
3月下旬から4月中旬は個人的にけっこうな繁忙期になるのが毎年の恒例。
しかしながら、かつてほど無理で無茶なスケジュールを組むと体に堪えるような気がするのは、こりゃもう仕方がないことなのかなあ。
3年前の3月最終週を振り返ると、そのときは岡山県と鳥取県で2日間にわたって牧場の取材をしてから関空に行き、
第1ターミナルのビジネスコーナーで徹夜してそのまま北海道に飛んで、また別の牧場で撮影と取材。
それが終わってジェットスターで成田空港に戻ったら、自宅に帰れる電車が終わっていて(深夜バスを使えば帰れましたが……)、
さらに雨が降っていたので成田空港第2ターミナルで夜明かしすることを決断。
せっせと朝まで編集作業をしてから京成電車で爆睡。
そして自宅に帰ってからすぐに出かけ、かつての職場仲間と埼玉県内の酒造会社で工場見学と酒盛りをして、
さらに有楽町でとある女性歌手(ももいろクローバーZではありません)のファン仲間と焼肉パーティー。
いや~、あの年のスケジュールをまたやれるかと聞かれると、やれるかもしれないけど、実行すると命の危険を感じそうだなあ。
でもそのときに知ったことがありまして、それは「酒は、心を武装して飲めばあまり酔わない」ということ。
私が誘われて行った酒造会社の見学は、その後の試飲がメインイベント。
ちなみに試飲はたしか3000円くらいの有料で、そこの社長が来場者をつぶす気マンマンで接待するのです。
試飲の客の多くはそれにまんまと引っかかり、ぐったりする人が続出。
私のグループは8人で、そのうち5人が残念な状態になっていました。
さらにスマホを水没させた人が1名。
しかし私は、出された日本酒、注がれた日本酒を全部いただいたのですが、まったくの無傷だったのです。
私は基本的に日本酒に対してイマイチで、飲むとだいたい翌日は使い物にならなくなるタイプ。
しかしその日は「強いですね」とみんなに言われるほどでした。
考えてみればそれも当然。
業務が立て込んでいる状況なので、酒を飲みに行くのに酔っぱらったらダメという気持ちで行きましたから。
徹夜明けでもその心構えのおかげで日本酒に勝てたのだと思います。
そして副産物がひとつ。
そういう気持ちで飲んだら、日本酒の味がよくわかったのです。
やはり人間は気合が大切だということを改めて感じました。気合だ~!
(移動の途中で立ち寄ったのはサテライト津山=岡山県)
そう考えると、飲み会に無防備な気持ちで行くのは、言い換えると“酒に負ける気マンマン”ってことなのかもしれないですね。
家で飲むなら丸腰でもいいけれど、外で飲むときはそれだと危ないような気がするのは私だけ?
そういえばかなり昔、
上野駅で酔っぱらってフラフラの人に「大丈夫ですか!?」と話しかけながらポケットから財布を抜いていたワルモノを見てしまったとき、
ああなったらイカンなと肝に銘じたことを思い出しました。
それでも限界はやはりあるもので、今年はすでに疲労困憊。
それでも救いの神がいて、鳥取県での取材のあとは旧知のカメラマンが大阪まで車に乗せてくれたので体力的に大助かりとなりました。
そして大阪ではカプセルホテルに泊まりましたが、深夜2時まで作業をして、朝7時に出発だったからそれで十分という結果でした。
そして向かった先は名古屋競馬場。
グランダム・ジャパン3歳シーズンの若草賞の取材です。
このレースには浦和からボルドーシエルが出走。
マイナス15㎏という体重も、水野貴史調教師と話した印象では、想定内という感じでした。
(浦和のボルドーシエルが参戦)
その結果は5着。
「4コーナーでは3着まで行けるかなあと思ったんですけれど、止まっちゃいましたね」と、吉原寛人騎手は苦笑いをしておりました。
一方の水野調教師も「5着に入れてよかった~」と苦笑い。
浦和の馬は輸送に慣れているとはいうものの、南関東での輸送と名古屋までの輸送では話が別でしょう。
それでも世の中には「長距離輸送をしても大丈夫」というノウハウがあるのは確かですから、この経験を人間側の糧にしていただければと思います。
(勝ったのはこの日に通算300勝を達成した友森翔太郎騎手)
そう考えると、高知と笠松の一部厩舎は、そのスキルが備わっているといえそう。
とくに南関東によく来る笠松の馬は、独自の技を持っているように感じます。
特徴的なのは、●レースが終わったら速攻で帰るということ。
先日のダイオライト記念のとき、最終レースが終わってわりとすぐに、
笠松の馬を担当する厩務員さんに挨拶に行こうと思ったら、すでに遠征厩舎の駐車場には岐阜ナンバーの馬運車がありませんでした。
JRAの調教助手さんが「気がついたらいなくなってたよ」というくらいの早業。
これには理由があって、南関東のナイターだとすぐに帰らないと翌朝の調教に間に合わないためなのですが、
でもそれができるのは、経験の裏打ちがあるからなのでしょう。
海外遠征だとさらに経験値がモノを言うところがありますね。
今年のドバイに遠征を敢行したのは、海外遠征の経験と実績がある厩舎がほとんど。
ケイティブレイブは出走取消になってしまいましたが、この経験が今後の人馬にとっての糧になることでしょう。
そう考えると、私が「疲労困憊でござんす」と言っているのは、単に気合が足りないだけなのかも。
と言っても無理しすぎると死んじゃいますから、寝られるときにきちんと寝なければ。
ちなみに現在地は九州へ行く飛行機のなか。
もうそろそろ着陸準備に入るようなので、到着するまで寝ます……
(着陸しました)
というわけで、宮崎空港に着陸したのでクラウンカップを予想するぞ!
3月31日のグリーンチャンネル「地方競馬中継」で予想を披露させていただきましたが、改めて考えてもそのシルシのままでいいかなあ。
◎1.サクセッサー
○2.ダンサーバローズ
この2頭を軸にして、3連複の相手は総流し。
クラウンカップはわけわからん荒れかたをした実績がけっこうありますから、今年も絞っちゃダメな気がするのよね。
おそらくダンサーバローズが人気を集めるのでしょうが、過去のレースを見ると腰に甘さがある感じ。
休養で改善されている可能性はありますが、ちょっと疑ったほうがいいような気も。
と考えると、ダンサーバローズをヌケにしての
△11.ホールドユアハンド
△13.アギト
△4.グラビテーション
△12.カシノビート
△3.トドビエン
△7.マイティウォーリア
の馬複ボックス21点、3連複ボックス35点を加える手もあるよなあ。
とにかく「荒れる」という前提で考えるべき一戦だと思います!
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。