コラム”

「火曜日は川崎でヤングジョッキーズ!」
2017年5月15日

先週水曜日は笠松競馬場に行ってきました。
「2017ヤングジョッキーズシリーズ」の取材で、4月26日の高知に続く2か所目となります。

高知での戦いは、第1戦が単勝7→6→2番人気の順で入って3連単が27万馬券。
第2戦は1→6→3番人気の順で入って、3連単は3万円を超える配当になりました。

「高知ラウンド」で個人的に感じたことは、
●下級条件で馬の力量比較が難しいためか、馬券は多くのファンになじみがあるJRAの騎手が買われている様子
●地方競馬の騎手よりもJRAの騎手のほうがインを攻める傾向がある雰囲気
ということ。

それと、よく知らない競馬場だからか、ハイペースまたはスローペースになりやすい、という感じがしました。
高知での1戦目はなかなかのハイペース。
それを踏まえたのか、2戦目はスローペースで前残りでしたからね。
そのあたりは各騎手もレース後に話していました。

続く先週の笠松競馬場。
笠松はフルゲートが10頭なので、JRAから出場の6名のうち2名は、1鞍のみの騎乗。
3月デビューの新人騎手は2鞍の騎乗がありました。


笠松ラウンドの出場騎手紹介

(写真:笠松ラウンドの出場騎手紹介)

地方競馬からは5名が参戦。
同じくそのなかには4月デビューの新人騎手が1名。
そしてその新人2名が勝利を挙げるのだから、ジョッキーレースは本当に予想がむずかしい!

しかしですよ。
高知競馬場は在厩頭数が多く、足の速さが同じくらいの馬がたくさんいるから展開ひとつで結果が変わる競馬場だといえます。
ですが、笠松競馬場はそれほど馬が多くなく、そのなかにはいわゆる「参加賞」的な馬もいるという状況。
だから笠松での2戦は単勝10倍未満の馬が4頭くらいいて、20倍前後の中穴が3頭ぐらい、そしてほかの3頭は単勝万馬券、
みたいな分布になっていました。
それなのに。
第1戦が単勝11.4倍で、第2戦が単勝15.5倍ですよ!!!
井上オークス先生が編み出した「ジョッキーレースは単勝全部買い」作戦が、笠松でも成功するとはビックリ!!!

いやあ、ジョッキーレースは恐ろしいですわ。
そしてワタクシ的には当たらなくて鬼門……

第1戦はフワッとした気持ちで買ってハズレたので、その分を第2戦にと思って出走各馬の様子を眉間にシワを寄せてチェック。
そして4頭に絞った……ところまでは正解だったのですが、締め切り直前に1番(JRA・城戸義政騎手)を追加して、
そして9番(金沢・栗原大河騎手)を軸にしたら、それ以外の3頭がワンツースリー。
今に始まったことではないですが、馬券の買いかたがヘタすぎ~~~(泣)。


第2戦のハズレ馬券

(写真:第2戦のハズレ馬券)

第2戦は8番→3番→5番の順で入って3連単が3万1850円。
ちゃんとファーストインプレッションの4頭で3連単ボックスにしておけば、新幹線のグリーン車に乗れたやん!(乗らないけど)
そうなんです。
改めて、自戒の気持ちを込めて書きますが、ジョッキーレースは網を張らないと獲れないんです!
と言っても網を広げるには限度があるので、費用対効果を高めるための参考として、高知、笠松の計4戦での共通点を挙げておきましょう。

それは「外枠の馬がやたら来る」
高知の第1戦=12頭立てで、12番→7番→4番
高知の第2戦=12頭立てで、5番→12番→7番
笠松の第1戦=10頭立てで、9番→3番→6番
笠松の第2戦=10頭立てで、8番→3番→5番

というあんばい。
しかし馬番を内・中・外と3つに分けると「外&外」という結果が1回もないというのは興味深いところです。

という話を延々としてきた理由は、火曜日に川崎競馬場で「ヤングジョッキーズシリーズ」が実施されるからですよ!
東日本では初の開催となるぶん、これまでの傾向がそのままハマるかどうかは不透明。
しかし今回はどう考えても「あの騎手」がやたらと人気を集めることになりそう。

そして第1戦(C3クラス)も第2戦(C2クラス)も、力量比較がむずかしい!
そうなんです。
そこにお宝があるはずなのです。

ちなみに12頭立ての3連複を全通り買うと220点。
意外とそれでも回収率は100%を超えるかも。
さすがに3連単全通り=1320点買いをする勇気はないですが……。

あとひとつ、騎手の所属別の結果をおさらいしておきましょう。
高知の第1戦=JRA→JRA→JRA
高知の第2戦=JRA→JRA→佐賀
笠松の第1戦=笠松→金沢→金沢
笠松の第2戦=JRA→愛知→金沢

そのあたりを考えあわせつつ、割増人気になりそうな「あの騎手」を除いてボックスで広く網を張る、
という作戦が馬券的にはよさげかも?
そうやってめでたく残高が増えたところで(予定)、水曜日は川崎マイラーズ。
的場文男様が地方通算7000勝をこのレースで決めるのか、それとも……という点が最大の注目点になりますね。

◎2.タマモホルン
○6.セイスコーピオン
▲3.タイムズアロー
△4.サクラレグナム
△12.ジャーニーマン
△1.リアライズリンクス

上位拮抗の感があるメンバーから、主軸にはタマモホルンを抜擢。
なんでなのかと言いますと、このレースはゼッケン2番との相性がメチャメチャいいからなんですよ(汗)
昨年=1着、一昨年=2着、3年前=3着、4年前=4着、5年前=3着。
おまけに逃げ先行タイプの馬が残る傾向もありますから、ここは絶好枠で先手が取れそうなタマモホルンを軸にしていいでしょう!

セイスコーピオンはJRA時代から休み明けでの成績が良好なので、改めて重賞2勝の実力に期待します。
タイムズアローは気性面での心配が残っているだけに、距離短縮で臨んだ前走は集中力が持続した形なのかも。
今回はコーナー4回になりますが、引き続きチャンスがあるでしょう。

あとは善戦タイプのサクラレグナム、時計的に微妙も相手なりに走れそうなジャーニーマンをマーク。
リアライズリンクスは休み明け3戦目で差しに回れば……というところかな?




プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧