
昨年の京成盃グランドマイラーズはソルテ1頭軸で3連複をガッツリ買って、バッチリ当たったんだけどなあ。
今年はどうにもならなかったでございますよ。
雨の影響で馬場が軽くなっている状況で、
逃げ先行タイプがわりと多いというメンバー構成なら、差し脚があるタイプを狙うのはセオリーでしょうよ。
しかし結果は、わりと強硬に先手を主張したレガルスイが逃げ切り。
2着には3番手を楽に追走していたプリンセスバリューが粘り込んだ。
続く3着には差し脚を長く使ったグランディオーソが食い込んだものの、逃げ先行馬が残るという展開では、予想の前提からして違いましたわ……。
というあんばいで、最近はなかなかスマッシュヒットに恵まれず。
セコく、堅そうな新馬戦とかを拾って回収率103%とかを実現して、週末の精算通知を受け取る昨今でございます。
今週のビッグレースでしっかりと当てたいぞ!
とは思うのですが、この日曜日も的中ゼロでしたわ。
その6月26日に突撃したのは、タイのバンコクにあるロイヤルターフクラブ。
バンコクには競馬場が2つありまして、それぞれが隔週で開催されております。
で、ロイヤルターフクラブに行くのは3年ぶり2回目。
もうひとつのほうの「ロイヤルバンコク」には行ったことがないので、またバンコクに来なければ……。
(ロイヤルターフクラブ)
タイの競馬は、上位に来る馬を当てるというのは同じなのだけれど、いろいろと特殊。
それでも3年前に比べると、すこし変わったところがありました。
まず、発走時刻。
3年前は新聞に書いてある発走時刻がぜんぜん守られなくて、最終レースは予定から1時間半以上も遅くなるというありさま。
この原因は、タイの馬券オヤジがスタンドに座ったままで、オッズの動向を見極めてからようやく買いに行くという行動スタイルのせい。
だから定刻に発走させると、馬券がまるで売れないのだ。
(パドック中ですが、馬券は1枚も売れていません)
3年前はだいたい単勝の売上が150万バーツ前後になったらいきなり発走、という感じだったが、そこは現在もあまり変わらない様子。
しかし2016年6月26日は、第6レースが15時20分発走予定のところ、15時27分にスタートが切られたのですよ!
ただ、馬券オヤジたちの動きは3年前とほとんど一緒。
でも、これはいい傾向といっていいでしょう。
だって3年前は最終レースのスタートが午後8時近く。
レース間隔が45分とかだからヒマだったし、周りの客はどんどん帰っていくし、運営側はしっかりやれよという感想が強く残ったものだった。
だいたい、タイでナイター競馬をやっているなんて初耳だったぞ!
それが7分遅れならかわいいもの。
その要因のひとつには、レースが終わったらすぐに次のレースの出走馬が出てくるようになったことが挙げられそうだ。
ロイヤルターフクラブにはパドックがなく、コースの内側にある練習走路を馬が歩く。
3年前は本馬場をパドック代わりにしていて、その準備に手間取る感じでなかなか馬が出てこなかった。
それが今は、走り終えた馬と入れ替わるようにして、次の出走馬が登場してくるようになった。
そして、スタンド前に大型ビジョンができたことも大きい。
タイの馬券オヤジは、双眼鏡の所有率が高い。
スタンド前を1~2往復した出走馬は、2コーナー付近で準備運動を行うのだが、その様子を多くの双眼鏡所持者がチェックしているのだ。
だから検討に時間がかかるというのは、オヤジたちの言い分としてもっともではある。
さらに、以前は単勝と複勝しか発売されていなかったのが、
数年前から馬連と3連単が発売されるようになったことも、検討に時間がかかる原因になっている。
しかし馬券発売システムは旧態依然。
マークカードもなく、売場の係員に口頭で買い目を伝える方式では、
3連単フォーメーションとか2頭軸マルチとか、そんなのは夢のまた夢ですよ……(ちなみに私は筆談で馬券を購入)。
そのせいか、第5レースは馬連が16.2倍とまあまあ堅かったのに、3連単は的中者ゼロ。
新馬券を導入するなら3連複のほうがよかったんじゃないの?
ともあれ、大型ビジョンができたことで、双眼鏡を持っていなくても「返し馬診断」ができるようになったのは、馬券活動においてプラス。
そのおかげで出走馬の負担が軽減されることにつながった。
どういうことかというと、タイの競馬はスタート時刻のはるか前に出走全馬がゲートに入り、騎手が乗って待機しているのですよ。
3年前も今も、ゲート入りが始まるのは発走予定時刻のおおむね7分前。
どこの国でも一般的となっている“スターターが『発走します』の旗を振ってから各馬がゲートに入り、
最後の馬が入ったらすぐオープン”というやり方ではないのだ。
3年前は発走時刻がベタ遅れになることで、出走各馬は20分以上もゲートのなかで待機していた。
それで暴れる馬がまったくいなかったのは見事なのだが、とあるレースで、騎手がゲートから離れてスタート地点の後方に行き、
立ちションを始めた映像が場内テレビに映し出されたのにはビビりましたわ。
カメラマンさんのいじわる~。
ではなくて、そのくらい運営がダメダメだったわけですよ。
それがこの日の第6レース(14頭立て)は、15時13分に枠入り開始、15分に枠入り完了。
場内のオッズ画面の表示は15時20分に『残り時間ゼロ』となったが発走する気配なし。
しかし24分にゲート前方に張られた放馬止めが撤去され、27分にスタート!
ということで、各馬がゲートのなかにいる時間は13分前後と、ずいぶん短くなりました。
イヤイヤイヤ、長いでしょ!
(馬券発売中ですが出走各馬はゲートイン)
でも、それがタイのやりかた。我が道を進んでいるという感じなのかも?
ただ、馬券の売りかたは改善してほしいなあ。
それを思えば、日本は本当に楽に買える国だと実感しますわ!
でもときどき「もし日本の馬券が口頭でしか買えなかったら」と考えてみるのはいいことかも。
買い目が際限なく広がる傾向にブレーキをかける一助として……。
そんな思いで16頭立ての優駿スプリント。
◎エイシンヒート
○クリルカレント
▲ラクテ
△シングンヴィグラス
水曜日の帝王賞は、
◎ノンコノユメ
○コパノリッキー
▲ホッコータルマエ
△アスカノロマン
△サウンドトゥルー
火曜も水曜も雨っぽいですよね。
それを考えて、展開よりもスピード優先で考えてみました。
「流すな、ボックス」は念頭に置きつつ、できるだけ絞り込んでいこうかと!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。