
じつはわたくし、タイ東北部のウドンタニからバンコクに戻る夜行列車でタブレットを床に落として、液晶部分を割ってしまいました。
2017年5月に行われたかきつばた記念の日に、馬券を当てた勢いで名古屋競馬場から名古屋駅前のビックカメラに直行して買ったもの。
「トウケイタイガー」という名前をつけて愛用していましたが、まさか外国で使えなくなってしまうとは……。
ただ、SIMカードは挿しておらず、それをガイドブック代わりにしていたわけではなかったので、影響としては写真が撮りにくいという程度でした。
しかし成田に着いてからですよ。
影響が出たのは。
(画面の右半分が死亡)
その日の高知競馬の最終レースを買おうとSPAT4の画面を出したら、どうもタッチパネルの反応がいまひとつ。
それでも難儀しながら加入者番号と利用者IDを入力して、高知最終レースの投票画面までたどりついたら、馬番が選択しにくいのなんのって。
やっとこさ2分くらいかけて買い目入力を完成させたら、さらにラスボスがいたんですよ、想定外。
なんと、最後の「金額」が入力できなかったのです。
破壊された画面の上から「このへんだったかな」と勘で何回もタッチしてみるものの、数字のキーボードがまったく出てこない状況。
ここで「こりゃ神様が“このレースは買うな”と言ってくれているんだな」と判断して、そのお告げに従うことにしたのです。
しかし結果は……
買えてたら当たってたじゃねーか!!!
寸前まで入力していた買い目は、3連複の7頭ボックス。
最終の“一発逆転ファイナルレース”は12→1→5番人気の順で入って23550円でした。
元手は3500円なので被害額は2万50円。
ハラタツけど、4着に入った10番人気馬もボックスに入れていたので、まだこの結果でよかったですよ。
3着と4着が逆だったら配当がもっと跳ねるだろうから、さらに歯ぎしりグギギだったはず。
おかげで日曜日に新しいタブレットを買いに行ったとき、2万円のにするか2万3千円のにするか、小1時間悩んでしまいました。
いや、そんなギリギリの生活をしているわけではないんですけど、なんとなく気分的にね。
結局、買ったのは2万円のほう(小市民)。
あのときスンナリと高知の最終レースを買えていたら、新しいマシンに「ファイナルレースくん」と命名できたのになあ。
残念ながら現在のところは「名がなき子」になっております。
しかしまあ、そのショックが影響したのかどうかは不明ですが、それから馬券が当たらなくてやんなっちゃう。
日曜日の中山競馬でロクに当たらず、水曜日の大井でも的中ゼロ。
大井にはTCK女王盃に出走するブランシェクールを見に行ったので、メインレースがハズレたのは仕方ないんですけど。
というか、2着に入った“前走がC1クラスの馬”なんて買えないっちゅーの。
(ブランシェクールがんばれ)
続いて日曜日はJRAで根岸ステークスの単勝は当てたものの、全体的には惨敗。
ついでに高知の最終レースもハズレました。
そういえば昨年のこの時期もスランプに陥りましたが、これが毎年恒例になったらイヤだなあ。
ただ、惜しいところまでは行っているんですよ。
TCK女王盃の日の最終レースは8→3→10番人気の順で決まりましたが、2着と3着は買い目にあって、1着馬は入れるかどうか悩んだ馬。
あとちょっとの決断力と勇気があれば当てることができたはず!
そうなんですよ。
決断力と勇気。
先週水曜日のトリプル馬単は、2レース目のTCK女王盃で全員終了になって、
その翌日もキャリーオーバーになるかなと思ったら、20口も的中があってビックリでした。
つまり、1182万円をゲットした人が最大で4人いるということ。
おそらくその人たちは1000点くらいは買っていたことでしょう。
と同時に実感するのは、「投票する」のボタンを押すところで躊躇するようだと、高確率で“養分”になるのだろうなということ。
私の場合、トリプル馬単で金額が5ケタになると買い目を削りますもんね。
まさに「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の言葉のとおり。
この先の人生もそうですよ。現状維持でやっていくのか、それともちょっと冒険してみるのか。
といっても現在のところは生活に困っているとか不満があるとかはないので、
このまま農耕民族っぽく平和的に暮らしていくのがいちばん簡単ではあるのですが。
その一方で、いわゆる「思い切り」が足りないことには問題意識を持っているのです。
それは「ハズレたらやだなあ」という防御本能が過剰に発動すること。
先週土曜日に山梨県上野原市にある帝京技術大学で医療技術支援の講義を受けてきたのですが、
そこで「日本人は年齢を経るごとに“狩猟民族的な心”から“農耕民族的な心”の中間点に寄っていく傾向がある」という話がありました。
それに照らし合わせると、私は中間点を通り過ぎて、もはや行き過ぎになっているということかしら?
うーむ、それはまったく否定できん……。
さりとて、中間点に向かう必要性を感じていないのも事実。
でも馬連とかを千円単位で買えるくらいの勇気はほしいもの。
じゃあ、軸が堅そうな川崎記念で練習しますか(汗)。
(応援馬券は千円単位)
◎2.ケイティブレイブ
○4.コパノチャーリー
▲8.オールブラッシュ
△5.アポロケンタッキー
穴1.ポッドジョイ
このメンバーならケイティブレイブで大丈夫でしょう。
大半の馬とは勝負付けが済んでいるわけだし。
ということで相手探し。
その筆頭には、休み明け2走目で先手主張ができそうなコパノチャーリーを推します。
オールブラッシュは南関東の左回りでは4戦して3着内率100%。
アポロケンタッキーは脚元に不安はありますが、ここでも先行できれば粘り込みが可能でしょう。
穴はTCK女王盃で2着に入った「格上挑戦の高野毅厩舎」。
Jpn1でもその再現があるかな?
さてさて、はたして私は勇者になれたのか?
それは次回のこのコラムで報告します!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。