
5月9日に発売予定の書籍「POGの達人」(赤い表紙の本です)の取材が4月15日に終わり、
その翌日から1週間は文京区の光文社でひたすら編集作業。
その前も自分の原稿のほかに、ほかのライターさんから受け取った原稿をまとめる作業をしていたので、我ながらたいへんよく働きました。
という日々をすごしていたためか、
その4月15日の夕方に新千歳空港でサイフを開けたら、千円札が2枚しか入っていなかったことにはたまげましたね。
そのときはお金を落としたか、またはスラれたかと思いましたよ、本当に。
でもよく考えてみると、確かにほとんど現金を使っていなかったのよね。
4月11日に佐賀県鳥栖市のホテルに着き、宿泊料を払おうとしたら2千円しかなくて、クレジットカードで精算したことは覚えている。
で、そのあとローソンでたしか1万円を下ろし、佐賀競馬場で水沢競馬の馬券をちょびっと買って夕方に床屋さんに行き、
その翌日は九州トレーニングセールの前に金沢競馬の馬券を少しだけ買って、佐賀競馬場から鳥栖駅までのタクシー代1840円を払った。
で、福岡空港から新千歳空港に移動して、
なじみのレンタカー屋さんで料金2千円を払い、翌日の夕方にガソリンスタンドで1600円くらい払い、郵便局で1600円貯金した……
それを最後にまったく現金を使っていないのだから、財布に2千円しかないのは正解ですわ。
なんかビックリ。
(つい買ってしまった金沢の馬券はハズレ……)
じゃあ、ほかの支払いはどうしていたのかというと、すべてクレジットカードかICカードで対応できてしまったのだ。
鳥栖駅から佐賀競馬場までの西鉄バスは、JR東日本のSUICAでピッ。
鳥栖駅から福岡空港までのJRと福岡市営地下鉄もSUICA。
おみやげ物はクレジットカードで買い、
北海道ではコンビニおよび大型スーパーで惣菜とカップラーメンという食生活だったので、WAONとedyで支払完了。
しかもICカードはクレジットカードでチャージしているから、現金に触る機会がほとんどないのは、考えてみれば当たり前だわなあ。
ただ、私はいわゆる「陸マイラー」なので、普段からなるべく現金を使わないように意識しているのは確か。
この方針は、その道の達人である友人、K原くんの教示によるところが大きい。
合言葉は「生活のすべてをマイルに」。
クレジットカードは航空会社が発行元で、100円使うと1マイル。
WAONとedyは200円使うと1マイルが基本。
細かい支払いも積み重ねれば結構な額になるし、飲み会のときは率先して精算係をするのも当たり前。
集めたお金が少しくらい足りなくても、マイルで補填されるのだから気にしないでオッケー牧場なのだ。
だから、新千歳空港でサイフを開いて「あれ?2千円しかない」と気づいても、ATMには立ち寄らず。
ちなみに私は「ATM利用手数料」を支払うことも拒絶していて、おそらく過去10年でそれを払ったのは、
タイのバンコクで請求された150バーツと、韓国のソウルで請求された4100ウォンだけだと思う。両方とも外貨のキャッシングですが……。
しかしまあ、今はどこでもお金が下ろせるから、お金を持っていなくてもまったく不安がないですな。
逆にサイフのなかにお金があると、なんとなくいつの間にか使ってしまうという気がして、そっちのほうが不安ですわ。
ということで、迫りくる老後のためにチマチマと蓄財しているわけだが(汗)、どうしても現金でなければならない場所がある。
それはハイ、おわかりですね。答えは競馬場。
私はここ数年、「お金はさみしがりやさん」という俗説をそのまま取り入れて、
「薄いサイフでは競馬場に行かない」作戦を実施しているのであります。
勝負の前はコンビニに寄って、最低でも5万円を装備。そうすれば背水の陣で余裕のない勝負にならなくて済むから、
気持ちの上で優位に立てる(と思い込むことにしています)。
4年ほど前にシンガポールで、全財産5千円という状況から勝負して、
380倍の3連単を当てて大逆転したという経験はあるが、そういうのは本当に稀なケース。
サイフの中身が心細いと弱気になってしまうのが普通だから、やはり気持ちは大きくしておかなきゃね。
という感じで、競馬場以外ではキャッシュレスな日々を送っているその成果は、
航空券に変身。昨年はお盆の時期に門別競馬場へ行くことになったので、特典航空券がかなり役に立った。
さらに今は韓国路線がどえらくお得になっているので、そこで活用するケースも多い。
でも今年は韓国ダービーを見に行けないのですよ。
その日は佐賀競馬場で行われる「スーパージョッキーズトライアル・ワイルドカード」に臨場します。
南関東からは左海誠二騎手が出場予定。12名のうち上位2位までに入ると次のステップに進めます。ガンバレ~!
という騎手交流競走はエキサイティングですが、今週水曜日のしらさぎ賞は、出走馬が「地方全国交流」という条件。
兵庫から「トーコー軍団」の2頭が参戦してきた点が予想のキモですなあ。
◎ララベル
○ビーインラプチャー
▲トーコーヴィーナス
△フィーリンググー
△ヘレニウム
外枠に逃げたい馬が揃ったら、これはハイペース必至。
かなりの激流となれば、その後ろから進出できるララベルに向く展開になるだろう。
ビーインラプチャーは52kgの斤量が魅力で、長く使える差し脚が届きそう。
しぶとく粘るトーコーヴィーナスは桜花賞とロジータ記念でララベルの2着。
展開的には微妙でも、その実力には注意しておく必要がある。
あとは、先行粘り込みタイプのフィーリンググーとヘレニウムを連下に。
とくにヘレニウムは競馬界の偉人、的場文男騎手の52㎏に敬意を払いたいです!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。