戦い。
年度末の頂上決戦、出走各馬が1トンを曳く「ばんえい記念」ではその姿に涙を流す人が続出するが、
夏のばんえいグランプリでもそれに匹敵するぐらいの声援と拍手が出走各馬に贈られた。
ばんえい競馬はSPAT4でも月曜日を中心に発売中。
ばんえい競馬だけがレース中に停止することが許されている公営競技になるのだが(ちなみに競艇がエンジンを止めるのはスタート前)、
そこには馬と人との駆け引き、そしてレース全体に対しての駆け引きがある。
力任せでは結果が出ない、とても奥が深い競技なのだ。
という面は、やはり現地で観戦しないとなかなか伝わってこないところ。
北海道に旅行に行く機会があったら、ぜひ帯広まで足をのばしてナマ観戦を。
千歳空港からはレンタカーで道東自動車道を使えば2時間少々。
高速バスでも札幌から3時間程度で到着できる。
宿も札幌などに比べれば供給量が多いので、わりとリーズナブルな価格で宿泊できる(はず)。
世界で帯広だけでしか開催されていない、ソリを曳く力を競う公営競技は、
北海道遺産に選定されているだけの価値がある、次世代に伝えたい競馬なのだ。
(リッキーくんも皆様のご来場をお待ちしています!)
さて、19日(水)に行われるのはサラブレッドの重賞、スパーキングサマーカップ。
ばんえいグランプリを制したフジダイビクトリーには及ばないが、
前走時の体重が576㎏というケイアイレオーネが中心だ。
前回の出走時にも書いたが、この馬の適性は“コーナー4つのマイル前後”ではないだろうか。
それが正解ならば、引き続きここでも大注目。斤量の57㎏も有利だろう。
相手筆頭はポイントプラス。
前走の京成盃グランドマイラーズでは出遅れてほとんど最後方という位置取りから、
最後に猛然と4着にまで追い上げた。その力量が今回も生かせればチャンス大。
この2頭に割って入りそうなのがブルーチッパー。
父のボーナスフィーバーは、ケンタッキーダービーを制したフサイチペガサスの半弟だ。
転入初戦でもJpnⅢのクイーン賞で3着があるなら実績十分。
この三つ巴を主軸と考えたい。
◎ケイアイレオーネ
○ブルーチッパー
▲ポイントプラス
△ファイヤープリンス
△トーセンアドミラル
△カネトシイナーシャ
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。