コラム”

「勝負の極意?」
2019年10月28日

先週は「SPAT4プレミアムポイント」の北海道ツアーに同行させていただきまして、いろいろと勉強させていただきました。
何が勉強になったのかっていうと、馬券の買いかたですよ!

門別競馬場を眺めるナナセちゃん

(門別競馬場を眺めるナナセちゃん)

これまでもいろいろと思うところはあったのですが、改めて確認しましたよ。
勝利を得る最大の要因は「勇気」だということを。

数年前に私の友人が開発した、JRAの福島&新潟競馬の必勝法は「単勝2~12番人気の3連複=165点買いをする」でした。
1番人気馬が圧倒的な実力馬だった場合とかダート短距離とか、いろいろな除外要件はありますが、勝つためのキモは「予想をしないこと」。
これはレースを予想して、その結果に一喜一憂するという、まっとうな競馬ファンがすることではありません。
でもそこが勝者になれるかどうかの分かれ道という面があるのだから、これを「馬券の道に反する」と切り捨てるには忍びないのです。

一方で、「お金は寂しがりやさん」ということを、多くの人が知っています。
集まるところには集まるし、そうでないところからは去っていくばかり。
個人的にそれを強く感じたのは勤務先がゲームセンターだったときですね。
多くのメダルゲームには払い戻し率の設定がありまして、少ない枚数を投入すると最終的には飲みこまれるようになっています。
でもそれが大量だと結果が違ってくるのです。

たとえば競馬ゲーム。
表示されたオッズは変動しませんから、そこに1000枚とか投入されると高確率でプラスになる賭けかたが発生します。
最近の大型メダルゲーム、たとえばセガサミー社の「スターホース3」だとフルゲートが14頭なので賭けかたの強弱が複雑になりますが、
ひとつの買い目にどれだけドカンと行っても表示されたオッズは下がりません。
その条件で最終的に勝てるのは、大穴が来たときに「しょうがない。ハイ、次いきましょ~」と切り替えられる人だと思うのです。

私もスターホース3のカードを持っています

(私もスターホース3のカードを持っています)

それができて、なおかつ身の程をわきまえていれば、そこで勝ち組になれる可能性は飛躍的にアップするでしょう。
10年ほど前、とある友人が「この5000円、最初から無かったものだと思って」とつぶやいて、
パドックで良いと直感した馬の単勝を買ったら21.4倍が大的中。
それができないでケチケチしていると、少ないお金がより少なくなっていく、いわゆる負のスパイラルになると思うのです。

ってことは何年も前からわかっているのに、実行できないのはなんでだろ~ まあこれはつまり、センスの問題でしょうな。
身もフタもない結論ですが。
でもツアーのなかで、多くの参加者が“スゴイ買いかた”(筆者比)をしているのを目の当たりにして、改めて「これじゃイカン」と思ったのです。

焼くぜ!

(焼くぜ!)

私も「流すな、ボックス」の合言葉を胸に3連複での網打ち方式を採用していますが、それくらいでは大物は獲れないんですよ。
必要なのは、マグロ一本釣り漁師のごとく、ここが勝負だと思ったらリスク承知で攻め込んでいく勇気。
故事成語でいえば“虎穴に入らずんば虎子を得ず”です。
それを今さらながら実行するべく、土曜日はJRAで2歳戦の単勝を2レースだけ買ってしっかり的中。
参加するレースを少なくしたぶん、いつもより金額は多めです。

そして本番はナイター開催の高知競馬。
まずはどのレースに網を打つか検討しました。
しかし回避したレースに大きな魚が潜んでいたのです。
それは第10レースのC3クラス10組。
JRAから移籍して連勝中の人気馬がいたのですが、それを見たところで私は考えることを放棄してしまったのです。

しかしよく考えれば、

1.連勝中でも勝ち時計はそんなにスゴくない。
2.表面に水が浮かない程度の不良馬場は、高知ではいちばん走りにくい状態だったら、2番枠の断然人気馬を疑うことができたんですよね……

結果は6番(7番人気)→7番(10番人気)→10番(2番人気)の順で入って、3連複が14万6680円。
ここに網を張っていれば、余裕のよっちゃんで獲れましたわ。

大波乱の高知10レース

(大波乱の高知10レース)

代わりに買った最終レースは、勝ち馬がヌケてハズレ。
勝ち馬がいなければ263.9倍が当たっていたんだけどなあ(涙)。
しかしここで悲しんでいてはイカンのです。
サクサクと忘れて、翌日も高知競馬で勝負!
と張り切って前売りを買って出かけたのですが、あとで結果を見たら全部ハズレ。
重馬場になりかけの不良馬場はインコースが使えるので、人気馬が上位を独占する傾向があるのでした。

というわけで買ったレースはすべて堅い決着。
こういうのを「やみくもに買う」と言います。
こんなことやってたら勝ち組にはなれんわ!
その反省を踏まえつつ、水曜日の平和賞に取り組みます。
なんてったって、私には3年前に1626倍の3連単を当てた実績があるんだからね!

◎2.ピアノマン
○4.ヴァケーション
▲6.マンガン
△5.バブルガムダンサー
△1.サンオブロジータ
△3.モリノブレイク

ピアノマンは2走前にマンガンに負けていますが、ここまで連対率100%で、好位差しのスタイルが安定しているという点を評価。
ヴァケーションは前走の大井で3着でしたが、休み明け2戦目で左回りになれば、粘り切れるとみて対抗に推します。
もちろん、3連勝中のマンガンも主軸の1頭。

バブルガムダンサーは母のオノユウがそうだったように、気温が低いとイマイチというイメージ。
北海道よりも暖かい千葉県に来れば、本来の力を発揮できると推測。
同じく北海道組のサンオブロジータ(3代母がロジータ)とモリノブレイクも押さえます。
ちなみに私は平和賞のあと門別へ。
今月3回目の門別競馬場でもしっかりと勝負してきます!


プロフィール

プロフィール

浅野 靖典

1969年8月1日生まれ

1998年にグリーンチャンネル「中央競馬中継」のキャスターから競馬関係のキャリアをスタート。
現在は各種媒体に原稿を寄稿し、競馬関係のメディアにも出演。
JRA、青森、九州のセリ市場の司会進行役も担当している。
ときどきグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」で、ワゴン車の運転手として全国を放浪。
各地の地方競馬場には1~2年に一度以上は訪問している。

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