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「宮崎の熱気と対決!」
2017年8月28日

私は夏が苦手で、寒い時期になると絶好調。
という件は以前書いたと思いますが、今年の夏は例年よりも体に堪えた感じがありましたね。

とはいえ、夏が得意でなくても、暑ければ暑いなりにそれを楽しもうという考えは持っていまして、
旅行に行くならどちらかというと「夏は南に、冬は北に」というタイプ。
7月のマレーシアで、殺意のある直射日光を浴びたこともありました。

しかしこの夏はなんか、けっこうな確率で頭がなんかボーっとしているんですわ。
これは今まであまりなかった感覚。

昨年は室温37℃のなかで原稿仕事をしても大丈夫だったのに、今年はどうもイマイチ。
その原因および敗因を考えてみたところ、思い当たる点がふたつありました。

その1=7月中旬に猛暑日が続いたとき、自宅でクーラーを使ってしまった。
その2=単にジジイ化が進行した。

加齢によるポンコツ化についてはいろいろと噂を聞いていて、やや戦々恐々としているところがあります。
たとえば「老眼は急にやってくる」とか。
先日、市役所に「血管診断マシン」があったのでやってみたら、2回とも「40点」の診断でガックリ。
点数を示す画面には「たばことお酒は控えめに」と表示されていましたが、あたしゃ両方ともやってねえっつーの!

ただ、お酒は飲み会があったときと野球場では飲むんですけれど。
でも「40点」は冷静に考えると、フザケンナという数字ではないんですよね。
なぜかというと、血管の柔軟性に欠けているという自覚があるから。

私の場合、血圧の上下の数字がそれほど離れていないのです。
人間ドックのとき、隣で測定しているオッサンが「180と110ですね」とお姉さまに言われて「高いなあ」とヘコんでいたりしますが、
私に言わせれば「血管が柔らかくていいなあ」ですよ!

こちらは上下の幅が30くらいしかないわけで、つまり血管が硬いということ。
ということは、急に立ち上がったときとか危ないし、
場合によっては気合の入ったジェットコースターに乗っただけで血管が遠心力に耐えられなくなるかも……。

そして何より、冬のほうが得意なのに、血管が硬いというのは由々しき状況。
冬は高齢者が暖かい部屋から冷え冷えのトイレに行って脳血管が壊れるとか、そういう事例が多数ある季節。
私もそんなことになる可能性は十分あると自覚しているのです。

だからなるべく「夏はあたたかく、冬は涼しくしよう」と心がけている次第。
しかし現在は宮崎県でこの原稿を書いているわけですが、まだまだ九州は夏まっさかりで、やっぱり頭がボーっとしてくる!

この夏は北海道で熱中症にかかったので、宮崎でも再発しないか戦々恐々。
宮崎での任務は、JRA宮崎育成牧場で行われる「馬に親しむ日」のお手伝いでした。
木之前葵騎手とのトークイベントをして、
そのあと鉄パイプを組んだヤグラの上から「ジョッキーベイビーズ九州地区予選」と草競馬を実況。
しかし先週金曜日の宮崎地方は、最高気温が36℃……


2017ジョッキーベイビーズ九州地区予選出場騎手

(写真:2017ジョッキーベイビーズ九州地区予選出場騎手)

以前、建物の屋上から実況をしていたときに、熱中症とおぼしき症状でぐったりした経験があったので、
なんとしてもイベント中に倒れることは避けなければ。

その私の思いが天に届いたのか、当日の気温は33℃くらいで曇り空。
なんとか最後まで無事に任務を全うできました。

今年の「ジョッキーベイビーズ九州地区予選」は、上位2名が10月8日に東京競馬場で行われる全国大会に出場できるということで、
鹿児島県の源川京汰(げんかわ・けいた)くん=中学1年と、宮崎県の小田大(おだ・まさる)くん=中学1年が、その出場権をゲット。
全国大会では、3回目の出場となる佐藤博紀調教師(川崎)の息子さん、佐藤翔馬くん(中学1年)などと対戦することになります。


左が源川くんで右が小田くん

(写真:左が源川くんで右が小田くん)

そんなふうに、全国で馬に親しんでいる子供たちはけっこういるのですが、競走馬業界の人手不足はかなり深刻。
宮崎育成牧場にも競走馬の生産牧場や育成牧場のパンフレットをそろえた「BOKU JOB」のテントが開設されていました。

これは中小の牧場だけが困っているわけではなくて、ジョッキーベイビーズ九州地区予選の表彰式にプレゼンターとして登場したのは、
ノーザンファームしがらきの職員さん。
こういうところに顔を出して、そして有望な若者をスカウトするのは、事務方の任務としてとても重要なことなのだそうです。

最近はどの業界でも例外ではなくなってきた人手不足。
某育成牧場では「乗り手が足りなくて、1頭につき平均して週に4回くらいしか乗っていません。以前は週6回だったのに……」

その不足分は、ウォーキングマシンで長めに歩かせるなどでフォローしているそうですが、
坂路を駆け上がるのに比べると負荷が軽いのは明らか。
ただ「逆に、調教をやりすぎないことが結果につながる可能性はあるかも」とのことで、もしかしたら災い転じて福となる?

そういった各牧場の経験値やデータは、それぞれが抱える門外不出のものとして蓄積されていくことになります。
育成牧場で働くひとは、意外と同業界に転職しないものなんですよ。
だから牧場ごとの特徴とか、この育成牧場の出身馬が走っている要因かもしれないもの、
というところは、私たちマスコミ陣のほうがよく分かっているような気が!?

そういったところを踏まえて、私は予想のシルシをつけているのですよ。
いや、マジで。

アフター5スター賞も、それが加味された予想ができる……はず!

◎7.スアデラ
○8.アピア
▲13.ワディ
△1.サブノジュニア
△10.バンドオンザラン
△6.エイシンヴァラー

スアデラは社台ファームの生産&育成馬。
その母、マサノミネルバは日高の三石で育ち、
そして門別競馬場でかつて行われていた「現役馬セール」にて5000万円余りで取引された馬。
現役引退後は繁殖牝馬として繋養されて、そして誕生した馬はすべて門別または南関東でデビュー。
スアデラは第3仔で、その妹のゴーフューチャーは鎌倉記念で2着、
もうひとつ下の妹、ボーダレスガールは8月17日の門別で重賞のフルールカップを勝っています。

ということで、すっかり軌道に乗った感があるスアデラが本命。
大井で12戦10勝のアピアが強敵でしょう。

ワディもポテンシャルとしては互角以上で、転入2走目の前進に期待。
サブノジュニアは53㎏と最内枠が有利とみます。

前走快勝のバンドオンザランと、転入2戦目のエイシンヴァラーが押さえ。
でも馬券の基本はボックスです!

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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