
先週は月曜日に盛岡競馬場にレッツゴー。
いつもなら1泊するところなのですが、なぜかそんな余裕はまったくなく、気合の日帰りとなりました。
しかも朝食はコンビニで買ったパンで済ませ、新幹線の車内でもひたすら仕事をし続けるもまったく終わらず、
盛岡競馬場に着いてからも自由時間がほとんどないというありさま。
これはつまり、好景気がようやく私のところにも来たということなのかしら?
でもせっかく盛岡競馬場に来たというのに、まともに馬券勝負もできないのは残念無念。
でもまあ今回は取材、つまり仕事で来たのだから、それが当然ということなのかしら。
それでも食事はしないと本来業務に差支えがあるので、なじみの良彦&有美夫妻が経営している「ジャンボ焼き鳥」のお店にレッツゴー。
そこでジャンボ焼き鳥とカツカレーを食べたら、こりゃちょっとオーバーカロリーでしょ!
(写真:ボリュームありすぎ)
でもこの時期の盛岡はけっこう寒いから、体温を上げるにはちょうどいいかも。
本当にこの日は寒かったのですよ。
台風一過の吹き返しが北風というのは、その1週間前、北海道が台風通過後に猛吹雪になったのと同じパターン。
われわれ取材者は防寒着があるからなんとでもなるのですが、騎手は薄着ですからねえ。
食事後に女性騎手による騎手交流戦「レディスヴィクトリーラウンド」の取材に向かうと、
高知の別府真衣騎手が「南国育ちなもんで、もう寒くてたまらんですよ。
それで3枚着たんですけど、なんか太った感じになっちゃって」と苦笑い。
うーむ、たしかにちょっと立派かも……。
(写真:騎手紹介式)
高知の下村瑠衣騎手は青森県出身なのですが「そんなのもう忘れましたよ」と、こちらも寒そう。
愛知所属の宮下瞳騎手と木之前葵騎手はジョッキールームのストーブの前にロックオン。
名古屋の冬はけっこう厳しいと思うのですが、急に寒いところに来たのだから仕方がないのかも。
さらに愛知の2人は台風の影響があったとのこと。
とくに木之前騎手は、前日の日曜日に札幌でトークイベントに出演し、その日のうちに名古屋に戻って月曜日は深夜から調教仕事。
そこから小牧空港に行ったら、7時10分発の花巻行き飛行機が、出発30分前に欠航!
仕方がないから名古屋駅に移動して、新幹線2本乗り継ぎで盛岡に着いたとのことで、
木之前騎手は騎乗予定だった4~6レースが騎手変更になってしまいました。
札幌から直接盛岡に向かえば楽なのに……。
とは、お気楽な立場の人間が言えること。
いろいろと営業も引き受けて、しかし日々の仕事を怠らないのはすばらしいことだと思います。
それにしても女性騎手ってずいぶん少なくなったものですねえ。
現在日本で騎手免許を取得している女性は8名いて、そのうち1人はばんえい競馬の騎手免許。
平地競走では7名で、そのうち地方競馬が6名。
しかし佐賀の岩永千明騎手と岩手の鈴木麻優騎手は落馬によるケガで療養中なので、
ひとまず「盛岡ラウンド」には4名の女性騎手が参加することになりました。
かつては同時期に十数名がいた女性騎手。
それが減少したのは、時代の変化を筆頭にいろいろな理由があるのでしょう。
厩務員さんは女性が増えているような気がしますが、
取得時に年齢制限があって危険も伴う騎手は、チャレンジしようと考えるにはハードルが高いのかもしれません。
それでも騎手免許を得て、馬とともに過ごす日々を送っている4名。
そのなかでもっとも勝ち星を挙げているのは宮下騎手で、10月24日に地方通算700勝を達成しました。
そのほかに韓国で56勝を挙げているので、それを加えると通算1000勝が視野に入るところ。
その次は高知の別府真衣騎手で、日本通算663勝(韓国で13勝)。
愛知の木之前葵騎手は253勝、高知の下村瑠衣騎手は112勝を挙げています。
(写真:宮下騎手日本通算700勝達成)
海外では女性騎手はそれほど珍しくないようで、
そういえば私も先日、サンクルー競馬場で女性騎手騎乗の馬の単勝を当てたっけ(ただし、それに気づいたのはレース後)。
ほかの競技と違って男女混合で戦わなければならないのは厳しいですが、ケガなくがんばってほしいものです。
その「レディスヴィクトリーラウンド盛岡」は、第1戦が宮下騎手の勝利で、第2戦は別府騎手が勝利。
レースに加わった岩手所属の男性騎手6名と互角以上の結果を残しました。
次の舞台は11月16日の名古屋。年明けは高知と佐賀で実施されます。
しかし相変わらず、ジョッキーレースは予想が難解!
これまで学習してきたとおりに網打ち式のボックス馬券を買ったので的中はしましたが、取ってマイナスという結果。
初めてのコンビでしかも女性騎手となると、馬もちょっと戸惑うところがありそう。
もしかしたらパドックの最終周回を見ると、そこが見えてくるのかもしれないなあ。
次の名古屋ではそこを重点的にチェックしてみようっと!
という流れから、今週の牝馬限定重賞へとレッツゴー。
なかなか難しい顔ぶれが揃いましたなあ。
まずは火曜日のローレル賞。
◎14.ストロングハート
○4.ピースフルジョイ
▲13.カシノランサム
△6.グラヴィオーラ
△12.ハタノサンドリヨン
△3.ゴールドパテック
ストロングハートは昨年の覇者、アップトゥユーの全妹。
そしてこのレースを連覇している角川秀樹厩舎&グランド牧場のコンビ。
今回は騎手が変わりますが、高いスピード能力と粘り強さはホッカイドウ競馬の2歳牝馬では上位で、南関東遠征でも通用濃厚とみます。
相手筆頭には連勝の内容が優秀なピースフルジョイ。
カシノランサムは休み明けで初コースという点が心配ですが、
2走前、恐ろしいほどの大出遅れをしたのに4着まで押し上げたという力量に期待してみます。
グラヴィオーラは佐々木国明騎手がエーデルワイス賞のあと「相手は強いよ」とボソリ。
それでも実力的には上位でしょうから、ホッカイドウ所属馬のワンツーもありうるとみます。
続いては水曜日のロジータ記念。
金沢のヤマミダンスに注目したいところですが……
◎1.ステップオブダンス
○5.アップトゥユー
▲14.ローレライ
△13.ヤマミダンス
△6.ミスアンナ
△10.アペリラルビー
ステップオブダンスは休み明けでも、実力と2100mへの対応力が上とみて中心視。
アップトゥユーは距離が長いことは承知しているのですが、
意外とスローペースで流れそうな気がするので、叩き2走目での粘り強化に期待します。
ローレライは3代母(つまりひいおばあさん)がロジータ。
祖母のアクイレジアは関東オークスとジャパンダートダービーで2着という血筋ならば、無視するわけにはいきませんよね!
あとの3頭は騎手がワールドスーパージョッキーズシリーズまたはワールドオールスタージョッキーズに出場経験あり。
長距離戦は騎手の腕もポイントということで、その3頭も押さえます!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。