コラム”

「高知競馬の攻め方を研究!」
2018年9月21日

今週月曜日(9月17日)は高知競馬場に行っておりまして、高知に行くのは今年だけで4回目。
2月は郷間騎手のドリームネイチヤーで爆裂に儲かり、6月も最終レースで的中しましたなあ。
6月の件はグリーンチャンネルの「旅うま」の番組、および地方競馬全国協会のホームページからも見られるようになりますので、
高知で戦う際の参考になるかなと思います。

とまあ、高知にはけっこう行っているわけなのですが、そこで実感するのは「高知を少しでも分かっている人が圧倒的に有利」ということ。

たとえば9月17日の第1レース。

2歳馬による8頭立てでしたが、パドックを見たらすぐに「1番と5番と8番の3頭立て」だと分かったのです。

でも締切3分前の段階では、4番が単勝1番人気。
その馬はJRAからの転入初戦で、だから上位人気に推されたと思われるのですが、
パドックでの雰囲気がじつにビミョー(最終的には単勝2番人気)。

現場には私の知り合いが4人ほどいたので、そのうちの1人に「これは勝負レース」と伝えたところ、結果は5番→8番→1番。
馬連が6.7倍で、3連単が28.1倍。私も含めて全員が大的中でした。


2歳戦がまもなく発走

(2歳戦がまもなく発走)

そこで改めて、冒頭に記したことを感じたのです。

高知競馬の最近の馬券発売額はかなりのもの。
1日の総売り上げが4千万円前後だった暗黒時代を乗り越えて、最近は3億4億が当たり前。
じゃあその増えた分はどこから来ているのかというと、全国各地のみなさまから。

つまりその分は、高知競馬を研究している人たちにとってはまさに『お客様』状態になっているのです。

だって、高知の第1レースは「よくわかんないけど買ってみた」という人が大半。
おそらく高知競馬場内での売上は10%程度でしょう。

つまりそのほかの推定90%の金額は、競馬場以外から。
なかには場外とかネットとかでパドック診断をキッチリした人もいるのでしょうが、
3連単が28.1倍もついたという事実が「よくわかんないけど買ってみた」人の多さを物語っていると思います。


高知競馬場でやきそば

(高知競馬場でやきそば)

その逆ももちろんありまして、その日のメインレースの重賞、珊瑚冠賞がまさに典型例。

珊瑚冠賞の総売り上げは7901万6500円で、
単勝1.9倍の1番人気に支持されたイッツガナハプンが早め先頭から押し切り勝ちを果たしました。

しかしレース後、管理する田中守調教師が
「いやあ、前走の川崎(スパーキングサマーカップ)のダメージが残っていて、あんまり自信がなかったんですよ。でもあんな断然人気で……」と、
勝利を手にして心底ホッとした様子。

それを聞いて私が「珊瑚冠賞はグリーンチャンネルで放送していますし、全国の日刊紙にも掲載されていますから」と話すと、
「だからか~」と納得されていたようでした。

珊瑚冠賞での「よくわからないけど買ってみた」人たちの根拠は、過去の実績。
重賞4勝のイッツガナハプンは今回のメンバーに入ると明らかに力量上位ですが、私にはパドックの雰囲気がイマイチに見えたのです。
それを根拠として違う馬を軸にしたら2着で、馬連だけ的中の「取ってマイナス」という結果。
これは“現場にいないほうが良かった”レースでした。

そういうことはあるにしても、それでも「JRAの最終レース後も競馬したい!」という需要を一手に引き受けている高知競馬。
だから“事情通”である地元の知り合いたちと一緒に「全国から集まってくるゼニをゲットしようぜ!」を合言葉にするのは、
あながち間違っていないでしょ!?

そして時間は進み、残るは最終の「一発逆転ファイナルレース」。

C3の11組ですから、高知でのいちばん下のクラスに近いところ。
さらに出走馬が「記者選抜」なので、専門紙の記者が『足の遅い馬を厳選した』組み合わせになっています。

ちなみにわたくし、この日はキャッシュレスのカードに2万円をチャージして、それが順調に減少。
中山競馬のセントライト記念で、軸馬がハナ差4着だったのが痛かった……

だから自分も「一発逆転」しなければならんのです。
そこで気になったことがひとつ。
この日はどうも、内枠が有利になっているように感じたのです。

その状態で“足の遅い馬限定戦”なら、外を回るとたぶんノーチャンス。
地元ファンの一人は「ここは石本騎手ですよ!」と力説していましたが、ゼッケン9番は厳しいんじゃない?ということで無視(笑)。
そして締切直前に買いましたよ、節操ない馬券を!


得意技の3連複7頭ボックス

(得意技の3連複7頭ボックス)

1300mのファイナルレースなら内枠でしょ!

という信念でレースを見ると、4コーナー手前でオレンジ色とピンク色の帽子が上昇してくるではないですか。
それ来ちゃダメ~~~!

という願いもむなしく、オレンジ帽の10番が3着に食い込んでハズレ。
うぎゃー、残念……と思ったら、あれれ、2着の4番の内側に5番の馬がいる!

4番の馬の陰になっていて全然見えなかったのは郷間騎手。
すると「5番の郷間は買わないと」という声が聞こえてまたビックリ。
そんな話、初めて聞いたわ!

ともかく、ハズレと思った馬券が的中に変わって大喜び。
これも1日、高知競馬のレースを観察していたおかげです(笑)。
2番人気、12番人気、7番人気の順で入ったファイナルレースは3連複が3万馬券。
おかげで黒字になりました!

このコラムを読んでくださっている皆様は、地方競馬の知識がいわゆる中央競馬ファンよりもはるかに上。
というわけで、SPAT4を利用して高知でビクトリーしましょう!

そうなんです。
9月24日(月)は浦和と高知が同時開催。
浦和のメイン、テレ玉杯オーバルスプリントを取って最終レースも制し、その収益を高知に転がすチャンスですぞ!

◎12.オウケンビリーヴ
○5.ウインムート
▲2.ノブワイルド
△9.ネロ
△6.アンサンブルライフ

メンバー的に今年は順当ムード。
オウケンビリーヴはクラスターカップで重賞初制覇。
そのときは「韓国のコリアスプリントに選ばれれば」と安田隆行調教師は話していましたが、選ばれなかったのでこちらに。
1400mは初めてでも、スパーキングレディ―カップの内容なら、引き続き首位争いになるでしょう。

相手筆頭には先行力があるウインムートを指名。
ノブワイルドは前走圧勝の勝ち時計は、例年のこのレースだと厳しい感じ。
でも今年のメンバーなら食い込む余地があるような気がします。

ネロはコーナー4つの舞台と、前走時のハード調教の反動を懸念して押さえまで。
今年のさきたま杯で3着だったアンサンブルライフを3連勝式の穴で挙げておきます。

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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