
7月31日は、大井競馬場でナイターが始まった記念の日。
1986年がそのスタートだから、7月31日が30回目の誕生日。
8月1日からは31年目を迎えるということになる。
えーと、ということは、私が初めて馬券を買ったときには、もうナイターが始まっていたということですか。
その当時はそんなこと、ひとつも知らなかったぞ。
というよりも、興味がなかったから情報が目に入ってこなかったのでしょうなあ。
でも、世の中にはそんな感じのものがあることは知っていたんですけどね。
子供のころは千葉県松戸市に住んでいて、夕方の常磐線(各駅停車のほう)に乗っていると、
ときどき北松戸駅からやさぐれた感じのおっさんたちがドカドカ乗り込んできて、朝の通勤時間帯なみの混雑になるのがイヤだった。
中学からは主に武蔵野線を使って通学していたから、土曜日に部活が終わって電車に乗ると、
船橋法典駅で特殊な香りがするおっさんたちに、ラガーマンかというくらいの勢いで車両の奥へと押し込まれた。
でも、その人たちがやっていることについてはまったく興味がわかなかったのよね。
高校の同級生は学校の帰りに中山競馬場に突撃して、あえなく船橋警察のお世話になったこともあったのに。
かといって、ギャンブルに興味がなかったわけではないんですけど……。
プロレスの記事を読むために東スポもときどき買っていたし。
でも競馬のことに関しては、まるで記憶がないのである。
初めて、世の中に競馬というものがあると明確に意識したのは、1989年の5月。
夜のNHKのニュースで、ウィナーズサークルが日本ダービーを優勝した、という映像を見たときだった。
それからしばらくしてJRAで馬券デビューを果たし、いまは亡き上山競馬場で現場デビュー。
しかしながら、世の中には中央競馬と地方競馬があって、とか意識することはまったくなかった。
時刻表には「全国の地方競馬の開催日程表」がカラーページについたことはよく覚えているのだけれど。
私と同じ年代の人が「東北ダービーを見に新潟に行った」とか、そんな話を聞かされると、オレってなんて若造なんだろうと思ってしまいますわ。
そうなんですよ。私は競馬を覚えたころは「馬券」にしか興味がなかったんですよ。
だから大井競馬場に初めて行ったのも、競馬を始めてからしばらく経ってから。
トゥインクルの帰りに大井競馬場駅の近くにある簡易桟橋から無料送迎船に乗ったのは、なつかしい思い出ですなあ。
ウインズ錦糸町から大井競馬場へのハシゴもよくやりました。
だって「はとバス」にタダで乗れるんですよ!
その長距離無料バスが、期間限定で池袋と新宿から出ているとは!
というわけで、30周年の記念日に乗りましたよ!
しかしいろいろと用事があったおかげで、池袋駅に着いたのは17時45分。
乗れるのは18時ちょうどのバスしかないのだけれど、満員だったらどうしよう……
と、やや身構えつつバス停に行ってみると、アレレ、人がいなさすぎる……
(人の気配が少ない)
バスはすでに止まっていたが、そのなかに見える人影は5つほど。
ということで、楽に運転席の直後の席をゲットできた。
せっかくの長距離無料バスなのに、なんでこんなに乗ってないのよ~
(最前列をゲット!)
池袋18時発の最終的な乗客数は10名ほど。
日曜日の夕方だからこんなもんなのかなあ、などと考えにふけっている間にバスは護国寺から首都高に入り、箱崎を経由して浜崎橋へ。
おおっ、レインボーブリッジを通ってくれるんですか!
(TCK中継を見ながら楽しい旅行)
という東京見物状態から東京港トンネルを通って大井南で一般道に戻り、降車場所は大井競馬場正門前のバスロータリー。
このすてきなバスの旅がなんと無料で楽しめるのに、この空席たちは本当にもったいない!
バスを降りれば「本日は入場無料」の立て看板。ラッキー、100円儲かった~。
ということでさっそく第10レースのパドック。
この日は30周年セレモニーのため、第10レースと第11レースの間が65分もあるのでここまでの進行が早いのだ。
で、パドック診断で素早く買い目を決めて、速攻で購入。
急いでいたのにはワケがある。
500円以上の未確定馬券で回せるガラポンが、残りわずかになっているっぽかったからなのだ。
すみません、こういうの、参加したくなるタチなので。
というわけで、おかげさまで「京浜急行賞」の色の玉が出ました。
賞品は、京急電車のマスコットが付いた赤ペンでした……
それをカバンにしまってL-Wing方面に歩くと、妙齢のおばさまたちが列をなしていらっしゃる。
すると、合図とともにドドドと賞典台前に移動していった。うーむなるほど、ゲスト目当てのお客様ね。
G-FRONT前には「一緒に乾杯イベント」に参加するとおぼしきおねえさまたちが座っている。
以前、同じようなイベントがあったときには、それが終わった直後にその人たちがドドドと帰っていく姿に、
なんだかなあという気分になったよなあ。
(トゥインクル30周年おめでとう!)
と思っていたら、今回はちょっと様子が違った。
11レースのパドックには、イベントの感想を話しながら出走馬を見るおねえさまたちが何人も!
さらに、発売機の前にもそのお姿が。
なかには「老後は競馬もいいわねえ」と言っているオバサマも!
これはもしかしたらいい傾向かも。
ぜひぜひ人生の趣味として採用していただけないかしら?
そのために私が微力ながらできることといえば、サンタアニタトロフィーの予想を当てること!
◎テムジン
○ゴーディー
▲ジャルディーノ
△アメージングタクト
△ムサシキングオー
△サトノタイガー
テムジンはJRAの短距離で4勝。
1600万条件では9戦して2着1回と苦戦したが、その1回が右回りで直線が平坦の京都。
南関東に移って4戦4勝で大井のマイル戦でも勝っているとあれば、重賞でも突破できるとみた。
ゴーディーは2012年の優勝馬。
昨年は11着、一昨年は5着という成績でも、基本的に気温が上がれば調子も上がるという傾向があるだけに侮れない。
ジャルディーノは2600mの金盃の優勝馬だが、マイル戦では14回走って3着以内が10回。
こちらも夏場に好成績を残している。
基本的にこの3頭が中心で、あとは連下の押さえという考え。
当てたいならば、上位3頭の馬連ワイドで手堅く行くほうがいいのかも?
(うまたせ君もカッコいいぜ!)
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。