コラム”

「ダービーシリーズがスタート!」
2017年5月29日

東京競馬場の日本ダービーが終了して、そのおよそ2時間後に九州ダービー栄城賞が行われ、地方競馬の「ダービーシリーズ」がスタート!

一昨年までは「ダービーウイーク」として6つのダービーが集中開催されていて、かつて井上オークス先生はそのすべてに行くという、
ドエスな企画を受けて立っておりました。
私もいつかそれを実行してやると思っていたのですが、4週間にわたる日程では、スパルタ感、千本ノック感が薄まりますよね……。

という話はおいといて、今年もなるべく多くのダービーに参加するぞ!

ということで、まず土曜日は日本ダービーに向けて落語&講談を鑑賞。
人生の師匠そして飲み仲間(?)でもある快楽亭ブラック師匠と、
一緒に仕事を2回したことがある旭堂南鷹(きょくどう・なんおう)さんの「二人会」を聞きに行ったのです。


二人会の会場

(写真:二人会の会場)

ブラック師匠は長々とマクラを振ってからの賭場噺「看板のピン」。
南鷹さんも1年前に患った痔の話を長々としてから「ワンアンドオンリー物語」。
会場の広さピッタリの21名の聴衆だけで独占するにはもったいない芸を堪能させていただいてから、日本ダービーの検討会へ。

といっても、競馬の雑談を延々しただけで、いわゆる予想番組やイベントのようにテクニカルな話はひとつもナシ。
ブラック師匠はアドミラブル、南鷹さんはスワーヴリチャードを本命にするということでお開きになり、
会場の近くにある海鮮居酒屋で打ち上げとなりました。


おさしみが美味!

(写真:おさしみが美味!)

個人的な話ですがワタクシ、金曜日の夜に韓国のテジョン市に用事がありまして、
テジョン駅を深夜1時44分発の列車でソウル駅に4時前に着いて空港に向かい、仁川空港から成田に飛び、
そのまま新宿の落語&講談に行ったんですよ。
だから日曜日の朝はかなりヘロヘロ。

そんなわけで日曜日の東京競馬場に着いたのは午後1時すぎ。
しかしまったく気合が入らず、ダービーまで息を潜めることにしました。
だって座右の銘のひとつは「健全な馬券は健全な肉体と精神に宿る」なんだもん。

という時を経て、満を持して向かうは日本ダービーのパドック。
このときは東京競馬場の近所に住む山崎くんと一緒でした。
でも山崎くんは「ダービーはさすがに馬なんか見られないんじゃないですか?」と半信半疑。

いや、それがそうでもないんですよ。
パドックに到着したときの状況は、まさに黒山の人だかり。
それがスタンドから遠いほうのエリアは特に、前のほうに陣取っていた人がちょいちょいパドックから離れていくんです。
最初の位置取りは階段状になる場所から3列ほど後ろでも、そのたびにジワジワと位置取りを上げて、
もうそろそろ騎乗周かなという頃にはなんと、前から4列目で日本ダービーの出走馬を見ることができたのです!

「ホントですね。けっこう見られるものなんですね」と競馬歴20年以上の山崎くんは、今さら知った事実に驚いた様子。
そうなんです。
要は「落ち着け」ということなんですよ!

その位置でじっくりとパドック診断をして選んだ馬は、スワーヴリチャードとペルシアンナイトの2頭。
そこからの3連単&3連複を中心にして勝負したら、軸馬は2着と7着。
しかし同じ枠のレイデオロが優勝したおかげで、枠連が当たってちょっとのマイナスで済みました。
枠連バンザイ!!!


日本ダービーは4コーナー付近で観戦

(写真:日本ダービーは4コーナー付近で観戦)

しかし以前のダービーデーよりは明らかに人が少なかったですね。
ダービーの発走前にターフビジョンに映し出された「午後3時時点での入場者数」は12万人弱で「やっぱりそんなもんか~」という感想でした。
現地に来る人を増やす、または維持していくかは各競馬場にとっての命題になっている感じがしますが、
個人的には競馬という勝負の魅力を発信していくのが長い目で見ていちばんなのでは思うんですよね(意見には個人差があります)。

日本ダービーが終了すると帰路につく人が続々。
しかし我々はそんな世間の動きとは関係なく、やるぜ九州ダービー栄城賞!

……と思っていたのですが、ダービー反省会への移動やらでバタバタしていたら、すっかり買うのを忘れておりました。
いちおう予想はしていまして、2着馬はノーマークだったから買わなくてラッキーだったんですが……。
しかしその2着のフジノカミワザ、大井で1勝を挙げていた馬で、佐賀で笹川翼騎手が乗っていたのだから、買えないことはなかったか?

さて、次のダービーは6月1日(木)の北海優駿。
14頭立てで、伏兵多数という感じですが、その予想のシルシだけ書いちゃいます。

◎9.ストーンリバー
○1.バリスコア
▲7.ベンテンコゾウ
△2モンサンルリアン
△8.センコーファースト
△3.スウィフトハート

門別の2000mは底力が必要なコース。
その点を重要視するべきでしょう!

その前日は浦和でさきたま杯。
こちらは上位拮抗という感じかな?

◎8.ベストウォーリア
○1.ラブバレット
▲6.ホワイトフーガ
△11.ドリームバレンチノ
△7.ワイドエクセレント
△2.モーニン

予想のキモは、浦和適性があるのかどうか。
絶好調のルメール様が騎乗するモーニンがかなりの人気になると思うんですが、個人的にはどうも、
ルメール様は「小回りダートの適性」がイマイチという気が……。
モーニンも浦和が合うというイメージが湧いてこないので、ここは押さえ、場合によってはヌケまで視野でどうかしら?

中心はベストウォーリア。
昨年はソルテの逃げ切りに届かず2着でしたが、今年も流れに乗ってくることでしょう。

対抗にはラブバレットを抜擢。
外枠のほうがいいタイプらしいのですが、調子的にイマイチとのことだった前走でも最後までがんばっていました。
気温が上がってきたことで、先行策からの粘りが強化していることに期待します。

ホワイトフーガは昨年が休み明けでの5着。
今年は順調に走っていますから、昨年以上が狙えそう。
ドリームバレンチノはさすがにパワー低下が隠せない状況でも、外枠は歓迎材料なので押さえます。

大穴は高知のワイドエクセレント。
最近2戦はJRAのオープン特別でサッパリでしたが、超大型馬でも浦和の向正面で一気に動けるような気が。
レイデオロのように……




プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧