コラム”

「激動の12月初旬と年末との谷間」
2017年12月18日

12月5日から7日まで、SPAT4プレミアムポイントによる「名古屋発金沢および船橋経由笠松行きのバス」に乗ってきました。
参加していただいたみなさんは最後までテンションが高く、本当に助かりました。

事前の打ち合わせのときに、バスは何人乗りかと確認したら「普通の50人乗りです」と回答があったところでメチャメチャ心配になったのですが、
杞憂に済んでなによりでした。
皆様のおかげです。
ありがとうございます。

というのも、長距離バスにさんざん乗っている私でも、
さすがに最近はいわゆる普通の観光バスタイプの車両は避けるようにしているものでして。
でも、いちばん疲れているはずの3日目でもほとんどのかたが楽しくされているのを見るにつけ、
この情熱を見習わないとイカンなあと思わされました。

その行程のなかでもっとも心配していたのが、船橋から笠松への夜明かしポイント。
午後11時半すぎに足柄サービスエリアに着き、翌朝7時に出発という予定は最初から発表されていたにしても、
ちょっと気になるシチュエーションでした。
はたしてみなさんはどういう行動をとるのかしら?

と案じていると、バスが到着してからしばらくすると、三々五々という感じ。
車内で寝る人もいれば、上り線にある宿泊所を確保されていた人もいて、さすがオトナらしくしっかり自分をコントロールしていました。

ちなみに私はというと、ガラガラのフードコートで午前2時まで原稿仕事をして、3時間まで滞在可能という大浴場に向かい、
大広間の奥で3時間ほど仮眠。
午前5時すぎからフロに入って6時前に出て(1時間の超過料金が210円というのはお値打ち!)、吉野家の牛丼並盛というコースでした。
いや~、朝から牛丼に紅ショウガどっさりって、たまりませんなあ~。
「朝からこってり」はヤミツキになりますね。
ついでにエナジードリンクを飲んでドーピングして、笠松へと向かいました。


笠松名物・公道を歩いて競馬場へ向かう馬を見学

笠松名物・公道を歩いて競馬場へ向かう馬を見学

(笠松名物・公道を歩いて競馬場へ向かう馬を見学)

バスと競馬場にどっぷり漬かった3日間の旅は、名古屋駅前で解散。
私はそのまま中部国際空港に向かい、翌日の飛行機で香港へと移動したのでした。

そして帰国は月曜日。
香港を午前3時20分に出発するという、気合と根性が必要な飛行機に乗って、成田着は午前8時。
しかし186人乗りがほぼ満席というのだから、世の中のトラベラーはタフですなあ。
ちなみにお値段は香港の出国費用を含めて片道8260円でした。
安っ!

そして中1日の水曜日は、ホントにずっと楽しみにしていた「ももいろクローバーZ」のコンサート!

スンマセン、全日本2歳優駿のことはコンサートが終わって翌朝になるまで、すっかり忘れておりました。
さいたまスーパーアリーナで3時間40分の幸せな時間を経て、新宿から夜行バスに乗車。
中5日で再び名古屋に来たのでした。

今回の目的地は当然のことながら名古屋競馬場。

愛知所属のカツゲキキトキトがダートグレードレースの名古屋グランプリを勝てるかも!
という期待を胸に現地に着いたら、昼過ぎの単勝オッズが1.5倍とはビックリ!
8月に戦列に復帰して、笠松のくろゆり賞が2着、東京記念も2着、白山大賞典も2着。
しかしその後はゴールド争覇と東海菊花賞を勝って、そしてちょっと手薄な感じがするJRAのメンバー。
となれば、ファンが期待するのは当然でしょう。


勝利を目指して!

(勝利を目指して!)

その日は風が強くてメチャメチャ寒かったのですが、ド平日でもカツゲキキトキト目当てとおぼしきファンが多数。
ファンファーレが鳴り終わったあと拍手を聞いたのは、平日の名古屋では初めてという気がしました。

……しかしカツゲキキトキトは3着。
昨年の名古屋グランプリと同じ着順でした。

今年はダートグレードレースに4回出て、4回とも2~4着の範囲。
3歳以上のダートグレードレースを制した南関東以外の馬は、
兵庫のトウケイタイガーが名古屋のかきつばた記念を勝った今年5月が久々なんですよね。
1600m以上のレースとなると、どこまでさかのぼればいいのやら。
もしや、チャンストウライの佐賀記念(2008年)とか?

2着に入った馬はけっこういるんだけどなあ。
地方競馬から活躍馬が出ると、競馬界が全体的に盛り上がるのは過去の歴史が証明しているとおり。
キトキトさんには来年ぜひ、ビッグタイトルを取ってもらいたいものです。

それを含めて、最近の地方競馬は全体的に層が厚くなっている印象がありますね。
南関東所属馬の上のクラスも、かつてのような激戦区に戻ってきている感じです。

ただ、今週のゴールドカップはローテーション的に谷間という感じ。
それでも格付けはSⅡですから、ここを目標にしてきたと思われる馬を探すべきかも?

◎12.ケイアイレオーネ
○11.サブノジュニア
▲4.キタサンミカヅキ
△5.サニーデイズ
△10.ソルテ

となれば、ゆったりしたローテーションでここに臨むケイアイレオーネに注目できそう。
サブノジュニアは初コースという点が微妙でも、外枠ならワイルドな差し脚が発揮できるとみて対抗に抜擢してみます。

逆にキタサンミカヅキはJBCが大目標だっただけにどうなんでしょう。
それでもこの馬は冬の成績がメチャメチャいいので、ノーマークにはできない存在。
サニーデイズはまだA2クラスですが、前走の走破時計を考えると今回も善戦以上が狙えそうです。

そして問題はソルテ……。

実績は言うまでもないのですが、11月17日の能力試験が枠入り不良で不合格となったのが気がかり。
12月1日の能力試験は普通に走って合格しているので、仕上がり自体は良好だと思うのですが……。
ここはやっぱり様子見が妥当かなあ。

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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