
いやいや、ビックリしましたわ。
なにがって、私ごとで恐縮なのですが、私が出資しているマルボルクシチーが先週の浦和競馬で勝っちゃったんですよ。
昨年の秋に鎌倉記念、ハイセイコー記念と重賞に挑戦するも、トップクラスの高い壁の前に厳しい戦いを強いられてしまったマルボルクくん。
さすがに5月のデビューから連戦が続いたことでどうもお疲れだったらしく、いったん船橋の厩舎の外に出てリフレッシュ。
復帰初戦となった2月7日の船橋では先行して粘るも4着で、「切れ味がないですね~」と、
現地で見守った会員さん全員が同じ意見で納得したのに、中1週で臨んだ2月21日の浦和競馬「若盛特別」を、直線一気で差し切ったのですよ!
枠順発表後に「初めての浦和だし、うまく先手を取ってどこまで粘れるかだよなあ」と考えていた私ですが、
その後はマルボルクくんが走ることなどすっかり忘れていて、レースの時間は名護球場で日本ハム対楽天の練習試合を見ておりました。
そして木曜日にやっと「そういえばマルボルクくんはどうなったんだろう」と思い出し、レース結果を確認してビックリしたのでした。
なんという薄情者……
しかしこれで通算3勝となったことで、春の重賞戦線にも参加できそう。
これも厩舎関係者、そして山口達弥騎手のおかげです。
ありがとうございます!
でもですよ。
これまで3勝も挙げているのに、現地で勝ったところを見たことが1回もないっていうのはなんなんでしょうね?
ここまで9戦して、私が現地に臨場したのは、デビュー戦(5着)、鎌倉記念(8着)、碧空特別(4着)の3回。
私の知り合いの馬主さん(一口ではなくホンモノ)には「自分が競馬場に行くと単勝1倍台でもあっさり負ける」と、
よく嘆いている人がいますが、それにしても勝つシーンを見たことがないというのはちょっとねえ。
とここまで書いてふと記憶をたどってみたんですけれど、
ひょっとして私って、自分の出資馬が目の前で勝つシーンを一度たりとも見たことがないんじゃないかしら???
……本当だ……
日曜日の真夜中に、今までの一口馬主人生をじみじみと振り返ってみたワタクシ。
いやいや、マジで1回も歓喜の瞬間を現地で迎えたことがないやんけ!
最初に出資したのは1998年生まれのマイネポーラスターという牝馬。
この馬は未勝利で、でも群馬県の境町トレセンの近くにある「ホースパラダイス群馬」にもらわれたことで、
その背中に乗ることができたのがいい思い出。
出資馬の初勝利はマイネムーンライトという牝馬で、門別のJRA交流戦。
そのあともマイネルジョルトが浦和、福島で勝利を挙げてくれて、それ以後もちょいちょい出資馬の勝利は経験しているんですよ。
でも、いわゆるJRAの4大競馬場では勝てなくて、やっと3年ほど前に東京競馬場で初勝利。
現在の現役馬での出世頭はトウホクビジンの弟という血統のセクシーボーイで、トータル3勝を挙げているのだけれど、
その馬の勝利もすべて、レースが終わってしばらくしてから勝ったことに気付いたわけで。
あっ、そういえば先週土曜日(2月25日)に出走していたことを今になって思い出しましたわ。
結果を見てみよ。
おお、5着だったか!
うーむ、我ながらなんてテキトーなんでしょう。
私の友人知人には出資馬が出走するときにはスーツにネクタイ姿で臨場する人も多いというのに……
それにしても、もう18年ぐらいもいわゆる一口馬主をやっているのに、これはちょっとヒドイ話。
さらにナマで勝つところを見たことがないという事実を、このコラムを書いているときに気づくっていうのはどうなんでしょう?
本当にまあ、不真面目というか情けないというか。
忘れているレースがないかどうか、今も思い返しているわけですが、やっぱり愛馬が勝つところを見たことがないや……
ちなみに現在の3歳世代には出資馬が5頭いて、そのうち3頭が勝利してくれたのですが、
その馬に関しても勝利したことを知ったのはレース終了から早くても数時間後。
支払う金額と受け取る金額は変わらないとはいえ、ドキドキする瞬間を味わえないぶん、損しているといえるのかも!?
たぶんきっと、そんな程度の熱の入れかただから大活躍する出資馬に巡り会えないんでしょうなあ。
初めての重賞出走が出資生活17年目のマルボルクシチーっていうのも、
初めての出資でタイキシャトルを引き当てた私の先輩に比べると、哀しいくらいに遅咲きですよ。
これからはもう少し熱心に、自分の出資馬の動向をチェックしなきゃ。
できる範囲でがんばります。
でも今週はなんとビックリ、私の出資馬がエンプレス杯に出走するのですよ。
あわあわあわあわ、どうしましょう!!!
◎ワンミリオンス
○ヴィータアレグリア
▲リンダリンダ
△タイニーダンサー
△ブランシェクール
穴ポットガゼール
穴トーセンマリオン
でもそこは冷静に。
ワンミリオンスはTCK女王盃のときに「右回りはどうよ」と考えて評価を下げたのだけれど、
あんな勝ち方を見せられたら今回は黙って本命でしょう。
悩ましいのは高柳瑞樹厩舎の3頭出し。
筆頭格には休み明けでも昨年2着の実績があるヴィータアレグリアを指名します。
リンダリンダは前走の行きっぷりに本格化の気配。
タイニーダンサーは気難しいところがあるのか成績がイマイチ安定しませんが、でも実力があるのは間違いないので連下の筆頭にマークします。
ブランシェクールは1000万条件を勝ったばかりですが、
昨年2着のヴィータアレグリアも1000万条件を勝ってからの参戦で2着に入ったわけですからね。
押さえておきたい存在といえます。
南関東のB級から参戦するポッドガゼールとトーセンマリオンにも要注意。
こちらは3連勝式の候補ということで挙げておきましょう!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。