
このたびの北海道胆振、日高地区を震源地とした大きな地震。
その揺れにびっくりさせられ、そして電気が止まる、水が出ないなど、たいへんな不自由を強いられたようです。
私の友人知人に限っては、ケガをした、家が大きく壊れたなどの被害は出ていないようなのですが、
帯広と門別の開催は中止になってしまうなど、いろいろと影響が出ています。
この場を借りて、お見舞い申し上げます。
じつは私、先週月曜日まで北海道に行っていまして、日曜日はJRA札幌競馬場に突撃しておりました。
平成最後のJRA北海道開催ということで場内は大混雑。
そして最終レース後の馬場開放に参加するため、長蛇の列に並びました。
いやあ、芝コースはけっこうボコボコなんですねえ。
今年は雨が多く、柔らかくなった芝を馬が走ればそりゃ蹄跡がくっきりとつくわけで、
それが晴れて乾くと、その凹凸が簡単には修復できなくなるというプロセスが実感できました。
(札幌競馬場の芝コース)
しかしながら、歩くと捻挫しそうな感じはあっても、軽く走るとそれほど気にならなかったのが不思議なところ。
それでもケガのリスクはけっこうありそうだなと感じました。
ダートコースも凹凸をどれだけ減らせるかが最大の管理要素で、堅い路盤の上に敷かれているクッション砂はきれいに均されていますが、
問題はその下。
こちらも雨が降っていわゆる“脚抜きのいい馬場”になると、馬の蹄鉄が路盤に強く当たりますから、そこにデコボコができます。
そのあとに晴れが続くと、それがそのまま固まってしまうのです。
「路盤」ですから、芝コースとは比べ物にならないくらいにカチンカチン。
そういう場所を運悪く踏んでしまうと、そりゃ脚がクキッとなりますよね。
なので各競馬場ではときどき、クッション砂をぜんぶ撤去して、路盤をきれいにする作業をしているのです。
最近、佐賀競馬場と名古屋競馬場では、開催を1か月ほど休んで路盤を直す工事を実施しました。
南関東でも非開催日に行くと、砂のないダートコースを見られることがありますね。
その重要な路盤の維持管理。
それがまったくできていないのが、韓国のソウル競馬場なのです。
北海道から帰宅して中1日で韓国に出発。
第3回コリア・オータムレーシングカーニバルに行ってきました。
ソウル競馬場は市内の中心部に近いところにありましたが、約30年前にソウルの隣の果川市に移転。
開催日は原則として毎週土日で、移転以来、おそらく2週間以上の開催休みをしたことがないと思います。
旧正月、盛夏休み、旧盆は1週間のお休みがありますが、それ以外はしっかり開催。
ということで「けっこう路盤がひどい」と、多くの騎手から聞きました。
というソウル競馬場ですが、そこで行われる今年のコリア・レーシングカーニバルには、
日本、香港、シンガポール、米国、フランス、UAE、アイルランドからの遠征馬が参戦。
しかし結果は、1200mのスプリント、1800mのカップともに日本馬が勝利して、
5着以内に入った遠征馬は、スプリント2着馬(香港)と4着馬(米国)、カップの5着馬(アイルランド)だけでした。
(第3回コリアカップ)
コリアカップの総賞金10億ウォンは、韓国における最高賞金額。
そのレースで日本のロンドンタウンがほとんど馬なりで2着に15馬身もつけたというシーンを目の当たりにしたとき
「国際競走は廃止にしたほうがいいんじゃないか?」と思ってしまいました。
だって、これまでのコリアカップは3年連続で日本馬が「大差」で勝っているわけですよ。
先週まではケイティブレイブが選出されなかったことで「韓国馬に勝たせる作戦を取ってきたな」と思っていたのですが、
枠順抽選会が終わってメンバーをチェックすると、出走する韓国馬のラインナップがじつに微妙。
こりゃ最近の成績はいまひとつでも、ロンドンタウンが勝つでしょ!?
ということが分かっていたのに馬券の結果はいまひとつだったというのが残念なところ。
パドックの時点でロンドンタウンの単勝が1.3倍くらいだったので、馬連で韓国の実力馬とアイルランドからの遠征馬に流したら、
きれいにハズレてしまいました。
しかし払い戻しが発表されてビックリ。
ロンドンタウンの単勝が1.7倍になっているではあーりませんか。
これなら単勝に集約しておけばよかったやんけ!
ちなみにスプリントを勝ったモーニンは単勝が2.6倍だったので、まさに字のごとく『信じた者が儲かった』ことに。
私は信心が足りなかったので、大勝ちとまではいきませんでした。
勝利に導いた藤井勘一郎騎手、スンマセン……
(コリアスプリントのパドック)
国際競走2つはまずまず当たっても、前半戦でのハズレが響いたので本日のトータルはマイナス。
人気アイドルユニット「宇宙少女」がプレゼンターとして登場した表彰式を見て、さて、次は最終レースか。
と出馬表をボーっと眺めていたら、なんと出走馬のなかに「ギガライト」という馬がいるではありませんか!
「ギガライト」といえば、アイドルのファンが持っている“光る棒”の名前。
私も3本持っている、そんな名前の馬が出ているならば、これは買うしかないでしょう!
そうなればあとは直感を信じるだけ。
近走成績がどうとか時計がどうとか関係ねえ~!
そう思って単勝複勝を塗り、相手は1番人気馬に絞って馬連馬単ワイドを塗って発売機にゴー!
11頭立ての1700m戦は、3番のギガライトが5番手のインコースを追走。
4コーナーでは前が壁になっているけど、韓国競馬は最内にスペースができるはず。
と思っていたらそのとおり、ギガライトの前に道ができた!
あとは久々に声が出ましたよ。
差せ、ユスンワン騎手!!!
その声が届いたのか、ギガライトは内ラチ沿いをまっすぐ伸びて差し切り勝ち。
2着には1番人気馬が入って、買った馬券がすべて的中となりました。
珍しい(笑)。
(逆転勝利!)
その馬券を払い戻してもらったら、想定よりも多くのお金が渡されたのでビックリ。
結果表を見ると、単勝6.3倍(3番人気)、複勝2.2倍、馬連8.7倍、馬単18.8倍、ワイド3.5倍だったとのことで、
最終レースで大逆転は、我ながらお見事でございました。
いや~、久々に凱歌を上げて外貨を獲得しましたよ。
やっぱりインスピレーションって重要で、そして尊重しなければならないものなんですね。
今週の戸塚記念もその方針で行ってみますか!
◎7.トキノパイレーツ
○6.クロスケ
▲12.ミスマンマミーア
△10.ワンダーツー
△5.トーセンブル
△4.ムシカリ
と言いつつ過去5年の共通点を出すんですけど、戸塚記念では
「黒潮盃以外のレースで前走が1着だった馬が、3着以内に1頭だけ入る」
となっておりまして、そうなるとトキノパイレーツで軸不動になってしまうんですよ。
その件を見つけてしまったのでまずは素直に従って、そこから差し脚がある馬に流します。
どうかデータと直感の融合が、うまく的中に結びつきますように!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。