コラム”

「年末年始は今年もハード」
2018年1月1日

新年おめでとうございます。
本年も「南関道中膝栗毛」をどうぞよろしくお願い申し上げます。

しかしながら私はサービス業従事者なもので、年末年始やらお盆やら春の大型連休やらは忙しいのが常。
というか、そこが忙しくなくなったら戦力外通告を受けたようなもの。
というわけで、ありがたやありがたやと唱えながら、31日は合計で確か5本の原稿を終わらせました。

ちなみにこれを書いているのは元日の昼過ぎ。
年越しは前から楽しみにしていた、ももいろクローバーZの年越しライヴ「ももいろ歌合戦」で楽しませていただきました。

もう本当に楽しくて、その勢いのまま午前3時半まで業務を続け、ちょっとだけ寝て7時から業務開始。
しかしさすがにハイになったあとの反動はあるようで、若干の疲労感と眠気が襲ってきております。

というわけで、現在はノー暖房。
今朝もノー暖房でパソコンに向かったのですが、寒くて手がうまく動かずという事態に。
お仕事をするにあたっては、いわゆる「頭寒足熱」の環境を整備したいのですが、
コタツを出すとついついそこで寝てしまうので、今年は「頭寒足寒」で頑張っております。
ちなみにストーブもありますが、諸々の事情で使用できず……

でも個人的には寒さへの耐性はわりとあるほうだと思っているのです。
仙台市内でのひと冬を、2500円で買った電気ストーブ1台でクリアしたのがその根拠。

しかし振り返ると、あの当時はヒマだったなあ~。
ダラダラゴロゴロしていた時間が本当にもったいない。
そう思うからこそ、今になって刹那的に動いてしまうのかもしれません。

いやしかし、心に余裕がないと馬券は当たりませんのですよ!
東京大賞典は4コーナーで見ましたが、コラムに書いた印の上位3頭で決まったものの、個人的に持っていた馬券だと取ってマイナス。
そのあとの最終レースはわりと気合を入れてパドックを凝視したのですが、
狙った馬が上位に入っても組み合わせ的に“それは無い”という結果でした……。


コパノリッキー様はエライ!

(コパノリッキー様はエライ!)

その後は例年同様、大森のファミレスで暴年会。
しかし翌日までの宿題が多くて本気でヤサグレルことができず、実質4人でワイン3.5リットルという、
まことにおとなしい暴年会になってしまいました。

そんなわけで、30日は早朝から業務に邁進したため、東京シンデレラマイルは改めて買い目を考える気力が起こらず。
そうしたら的場文男騎手様が逃げ切ったではないですか!
それを見て、改めて思いましたね。
勝負には臨機応変さが必要だと。

あのレースは出走16頭のなかで、逃げたほうがよさげな馬がアップトゥユーぐらい。
予想者としては「だったらスローペースになるだろうから」という前提にしがちですが、
騎手からすると「だったら先手を取れば残れるんじゃないか」と考える手があるわけです。

でも多くの騎手には騎乗馬の過去のレースぶりから「この馬は○○タイプだ」という、悪い意味での先入観がある様子。
そのせいか、東京シンデレラマイルは2番手以下がダンゴ状態でした。

確かにニシノラピートは2走前に逃げていましたが、A2下の牝馬限定戦でしかも3着。
ただ、的場騎手が騎乗したのはその2走前だけですから、的場騎手としては「前は逃げたよな」だったのかもしれません。

そこに的場騎手以外の騎手と、そして予想する側の間に意識のズレがあったように思うのです。
それが道中で逃げ馬を追いかけなかった展開につながり、単勝11番人気という形にもなったのではないでしょうか。
私もニシノラピートはノーマーク。
強すぎる先入観はイカンなあと思った一戦でした。

そして迎えた大晦日。
今年も全国で行われる5つの重賞を皆勤しようと、3時頃からスタンバイしましたよ。

しかし今年は完敗。
笠松の東海ゴールドカップは枠連が的中しましたが、レースが終わってから当たり目を買っていたことに気がつくタナボタ感。

園田ジュニアカップは締め切りに間に合わなかったので助かり、
東京2歳優駿牝馬は門別時代にストロングハートとの勝負付けが済んだと思っていたグラヴィオーラが勝つという結果でハズレ。
キタサンミカヅキもそうですが、船橋の佐藤賢二厩舎には気を付けないと!

そしてラストは高知県知事賞。
フリビオンはアタマ鉄板と考えていいので、相手は過去のデータを根拠にして、
林謙佑騎手騎乗のサクラビクトワールを相手に固定した3連単3連複総流しで攻めたら、サクラビクトワールを途中から見失い……


高知県知事賞のあとの餅撒き準備中

(高知県知事賞のあとの餅撒き準備中)

終わってから深く反省したのです。
馬券は片手間でやっちゃダメ。
勝ちたいんだったら全身全霊で取り組まなければ!

たしか作家の浅田次郎さんがエッセイかなにかに、
「競馬に勝つために必要なことは“俺の大切なお金を競馬ごときに取られてたまるか、という気概”である」
と書いていた記憶があります。

本当にそうだと思います。
なんとなくヘロッと予想して、それでバシバシ当たるほど世の中は甘くないんです(自戒)。
忙しいときや気持ちに余裕がないときは、目の前のレースを回避する勇気も必要。
今年の目標は「仕事はできるだけテキパキと終わらせて、心から競馬を楽しむ時間を増やすこと」にしたいと思います。

よおし、その気持ちで報知オールスターカップを予想するぞ!

◎8.トーセンハルカゼ
○3.ディアドムス
▲5.トロヴァオ
△7.クラージュドール
△12.グルームアイランド

トーセンハルカゼは前走がクビ差負けでしたが、総の国オープンはなぜか追い込んだ馬がハマる競走。
好位から押し切りを狙って2着に入った内容は良好で、今回も首位争いに期待します。

ディアドムスは勝島王冠で確か無印にした記憶が……(汗)。
ここまで状態が戻ったならば、引き続き勝機とみるのが妥当でしょう。

トロヴァオは距離延長が微妙でも、今回も差し脚を長く使えるとみて3番手に推します。
クラージュドールは展開次第でも昨年の2着馬だけに要警戒。
グルームアイランドはノドの手術歴がある馬で、その影響が出るのか出ないのかが最大のカギ。
ということで半信半疑の5番手までと考えておきます。

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

コラム一覧