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「春の青春18きっぷ2日目」
2019年3月18日

ももいろクローバーZの高城れにさんのコンサートを見に行くために購入した青春18きっぷ。
福島県いわき市まで普通に鉄道で行ったら最低でも7000円はかかるので、5日間有効で11850円の半分以上はモトを取ったという形。
といっても残り4日を無駄にするのはもったいないので、どこかで使いましょうということになります。
しかしここが毎回の悩みどころなんですよ。

よく使っている手は、鉄道趣味仲間とシェアする方法。
しかしこの春は2人して18きっぷを購入してしまったのでこれはダメ。
続いては「速攻で金券ショップに売ってしまう」という手。
これは有効期間の残りが長ければ長いほど、良い値段で引き取ってもらえます。
しかし私は3月末に1日分を使用する予定があるので、この手を使うことができません。
というわけで今回は最後まで使いましょうとなりまして、だったらということで船橋競馬場に18きっぷを使用して行ってきました。

ちなみに私の自宅から船橋競馬場までは、最安値で往復1840円(乗車券使用時)。
京成線の日暮里~船橋競馬場は440円(ICカード使用時は432円)ですが、1駅手前の大神宮下駅までは370円(ICカードも同額)なので、
大神宮下から1駅ぶん歩く(800m=およそ10分)というセコい手を使って実現できる1840円なのであります。
というわけで、18きっぷで行ってもそれほど損していないという形。
というか、余らせたら丸損ですから、使ってOKなんですけど。
あとは「行って損した」とならなければいいだけ!

ということで、到着時間が遅かったこともあってダイオライト記念まではおとなしく待機。
夜になって一気に寒くなってきたけど、パドックで出走馬をチェックしましょう。
JRAからの4頭のうち3頭は川崎記念にも出走していたので、そのときの様子と比較して考えられます。
その結果は……


ダイオライト記念のパドックはギッシリ満員

(ダイオライト記念のパドックはギッシリ満員)

川崎記念の優勝馬、ミツバの動きがいまひとつ。
川崎記念のときは推進力があって、前を歩くアポロケンタッキーを追い抜かさんばかりの勢いがありました。
それが今回は、動きが硬くなっているような気がしたのです。
寒いのが苦手なタイプなのかしら。
川崎記念は1月だったけど、夕方で気温はそこそこあったからなあ。

次に気になるのはサウンドトゥルー。
「すぱっとWin」はこの馬に投票したのですが、東京大賞典で見たときよりも体が丸くなっているように見えました。
というわけで、推奨馬はチュウワウィザードとオールブラッシュ、アポロケンタッキーの3頭に決定。
網打ちキャラの人間がここまで絞れるとはすばらしい(笑)。
しかしそこにドカンと行けないのが悲しいところでございまして……。
パドックでの見立てどおり、チュウワウィザード、アポロケンタッキー、オールブラッシュの順で決着したので馬券も的中しましたが、弱気すぎるにも程がある!


弱気な馬券

(弱気な馬券)

でも私としては当たったことで満足。
どうもこの歳になって「馬券で儲けたい」という気持ちがだんだんと失われているような気がするんですよ。
重要なのは、当たったのかどうかというところ。
もともと収支をつけるタイプではないですし、大儲けして何か買うとか散財するとか、そういう気持ちもないですし。
これまでで大穴を当ててゼイタクした件で思い当たるのは、10年ほど前に6万馬券を当てた直後に携帯型の音楽プレーヤーを買ったのと、
シンガポールで6点買いの3連単が470倍になって、その夜の4人分の食事代を全部持ったこと。
マカオでも大儲けしたゼニで5人でのディナーをゴチしたなあ。

しかしその程度しか思い浮かばないのはちと残念。
そういうスタイルが板についてしまっているので、今さら変えるのも難しいような気がします。
ダイオライト記念では写真のほかにも12.2倍の3連複を当てましたけど、
パドックで選んだ3頭が3着までを独占したにしては、払い戻し機からゲットした現金は高校生の小遣いくらいでした。
でもまあ、これからも少量多頻度という人生になるのでしょうなあ。

と少し反省しつつ臨んだ最終レースは、なんと97.1倍の3連複が当たってしまいました!
このレース、船橋競馬場の3階で見たのですが、ここって実況音声がまったく聞こえないんですね。
スタートからゴールまでずっとガヤガヤしていて、
酔っぱらって叫んでいる人もいるし、昭和40年代の鉄火場ってこんな感じだったんだろうなと思える雰囲気でした。


船橋競馬場の3階

(船橋競馬場の3階)

ともあれ、遠路はるばる船橋競馬場まで行ってよかったという結果になったのはメデタシ。
そして改めて、パドックを見たほうがいいということを実感しました。
事前に出す予想は「出走馬がすべてキッチリと仕上がっている」という前提条件で作るもの。
そこで導かれた結論にパドックを見てのプラスマイナスを加えることが、勝利に近づく要素なのだと感じました。
この技術を磨いていけば、老後は海外で馬券生活ができるかも!?

あとはフレッシュな心を忘れないようにすることですね。
先週金曜日は船橋競馬場で石崎隆之騎手の引退式が行われましたが、
4つの「石崎隆之」の名前が入っているレースで、石崎駿騎手が乗っていたのは第7レースだけだったんです。
それを締め切り直前に気がついて、現地にいた知人に買ってもらいました。
そうしたらなんと勝利を挙げて、さらに14倍もつくとはビックリ!


父の引退式記念で子が勝利

(父の引退式記念で子が勝利)

そういうインスピレーションをこれからも大切にしたいと思います。
今週の京浜盃も私の感性に浮かび上がってくる名前を探したい!

◎13.ウィンターフェル
○8.アギト
▲4.グラビテーション
△6.ステッペンウルフ
△11.ジョーパイロライト
△1.ヒカリオーソ
△2.ホールドユアハンド

大井1700mは、スタートから最初のカーブまでの距離がわりと短く、ハイペースになりがち。
それとメンバー構成を考えて、差し馬有利の前提にしました。
中心はウィンターフェル。
「最後の直線で気を抜く点が課題」(井上俊彦騎手)ならば、前を追いかけられる展開は大歓迎でしょう。
アギトはスタートが課題でも後半の脚は確実。
グラビテーションは休み明けの前走が大敗でも、差し脚には侮れないものがあります。
あとは実力がある馬をマークして、ボックスでもれなく捕獲できますように!

プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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