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「いよいよ川崎競馬場でのJBC!」
2016年11月1日

11月3日は川崎競馬場でJBC!
しかしながら改めて、タイトルを獲得するのには運が重要な場合があるんだなあと思わされますねえ。
最近では2002年に誕生した馬たちがそうでした。
ディープインパクトさえいなければという世代……
2008年うまれのウインバリアシオンもそういう馬。
オルフェーヴルがいたおかげで、日本ダービーも菊花賞も有馬記念も2着。
競馬はタイムで競うものではなく相対評価で勝者と敗者が決まるわけだから、これはもう仕方がないところですよね。
かくいう人間界でもそういうことはよくあるのではないかと……。

しかし今年のJBCを狙う馬たちにとっては、相手がどうのこうのというのはもちろんあるけれど、
「今年の舞台が川崎だった」という点を味方にできるかどうかもポイントのひとつ。
予想するときにはそれがプラスになるタイプを強調してみたいわけであります。
という点を念頭におきつつ、まずはJBCレディスクラシックから検討。
なお、発走時刻は15時10分ですのでお間違えなく。

◎ホワイトフーガ
○タイニーダンサー
▲タマノブリュネット
△トロワボヌール
△トーセンセラヴィ
△ララベル

ホワイトフーガの前走、レディスプレリュードは、ゴール前で見ていて3着だと思ったのだけれど、結果は同着での2着。
内容的にはロスが多くて、あれでよく2着まで来たものだと思いましたよ。
つまりそれだけ力量的に上位だということ。
昨年はインコースからうまく立ち回って優勝しましたが、川崎コースでもそれが再現できると判断します。
相手筆頭にはタイニーダンサーを指名。
レディスプレリュードはパドックでの雰囲気があまりにもよくて、単勝まで買ってしまったワタクシ。
でも結果は中団のまま……。
鞍上から聞こえてきたツブヤキによれば「全然行ってくれなかった」とのことなので、今度は行ってくれると信じてみます。

タマノブリュネットは、レディスプレリュードが格上挑戦だったのに圧勝したということは、
これはもう地方競馬の砂が合っていたというほかはないのかと。
JRAも南関東も使っているのは同じ青森県六ケ所村の砂なんですけど……。
それはともかく、あの末脚は魅力十分とみて押さえておきます。
逆にアムールブリエは、今年のJBCが川崎だったことがマイナス。
このレースが2100mなら買えるんですが、1600mでは2コーナーあたりからエンジンを噴射させないと間に合わなさそう。
そしてそれができるかどうかは微妙。
ということで、スッパリと無印にしてみます。

JBCの幟

(JBCの幟)

続いてJBCスプリント。
地方競馬ファンなら本命はコレしかないでしょう!

◎ソルテ
○レーザーバレット
▲ダノンレジェンド
△ベストウォーリア

そりゃもちろん、ソルテでしょ!
かしわ記念で2着に粘ったあの姿。
そのときに先着されたコパノリッキーさんがいないんだったら、タイトルを頂いちゃっていいんですよ!
ソルテはもし、今年のJBCスプリントが1200mだったら本命にはできないタイプ。
川崎開催でよかったなあという、その運を重要視してみます。
レーザーバレットもそのタイプ。
ネロが出走を回避して繰り上がった運もありますし、この馬は瞬発力があってもそれを使える距離が短いので、
コーナー4つの短距離戦がもっとも合う舞台なんですよね。
ちなみにコーナー4つの1400m以下には6回出走して、すべて3着以内に入線しております。
というわけで私は、南部杯でも北海道スプリントカップでもレーザーバレットは1円も買っておりません(自慢)。
ダノンレジェンドはスタートがカギという状況でも、コーナー4つの競馬なら逃げてもオーバーペースにならずに済みそう。
堅実タイプのベストウォーリアも押さえる必要があるとみます。
ということで、ここはソルテの単勝&4頭ボックスかな。

表彰式のエリアもリニューアル

(表彰式のエリアもリニューアル)

さあ、そして16時40分発走はJBCクラシック!
こちらも川崎の2100mでどうよ、というところが最大のポイントになりますなあ!

◎コパノリッキー
○クリソライト
▲ホッコータルマエ
△アウォーディー

今なら2100mでもコパノリッキーさんでしょう!
帝王賞のときはムチムチの馬体で押し切って、南部杯では日本レコードに迫るタイム。
アメリカンドリームよりも日本での記録達成に切り替えたその選択が、ここでも功を奏すとみました。
相手筆頭はクリソライト。
砂をかぶるとあまり良くないタイプで、外枠を引いたのはプラス材料。
早めに動ける脚質的にも川崎コースが合うとみます。
ホッコータルマエは川崎記念3連覇。
ついでに2100mでは4戦4勝。
休み明けがイマイチなのは実績から明らかで、その点でもここに照準を合わせてきたという陣営の作戦を信頼します。
ダート5連勝中のアウォーディーもマークしたい存在。
半妹のアムールブリエよりも反応がいいタイプで、こちらも2周目の向正面で一気に加速してまくり切る姿が浮かんできます。
G1ホースのノンコノユメとサウンドトゥルーは、ともに川崎コースじゃなければ……というところ。
ならば思い切って絞るのが吉と考えてみました。

さて、前回の川崎JBCは2012年。
ちなみに優勝したのは
レディスクラシック=ミラクルレジェンド(1番人気)
スプリント=タイセイレジェンド(2番人気)
クラシック=ワンダーアキュート(5番人気)
3着内馬9頭のうち7頭がJRA勢で、レディスクラシックだけ2着が船橋のクラーベセクレタ、3着が北海道のサクラサクラサクラと、
地方所属馬が健闘しました。
おそらく今年も基本的には上位拮抗といえそうなので、キッチリと狙って獲りたいもの。
11月3日はともにがんばっていきましょう!!

払い戻し専用機械の前も装飾されました

(払い戻し専用機械の前も装飾されました)



プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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