コラム”

「SBSスポーツスプリントを観戦!」
2017年6月5日

個人的な話で恐縮ですが、わたくし、韓国の女性2人組デュオ「DAVICHI」のファンでございまして。

で、そのうちのひとり、イ・ヘリさんが初の単独コンサートを行うというので張り切ってチケットを取って、
6月3日、つまり先週の土曜日に突撃してきたわけであります!

いや~、開演から終演まで座ったままというコンサートなんて、本当に久しぶり。
過去のコンサート歴を振り返ってみても、西城秀樹さんのコンサート以来、3年ぶり2回目かな?

そもそもイ・ヘリさんはバラードシンガーなので、それはもちろん想定内。
その押し寄せてくる歌声はまさに極上で、公演が終わったあとはもう胸がいっぱいで、声がうまく出せないというありさまでした。

と書いてもなかなか共感されないでしょうなあ。
400席強という小さなハコで、いわゆるK-POPとはちょっと違う世界にいるアーティストでもありますから。

というわけで、その公演を見るために来た韓国・ソウル。
チケットを取ったときはもうそれだけを考えていたのですが、しばらくして「大井所属馬がソウル遠征」というニュースリリースを目にして
「おお、交流競走はこの週だっけ!」と遅まきながら気づいたのでした。

もともと、日曜日は客としてソウル競馬場に行こうとは思っていたのですが、
的場文男騎手の地方通算7000勝の記者会見に行ったら大井競馬中継の映像を制作している人に遭遇して、
「浅野さん、ソウルに行く?」
と聞かれて「ハイ、行きますけど」と答えたら、大井所属馬の遠征を撮影するチームに加わることに。
そのおかげで日曜日はソウル競馬場であちこち動き回るという1日になりました。
逆にそのほうが楽しいことが多いわけでありがたや~。

しかし結果はパーティードレスが8着、キモンアヴァロンが12着。
残念無念という結果になってしまいました。

パーティードレスは現地の新聞でも重い印がついていて、
SBSスポーツスプリント(韓国G3)のパドックに出走馬が入場したその瞬間は、単勝オッズが1.1倍!


パーティードレス号

(写真:パーティードレス号)

韓国の馬券売場は、対人窓口は基本的に「直近のレースしか売らない」ため(自動発売機は全レースOK)、
その時点の単勝の売上額は2000万ウォンくらい(およそ200万円)。
しかしそれでも1.1倍なのだから「たくさん買ったのは誰!?」状態。
最終的には2.2倍になりましたが、単勝1番人気は最後まで譲らずにスタートのときを迎えました。

もう1頭のキモンアヴァロンは、昨年5着。
年齢的に上がり目はなくても、五分のスタートからインコースを攻めていけば、
昨年と同じくらいの着順には入れるかな……(単勝6番人気=16.2倍)


キモンアヴァロン号

(写真:キモンアヴァロン号)

と予想したのですが、スタートからぜんぜん進んで行けませんでしたね。
超大型ビジョンには、頭を上げて最後方を走っている様子が映っていました。

パーティードレスは隊列の真ん中よりちょっと後ろ、その外側を走っている様子が見て取れました。
このまま流れに乗れれば差し脚が届くはず!

と、最後の直線で馬場の真ん中を走る緑色の帽子に注目しましたが、伸びてくる気配がなく……

鞍上の真島大輔騎手はレース後に
「ちょっとテンションが高かったかな。転入初戦で海外遠征という条件は厳しかったかもしれません」と話していました。
傍目で見ていた限りではそんな雰囲気には見えませんでしたが、見た目ではわからない面があったということなのでしょう。

今年で大井と韓国との交流戦は5年目になったわけですが、
しかし第1回、2013年のトーセンアーチャーを最後に、日本からの遠征馬は完敗続きになってしまいました。

対する韓国から日本に来た馬も、1年目にワッツヴィレッジが逃げ切ったのを最後に3着以内に入れず。
海外遠征で結果を出すというのは、馬の力量はもちろんですが、その地力を発揮させるのがむずかしいということを改めて感じさせられました。

昨年9月、第1回コリアカップ(韓国G1)でJRAのクリソライトが勝ったとき、結果としては10馬身差の圧勝だったわけですが、
祝勝会が終わったあと、音無厩舎の平井裕介調教助手が
「なんかよくわからないんですけど、ここ何日か食事がノドを通らなかったです」と話していたことを思い出します。

クリソライトはなんというか『勝って当たり前』みたいな雰囲気で送り出されたところがありますから、
その緊張感はハンパなかったのだろうと思います。
荒山厩舎の2頭ももちろん、渡航費用を含めてさまざまな手間がかかるのですから、
陣営の責任感やプレッシャーには厳しいものがあったことでしょう。
競馬のアウェーというのは本当に大変。

それでも荒山勝徳調教師は「ここまできたら、なんとしても勝ちたい」と、レース後に話していました。
次以降のチャレンジが実を結ぶことを期待したいものです。

さて、その結果はそれとして、私の勝負。
……またしても大失敗してしまいました。

第25回 SBSスポーツスプリント(G3) ソウル1200m 晴れ 良馬場

1着 3番 トラオンポギョンソン(帰ってきた捕鯨船) 1分11秒8 ハムワンシク騎手 4番人気
2着 9番 パランチュイボ(波浪注意報) イヒョンジョン騎手 ハナ差 11番人気
3着 11番 チェガンシラ(最強のシラ) ヴェロヴィッチ騎手 ハナ差 2番人気
馬連3-9 369.7倍
3連複 3-9-11 344.4倍
で、私の馬券は……


SBSスポーツスプリントの馬券

(写真:SBSスポーツスプリントの馬券)

そうなんです。
馬連をパーティードレスから流してしまったんです。
そして2段目の買い目、そこで相手に選んだ3頭が3頭とも3着以内に入線……。

ここで何回も『流すな、ボックス!』と書いているのに、自分が有言不実行でハズレを食らっているのでは、
まったく示しがつかないじゃないのよ。

今度こそ、これを薬にすることを誓いますってば!!!

そうなんです。
東京ダービーもかつて、3連複1頭軸で相手5頭に絞ったら、その相手が3着以内を独占して3連複7万馬券という地獄を味わったレース。
改めて宣言します。馬券はボックス!!!

◎6.ブラウンレガート
○13.ヒガシウィルウィン
▲11.キャプテンキング
△10.キャンドルグラス
△2.アンジュジョリー
△1.クラトリガー
△3.サイバーエレキング

東京ダービーの小ネタ的データといえば
「前走3着馬がかなり強い」
「2走前までにゼッケン1番か2番をつけた馬がけっこう来る」

つまり、この2つの条件を満たす唯一の存在、ブラウンレガートでしょう!
唯一の心配は長い間にわたって結果が出ていなかった「3枠」なのですが、昨年は3枠のバルダッサーレが勝ったので、それもきっと大丈夫。

そのあとに並べた馬たちも同じくデータで選びました。
繰り返し書きますが、馬券はボックス!!!




プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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