コラム”

「各地の競馬場は年末ムード!」
2016年12月29日

東京大賞典の前日は、園田競馬場に突撃!
ダートグレードレースの兵庫ゴールドトロフィーの取材なのであります。

今年も園田競馬場にはけっこう来ました。
夏以降だけでもゴールデンジョッキーカップ、西日本ダービー、そして今日。
甲子園球場には3月のオープン戦と9月の2回だけしか行けませんでしたが、
来年はもっとたくさん園田競馬からの甲子園という黄金コースを歩みたいぞ!
(注:私は阪神ファンではありません)

ところで12月28日といえば、いわゆる会社社会の多くが年内の最終営業日。
来年はこの日にJRAの開催がありますが、はたしてどういう感じになるのでしょうねえ。

そこで気になることがひとつ。
12月28日が大雪になった場合、JRAの開催は翌日に延期されるのでしょうか?
JRAのカレンダーは年度ではなくて「年」だから、開催できなかった分を翌年に繰り越すわけにはいかないような気がするし。
となると、12月29日の東京大賞典はどうなるの?
なんてことを考え始めると夜も眠れなくなってしまうので、よい天気に恵まれることをひたすら祈ることにしますか……。

というところまで書いてから園田競馬場行きのタダバスに乗ったんですけど、現場に着いたら寒いのなんのって。
最高気温は8度だったらしいけれど、北風ぴゅーぴゅーで体感気温的にはそんなもんじゃなかったですよ。
北風だから、スタンドの馬場側がモロに風を受ける形。
だからレースが始まってもお客さんがスタンドの内側からぜんぜん出てこないんですわ。
こんな日は着ぐるみのなかの人があったかそう!

暖かそうなそのたん

(暖かそうなそのたん)

という状況でも、メインレースの兵庫ゴールドトロフィーになれば話は別。
このときには風が西寄りに変わっていたのも助かりましたね。
でも寒くて寒くて、だんだん頭も痛くなってきて(危ない)、念のため風邪薬を飲みましたわ。

そんな極寒の園田で、浦和所属の保園翔也騎手が初騎乗。
最初の6レースでは3番人気のチョウキタイに騎乗して3着に入って、実況していた競馬人間国宝の吉田勝彦アナウンサーが

「今年の春にデビューした期待の新人」

と、実況の最初、後半、ゴール後と、たしか3回か4回くらい言ってくれました。

メインの兵庫ゴールドトロフィーは、さすがに最低人気のブレークビーツ(岩手)では苦戦でしたが、それでも9着なら上々では?
そして最終レース、単勝万馬券のアエノヴァレンチノに騎乗して、うまく好位から流れに乗って3着に入線!
そのおかげでカメラマンの山中さんが万馬券を的中してホクホク顔。

「9番の馬がクロコって名前だったから、9番6番5番で3連単を買ったら当たっちゃいました(テヘッ)」
と、まじめに予想してハズレた人には聞かせられないセリフを……。
ま、競馬ってそんなところがあるんですけどね、うーむ。

保園翔也騎手

(保園翔也騎手)

「初めての園田でしたが、乗りやすかったですよ。浦和を右回りにしたみたいで(笑)。
 こんなチャンスはなかなかないと思いますから、こういう機会をいかしたいです」

初の園田で3着2回、しかも南関東ではないので減量の特典がないという状況でその結果なら、かなりインパクトが大きいですよ。

「いい馬に乗せてもらえましたから」

いやいや、今のレースは単勝100倍ちょっとだったって!
ということで、個人的な保園騎手への注目度がけっこうアップ。
さすがに30日と31日の重賞には騎乗していないけれど、来年以降は活躍の場がさらに広がりそう!

ということで、まずは30日の東京シンデレラマイルから予想。
内回り1600mでも、差し追い込みが決まりやすいというのが個人的な印象なので、そのあたりを踏まえて考えてみると、

◎トーセンセラヴィ
○フジノドラマ
▲リンダリンダ
△プリンセスバリュー
△アイスカチャン
△マテリアメディカ

今年のメンバーもなんとなく全体的にペースが速くなりそうな感じ。
トーセンセラヴィは前走と同じように中団に構えるようなら差し切れるとみます。

フジノドラマは格付け的に下でも大井のマイルで5戦5勝。
井上弘之厩舎にとっては2000年の開業初年度以来の重賞勝利が狙えるかも(ちなみに開業初勝利が東京王冠賞)。

リンダリンダは3歳馬で56㎏は厳しい条件でも、堅実な差し脚に要警戒。
プリンセスバリューの前走は、まさにビックリのダシヌケを食らった形なので、改めて上位食い込みに期待します。

アイスカチャンは距離延長が微妙でも、差し脚を長く使えそうと判断して押さえにマーク。
黒潮盃3着のマテリアメディカも含めて、ここは馬連と3連複のボックスかなあ。

続いて大晦日の東京2歳優駿牝馬。ここはなんといってもヤマミダンスに注目でしょう!

◎ヤマミダンス
○アップトゥユー
▲ピンクドッグウッド
△ジュンアイノキミ
△オーブスプリング
△イクノチャン

と書いたのだけれど、逃げ馬たくさんで厳しいかも……。

でもヤマミダンスは金沢で楽勝が続いて、笠松のラブミーチャン記念でも大楽勝。
その馬が最内枠なら、逃げ切りに期待するしかないでしょう。

アップトゥユーは強敵でも、前走のローレル賞のようなマイペースにはならなさそう。
ピンクドッグウッドは愛知移籍初戦でしかも遠征競馬ですが、
川西毅調教師が「超たのしみですよ」と気合を入れていたのを加味して、3番手に抜擢したいと思います。

ジュンアイノキミは、距離不足でしかも大外枠だったエーデルワイス賞は度外視可能。
それを除けば常に長く差し脚を使っているわけですから、大井のマイルで本領発揮となりそうです。

オーブスプリングも差せるタイプで上位食い込みが狙えそう。
イクノチャンは胴が短いタイプでマイルはちょっと微妙かもなのですが、前崩れの展開になるようなら出番あり。

と挙げてみましたが、大混戦となるのは必至。なのでやっぱりボックスで広く網を張る作かな!?




プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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