
3月11日の船橋競馬で「船橋・岩手ジョッキーズ交流」のレースが2つ実施され、
今度は5月1日に盛岡競馬場で「南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ」が行われた。
ちなみに3月11日の船橋では、2戦とも岩手所属の山本聡哉騎手が1着で完全優勝。
両方とも単勝1番人気馬に騎乗するという幸運もあったが、それでも1番人気馬で勝つことはそんなに簡単ではない。
そこはさすが、昨年度の岩手リーディングジョッキーというところだろう。
ちなみに山本3兄弟の長兄、政聡騎手は岩手リーディングの第3位。
末弟の聡紀騎手は激戦の南関東でケガによる離脱がありながらも健闘をみせている。
という3兄弟が同じレースに乗る機会は今年2回目。
今回は南関東の各競馬場から2名ずつが遠征してきた。
まず、川崎からは騎手会長の今野忠成騎手と、岩手で期間限定騎乗をしていた本田紀忠騎手。
大井の千田洋騎手も岩手で期間限定騎乗の経験者。
そして西啓太騎手は、父が岩手で騎手をしていたという血筋。
この2人は岩手県出身でもある。
船橋からは南関リーディングの森泰斗騎手と、前出の山本聡紀騎手。
浦和からは岩手で多くの騎乗経験がある内田利雄騎手と、ベテランの吉留孝司騎手。
というラインナップ。
このなかでは吉留騎手がちょっと「なぜ?」的な人選という感じがする。
というわけで本人に聞いてみると、「いきなり繁田(健一騎手)から電話がかかってきて、
こんどの岩手の交流は内田さんと吉留さんに行ってもらうことにしたのでよろしく」と言われたのだそうな。
それでも、久々の盛岡遠征にはまんざらでもなさそうで、
「きのうは内田さんと駅前の『ももどり』(居酒屋)に行って、朝はゆっくりしてから競馬場に来ました」と、
1泊2日の旅行気分で楽しんでいる様子。
ただ、この日の盛岡は朝から雨が降ったり止んだりという天気で、最高気温が8度。
前日の埼玉県は20度以上あったから、騎手はもちろん、スタンドの外での馬券活動にも厳しいものがあった。
(騎手紹介式。騎手の後ろにいる水色の着ぐるみは、岩手朝日放送のキャラクター)
加えて馬場状態は超ド級の不良。
5月1日は今年の盛岡競馬の開幕日ということで、それを前にしてインコースに砂を入れたらしく、
そのおかげで馬場の3分どころあたりに大きな水たまりがいくつか。
それがある場所は、インの砂が水をせき止めているということらしい。
その状況を岩手の騎手に聞くと「インはパワーが必要で走りにくくて、外を通るほうがいい」とのこと。
しかし結果は、4コーナーでインを回った馬が上位入線するケースが目立ったのだから、競馬はなかなかむずかしい……。
「南関東ジョッキーズフレンドリーマッチ・第1戦」も、山本聡哉騎手騎乗のピークハンターがインコースを通って差し切り勝ち。
2着は千田騎手で3着は山本聡紀騎手が入った。
メインレースのやまびこ賞をはさみ、第11レースに実施された第2戦は、
1番人気馬に騎乗した高松亮騎手が勝ち、3番人気馬の西騎手が2着で、2番人気馬の森騎手が3着。
続く4着争いは5頭がダンゴ状態になり、10番人気馬に騎乗した山本聡哉騎手が、わずかに先着していた。
騎手交流競走に強いね~!
(第2戦のゴール写真)
と、第1位という情報とともに伝えたら「なにかもらえるんですかね?」と。
そりゃ表彰式があるんだから、何か出るでしょう。
協賛の岩手朝日放送グッズとか(笑)
と答えると、うーん、微妙……という回答。
ま、そりゃそうでしょうなあ。でも、商品券とかは出てくるんじゃない?
ということで、最終第12レース前に正面のウイナーズサークルで行われた表彰式。
予想は的中し、岩手朝日放送グッズが第1位の山本聡哉騎手と第2位の千田騎手、第3位の高松騎手に贈られた。
続いて優勝騎手に、賞品の目録が!
そのお祝い封筒が手渡された瞬間、表彰式の司会を務める古川浩アナウンサーが「岩手純情米、10kgの目録が贈られました!」
あいや、コメでしたか~!
しかし山本聡哉騎手は、3月11日の船橋に続いて5月1日の盛岡も優勝したのだからすばらしい。
その勢いのまま、岩手所属馬のラブバレットで挑む5月3日の名古屋・かきつばた記念(Jpn3)で上位入線を果たしてほしいところだ。
その翌日、5月4日は、船橋で東京湾カップが行われる。
雨が降りそうな予報が出ているのが心配なのだが、たぶん降ってもちょびっと程度でしょう!?
◎モリデンルンバ
○イノデライト
▲ガーニーフラップ
△プレイザゲーム
△マサニオニカゲ
△シュネルバレイ
かなりハイレベルなメンバー構成ではないですか!
ということでハイペースになるという前提で、差す競馬ができるモリデンルンバを中心視。
イノデライトは折り合い次第だが、今回は好位につける作戦を取るような気がするので、それがハマると勝手に想像して対抗に推してみた。
ガーニーフラップは今回も流れが向きそうな感があるので単穴にマーク。
瞬発力があるプレイザゲームにもチャンスがありそうだ。
マサニオニカゲも仕掛けひとつで首位争いが狙えそう。
まくり脚を秘めるシュネルバレイも押さえたいということで、結論は多頭数の網打ちボックスってことでいかがでしょうか!?
充実メンバーのかしわ記念については、また改めて!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。