
11月3日は15回目のJBC!
第1回が実施されたのは2001年の大井競馬場。
そのときの記憶はあやふやなのだけれど、確か現地に行って4号スタンドでレースを見たと思う。
そのころは競馬マスコミ業界に入れてもらってから3年弱という若者だったので、
地方競馬に造詣が深いみなさまがどえらく盛り上がっている状況が、イマイチ理解できていなかった。
続く第2回は盛岡競馬場。
翌日に青森県で競走馬のセリ市「八戸市場」が行われた関係で、盛岡競馬場を経由して八戸に行くルートを取った。
その当時は地方競馬の電話投票制度はあったが普及度は低く、もちろんスマホなんてものもなかった。
そのおかげでスタンド内の馬券発売機の前は、列があるのかないのかわからないくらいのぐちゃぐちゃ感だった。
私はスタンドの外、4コーナー寄りにあった平屋建ての発売所であまり苦労せずに買えたのだが、
翌日、岩手競馬の宣伝隊長の松尾康司さんに「馬券買えました?」と聞かれたのでそのことを伝えたら、ひどくガッカリしておられた。
なんでもスタンド内では相当数のファンが馬券を買えなかったらしい。
売り漏らしは岩手競馬にとっては大損害。
とはいえ、その数年後に廃止寸前まで追い詰められるとは、そのときは想像できない話だった。
2005年の名古屋、2008年の園田も現地で観戦。
園田のときは阪急梅田駅で「園田競馬場は混雑しているので、馬券はウインズ難波でお買い求めください」という、
なんじゃそりゃ的な放送がされていたと聞いた。
私は夜行バスで大阪に行き、徹夜組の仲間と合流して開門ダッシュをしたのだが、場内は超満員という感じにはならなかったんだけどなあ。
そのときはJBCのレースでも、締切2分前になったら窓口はガラガラ。
そして場内テレビに表示されている票数を足し算して、売上額が想像よりも少ないことに愕然としたことを覚えている。
しかしまあ、その当時を思い出すと、電話投票の威力ってすごいですなあ。
一昨年の金沢は、作家の乗峯栄一さん率いる愉快な12人の仲間たちと一緒に突撃した。
現地に着いたのは第1レースが始まる少し前だったが、ゴール前から50mぐらいの場所を確保。
メチャメチャ混んでいると思っていたので、拍子抜けという感じだった。
それでも馬券の売上はかなりのものだったのだから、まさに電話投票サマサマ。
競馬場の前には携帯電話会社の移動基地局を載せたトラックが停まっており、場内からそこを経由して馬券を買った人も多かったことだろう。
かくいう私もそのひとり。
JBCスプリントのパドックで、ドリームバレンチノの馬体が光り輝いているのを見て、すぐさまケータイで買い足したのだ。
その結果、3連単が激しく的中。
前日は乗峯軍団と湯涌温泉の高級旅館に泊まって2万円以上を払ったのだが、それどころではなく旅行費用までもがまるまる回収できてしまった。
これも電話投票のおかげですよ。本当に。
昨年の盛岡JBCにも突撃。
2002年のときよりも入場人員は少ないかな、と思ったが、しかし売上は12年前をはるかに超えた。
私は朝8時から昼過ぎまで「ジャンボ焼き鳥」の販売を手伝っていたのだが、売りながら馬券をちょいちょい購入。
昔を思うと本当に隔世の感がありますなあ。
(盛岡競馬場のジャンボ焼き鳥屋さんの前)
と、感慨にふけっている私の現在地は、なんと金沢市。
これから金沢競馬場に突撃するのである。
金沢競馬場ではJRAの天皇賞(秋)の馬券が買える。
これもちょっと前ではまったくありえない話だった。
ちなみに金沢競馬場はJBCをまた呼びたいという意向があるらしいので、それが実現するときを楽しみにしたい。
新幹線なら東京駅から3時間弱。
数年前に寝台特急「北陸」号で金沢競馬場に行ったことを考えると、これもまた隔世の感がしますなあ……。
(金沢競馬場のゴール板)
という過去に思いを馳せながら予想するJBC。
11月3日は昼間の開催なので、第8レース、JBCレディスクラシックのスタート予定時刻は15時10分。
どうぞご注意を。
そのJBCレディスクラシックは、過去の歴史をみてもJRA勢が優勢。
なかでも注目の的はサンビスタだろう。
パドックでの様子を見る限りでは、どうも夏よりも秋冬のほうがベター。
となれば、前走の完勝をそのまま信頼していいだろう。
アムールブリエは、2走前の門別ではプラス28㎏でもそんな印象は受けなかったのだが、前走の大井ではちょっと丸いなあという感じがした。
加えてエンジンのかかりが遅いタイプ。
ここも2着か3着と決め打ちするほうが妙味かもしれない。
その間に割って入りそうなのが、トロワボヌール。
前走はヤクルト戦中止のあおりで大井に3名で流れたのだが、そこで「トロワボヌールは右回りがイマイチかな」とほかの2名に言ったのだ。
そしたら2着に来て「マジっすか~」と責められることに。
改めてレース映像を見ると、コーナーをスムーズに回っていたし、直線で手前を替えてからの伸びも上々だった。
ということで、
◎サンビスタ
○トロワボヌール
△アムールブリエ
の一点豪華主義馬券で攻めてみたい。
続いてJBCスプリント。
ここは適性的にも勢い的にもダノンレジェンドが軸でしょう。
ドリームバレンチノも右回りのワンターンが適条件。
その2頭を軸にして、あとはちょっと薄目を入れてみるという考え方で行ってみよう。
◎ダノンレジェンド
○ドリームバレンチノ
▲ベストウォーリア
△サトノタイガー
△レーザーバレット
△ポアゾンブラック
△ジョーメテオ
そして最後はJBCクラシック。
いやあ、コパノリッキーさんは外枠を引きましたか~。
個人的には大井2000mの外枠には悪い印象がないのだけれど、データ的にはイマイチの様子。
でも展開的にも厳しそうだよなあ……。
ということで、コパノリッキーの粘り込みに期待しつつ、逃げ先行勢をマークできそうなホッコータルマエを中心視。
あとは意外と混戦になりそうで、ハッピースプリント、ユーロビートにも食い込む余地があるように思う。
日本テレビ盃の1、2着馬は人気になるだろうから、ここは狙いを下げて妙味と考えたい。
◎ホッコータルマエ
○コパノリッキー
▲ユーロビート
☆ハッピースプリント
△クリソライト
昨年も今年もJBCはすべて16頭立て。
白熱の戦いを期待しましょう!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。