
今年もダービーシリーズが始まりまして、
まずはもはや恒例となった、JRAの日本ダービーが終わった後にスタートする、佐賀の九州ダービー栄城賞。
今年はスーパージンガの成績が飛び抜けていて、単勝オッズが1.2倍。
そしてほかの馬とは手応えが違い過ぎる内容での圧勝でした。
九州ダービーが行われた日、つまり日本ダービーの日は東京競馬場におりまして、こちらは断然人気の馬が4着。
その結果が出た直後、「すみません、九州ダービーはどれを買えばいいですか?」と、知らないおじさんにいきなり質問されたのです。
日本ダービーがああいう結果だったら、そりゃ「次だ次だコンチクショー」という気持ちになりますよね。
というわけで「スーパージンガが勝ちますよ。相手は外枠。9番か10番、穴で12番かな」と答えたら、
そのおじさん「わかりました。それで買います!」と気合十分の表情で去って行ったのでした。
(日本ダービーでの応援馬券)
その予想には根拠がありまして、九州ダービー栄城賞では「ゼッケン7番より数字の大きい馬が1頭だけ連対する」のです!
ちなみに昨年は9番→1番の順で、一昨年は3番→12番。
というわけでスーパージンガを1着に固定して、2着に9番と10番をチェック。
そして3着は手広く買う3連単で自信度A。
しかし……3着に入った9番人気馬がなぜかマークから漏れていて、3連単140倍を取り逃してしまいました(涙)。
レース後に出馬表を見たら、3着のオーチンハラショウは15戦未勝利でも、2着と3着が計8回という相手なりのタイプだったんですね。
しまった。
一応、馬連は当たりましたが、そんなの慰めにもならんというレベル。
自宅に帰ってから「なんで3着馬がヌケたのか」という自己反省をしたところ、思い当たる点がありました。
●新聞を見ないで馬券を買った
1着と2着が決まっていたので、3着は投票画面の単勝人気を参考に、たいして考えずにヒョイヒョイとチェックを入れたのです。
3着にマークしたのは全部で7頭。
これだったら総流しにしておけばよかった……
というよりも、新聞または過去成績入りの出馬表をちゃんと見ないとダメですな。
九州ダービーを買ったあとにスタートしたJRAの目黒記念も、3着馬がなぜかヌケていて9万馬券を取り逃し。
180倍の3連複は当たったけれど、イマイチ喜べませんでした。
私が馬券を買う際の指針、
「惜しいとハズレは同じ意味」そうならないために手広く網を打っているというのに、網の目が大きくてやんなっちゃう。
というわけで、その夜に開催された「日本ダービー反省会」はクダ巻きまくりで大盛り上がり。
自宅に帰って久しぶりに熟睡できました。
(反省会での乗峯栄一先生)
日本ダービーを受けて始まる地方競馬のダービー。
以前は「ダービーウイーク」として佐賀→岩手→門別→大井→園田→名古屋という6連戦でしたが、
JRAでの地方競馬IPATの開始とともに日程が分散して、今年は6月19日の北海優駿までという長期日程。
数年前、井上オークス先生は全部のレースを現地で見るというウラヤマシイ修行をしていましたが、
今のスケジュールなら余裕をもって移動できますね(笑)。
かく言う私も、昨年は石川ダービー、東京ダービー、東海ダービー、岩手ダービー、高知優駿と、5件も現地で見たのよね。
しかし今年はほとんど行けない感じになっております。
でも、投票はすべて参加しますよ!
(日本ダービーのパドックは人口密度が低かった)
ちなみに、先週土曜日にグリーンチャンネルで放送された「アタック地方競馬」で、全ダービーの注目馬を発表させていただきました。
佐賀:スーパージンガ
金沢:スターキャデラック
大井:ミューチャリー
園田:ジンギ
岩手:エムワンピーコ
名古屋:エムエスクイーン
高知:アポロン
門別:リンゾウチャネル
しかし金沢と高知は自信なし。
金沢はニューホープの逆転があるような気がしますし、地方全国交流で実施される高知は、遠征馬がどういう顔ぶれになるのか不明。
先日、園田競馬場で最初から高知優駿を狙っている馬がいるという話も聞きました。
でもそれ以外は堅そう。
その要因のひとつになっていると思われるのが、賞金額の増加です。
JRAでもそこそこ通用しそうな素質を持っている馬や、門別で2歳時にまずまずの成績を残した馬が、
激戦区の南関東以外のところで天下を取ろうと移籍するケースが増えているのです。
九州ダービーの1着賞金は今年から700万円に増加。金沢はダービーが新設され、兵庫ダービーの1着賞金1300万円は4年前の倍以上。
東海ダービーも昨年から1着が700万円に増え、高知に至っては7年前が27万円だったのに、一昨年から500万円。
そうなると、南関東の重賞戦線では微妙かなという馬でも、移籍先ひとつで王様になれる可能性が十分。
まさに、鶏口となるも牛後となるなかれ。
おそらく今年はその過渡期。
なので、今年のダービーは多くのところで軸不動になると見ています。
一方、古馬戦線ではJRAから南関東に移ってきた馬が活躍するケースが多いですね。
というわけで、さきたま杯で注目するのは!
◎1.キタサンミカヅキ
○3.サクセスエナジー
▲2.モーニン
△9.ウインムート
昨年がハナ差2着だったキタサンミカヅキでしょ!
ただ、今年もゼッケン1番というのがちょっと心配……。
サクセスエナジーは、優勝した昨年が2番で今年は3番。
一昨年2着のモーニンは、その一昨年と同じ2番ゲート。
2番→1番→3番の順で入線した昨年と同じような結果になるのかも!?
浅野 靖典
1969年8月1日生まれ
1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。