
8月初旬に長期出張から帰ってきてからしばらくおとなしくしていたのですが
(8月5日のももいろクローバーZのコンサートを除く)、先週はまたもやハードな日程で遠征。
まずは久々となる東京駅からの夜行バスで出発!
乗ったのは東京駅を深夜1時半に出る成田空港行き。
目的地に到着するのが深夜2時半なのだから「夜行バスじゃなくて深夜バスだろ」というご指摘があればそれはごもっとも。
ともかく1時間ほど深く眠って第3ターミナルに移動すると、館内はすでに夜明かしの人たちだらけ。
かろうじてフードコートでイスを1脚だけ確保できて、なんとか落ち着くことができました。
周りにはその椅子を4つも5つも使って体を伸ばして寝ている人がたくさん。
だから居場所を見つけられずにウロウロしている人もいました。
うーん、これも弱肉強食の世界の一端が見える感じかも。
と思いつつ机に突っ伏して寝ること1時間少々。
午前4時にフードコートのシャッターが開いてガヤガヤしてきたので、離れたところに移動してまた仮眠。
5時過ぎに起きて航空券を発券して保安検査場を通過しましたが、こんな早朝なのに客が多い!
私もそのうちの一人なんですが、最近は本当に旅行する人が増えましたね。
成田6時5分発の新千歳空港行きの飛行機は、見たところ搭乗率が9割以上でした。
よく乗るよなあ。
狭い機内でさらに睡眠時間を追加して、千歳空港からは門別競馬場に移動。
こんなに早く門別競馬場に行った理由は、第1レースの前にポニーレースが開催されるからなのです。
ダーレージャパンの主催イベントで出走馬は6頭。
騎手は全員中学生以下で、先月末に浦河BTCにて行われた「浦河ダービー」にも出場していた人が大半でした。
ヨーロッパや豪州ではアマチュアライダーによる競馬というのがジャンルとして定着しているようですが、日本ではそれほど多くない現状。
もっとも規模が大きいのは「相馬野馬追」ですが、それ以外となると、長野や三重などのエリアや九州南部の草競馬が主なところ。
北海道も平地の草競馬は、浦河と別海ぐらいになってしまいました。
そういうイベントは馬に親しむ子供たちのモチベーションになっているわけで、
これ以上の減少は未来の競馬産業のためにも食い止めてもらいたいものです。
そういう意味では、JRAのジョッキーベイビーズは貴重な目標ですね。
今年の北海道代表は決まりましたが、子供たちにとってはそれも単なる通過点でしょう。
そしてこのイベントは北海道では唯一となる「実際の競馬場で走れるポニーレース」ですから、まさに数年後の予行演習となるのかも。
この経験は心に刻まれることでしょうね。
オトナの私でも憧れますもん。
昔、高崎競馬場の人から「馬を連れてきたら本馬場を走ってもいいよ」と聞いたのですが、
結局それを実現できないまま廃止を迎えてしまったのが悔やまれます。
というわけで、出場する6名のお子様たちがウラヤマシー。
そう思いながらカメラを向けて、直線300mのレースを追いました。
すると馬場一杯に広がってくるから、写真が撮りにくくて大変!
(馬場を広く使いすぎ)
それでもなんとか馬場の真ん中から外ラチ沿いに進路を変えた1着馬を捉えることに成功。
勝ったのは先月の「浦河ダービー」で優勝した、五十嵐ひなさん(小5)でした。
父の五十嵐冬樹騎手と同じ勝負服での堂々の勝利は、「騎手」という夢に向かって一歩前進というところ。
騎手デビューは最短で6年後となりますが、二世ジョッキーの誕生なるか、楽しみにしたいものです。
(五十嵐ひな騎手が差し切り)
ポニーレースの終了後はサラブレッドのレース。
最終レース後まで門別競馬場で取材していたら、なんと滞在時間が12時間になってしまいました。
その疲労と眠気でヘロヘロになりつつ、札幌在住の競馬ライター、山下広貴さんに苫小牧港まで送ってもらい、
23時59分発の八戸行きフェリーで北海道にサヨウナラ~。
激せま2等A寝台で眠り、八戸港から盛岡まではバスに乗って気絶。
盛岡駅に着いて11時半の無料バスに乗ろうと思ったら、クラスターカップ当日なので特別ダイヤになっていて、
12時ちょうど発になっているなんて聞いてないよ~!
いつものダイヤに増発便を加えるのはいいけれど、時刻変更するのはやめてほしいのよね。
私と同じく、「駅からのバスは毎時30分発」と体に刷り込まれているとおぼしき爺さんが2人、暑いなか待ちぼうけを食らっておりました。
そんなわけで私も40分ほど待ちましたよ。
そういう道中を経て盛岡競馬場にやっと着き、ヤングジョッキーズシリーズトライアルラウンド盛岡を取材してきました。
(手前にいるのは桜井騎手のお母さんだそうです)
第1戦は川崎の桜井光輔騎手が勝ち、第2戦は大井の吉井章騎手が勝利。
「ビクトリ~」の写真は撮れたけれど、私は2戦ともビクトリーできず……(涙)。
(ビクトリー)
という2か所の競馬場を巡る弾丸ツアー。
しかし馬券的には的中ゼロでした。
もっと余裕ある行程じゃないと当たらないですな。
というか、そういうときは馬券を買ったらダメなんですよね(汗)。
そうなんです。
競馬と長く付き合うためには、「見送る」という選択肢も必要。
まして疲れて頭が回らないとき、ロクに検討せずに買って当たった記憶ってあまりないんですよね。
私はアドリブで買うよりも、じっくり検討するほうが当たる可能性が上がるタイプなんだろうなあ(いまさら)。
だから時間をかけて検討したスパーキングサマーカップは的中の可能性が高いはず!?
◎6.ウェイトアンドシー
○9.オメガヴェンデッタ
▲11.モンドアルジェンテ
△13.ミッキーヘネシー
△14.アポロナイスジャブ
△1.グレナディアーズ
ウェイトアンドシーは春の川崎マイラーズで1着。
その後の2戦は逃げ粘れずという結果でしたが、京成盃グランドマイラーズは不良馬場、
プラチナカップは相手が悪かったという理由付けでよさそう。
今回は同型が多くても、再度の逃げ切りが期待できるとみました。
相手筆頭は、川崎マイラーズでクビ差2着だったオメガヴェンデッタ。
モンドアルジェンテは東京競馬場のダート2100mで2勝を挙げている馬ですが、ここでもスタートが決まれば善戦以上が見込めそうです。
あとは差し馬をピックアップ。
ミッキーヘネシーは忘れちゃいけない昨年の4着馬。
しかも3着馬とはハナ差でした。
アポロナイスジャブは過去の5勝がすべて左回りのマイル戦。
グレナディアーズは転厩初戦となりますが、この馬は8月に2勝を挙げている実績があるんです。
最近は馬群に包まれてオシマイという競馬が続いていましたが、進む道を見つけられれば上位まで!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。